長女は、気が強くて
プライドも高い。
３年生の後半からは
スッカリ、お洒落番長 
もう、子供っぽい
グッズや洋服はイヤ 
マスクの色や形にすらこだわる。
こども会の会費が余って
不織布の白いプリーツマスクを
一人１箱ずつ、つまり３箱
貰ったのに、こんなの嫌だ
の一点張り
TypeBのベージュがお気に入り。
でも、母さんは
こども会のマスクを
使い切るまでは
マスクは買わない！
と宣言したら…
お気に入りのマスクを洗って
リサイクルするという
＊＊＊
そんな長女が４年生になって
三つ子の中で一番に
反抗期を迎えた。
私なりに彼女の気持ちを汲み取り
いつも申し訳ないと思っている。
“ごめんね、望みを
叶えてあげられなくて…”
それなのに
私の口をついて出る言葉は
「無理、無理！」
「ダメ、出来ないよ！」
共感の“き”の字も無いから
余計に苛つかせてしまう。
＊＊＊
お友達の家に遊びに行けば
「新築のおうち」🏠
「自分のお部屋」
そして可愛い
「ベッド付きの勉強机」
お姉ちゃんがいるお友達は
お姉さん系のお洋服
そんなお友達が羨ましい。
それが、長女の憧れ
＊＊＊
それなのに、現実は
長女曰く、自宅はボロアパート
でも、実は隣の県に
築二十年持ち家が有る。
諸事情有り、賃貸物件として
人に貸している。
高齢ワンオペ子育てには
実家と会社に近い方が
何かと都合が良い。
実家から徒歩で数分のアパートは
会社・駅・スーパーも近くて
利便性が良い。
つまりは、私のワガママ
ってことになるのかな？
ある意味。
＊＊＊
私の実家は、私が３歳の頃建てた
瓦屋根の昭和の家。
ある時次女が「のび太の家みたい」
と言っていたっけ。
確かに、雰囲気は似てるかも。
でも、数年前にリフォームしたので
家の中は、ボロアパートよりは
マシだろうと思ったのか
長女は、おばあちゃん家に
お友達を呼んだりもした。
それでも、やっぱり
納得できない長女。
お友達は、自宅なのに
自分は、おばあちゃん家だなんて。
＊＊＊
私がうつで寝込んでいる間に
日曜日に、父さんに頼んで
ニトリへ行ったらしい。
すると今度は
「二段ベッドが欲しい
」
もしかしたら、長女にしてみれば
譲歩したつもりかもしれない。
でも、うちは三つ子なのよ。
二段じゃ足りない。
それよりなにより
置くスペースが無いのよ
＊＊＊
叶えてあげたくても
叶えたあげられない
新築のお家とマイルーム
勉強机や二段ベッド。
三つ子、それぞれのスペースを
確保してあげたいとは、思いつつ
実現させるのは難しい。
でも、思春期になれば
更にプライベート空間が
必要になるだろうに
どうにも出来ない。
なんとかしたい。
でも、今すぐ解決は出来ない。
そして、いつも
無理だと否定してばかりの私。
＊＊＊
反抗期の子どもの望み。
