先日,スイカバーアイスを作った時,作り方に
「型に入れて凍らせます」
……としか書かれていなくて,
「かき混ぜないのに,カチコチにならないの」
「氷になるとき体積が増えて型からはみ出さないの」
とフツフツと疑問が湧いてきたのですが
レシピ通りに型いっぱいに液を入れて凍らせてみると……
溢れることもなく,シャキシャキのアイスキャンディーが
無事に出来上がりました~
嬉しいけど,なんでと思ってしまう損な性格
理由が確かめたくて,いくつか実験してみました。
10(砂糖10水90),30(砂糖30水70),50(砂糖50水50)wt%の
砂糖水を用意しました。
おもちゃの試験管セットにそれぞれ15g入れて
体積を量り,砂糖水の密度を計算してみました。
50wt%で密度約1.2となりました。
(注:ネットで砂糖水の密度を調べると実際は
もう少し値が高いみたいです)
次に砂糖入りの氷の密度も計算することにして
こんどは全部目盛りを15に合わせて凍らせました。
一番左端の水のみ透明で,砂糖水はすべて均一に白くなっています。
砂糖が多いほど,体積変化は小さく,
50wt%のものはほとんどそのままです。
密度の計算結果をグラフにしてみました
グラフだと氷の方が直線的に増えているような気がします。
ブロックで凍らせたものも作ってみました。
10wt%のものは若干透明感があり,
50wt%のものはちょっと触ると崩れるくらい脆い氷です。
麺棒で叩いてみました。普通の氷はびくともせず。
10wt%のものはなかなか崩れず,数回叩いているうちに
一気に粉々になります。
30wt%のものが市販のアイスキャンディーに近い感じです。
これまでの結果をもとに何故このような氷ができるのか
予想してみました。
温度を下げていくと,砂糖水の中から氷が析出してきます。
「再結晶」という現象です。
温度が下がると氷が増え,砂糖水の濃度が上がり…
濃度が飽和水溶液にまで上がったところで
硬化がストップするんじゃないかな
この予想を元に,
飽和水溶液=200wt% 密度1.3 /氷 0.9として
氷と飽和砂糖水の体積比を計算すると
こんな感じになりました。
50wt%のものは3割くらいしか氷がないという計算結果に。
ためしに密度を計算してみると
意外と実験値と合いました
あながち大ハズレでもないような。
予想が裏付けられる実験結果が得られて
なんだか嬉しいです
久しぶりのキッチン実験。楽しかったです。
今度はどんなアイスキャンディーを作ろうかな~。
スイカバーを作った日記↓
その後,スイカバーの素には出会えません。