2024年9月14日(土)に宝塚バウホールで初日を迎えた月組『BLUFF-復讐のシナリオ-』
極力ネタバレ無しの感想を書いてみようと思います。
作品紹介にある事や、問題なさそうな事には触れますね。
※修正※
『BLUFF』は1992年日本青年館での上演前に、
1990年バウホールが初演が正解です。
コメントで教えて頂きました。
親切なご教示、ありがとうございました!
それでは、主人公とヒロインの感想から参ります。
★風間柚乃(100期・研11)
ドノヴァン
天才詐欺師
風間さん、東上初主演おめでとうございます。
見応えたっぷりの舞台姿にときめいた観客は多いことでしょう。
スラム街で育った主人公・ドノヴァン。
恩人である良心的な医師を、マフィアに殺害されました。
復讐劇というと、ドロドロしたイメージがあります。
本作はシリアスでありながら、笑いが散りばめられています。
やる事やって、未来に希望を繋ぐラストは爽快。
マフィアのボス・メンデス(佳城葵)の行く末が心配ですが…。
自業自得ということで…(合掌)
風間さんは歌・芝居・ダンス、どれも一段と磨かれてました。
歌唱の安定感。
キャラクターの演じ分け。
ダンスの切れ味。
加えて、男前度が上がってて。
渋さ、若々しさ、カッコ良さ…いろんな要素がミックス。
スーツも似合い、発声や台詞回しも低音でグッと来ました。
ロジャー(彩海せら)を羽交い絞めにし、ドスを利かせる風間さんとか。
シャロン(花妃舞音)への紳士的な態度から豹変で。
ギャップ萌え…(震)
変装も上手というか、似合ってました。
あまりにも自然で、所作はもとより、発声や話し方が別人。
初見だと、風間さんだと分からない人は多そう。
二幕では、変装姿で仲間と打合せ。
その際、一瞬にして変装バージョンの声や話し方に変化。
うっわ! うっま!
…と、心の中で拍手してました。
仲間とのさりげないやり取りもイイ。
正塚晴彦先生の得意分野ですよね、男同士の友情。
仲間の信頼を受け、司令塔としてリーダーシップを執るドノヴァン。
その姿は『BLUFFチームを率いる風間柚乃』の姿と重なります。
なんて頼もしい若きリーダー。
カーテンコールで挨拶する風間さんは、穏やかで腰低め。
カッコ良過ぎたドノヴァンと、可愛さが滲むおださん。
そのギャップもまた良し。
★花妃舞音(106期・研5)
シャロン
ロジャー(彩海せら)の姉。経済的に困窮
東上初ヒロインおめでとうございます。
ポスター入りし、プログラムにも風間さんとツーショット写真が何枚も。
花妃さんへ賭ける期待が伝わってきます。
登場時のシャロンは、瓶底メガネと三つ編みとエプロン。
昭和の少女マンガの「変身前」の姿そのもの。
これはこれで、可愛かったです。
舌っ足らずのアニメ声は通常運転。
ロジャーの妹の方がしっくり来ますが、「頼りない姉」設定なのね。
彩海さんがやんちゃで生意気な弟みを出し、ナイス・アシスト。
ドノヴァンとは保護者と未成年みたいな風情に見えたかな。
シャロンはおそらく成年だと思いますが、持ち味として。
風間ドノヴァンは、シャロンを淑女として接してました。
紳士的ですね。
ドノヴァンからスカウトされた「仕事」
「自信がない」とためらっていたシャロン。
仕事を受けた事で、変化していくシャロンは見所です。
服装や髪型に加え、内面の変化もより表現してみてほしい処。
月組カラーのドレスワンピースも似合ってました。
襟がアシンメトリーでお洒落です、有村淳先生。
背伸びしつつ、頑張ってたと思います、劇中のシャロン同様。
次の大劇場公演から、立場がステップアップするはず。
立場に見合った力を発揮して頂ければと願います。
二人とも初めての東上センター、本当におめでとうございます。
次は彩海さんのロジャーから。
∇つづきます