上記の記事を書いてから、今日でちょうど1年になります。その間、「鉄オタ選手権に異議再び」の記事でも番組の間違いを指摘しましたが、訂正するアナウンスはNHKから聞こえてきません。それどころか、2024年3月22日放送の「鉄オタ選手権 阪急電車の陣 第二戦」でも新たな問題が発覚しました。
阪急の大阪梅田駅の昼間時は、毎時00分から10分毎に神戸線特急・宝塚線急行・京都線特急が同時に発車することで知られていますが、この番組のクイズの第一問は、その三列車のどれが最も早く十三駅に着くのかを当てるという下らないものでした。
私の記憶では、中津駅にホームがないぶん、京都線の特急が10秒だけ先着するのが正確なダイヤだったと思いますが、実際にはさまざまな不確定要素が重なるので、いずれが早いかは偶然に左右されます。鉄道の知識で解ける問題ではありません。
それだけならまだいいのですが、どうしても追求しなければならないことがあります。結局、この対決では宝塚線の急行が僅差で神戸線の特急をかわして勝ったのですが、京都線の特急の姿が十三駅に全く現れないのです。
不思議に思い巻き戻してみると、宝塚線の急行と神戸線の特急が大阪梅田駅を出発した直後に、京都線の列車が2号線か3号線に到着する様子が見えました。これでは、進行方向に対して最も右側の1号線に発着する京都線の特急の出発が遅れるのは当然です。
昼間時の正常なダイヤでは、京都線の普通は毎時06分から、準急は毎時08分からそれぞれ10分毎に大阪梅田駅に到着するので、こうした交差支障は生じません。つまり、この日の京都線は何らかの事情で時刻が乱れていたのです。
これは不確定要素の範疇を超えるものであり、このような状況下でクイズを出題するとは、視聴者を馬鹿にするにも程があります。反省の色も見られないので、受信料の支払いを拒否しようかと憤っています。
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