体調不良で疲れやすいこの頃。頻繁にクラクラしてしまう。
ピアノを練習していて、ぼーっとして来たら諦めて横になるようにしている。
ノクターンを弾いていながら、ラヴェルのピアノ協奏曲のことを考えてしまったりするからだ。
好きな男の腕の中でも
違う男の夢を見る〜•*¨*•.¸¸♬︎
ジュディ・オング『魅せられて』の歌詞みたいに(笑)

練習室籠もりの時は、全てに神経を張り巡らせて集中する。だから、終わった後は監獄から出て来た様な解放感と、脳の疲労感は半端ない。

そんな時に、先日は弾きあい会のメンバーさん達と夕食をご一緒させて頂いた。
レッスンと練習ぶっ通しだったからもう、何か食べないとやってられない。
迷いなくハンバーグとバゲットを注文。勿論、食後のデザートとワインも頼む気満々である。
ハンバーグの美味しいこと。五臓六腑に染み渡るとは正にこれ。

久々にお会いする方、初めてお話する方もいて、ピアノの話で盛り上がった。
皆さんそれぞれの夢や目標、それに向けての努力。お話から想像する以上の苦労と情熱がおありなのだろう。
そして、色々乗り越えて素晴らしい成果を出してらっしゃる。感動してジーンとしてしまった。
皆さんの頑張りに励まされて、私ももっと!…とモチベが上がる。

もう一つジーンとしたことがあった。
「僕らは身体を使う仕事だからね。ピアノもダンスも同じ」
レッスンで先生がそう仰った。
ダンサーとして扱って頂けたのが嬉しかった。
そう言えば、以前から度々「あなたはダンスのプロだから分かるよね?」というニュアンスで教えて下さっていたな。

ピアノのレッスンは、一人の人間としてみて貰える。
ダンスのレッスンは…辛いことが多かった。
アマチュア時代からセクハラに人格否定、命令に従うだけみたいなレッスン…。何処へ行っても純粋に踊りを追求するのが難しかった。余計な事に身と心が削がれて。
芸能界と似たようなところがある。大きな声では言えないが、この世界にも性加害はあると思う。

この日のレッスンは、かなりのエナジーが消耗された。
今までのコンクールの講評を持参し、コンクールの曲を3回も通しでみっちりご指導頂いたのだ。
2回、3回と通すごと、「うん、良くなった」と先生は微笑まれ、レッスンは熱を帯びる。
私は器用じゃないから、言われたことが出来るまで時間が掛かるのだけど、それらをレッスン中に出来て良かった。

レッスンから練習まで集中していた為、それ以降は草臥れてしまっていたが、皆さんとの楽しいディナータイムのお陰で、帰る頃には再び数時間の練習が可能な位、気力が復活していた。


なんて幸せなんだろう。
人に恵まれている。
素敵だなと憧れている人達が身近にいて、親しくさせて頂いている。