中学受験の指導をしていて、思ったことがあった。
こんな話。
オリオン座など、冬の星座は夏の間は見えないのだが、夏の期間はどうして見えないのか。
ちなみにこの答は、中学受験経験のある人であれば、多くの方が答えられるのではないか。
そして、おそらくは人口の多数はそんなことは知らないのだと思う。
オリオン座は夏の間はずっと地平線に沈んでいる?
オリオン座は夏の間は南半球の避暑地に退避している?
オリオン座は夏の間は他の銀河系に飛ばされて、回遊魚のように冬になると戻ってくる?
もちろんそんなことはない。
オリオン座は今の時期もちゃんと出ているのだが、昼間の時間に出ているので目にすることは出来ないだけ。
中学受験では星座早見もあるし、そういった認識はちゃんとできているもの。ただ、こういった星座の話なんて、中学受験以外では取り上げられることも少ないし、多くの人は知らないのではないか。
織姫と彦星は知っていても、ベガとアルタイルは知らない人も多い。
そういった教養に対して、どのように感じるのか。
そんなことを知っていても、人生の中で得をすることは殆どあり得ない。知っていたところで、宝くじに当たるわけでもないし、夕食のおかずが一品増えるわけでもない。
そんな無駄なことを知る必要もないと思う人もいるだろうね。でも、そんなことを知れたことに喜びを感じる人もいるんだよね。
それが勉強に対する親和性なんだけど。
私も学問が最も重要なことだなんて、全然思っていない。学問なんて人間を豊かにする一つの要素に過ぎないもので、もっと重要なことなんて、いっくらでもある。
誰も天文学者を目指しているわけでもないし、そんなことなんて知らなくても立派な大人になれる。
学問に対して魂が震える人もいれば、学問に対して魂が動かない人もいれば、勉強と名前が付くだけで魂がフリーズする人もいる。それは生まれつきとか、生育環境とか、いろいろな素因があるのだろうけれども、勉強ってそういうものかな~。
いくた