2024年9月12日(木)星組『記憶にございません!』新人公演を宝塚大劇場にて観劇して参りました。

 

控えめに言って、見応えのある新人公演でした。

宝塚新公も映像撮影しておくべしです、劇団さん。

 

 

★雑賀ヒカル(新公演出担当)

 

演出助手の雑賀ヒカル先生が、本作で新人公演演出担当デビュー。

おめでとうございます。

 

…と、長の期あいさつで綾音さんから紹介された雑賀先生。

 

更に「アドバイスをたくさん頂いた」とも。

生徒達から愛されてますね。

 

改札内ロビーで、本公演担当・石田昌也先生と並んでお客さんをお出迎え。

 

本公演と新公の演出担当が、揃って立たれるとは。

コロナ禍以降、貴重な光景かも。

コロナ禍からこっち、演出家のお出迎えはあったり、なかったりですしね。

 

(小柳奈穂子先生、岡田敬二先生、小池修一郎先生は立たれてたかな)

(私の知る限り、ですが)

(個人的に、小柳先生の目撃率高し)

(作品によっては、新公もご自分で担当されてましたし)

 

雑賀先生は、宮沢氷魚(俳優)に似てはる気がします。

涼やかな貴公子系と申しますか。

NHK大河『光る君へ』に出演してる、と言われたら本気にしますよ?

(誰もそんなこと、言うてへんがな)

 

服装からも、星組への愛が溢れてました。

濃いブルーのスーツにシャツ。

星組カラーで固めたファッション。

 

ネクタイは挿し色のビタミンカラー。

お洒落すぎる…!

 

小川友次氏(元・理事長)は組カラーのネクタイを締めてはりました。

そこに組への愛を感じたものでしたが。

 

(柚香光コンサート『タブロー』でも、ピンクのネクタイでした)

(愛だね、愛)

(初日観たんです、タブロー)

(感想書きたいと思ってます)

 

雑賀先生は全身に組カラーをまとってました。

メンズモデルのような着こなしで。

お洒落すぎる…!(2回目)

 

そんな雑賀先生の新公演出姿勢は、本公演をリスペクト。

基本は変えない姿勢が伺えました。

 

ただ、細かい処で新公向けアレンジを投入。

いくつか紹介しますと…

 

 

「エンジョーイ♡」

 

黒田啓介(総理)を、山西あかね(野党党首)が待つホテルへアテンドする番場のぞみ(秘書官)

「なぜホテルへ?」と問う啓介に、のぞみは含み笑い。

 

本公演では、のぞみ(詩ちづる)は「エンジョーイ♡」と啓介(礼真琴)に言い、去ります。

 

新公では、のぞみ(茉莉那ふみ)は啓介(御剣海)へ、ボタンをきっちり留めていた筈の上着をバッと開いて見せ、「エンジョーイ♡」

 

これから待っている事を示唆するボディランゲージ。

わかりやすく、されどエロくなく、笑いを取ってました。

 

 

はい、どうぞ♡

 

啓介と山西あかねは不倫関係。

あかねは鞭を持ちだし、「ぶちたい?ぶたれたい?」

混乱する啓介に、「ぶちたいのね」と鞭を持たせます。

 

本公演では、カウチの背に手をつき、「はい、どうぞ♡」

お尻を差し出す あかね(小桜ほのか)

 

新公では、カウチに座るあかね(碧羽陽)

脚を斜めに流し、お尻に手を当てて「はい、どうぞ♡」

 

カウチに座ることで品良く、お尻に手を当てる事でこれまた分かり易く。

 

 

❸寿賀さんの歌い方

 

アメリカ初の女性大統領の来日を祝うパーティにて。

聡子(総理夫人)が舞い、寿賀さん(官邸料理人)が歌います。

 

本公演では、寿賀さん(白妙なつ)は低音ボイス。

ちょいとドスの効いた歌い方。

 

新公の寿賀さん(詩ちづる)は同じく低音で、演歌調。

こぶしの効きまくった発声。

姿勢もやや中腰で、片手回してる感じ。

 

 

❹104期

 

啓介が記憶喪失だと知った聡子(総理夫人)

啓介に「あれも、これも、忘れてしまったの?!」と問い掛ける。

 

本公演では、礼真琴と舞空瞳がトップとしてコンビを組んだ作品を暗示した台詞。

ロックオペラ・モーツァルトに始まり、ジョージアンダンスを踊ったり、ヴァスティーユを目指したり、ナートゥを踊ったり、エジプトで生き埋めになりかけた…と。

 

新公では、104期生同士の御剣海と綾音美蘭が夫婦役。

同期ならではの思い出シーンが繰り出されます。

初舞台のラインダンスとか、いろいろ。

実は具体的になんて言ってたか、聴き取りきれず。

でも、そういう事ね、と伝わりました。

 

 

…といった感じでしょうか。

他にも細々と仕込まれてたと思います。

本公演と新公をじっくり見比べてみたい。

 

ホンマに見比べられたらいいのに。

そしたら、延々と繰り返し観てしまいそう。

どちらも面白くて、ジーンと沁みるんだなぁ…。

 

演出も、演者も、互いに生かし合う関係性でした。

本公演も、新公も同じく。

 

石田先生へのリスペクト。

新公キャストに向けたアレンジ。

観客への配慮。

 

さりげなさとバランス感覚が絶妙な演出でした。

あまりにもさりげなくて、数日したら本公演と混同しそうな私がいたので、書き出してみました。

 

何度も本公演をご覧の方は、さらに小さな工夫を見つけたのでは?

気づかれた方、教えて下さい。

 

 

それでは、次から演者さんの感想に移ります。

これまた、素晴らしかったのだ…!

 

 

∇新公演出デビューおめでとうございます

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村