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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、ファストフードやファストファッションならぬ
「ファスト教養」
なるものがあるのをご存じでしょうか。
それは、学問や知識を手っ取り早く知れるように短縮されたコンテンツのことであり、教養系の内容を数十分程度に要約して説明するYouTube動画が分かりやすい例だと言えるでしょう。
最近では、このような、短く要約された動画で知識を得ようとする人が増えているのだそうです。
そうして、それだけで賢くなったと勘違いしている人が増えていると言います。
つまり、このようなファスト教養の弊害は、本当の意味で内容を理解できていないのに
「誰でも分かったつもりになってしまう」
ことにあるというのです。
それは、自身が調べたことでもなければ、体験したことでもない、ただ吹聴された上澄みだけを知って、高尚な人間になった気になっているに過ぎない、というわけです。
そのためか、年々、日本人は、長文が読めなくなってきていると言われています。
その証拠に、小学6年生と中学3年生を対象とした全国学力調査では、中学生において国語の正答率が過去最低となったそうです。
このようなファスト教養が流行る背景には、タイパを重視するという昨今の風潮があるからかもしれません。
何でも、効率のいいことが良いとされる世の中にあって、教養も手っ取り早く身につけたいと思っているのでしょう。
ただ、彼らは、見落としていることがあります。
それは、短い動画を作るためには、それを作る過程で莫大な知識がいる、ということをです。
長い文を書ける人でなければ、洗練された短い文を書くことができないのです。
詳しく書いた上でいろいろなところをカットして洗練させていく。
それは、
「短い文章しか書けない」
のではなく、長い文章を書く能力があるからこそできることなのです。
それゆえ、ファスト教養にしか触れていない人たちは、どんどんと知識難民に陥っていくと言えるでしょう。
つまり、彼らは、いつまで経っても、粗悪な短い文しか書けないと言えるのです。
それで、自分は知識が増えたと勘違いしているのです。
彼らの根底にあるのは、学ぶことに対する臆病さです。
自分は、どんなに学んでも、理解することができないのではないか、という恐怖です。
そのために、うわべだけの知識を増やして、お茶を濁そうとしているのです。
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