2023.9.2一日一季語 相撲(すもう《すまふ》) 【秋―行事―初秋】

 

水入りの大一番の草相撲    三村純也

 

宮中において旧暦7月に相撲節会が行われたため秋の季語となったという。この草相撲は、神社の祭礼の時などの奉納相撲大会などの行事であろう。熱の入りようがよくわかる。

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【傍題季語】

角力(すもう《すまふ》) 宮相撲(みやずもう《みやずまふ》) 草相撲(くさずもう《くさずまふ》) 秋場所(あきばしょ《あきばしよ》) 九月場所(くがつばしょ《くぐわつばしよ》)

角觝、すまい、相撲取、力士、関取、辻相撲、大相撲、土俵、相撲柱、相撲札、相撲触れ、相撲番付、櫓太鼓、土俵入り

 

関連季語

初場所・春場所・夏場所・秋場所

これらは現在(2023年)いずれも東京の国技館で行われている。

 

 

【季語の説明】

武技の一つ。古く旧暦七月に宮中で相撲節会(すまいのせちえ)が行われ、叡覧(えいらん)があったため秋の季語となった。また、農耕儀礼では七夕に神前で相撲をとって豊凶を占った。室町時代には職業相撲が発達、興行化された。神社の境内などで相撲をとるのは宮相撲・草相撲という。

日本古来の格闘技。子ども相撲や草相撲から大相撲まである。土俵という円内で、裸にまわしをつけて一対一で闘う。投げたり土俵の外に追いやったりして勝敗を競う。現在では一年を通して相撲興行が行われるが、昔は秋祭りの神事だった。

 

【例句】

べつたりと人のなる木や宮相撲   小林一茶

年若く前歯折りたる角力哉     正岡子規

相撲取おとがひ長く老いにけり   村上鬼城

天にゐて角力太鼓を叩きをり    上野泰

雨音に取り巻かれたる土俵かな   綾部仁喜

 

 

【回向院】

両国に国技館が建設される前は、本所の回向院に青天井でムシロ張りの囲いを設けた掛小屋をつくって、1月と5月に本場所相撲が行なわれていた。

その頃の相撲は晴天10日間の興行。雨が降ると中止で、翌日改めて振れ太鼓を叩いて東京中をふれ歩き、その次の日に場所がまた開いたという。そのため。天気が悪い時期に当たると場所が終わるには40日も50日もかかることもあったという。今とはまったく異なる相撲興行スタイルだった。

 

【相撲の歴史】

日本では4世紀ごろの古墳(こふん)時代(3世紀ごろ〜7世紀ごろ)の出土品に相撲人形があり、古事記(712年)、日本書紀(720年)の神話、伝説にも登場します。稲作(いなさく)が始まると、農民の間に、その年の稲(いね)がたくさん取れるように祈(いの)ったり、豊作かどうかを占(うらな)ったりする行事として行われていました。奈良(710年〜794年)・平安時代(794年〜1185年)には宮ていの儀(ぎ)式(相撲節会)になり、天皇の前で相撲を取る天覧相撲が行われました。

 

武士の時代になると、力が強いことは戦いに必要な武術とみられるようになり、武家では力士をやとうようになりました。日本で最も有名な戦国大名の一人である織田信長は、毎年、力士を集めて相撲大会を開くほど相撲が好きだったと、信長公記(1610年ごろ)という資料にも書かれています。

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今日は何の日

天心忌

美術評論家・岡倉天心の1913年の忌日。

東京美術学校の校長を務め、日本美術院の創立などに尽力した。

 

宝くじの日

第一勧業銀行(現在のみずほ銀行)宝くじ部が1967年に制定。

「く(9)じ(2)」の語呂合せ。

 

くつの日

銀座の婦人靴専門店「ダイアナ」が1992年に制定。

「く(9)つ(2)」の語呂合せ。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)