コリヤ・ブラッハー J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲演奏会 | ベイのコンサート日記

ベイのコンサート日記

音楽評論家、長谷川京介のブログです。クラシックのコンサートやオペラなどの感想をつづっています。

(6月30日・トッパンホール)

【第2夜】

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ短調 BWV1003

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第1番 ロ短調 BWV1002

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004

 

コリヤ・ブラッハーを聴くのは10年ぶり。

印象は10年前と変わらないが、より音楽大学の先生らしくなったかもしれない。

 

コリヤ・ブラッハー 無伴奏ヴァイオリン・リサイタル | ベイのコンサート日記 (ameblo.jp)

 

圧巻は無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番

大伽藍の頂点に向かって、堅固な石の壁を次々と高く積み上げていくような「シャコンヌ」の変奏の迫力は、これまで聴いた数多くの演奏の中でも、重みと厚みの面でトップとなる演奏かもしれない。

 

第2楽章クーラント、第4楽章ジーグは快速。流れの速い渦巻きのよう。息つくこともできない。第3楽章サラバンドは重厚だが、やはりテンポは速め。

 

前半のソナタ第2番もパルティータ第1番でも、速い楽章はいずれも快速だった。

 

ブラッハーのヴァイオリンは渋くざらついた音で、強い弓圧から出る野太い音は男性的だ。これは10年前と同じ印象。

 

会場にはブラッハーのかつての師、豊田耕児先生の姿もみかけた。10年目は80歳だったので、今は90歳。お元気そうだった。

 

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