(8月1日・サントリーホール)
昨晩のチョン・ミョンフン東京フィルのヴェルディ「オテロ」の凄演(ブログには後ほど書きます)に圧倒された翌日は、同じサントリーホールで、溌剌としたPMFオーケストラと名匠トーマス・ダウスゴーが繰り広げるエネルギッシュな演奏で、ブルックナー「交響曲第9番」(第4楽章補筆完成版)を聴き、大きな刺激をもらう。
第3楽章アダージョと第4楽章が違和感なく繋がった。
生の演奏の説得力はやはり凄い。
ブルックナーの交響曲第9番は7つの完成版があり、そのうちのいくつかはディスクに収録されているが、今回のダウスゴー、PMFオーケストラが採用した補筆完成版は、1983年に始まった、ニコラ・サマーレ、ジョン・フィリップス、ベンジャミン=ギュンナ―・コールス、ジュゼッペ・マッツーカ(SPCM)の編集チームによるほぼ30年にわたる作業の成果によるもの。
補筆版の終楽章は計647小節に至り、そのうち208小節は、ブルックナーにより完全に作曲されており、これに個々の弦楽パート、管楽器のスケッチが加わるが、37小節分のみが研究者の純粋な創作とのこと。
サー・サイモン・ラトルとベルリン・フィルが2012年2月にライヴ録音した。
前半は金川真弓によるメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」。素晴らしいソロ。
詳しくは「音楽の友」コンサート・レヴューに書きます。