入院してちょっと口の症状は悪くなったものだから喋るのがなかなかつらい事になってきた。

 

 看護師さんとの負担の何気ないやりとりとかに支障を来たすのだ。薬の〇〇は溶かして入れますか?とか調子はどうですか?とか。お通じはありましたかとかね。

 で、そういうのの返答に”はい””いいえ”だけで対応しているとニュアンスは伝わらないし、ちょっとした変化があったことをうまく伝えられない。

 実際はそれでもそんなに困ったりしないわけだけど、いざちょっとお願いしたいことがあったりすると途端に困ったことになる。

 

 まぁついでに言えば、そんなのって愛想もないではないですか。

 

 「いつもありがとう」

みたいな言葉はいつでも何度でも伝えたいものなのである。

 

 

 実際には僕が今使えるアイテムは3つ

 ノートPC、iPhone、ipadだ。

 

 一番世間的に認知度が高く普及してそうなのはiPhone。appleはやっぱりすごい企業だね。でも結局のところどのデバイスにしても人のマシンを触って同行するってのは嫌なものである。消毒の問題もあるかもしれない。

 だから、iphoneを使って会話を進めるときは僕がiPhoneのメモ帳に何かを打ち込んでそれを音声合成で発生して僕の代わりに喋ってもらうという方法をとる。時々発音がおかしかったりするけどそれは勘弁である。

 あとは、やはりなんか待ち時間が長くなって会話が間延びしてしまう。僕が打ち込む、音声読み上げボタンを押す、読み上げる、間違ってる部分があればメモ帳の画面を編集するとかね。それぞれの会話がワンテンポずつ時間が必要なのだ。

 

 病棟の看護師さんというのはなかなか忙しいお仕事で、例えば僕が点滴が終わって外してほしいときにナースコールを押す。でもその時はたいていは看護師さんは誰かの介護の最中だったりする。担当の分配や人員の配置などでいろいろなんだろうが、基本的には暇でだらだらしてる看護師さんなんていない。

 点滴の交換に来てくださっている間だって、看護師さんの呼び出しコールが振動しまくっている。次のお呼びが入っているのだ。

 そういう状況で、荒唐無稽に自分の事を中心に看護師さんを占有しまくるとかってのは僕にはちょっとできない。できれば少しでも早くお戻りいただければと思ったりする。もちろん、大切な話をしている時は別だ。そういうときはもちろんバックアップの看護師さんがコール先に駆け付けるわけである。

 メモ帳音声読み上げは、実用的ではあるけれど、時間ロスが大きい。むしろ、ノートとペンの方が快適かもしれない。……が、しかし僕は恐ろしく悪筆であり自分で書いたメモもあとから自分で読み返すことが困難なレベルである。殴り書きするからなんだが、殴り書きしなければ、文字を書くのにものすごく時間がかかるタイプなのである。

 

 

 さて、うちの妻は全盲だ。よって文字による筆談はできない。

 携帯も音声合成を使ってiPhoneを愛用している。

 

 入院してからしばらくは連絡はLine電話だったりしたんだが、いよいよ喋れなくなってきたのでLine電話は断念して普通のLineでのやり取りに落ち着いた。

 僕がこちらで打ち込めば、妻の携帯でLineでちゃんと読み上げされるという具合だ。

 しばらくはこれでいけるんじゃないかなと思っている。僕のLineの入力は、iPhoneからかあるいはPCから使えるようにしてある。逆にLineが入ってくると携帯、ipad、ノートPCとそれぞれのクライアントが受信を知らせてくるので少しうざいw

 

 

 実はこれまでドクターとか、看護師さんでもそうだが込み入った話になると途端に筆談では難しくなってしまう場面に出くわしている。

 話の内容が、その時話している展開でどんどん変わっていき、予測がつかない場合などだ。ある程度、話の流れが決まっているようなものであれば、メモや原稿みたいに、言いたいことを箇条書きにしておいてその時々に指し示すとかで対応できるんだが、僕は国会の時に大臣の後ろで待機している完了ではない。様々な状況を想定して回答の準備をしておくなんて芸当は僕にはできない。

 

 一応ノートPCで目メモ帳開いて、書いては見せて、書いては見せてすればできない事はないんだが、意外とこの相手に見せる動作ってのに時間やなにかをとられてしまい面倒だなぁという感じになってしまう。

 相手の先生とLine交換するってのは……基本なしの方向でw これ解決して早いんだけど、話したい相手が増えていくとどんどん管理が面倒になる。

 

 この間から導入してみたのはgoogleチャットだ。

 

 googleには検索機能のほかにも翻訳だとかカレンダーだとか、地図だとか、ファイルストレージだとか、写真の管理だとか、いろいろなことができるツールが含まれている。

 gmailに紐づけされたメッセンジャーみたいなものだ。

 たぶんfacebookのメッセンジャーでも同じようなことができるんじゃないかとも思うがとりあえずはgoogleチャットで初めてしまったので今はこれで話を進める。また、これはPCのブラウザは僕はgoogleクロームを使っているためというのもあるかもしれない。

 

 使い方は簡単。

ノートPCのブラウザからgoogleチャットを開く。チャットルームの参加者は自分ひとりで新しいチャットのスレッドを作る。自分のiPhoneにgoogleチャットアプリをインストールし、PCで使っているのと同じgoogleアカウントでインストールする。

 

 これでノートPCのブラウザからチャットに打ち込んだ文字がiPhoneに反映される。

 ドクターやソーシャルワーカーの方はそれを読んで普通に話せばいい。話を聞いた上で僕は普通にチャットで話したい内容を打ち込める。

 何度か試してみて多少問題のある部分もあるがなんとかコミュニケーションという目的については達成できているんではないかと思われるところまできた。

 

 取り合えず明日は無事にソーシャルワーカーの方とお話できそうである。

 

 

 

 今日もいい1日であった。

 

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