ゴヤの傑作『魔女たちの飛翔』がオークション会場から盗まれる。実行犯はギャングと手を組んだ競売人のサイモンだった。ところが彼は、なぜかギャングのリーダー、フランクに絵を渡さず抵抗し、逆に殴り返される。その拍子に記憶の一部を失い、名画の隠し場所を思い出せなくなってしまうサイモン。そこでフランクは、催眠療法士のエリザベスを雇い、サイモンの記憶を探ることに。ところがエリザベスは、そんなフランクの狙いに感づき、自分をパートナーに迎えるようフランクに迫るしたたかで曰くありげな女だった。そんな中、本格的なサイモンの催眠療法が始まる。しかし、嘘と秘密にまみれた三者の思惑は入り乱れ、事態は思いもよらぬ向へと転がり始め…
こちらは2013年制作の イギリス 映画になります
ダニー・ボイル 監督の作品でありまして、「127時間」と「スティーブジョブズ」
の間に挟まれる事になる作品になります ~
自分ながら呆れるのですが、前回ご紹介した 「CURE」 と同じ 催眠療法 がこの映
画でも重要な役割を占めるという、ニアミス を起こしておりました これだから、ち
ゃんと下調べをしてレンタルした方がいいのですね~ (でもあんまり調べて借りるの
もつまらないのでした) 今作は、絵画の競売師の サイモン と ギャングのリーダー フ
ランク そして 女性催眠療法士 の エリザベス この3人が 盗んだ ゴヤ の絵画の あり
か を巡る駆け引きを、サスペンスタッチで展開していきます
サイモン と フランク がグルになり、オークション会場から絵画を盗み出す計画でし
たが、サイモン が フランク に絵画を手渡す時に フランク に殴られ倒れます フラン
ク が、アトリエへ帰って絵画を確認すると、なんと!額縁のみ! 絵画は切り取
られていたのでした。
サイモン は、一時的な記憶障害となってしまい、医者が言うには 記憶が元に戻るに
は、時間がかかると言われ フランク は サイモン を 催眠療法師 の手によって事件当
時の記憶を思い出させようとするのでありました
映画は サイモン の ボイスオーバー で始まり、絵画が行方不明になる所までテンポ良
く、一気に進みます それから フランク に捕まり、サイモン と 催眠療法師 のシーン
からは サスペンス 感が増して来て、サイモン の断片的な記憶が明らかになって行き
ます この辺りはややゆっくりとした展開になっていますが、ダニーボイル 独特の編
集と音楽のセンスによって退屈する事はありません
そして後半、全てが明らかになるのですが、それなりの予想の範囲で物語は幕を閉じ
ます が、ラスト フランク に送られてくる ある物 を見ての 彼の行動と、余韻がなん
とも良かったのでありました フランク を演じているのは ヴァンサン・カッセル な
のですが、彼の演じた役の中でも、私的にはかなり好きな役どころでありました
なかなか面白い着想の脚本ですし、それなりのひねりの効いた作品となっております
何より ダニー・ボイル ファンにはたまらない映像体験が出来る事請け合いでございま
すので機会がありましたらご覧になってみて下さいませです
では、また次回ですよ~!