2024.9.7一日一季語 障子洗ふ(しやうじあらふ) 【秋―生活―仲秋】
執着を離れ障子を洗いけり 岡田耕治
障子の洗い、障子紙を剥がす。単純作業を続けていると、無心になる。
この句の執着は、日常の己の姿が、このような単純なことをしていて、無心になった感覚のようにも思えた。
句集「父に」
俳句誌「香天」代表で、大阪教育大学元教授の岡田耕治の第4句集。2021年から2023年までの3年間の俳句を「父に」と題してまとめている。各年の代表句は、「水準器の気泡がとらえ秋の空」(2021)、「自らの重みを落ちる海鼠かな」(2022)、「見開きを押さえていたり丹波栗」(2023)。巻末に「受容と均衡」という文章を久保純夫が寄せている。
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【傍題季語】
障子干す
【季語の説明】
夏の間は、納戸などに仕舞っていた障子を取り出し、張替のために、水を掛けて古い障子紙を洗うこと。かつては、井戸端、川や池を利用していた。
【例句】
鑛山(やま)の村噴井に障子洗ふなど 瀧春一
ふるさとは障子を洗ふ流れあり 柴田佐知子
洗はれて障子の桟にある木目 吉田政江
潮騒の滲みたる障子洗ひをり 戸栗末廣
まづ全部紙に穴あけ障子洗ふ 吉田葎
【今日は何の日】
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二十四節気のひとつ。いよいよ秋の気配が迫り、草花に白い露が宿り始める頃とされるので「白露」。空も高く気持ちの良い青空が広がる。 |
泉鏡花忌
小説家・泉鏡花の1939年の忌日。
吉川英治忌
小説家・吉川英治の1962年の忌日。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)