●　急死・急逝された方は、自分が亡くなったことに気づいてないケースがある。

 

ぎりぎり夏ということで

見えない人のお話を一つ

 

ラーメンを見ていると

大好きだった近所のラーメン屋さんを

思い出します。

 

徒歩１分のところに

ラーメン屋さんがあって

よく食べていました。

 

 

孫のように可愛がってもらっていて

厨房にもよく侵入していた笑

 

私の体はそのラーメン屋さんの

タンメンとワンタンメンと

チャーハンで何%かは

構成されていました。

 

でもそんなお店のおじさんが

ある日急逝。

 

おばさんが朝起きてきたら

今でテレビ見たまま

亡くなっていたそう。

 

おばさん大混乱。

 

周囲も大動揺。

 

信じられないまま

ラーメン屋さんへ行くと

やっぱりおじさんの死を

悼んでいる人がたくさんいて。

 

おばさんは私を見て

号泣の勢いを強めて

私が悪いことをしているような

気分になったりもして。

 

母に促されて

横になっているおじさんに

手を合わせていると

薄ぼんやり立っている人が笑

 

お　じ　ち　ゃ　ん　！！？

 

もちろん見えてるのは

私だけ。

 

おじちゃんは呆然とした

表情で自分の亡骸の横に

立っているように見えました。

 

大人たちはこれからのことや

なんでどうしてという言葉を

交わしていたので、

私とおじちゃんの様子には気づきません。

 

私がじっと見ているのに気づいたおじちゃん。

 

 

おじちゃんの方がびっくりしてましたね笑

 

「さとちゃん、わかるんか？」

「うん」

「おじちゃんは、やっぱり死んだのか？」

「うん。どうして死んじゃったの？」

「わからんなあ。そうか、死んだのか…」

「……」

「そうか…。あいつこれからどうするんだろうな」

「……」

「ごめんなあ」

「……うん」

 

このごめんなあは

おぼあちゃんに言ったような

気もするんですが

その場にいたのは（聞き取れたのは）

私だけだったのでうなずきました。

 

今話ができるのであれば

ラーメン美味しかったよとか

遊んでくれてありがとうとか

言えたのですが。

 

あの時は子どもなりにショックで

ただおじちゃんを見つけて

シックスセンス状態になってる

おじちゃんに「死んだ」ことを

伝えられたのでよかったのかなと思います。

 

なので、美味しそうな

いわゆる「町中華」を見ると

おじちゃんとおばちゃんを

思い出してしまうのです。

 

おじちゃんがレシピを

残してくれていなかったので

おばちゃんもお店を続けられず。

 

今その場所は駐車場になっています。

 

町中華No.１は

私にとってはずっと

おじちゃんとおばちゃんが

作ってくれていた

ラーメンとチャーハンです。

 

 

思い出したらまた食べたく

なっちゃったなー！！

 

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