お義父さん話ついでに、もうひとつエピソードを。



お義父さんが亡くなってからしばらくして、


私たちが結婚してから10年以上経ってからやっと娘が生まれました。




不妊治療をしていたわけではないけど、


流産してからやっと出産したし、


結婚してだいぶ経ってからだから、


周囲からはだいぶ愛でたがられて。


ありがたい話です。




そういう話の中ではもちろん、


「お義父さんが生きてたら、どんなふうだったろうね」


って話にはなって。




私も、もっと早く産めば、お義父さんに孫の顔を見せられたなぁと思ったりして。




たぶん、そんなことが気になっていたんでしょうね。




娘が1歳か2歳頃のこと。


夢を見ました。





空が広く、


とても明るい白い光に包まれた


草原のような丘の道を


私は娘を抱いて歩いています。




その道は、一本道で


私はまっすぐ歩いていきます。




しばらく歩くと、


こちらも真っ白な光に包まれた


真っ白で四角い建物の中に


道が入っていきます。




私は娘を抱いたまま、


相変わらずまっすぐ歩いていきます。




建物の中も、白く明るい光が差し込んでいて。




右か左か、さらに明るい光を感じたら、


そこは小さい部屋みたいになっていて。




私は部屋の前で初めて立ち止まり、


部屋の中を見ると。




まばゆいくらいの白い光に包まれながら


お義父さんが満面の笑顔で現れました。




「あ!お義父さん!」

「元気でしたか?」

「娘ですよ、お義父さんの初孫ですよ!」




私はなんの疑問も抱かず、


ただただ久しぶりにお義父さんに会えたこと、


お義父さんに孫を見せられたこと


が嬉しくて。




お義父さんは何も言わず、


ずっとニコニコしていて、


時折、娘の顔を覗きこむ。




私がもっと近づいて娘を見せようとしたら、


それには黙って「部屋には入ってくるな」というサイン。


これも不思議に思うことなく「あ、そうか。ここから先は入ったらダメなんだな」とわかる。





その後はよく覚えてないんだけど。




で、いきなり「はっ!」と目が覚めて。


最初は状況が飲み込めず。


しばらく経って、ああ夢だったのか、と気づく。




夢らしい夢ではなく、


私にとっては現実っぽかったけど。




あれー?


お義父さん、初孫である娘を見に来たのかな、


って思いました。





科学的には私の無意識の中で「お義父さんに孫を合わせてあげたかった」という想いがみせた夢ってことになるんだろうとは思うけど。




でも、あれはリアリティあったし。





あと、お義父さんは確実に天国に行ってるんだな、って思いました。





あんな白い光に包まれた草原なんて、見たことないし。


あれが天国なら、すごい穏やかな世界だな。