中学入試で数のゲームの問題が出ることがあります。
ここで紹介するのはそのひとつで、ヒットアンドブローというゲーム。
ルールは割りとシンプルです。
ルール
・まず、数字の1~9を使った、3ケタの数字(同じ数字は使えない)を考え、対戦者にはわからないように書いておきます。
・対戦者は、相手の数字と思われる「3ケタの数」を言います。
・言われた相手は、その数字が、自分が考えて書いた数字と位がぴったり一致したらヒット、数字は合っているが位がちがうときはブローとしてカウントした数を回答します。
・これを繰り返し、出来るだけ少ない回数で相手の数字を当てられるかというもの。
例
1回目:123 → 0ヒット1ブロー
2回目:456 → 1ヒット1ブロー
3回目:178 → 0ヒット1ブロー
4回目:651 → 0ヒット2ブロー
挑戦者は、この4回までで相手の考えた3けたの数字がわかった。
相手の数字はいくつか、そして、なぜわかったのか?
ただのゲームなんですが、結構頭を使います…。
いい脳トレになります。
さきほどの例で考えてみたいと思います。
2回目まででヒットかブローが計3回出ましたので、相手が選んだ3つの数字は1、2、3、4,5、6の中にあることになります。
裏を返せば、7から9は使われていない。
3回目が1ブローのみなので、1が使われていることが確定します(ただし、位が合っていないので、1は、十の位又は一の位です)。
4回目は2ブロー、さっき1が確定していて、それが一の位ではないと判明したので、1は十の位に使われていることが確定しました。
もうひとつ4回目からわかるのは、5か6のどちらかが使われていること。
ここで2回目に戻ると、456が1ヒット1ブローなので、4が使われていることが確定します。
つまり、1と4確定で(しかも1は十の位)、残りは5か6に絞られました。
ここからは場合分けしてみます。
1、4、5の数字が使われているとき
2回目をみると、5がブローになる(十の位は1より)ので、4がヒットとわかります。
つまり、415が相手の考えた数字だと推測できます。
4回目の0ヒット2ブローもクリアしているのでOK
1、4、6の数字が使われているとき
4回目をみると、651が2ブロー、つまり1と6がブローということになり、1は十の位にはいるので、6が一の位となり、416が相手の数字と推測できます。
このとき2回目に456と言っていて、もし416が正解とすると4と6の2ヒットになっていないといけません。
ところが、実際には1ヒット1ブローなので、これと矛盾してしまいます。
つまりこの数字は正解ではないことになります。
ということでさきほどの415一つに決まりました。
2人で対戦するときは、それぞれ数字を考え、お互いに数字を言い合い、どちらが先に相手の数を当てられるかを競います。
紙と鉛筆があれば、いつでも、どこでも出来るゲームです。
数を使いますが、計算するわけではありませんし、子どもも大人も楽しめます。
子どもはゲームが好きです。
こんな遊びを面白い、楽しいと思えたらきっと算数が好きになれると思います。