こんにちは。

あおい堂鍼灸院の今泉です。

 

 

円形脱毛症が他の病気と大きく異なる点は治るまでにどのような人でもそれなりの期間を要する点だと云えます。以前にも書きましたが円形脱毛症の病気の本態は髪が抜ける事よりも『髪が伸びなくなる事』であると思います。それ故に産毛が生え始めてもまだ病気の影響が色濃く残り、円形脱毛症発症以前のような速さでスクスクと髪が伸びていく日常生活に戻るまでにはそこからもまだ時間がかかる事があります。

このような状況下で毎日鏡を見ていると日々少しずつは髪が伸びていているのだろうけどほとんど変化がないように感じられる時があります。髪が回復していくにしたがって「なかなか伸びない~」と残念がられたり「ここまで髪が伸びたらウィッグアウトしよう」など人それぞれの目標の様なものを設定されている事が多いようです。こうしたお話をうかがっていくと状況により私なりに思うところがあります。それは「もったいないなぁ」なのです。

何故かと云えば客観的に見てウィッグなしでも通常の髪型と比べて遜色ない状態の方々が案外多いのです。ウィッグに比べて自毛がまだ短くヘアスタイルがショートに成っていたりする事はありますが、ショートスタイルはショートスタイルできちんと成り立っている方がウィッグを使用し続けている場合があります。もちろんまだ好みの髪型ではないかも知れませんがウィッグなしでやっていける状況なのにウィッグを使用し続けるのは傍から見てなんとなく「もったいない」と感じるのです。

 

 

どうしてこのような状況が多いのかと云えばそれは長い脱毛期間ですっかり自信喪失してしまっているのだと思います。

この円形脱毛症は寿命に関わるわけでもないのでビジュアルが全てと云っても差し支えない病気だと思います。そのビジュアルが従来依然に保てなくなるので、そこをウィッグで補うのですが、最初は便利な補助道具としての認識だったウィッグも、知らぬうちに無くてはならない必須なモノとして認識し直されていきます。それほどにもウィッグの存在意義は大きいのです。そしてウィッグのある生活が通常と成り髪型のスタンダートがウィッグ使用での髪型となっていきます。もちろんそれで良いのですが弊害としてその生活をしばらく続けていればウィッグが手放せなくなります。そうして長い脱毛期間を経て髪がだいぶ回復したとしてもご自身の中での髪型のスタンダードはウィッグ基準なのでどうしてもウィッグアウトしにくい現状が生まれます。それ故なかなか外せないのだと思います。

まぁ外す外さないはご本人の好き好きなので外野がどうこう言うのもおこがましい気もしますが、明確な髪型の目標を設定していないヒトの場合は「もう外しても良いのではないかな~」と思ってしまう事も度々あります。

 

私の今までの経験からいえる事としてウィッグアウトしても問題なさそうに思える方にその旨を伝えると「まだここが少し目立つので……」的に思われている事が多いように思えます。確かに不安なお気持ちは理解できます。

しかしよく思い出してみていただきたいのです。

遡る事初めてウィッグを着けた時の頭の状況です。

 

 

きっと今よりももっと深刻な状態までウィッグなしで頑張られていたヒトが多いと思います。

 

 

思い返せばよくやっていたなぁと過去のご自分に感心されるかもしれません。そして冷酷な言い方をすれば過去がそうだったのであれば今も可能であるのです。

問題は現在の頭髪の状況ではなく自信を失われている事だったと成るかも知れません。

 

そしてこれはウィッグについても同様の事が実は言えます。

傷んできたウィッグを買い替え、若しくは修理に出す時も結構限界まで使用されている事が多いモノです。証拠としては新しいウィッグが手元に来てそれを通常使いして十分に慣れた後、それまでの古いウィッグを改めて見てみるとその傷みのすごさに「こんな状態でよく使えていたなぁ」と驚くヒトが多いと思います。しかしまぎれもなくそれまで現役だったウィッグはそれまでシッカリと普通に通常の日々を過ごす任務をこなしていたわけです。

 

 

これらのようにヒトは自由に基準をどこに定めるか選択出来ますが

これによって随分と現状に対する価値判断も変わるようです。

 

 

当院ではご来院時に必ず毎回頭皮の写真を撮影します。しかもたっぷり。そしてその写真をもとに私が症状の流れを観察してお伝えします。写真を見てもらいお話する事もありますが、ご自身の頭皮は余りみたくないという方もいらっしゃいます。その場合は私が見た結果をお話しするだけになります。以前いらした方は写真は当初見たくないとのご希望だったので観察した結果のみお話していました。10年以上前から全頭にわたる脱毛に成り当院での施術を開始して1年程度経過した時でした。病院の治療はされていません。少しづつ生え始めていたので毎回『生えて来ていますよ』とお伝えしてきていました。ところがしばらく経って「いつぐらいに成ったら生えてきますかね~?」とご質問が有りました。それを聞いて私は「全頭の全てが生え揃うのはいつなのか?」という質問だと解釈しました。何故ならどんどん生えて来ていたからです。しかしその後だんだんと会話が噛み合わなくなり、聞いていくとその方は今迄全く変化が無いと思われていたことが判明しました。毎回私がお話した『生えて来ていますよ』という内容は慰めの社交辞令だと思われていたそうです(爆)。そこでお話して生え始めた半年くらい前と現在の写真を見比べてみていただきました。

その時お見せした写真はこちらです。カルテに残していました。

全然違うと思います(頭皮の点々はホームケアの梅花鍼の痕)。

でもご本人的には変化を感じ取れていなかったのです。毎日少しは鏡を見る機会もあった事だと思いますが10年以上の脱毛症生活の中で自信喪失してご自分はもう治らない的な思いが目をふさいでいたのではないかと想像します。

写真を見比べてすごくビックリされていました。同時にそれまで変化が無いと勝手に思い込んでネガティブだった時間がもったいなかったとお話されていました。

そして変化していた事実を知った後は気分が乗ってきてイロイロ前向きに取り組まれておられました。

 

 

これこそが世間で使われる「病は気から」の意だと思います(本当の意味は過去記事参照の事)。病と闘って成果を得られてきているのに、自分自身への評価が低ければ折角勝ち得た成果も無きものと同じではそれまでの努力が残念過ぎます。逆に何も成果を得られていないのに得られたと思いこむのも無理と限界があり結果として実を結びません。悲観的過ぎるのはダメ、かといって楽観的過ぎでもよろしくありません。いかに色眼鏡を掛けずにご自身の状況を正確に掌握できるかはやはり記録の有無にかかっていると思います。ある意味治療には方便であってもノリと勢いと根拠のない自信が必要と云えます。何故「根拠がない」というかと云えば、根拠とするものが万が一崩れた時に一気に自信喪失してしまいます。それくらいなら元から根拠などない方が良いのです。それに何が根拠かなんてなかなか分からないものです。

自信を確立するために特におすすめは画像なのですが、何も毎日撮影する必要はないのです。要所要所で例えばサプリの何を飲み始めた~や、入浴時間を増やし始めた日~等、生活の中で何か変化があった時のみで十分だと思います。そうすると暫くしてから再度撮影した画像と最初の画像を見比べる事で始めた何かはご自身の身体に合っていた、合わなかった、不明……など徐々にアタリをつけていく事が可能となっていきます。また客観的事実を用いて見比べる事で落ち込むことは有っても必要以上に落ち込むことはなくなりますし、良い変化が確認できた時は単純に嬉しいものです。お勧めはアメーバの様なブログを忘備録として使うのが良いと思います。でも他の人に公開するのはちょっと……、と思われるなら書いた記事を下書きとしておいたりアメンバー限定記事として非公開にして他の人の目に触れないようにする事も出来ます。とは言え何かの操作ミスが怖いのでPCやスマホ内で画像とメモ書きを日付フォルダーに格納しておくような事も良いと思います。ちなみに頭皮の画像はスマホ撮影でも良いのですが今まで何十万枚と頭皮の画像を撮影してきた身として最も鮮明に撮影できるのはNikonのミラーレス一眼でした。他の一流メーカーや同じニコンでもミラーレスでない普通の一眼レフだと私の使い方が悪いのだとは思うのですが、狙った通りには撮影しにくいと感じています。たたし大体5万枚位撮影するとレンズの絞りが壊れてしまう法則があるようです。

 

良ければ参考にしてみて下さい。

日曜と月曜

および

月曜と火曜

隔週交替です。

 

 

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此方も見てみてください!

円形脱毛症の事がまとめてあります。

『円形脱毛症考』

 

 

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