こんにちは。
いつものご覧頂きまして
ありがとうございます
『家族になった迷い猫の話①~➄』
の続きになります。
夜が明けて
早朝5時過ぎ…
旦那が玄関の扉を開けると
ニャン太が待っていました。
玄関先に置いてある
段ボールの中で寝ていたのでしょう
背伸びをしながら
相変わらずのダミ声で
『ニャ〜ッ』と鳴き
ドアの中を覗き込みました。
モフのことを心配しているのかもしれません。
和室にいたモフを
ニャン太に合わせることにしました。
じっと見つめるニャン太先生…
この写真が
モフとニャン太が
一緒に写っている最後の写真です。
暫くすると
ニャン太先生は
雄叫びをあげながら
パトロールへ出掛けて行きました…
モフは
ニャン太の声が聞こえなくなるまで
玄関先で過ごした後
お家の中に入りました。
鼻から
ズピーッ、ズピーッと音がして
益々、呼吸するのが苦しそうなモフ…
瞳のほとんどが瞬膜で覆われ
名前を呼んでも
反応が弱くなっていました…
モフは
昨日よりも確実に
限界に近付いているように感じました…
『もう少ししたら動物病院に電話する。
病院に行く時間は
先生の都合もあるだろうから聞いてみる…』
旦那はそう言うと
仕事場へ向かいました。
その後息子が起床。
息子は朝食を食べた後
テレビの前でお茶を飲むのですが
モフは
息子がそろそろ出掛ける時間だということを
知っているのでしょうか…
よろよろと近づいてきて
息子の太ももにぴたりと
くっついて離れようとしませんでした…
まるで
そう言っているかのようでした。
息子はモフの健気な姿を見て
涙をこぼしましながら
なかなか
その場を後にすることが出来ず
ギリギリの時間まで
モフの頭を撫で続けました…
意を決して
息子が立ち上がると
モフはじっと息子を見つめていました。
後ろ髪を引かれる思いで
息子が出勤した後
私はモフが満足するまで
ここに座って過ごしました。
すると
旦那から電話が…
『先生が12時半くらいに来てくれってさ。
俺もその時間になったら来るから。』
『わかった…』
私の太ももに寄りかかって
眠っているモフの温もり…
あと数時間したら
この温もりが消えてしまうかと思うと
言葉では言い表せない
寂しさと喪失感で
打ちひしがれてしまいそうでした。
モフ…苦しいね…
もうすぐ楽になるよ…
楽になって
お家に帰って来ようね…
ここがモフのお家だよ…
昼12時半過ぎ…
旦那が汗だくで帰ってきました。
モフをキャリーに入れて
重い気持ちのまま
動物病院へ向かいました。
その時間は
もう他の患者さんはおらず
先生と助手の方が
待っていてくれました。
モフは診察台の上で体重を計ると
2.6 Kg →2.0Kgまで減っていました…
その後
先生はモフを楽にする処置を
速やかに進めて下さいました…
2024年 8月10日 12:45分
モフは
私と旦那に撫でられながら
苦しむことなく
眠るように息を止めました…
私は
まだ温かいモフを
腕に抱いたまま病院を後にしました。
可愛い可愛いモフ…
痩せっぽちなのに
ほっぺの毛がモフモフで
お顔が大きく見えるモフ…
甘えん坊のモフ…
さぁ お家に帰ろうね…
帰宅すると旦那は
私とモフを残し
仕事に戻っていきました…
私はまだ温かいモフに触れながら
泣き続けました…
ふと我に返って時計を見ると
1時間が経過しようとしています。
ドライアイスの入った
発泡スチロールの箱に
私はそっとモフを入れました。
早ければ1時間で
死後硬直が始まるので
その前に箱に入れなければ
いけませんでした。
動物を焼却処理する市の施設が連休の為
月曜日まで
モフはこのままリビングで
過ごしました。
家族みんな
まるで眠っているかのような
モフの姿が見たくて
何度も何度も箱を開けては
モフの体に触れ
泣きながら
モフの話をしました…
そして
後悔することもたくさんありました…
最初にモフを見たとき
痩せていることを気にするべきだった…
病気とは知らず
お腹いっぱいご飯食べさせてしまった…
モフは綺麗好きなので
玄関先に早くおトイレを用意して
あげればよかった…
そうすれば
多飲多尿にもっと早くに気付けたかもしれない…
もっと早くに
家の中へ入れてあげればよかった…
ケージに入れないで
自由に過ごさせてあげればよかった…
最初に動物病院を受診した時
その日に検査をして貰うべきだった…
もっともっと
毎日モフと一緒に過ごしたかった…
今となっては
どうにもできることが一つもないことが
悔しくて仕方ありませんでした…
亡くなったモフのお口の中を見ると
可愛らしいピンク色の
小さなお口が
真っ黄色になっていました…
お口の中全体が
酷い口内炎のような状態だったのです。
だから
お水も飲めず
ご飯の食べれず
ニャーとも鳴けなかったんだね…
辛かったねモフ…
モフが息を引き取った次の日の朝
いつものようにやってきたニャン太…
旦那がご飯をあげようとすると
いつもなら玄関の外で
器の前で座って待つはずなのに
この日は餌を見せても
器の前に座ろうとせず
玄関の中やリビングの方を
しきりにキョロキョロと伺い
いつまでも
ニャーニャーと鳴いていたそうです…
『モフのことを探しているみたいだった…』
旦那はそう感じたらしいです。
『あの子はどうした?
三毛猫のあの子どこにいったの?
心配なんだよ。
あの子に会わせてくれよ。』
ニャン太は何かを感じ取って
そう言っていたのかもしれません…
ニャン太…
モフに優しくしてくれてありがとうね。
モフはね病気だったんだ…
もしかしてニャン太は知っていたの?
ニャン太が
モフを追い払ってしまっていたら
モフはどこか知らない場所で
一人死んでしまっていたかもしれないね。
ニャン太は優しいボスだね。
モフに
『ここにいてもいよ。』って
言ってくれたんだね…
モフはニャン太と一緒に過ごしたこと
忘れないと思うよ。
ありがとうニャン太先生…
これからも
ご飯をいっぱい食べにおいで。
月曜日
モフを市の焼却施設に連れて行きました…
我が家の玄関先に咲いている
天然の猫じゃらしや草花…
花壇の植物で包んてあげました。
ニャン太先生の真似っ子して
モフはよく草を食べていたね…
お母さんが
花壇の草むしりしている時
一緒に遊んだ葉っぱも入れておいたよ…
楽しかったね…
モフは小さな陶器の器に入って
お家に帰ってきました。
隣街の立派なペットの葬祭場での
火葬や供養も考えましたが
なるべく近くの場所に
モフを眠らせてあげたいと思い
後日、ペットの供養塔のある
近くのお寺に
モフの遺骨を納骨する予定です。
動物は死に対して恐れはないそうです。
また遺骨に執着もなく
自分が亡くなった後
飼い主が遺骨に話しかけることを
不思議に思っているそうです。
ならば
どうしたら
亡くなった動物は喜ぶのか?
写真を飾って貰うと嬉しいのだそうです。
スマホの画面では
自分を見て貰っているのかわからないので
写真を飾って
写真に話しかける飼い主さんを見て
喜ぶのだそうです。
そして
忘れないで思い出してあげることが
何よりの供養になるそうです。
モフを身近に感じたくて
こんな物をオーダーしてみました。
届くのが楽しみです。
我が家にやってきた
迷い猫のモフは
大切な大切な家族になり
こうして虹の橋を渡って行きました…
私達は
モフに出来るだけの愛情を注ぎ
やれるだけのことはやったつもりです。
ペットを飼うと言うことは
家族が増えるということです。
どうか病気になった家族を
見捨てることはしないで下さい。
最後まで責任を持って
愛情を注いであげて下さい。
悲しい思いをする
猫ちゃんやワンちゃんが
いなくなることを
心にから願いたいと思います。
長く拙い文章を
お読み頂きまして
ありがとうございました。
気持ちが癒え次第
通常のブログを綴っていきたいと思います。