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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、傷ついた嫉妬心は、神経症的な目標に使われることがあります。
それは、次の三十八歳の男性のケースがよく表しています。
男性は、広場恐怖症でした。
(広場恐怖症とは、強い不安に襲われたときにすぐに逃げられない、または助けが得られそうにない状況や場所にいることに恐怖や不安を抱く状態です。)
かなり頭の良い人でしたが、恐怖症のために、仕事も人づきあいもできない状態でした。
神経症になったのは、婚約していた女性に浮気をされて落胆した後からでした。
別の街に行って良い仕事が見つかれば、きっと災難を忘れられる、と人からアドバイスを受け、彼は、その通りにしました。
ところが、何日か働いたところで、初めての不安の発作に襲われ、死ぬほど怖くなって母親のもとに戻りました。
その日から、ずっと母親と暮らしていました。
彼は、初めての発作の前に、何日も梅毒のことを考え続け、どうすれば楽に感染できるかを考えていました。
(当時、梅毒は、感染すると治らない不治の病として恐れられていました。)
この行為は、すべての女性から距離を取り、ただ母親に世話をされて生きるために、適当な考えを見繕って準備を整える行為だと理解する必要がありました。
彼の振る舞いは、甘やかされた子どものもので、世界からすぐに逃げ出し、母親といる時にしか安全を確信できないでいたのです。
最も古い記憶は、彼がどのように生きようとしているかを端的に表していました。
「四歳の時、母と部屋にいました。
窓から外を眺めて、通りで働く人たちを見ていたのを覚えています」。
この記憶の断片からは、守られる立場を並外れて求めていることが分かり、「他者が働くところ」に関心があることが分かります(彼は近視でした)。
母親といて、人が働く様子を観察することでしか、緊張と不安から逃げられなかったのです。
病が回復すると、彼は、室内装飾家として働き始めました。
【参考文献】
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