メグビーメールマガジン 1月号 Vol.94(その2、コラム)
「ユビキノンにはどんな働きがあるか」
ユビキノンは、ビタミンE、ビタミンKとよく似た物質であるから、
ビタミンとよばれる資格がありそうだ。
しかし、体内で合成される物質は、ビタミンとよばれないというだけ
の意味で、ユビキノンはビタミンではない。
ビタミン一般の働きがそうであるように、ユビキノンの主要な役目は
助酵素である。
それでそれを、「助酵素Q」とよぶ。英語では「コエンザイムQ」で
ある。
コエンザイムQが体内で合成されるとき、原料は恐らくビタミンEで
あろう。したがって、ビタミンEの服用は、コエンザイムQの服用とほ
ぼ同様の意味をもつ。
生体が、ブドウ糖や脂肪酸の酸化によってエネルギーを発生する代謝
において、コエンザイムQは重要な助酵素としての役割をもっている。
したがって、コエンザイムQを服用をすると、心筋や骨格筋の機能が
よくなる。
心臓が悪いとき、心筋のなかでのエネルギー発生が低下している。こ
こに、コエンザイムQを与えると、呼吸困難、不整脈、動悸、息切れな
どが改善される。
心臓の拍出量の増大、血圧の下降などもみられる。ラットはビタミン
E欠乏食で筋ジストロフィーをおこすが、このとき、血中コエンザイム
Qの量が低下している。
コエンザイムQは、歯槽膿漏の予防ないし治療に、ダウノマイシン、
アドリアマイシンなどの「抗ガン剤」の副作用の防止に使われる。
【三石巌全業績-11 健康ものしり事典、P197~198より抜粋】