2024.9.4一日一季語 秋麗(あきうらら)  【秋―時候―仲秋】

 

秋麗の神坐すあの木この木かな   谷口智行

 

谷口智行第四句集『海山』

神話の国熊野の血を感じられる。

熊野信仰の本拠地は、紀伊国(和歌山県)の熊野。熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の三社があり、総称して熊野三社、あるいは熊野三山、三熊野などと呼ばれる。

熊野三社はそれぞれに主祭神は異なる。山や樹木の神『家都御子神』、海の神『熊野速玉男神』、滝の神『熊野夫須美神』。句集名の海山にかんけいしているのかとも感じた。

この句の神坐す木も、以下のことを意識しているのであろう。

熊野本宮大社の祭神ケツミコ神は樹木神。息子のイソタケル命が全国の植樹事業を終えたあと、この地に住んだことから古く「木の国」と呼ばれていたが、のちに改められて「紀伊国」になったと、日本書紀に記されている。

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【傍題季語】

秋麗(しゅうれい《しうれい》)

関連季語

 → 麗か(春)

 

 

【季語の説明】

秋晴れの、太陽がまぶしいほどの日。「秋麗」には、『晴れ晴れとした気候で心地いい秋の日』『陽気がよくてのどかな秋の季節』という意味が込められている。

 

 

【例句】

秋麗の柩に凭れ眠りけり     藤田直子

ユネスコに能の写真や秋うらら  安永圭子

秋麗スイッチバックのトロッコ車 加藤峰子

子猿寄るボスの余し餌秋うらら  守屋井蛙

秋うらら天地を睨む青不動    和田郁子

 

 

今日は何の日

クラシック音楽の日

日本音楽マネージャー協会が1990年に制定。

「ク(9)ラシ(4)ック」の語呂合せ。

音楽家の無料報酬によるコンサート等が開かれる。

 

関西国際空港開港記念日

1994年9月4日午前0時、関西国際空港が開港した。

世界初の本格的な海上空港で、日本初の24時間運用空港でもある。航空審議会が「泉州沖が最適」と答申してから20年目のことだった。

 

くしの日

美容関係者らが1978年に制定。美容週間実行委員会が実施。

「く(9)し(4)」の語呂合せ。

美容関係者がくしを大切に扱い、また、美容に対する人々の認識を高めてもらう為に制定された。

 

串の日

冷凍食品の製造販売を行う株式会社味のちぬやが制定。これとは別に、大阪市の新世界100周年実行委員会が2010年に制定。

「く(9)し(4)」の語呂合せ。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)