みなさま、ごきげんよう
いつもありがとうございます
あやこ です
「植物の香り」のサイエンス なぜ心と体が整うのか と前後しましたが、
今日は、2012年出版の 〈香り〉はなぜ脳に効くのか アロマセラピーと先端医療
タイトルは、「なぜ脳に効くのか」とありますが、脳だけではなく、さまざまな症状、病へのアロマテラピーの可能性が紹介されています。
マウスの実験から、きっと、わたくしたちヒトにも効果が期待できそうです。
香りで認知症が改善 !?
認知症の患者さんに、エッセンシャルオイルの芳香浴で改善したことをテレビで放送されるや、ローズマリーやオレンジが品切れになったのは、ずいぶん前のことです。
「たけしの健康エンターテイメント ! みんなの家庭の医学」に登場したのは、この先生です。
鳥取大学 浦上克哉 医学部教授
( 認知症予防学会 より)
当時の研究結果も、 「〈香り〉はなぜ脳に効くのか アロマセラピーと先端医療」 の中で紹介されています。
本書より~
認知症の高齢者 28名(アルツハイマー病17名含む)を対象として、アロマセラピーの効果を検討した。
28日間、毎朝、ローズマリー・カンファーとレモン精油、毎夜、真正ラベンダーとスイートオレンジの精油の芳香浴を、それぞれ2時間ずつ行った。
アロマセラピー期間中、患者の抽象的思考力が優位に改善された。
アロマセラピーをやめると、徐々に元の状態に戻ることが分かった。
脳の神経細胞の多くは、再生されないと言われています。
ところが、嗅神経は、数少ない再生されるもののひとつです。
再生されたり、香りの刺激が脳の神経細胞を活性化したりして、認知機能が改善するのなら、エッセンシャルオイルの香りを嗅ぐことは予防にもなりそうですよね。
がん治療にも、香りが効くの !?
がん治療においても、代替補完医療としてアロマテラピーが取り入れられています。
大きくまとめると、次の3つです。
- 精油の芳香浴やアロマトリートメントによるがん患者の心理状態、特に不安感やうつ症状など精神的改善
- がん性疼痛などの身体的症状の改善
- 抗がん剤や放射線療法の副作用の軽減
また、本書では、高い抗がん作用が期待される精油成分として、ゲラニオールがあげられています。
ゲラニオールは、ゼラニウムやローズ、パルマローザなどの精油に多く含まれる成分です。
1997年、米国インディアナ大学が、マウスの接触試験で、難治性の膵がん細胞の増殖が抑制されるという論文を発表。
2004年、トロント大学が、乳がん細胞の増殖抑制などを発表。
フランスのINSFRM (国立保健医学研究所)の抗がん剤とゲラニオールとの併用実験は、特に注目されています。
抗がん剤単体よりも、ゲラニオールを併用したほうが、効果が高く、ゲラニオールが高濃度であれば、その作用がより高まると報告されているそうです。
将来的に、アロマテラピーが統合医療に応用されるかもしれませんね。
ほかにも、動脈硬化性疾患、女性特有の疾患、アレルギー性鼻炎、不眠、パーキンソン病、肥満などへの可能性が紹介されています。
可能性が広がるアロマテラピー
嗅覚の研究は、始まったばかりと言われています。
目に見えないから、かもしれません。
でも、嗅覚は、もっとも根源的な感覚器。
賞味期限間近の食べ物、まずはにおいを確認しますよね。
匂い的にNGなら、ゴミ箱へ。
OKなら、舌で確認。
命にかかわる最初の感覚器官です。
大脳生理学的には、においだけが、大脳辺縁系にダイレクトに伝わります。
だから、素早く反応し、作用します。
嗅覚と香り、これからの研究が楽しみです。
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