第33節 vs.藤枝MYFC(グリスタ)<その1> | すーさんの栃木SC応援日記

今シーズン初めての栃木県グリーンスタジアムでの試合。
カンスタ開催以前からのサポーターにとっては思い入れも多く、それだけに「聖地」と呼ぶ方もいます。私もそのうちの一人。

試合前の時間を過ごすのであれば、断然にカンセキスタジアムとちぎが快適ですが、試合観戦という部分だけを比べるのであれば、そこは栃木県グリーンスタジアムです。あのピッチが近い臨場感は、カンスタの比ではありません。

ただ、カンスタと比べても、入場者数が少なくいのが残念。
これは、試合を観るのならカンスタという方が多いことの裏返しだとも感じています。

天候の影響を受けにくい屋根のあるスタジアム。
やっぱり、その点は強烈に有効打になるのだなと実感させられます。

それでも、グリスタのピッチを見つめ、暮れ行く空を眺めていると、何とも言えぬ懐かしさが溢れ、グリスタでの試合観戦の方が好きだということを改めて実感したのです。

 


怪我で離脱を余儀なくされた根本選手に代わって、スタメン起用されたのは怪我から復帰となった宮崎鴻選手。
各方面から聞こえて来る噂で復帰は近いと感じていましたが、まさかいきなりのスタメン起用だとは驚かされました。

攻撃は、その宮崎選手とイスマイラ選手の2トップで、左のシャドーに大島選手、右のシャドーに西谷選手。1ボランチに神戸選手が入りました。

攻撃は2点を先制していることから、良く機能したとも言えますが、偶発的な部分もあったと思いますし、その得点以外は、なかなか藤枝の守備に手を焼き、それどころか、攻撃の形も影を潜め、守備の時間が多くなる厳しい展開に陥ってしまいます。

藤枝の攻撃はかなり厚く、守備は手を焼いたと思いますが、GK藤田選手の好セーブと、平松選手、福島選手、大森選手が、体を張って必死に守ってくれました。

そんな中、福島選手が負傷退場となっていますが、怪我の具合が心配です。
これ以上の離脱者は、残り9試合に大きく影響を与えますので、どうか軽傷であってくれと願うばかりです。

栃木の固い守備と、藤枝の決定力にも助けられ、第28節のヴァンフォーレ甲府戦以来、実に5試合ぶりのクリーンシートとなりました。
 


【結果】
栃木SC 2-0 藤枝MYFC
前半 2-0
後半 0-0

【会場】栃木県グリーンスタジアム

【得点】
前15 イスマイラ(栃木)
前20 イスマイラ(栃木)

【栃木SC警告】
前42 イスマイラ(累積2枚目)
後44 髙萩洋次郎(累積1枚目)

【栃木SCスタメン】
GK 藤田和樹
DF 大森渚生
DF 平松 航
DF 福島隼斗 → 岡崎亮平(後38)
MF 西谷優希 → 髙萩洋次郎(後26)
MF 神戸康輔 → 佐藤 祥(後19)
MF 福森健太
MF 石田遼太郎
FW 大島康樹 → 吉田朋恭(後38)
FW 宮崎 鴻 → 矢野貴章(後26)
FW イスマイラ

【栃木SCリザーブ】
GK 川田修平
DF 岡崎亮平 ← 福島隼斗(後38)
DF 吉田朋恭 ← 大島康樹(後38)
MF 佐藤 祥 ← 神戸康輔(後19)
MF 髙萩洋次郎 ← 西谷優希(後26)
FW 矢野貴章 ← 宮崎 鴻(後26)
FW レアンドロ・ペレイラ

【審判団】
主審 : 高﨑航地(栃木戦、今シーズン2試合目)
副審 : 竹田明弘
副審 : 千葉道史

【入場者数】3,702人
【ピッチ状態】全面良芝
【天候/気温/湿度】晴/26.4℃/83%
【風】弱風

【第33節終了時順位】暫定13位

数日前には雨予報もありましたし、屋根のないスタジアムとしては、観戦見送りを選んだ方も少なくなかったようです。

LRTの開業もあり、それを利用して多くの方が来場するのではという期待もありましたが、結果としては、カンスタでの試合より、入場者数は少ない状況でした。

グリスタでの試合はあと2試合。
その試合も、カンスタの平均入場者数を明らかに下回る入場者数であるのなら、来シーズンのグリスタ開催回数は、そう簡単に増えそうもありません。

収益面で考えても、入場者数が安定するスタジアムを選択するのは当然でしょうし、天気に左右されるとなれば、そこはやっぱり、試合数は少なくしたいというのが本音のはずです。
 


この藤枝戦の勝利は大きく、総勝点を39に伸ばしました。
残留に必要な勝点は今のところ43ペースで推移しています。それが残留に必要な勝点だとするのなら、栃木SCはあと4で届きます。

9試合で勝点4ですから、1勝1分か、4分という単純計算が成り立ちます。
このことから、残留は濃厚な立ち位置だと思いますが、橋本社長がまだ安心できないと言っていたように、まだ9試合もある訳ですし、どう動くかは誰にも分かりません。

ただ、それでもです。

混戦の残留争いにあって、最下位の大宮アルディージャとは勝点12の差がありますし、21位のツエーゲン金沢とは勝点7の差があります(但し、金沢は1試合未消化)

その降格圏内の金沢との間には、7チームが混在することから、そう簡単に21位まで順位を落とすことはありません。

普通に考えるのであれば、残り9試合にあって残留には優位な位置にいるのは確実で、次節、首位のFC町田ゼルビアが相手ではありますが、栃木SCが勝利することがあれば、もう残留は間違いないはずです。
 


先制点は前半15分。
福森選手のFKから生まれていますが、このクロスが本当に絶妙で、守備の背後とGKの間に入ったことから、クリアが難しいボールとなりました。

何とか弾いたGKの北村選手でしたが、その先にはイスマイラ選手。
ダイレクトで左足を振り抜くと、相手選手の間をボールがすり抜け、ゴール右へと吸い込まれての先制点でした。

藤枝には、試合に良い形で入られてしまっただけに、最初の好機がゴールに結びついたことは本当に大きかったと思います。

しかも、その5分後にもまたイスマイラ選手が決めてくれています。
この2得点は、かなり大きな意味を持ち、これらの得点がなければ、藤枝の攻撃に撃沈し、全く真逆の結果が生まれた試合だったと思ったほどです。

そのイスマイラ選手の2点目は前半20分。
福島選手の最終ラインからのボールを中盤で受けたイスマイラ選手が、相手DFとの競り合いを制し、そのまま中央をドルブルで切り裂きました。

そのままエリア内に入ると、相手GKとの1対1を冷静に見極め、ゴール右に豪快に突き刺しての追加点。

このゴールで、この試合はもっと得点が入る。
イスマイラ選手はハットトリックを達成できる。

そんな甘い妄想を抱いてしまったのですが、ここから先の現実は本当に栃木が2点をリードしているチームなのかと思わせるほどに、藤枝に押し込まれる展開が待っていました。
 


2点をリードされてからの藤枝は、ピッチを左右に大きく使い、素早いパスを繋ぐことで、栃木の選手を翻弄します。

長短織り交ぜられるパスに、なかなかプレスに行けずに、どうしても最終ラインが下がることから、一度、攻撃を受けるとセカンドボールが拾えずに、押し込まれる時間が増えてしまいました。

これ、前半途中から後半途中にかけて長く続く苦しい時間となります。

中盤は藤枝にあって、そこを何とか抑えなければ状況は打開できないように感じていましたが、時崎監督はその中盤をまず交代させました。

2点のリードがあったことから、もう少し交代を待つと思ったのですが、1点を返されると勢いが出てしまうことからこの時間の交代だったのかなと推測します。

後半19分、神戸選手に代えて佐藤選手を投入。

どうしても引いて守備に回ることが多く感じた神戸選手から、相手に寄せて早めの守備に入る佐藤選手の違いからか、この交代から徐々に藤枝の厚い攻撃が機能しなくなり、栃木のカウンターも多く出始め、一進一退の展開へと推移して行きました。

後半26分に西谷選手に代えて髙萩選手を入れたのは意外でしたが、前節の負傷もあって、万全の状態ではなかったのかもしれません。
 


後半の32分くらいだったと思いますが、左サイドを抜け出したイスマイラ選手が、エリア左手前で倒されシーン。

互いにユニフォームを引っ張り合ってあって、先に倒れればファウルを貰えるような感じを受けたプレーでしたが、抜け出しそうなイスマイラ選手が倒されて、それに対し、髙﨑主審は笛を吹きました。

藤枝のファウルで栃木のFKという判定でしたが、この倒した川島選手にイエローカードが出されています。
これ、ファウルを受けていなければエリア内に侵入できたのは確実で、しかも、相手GKと1対1にもなれています。

角度的にゴールを決められるのかは微妙かもれしれませんが、相手DF陣の守備も間に合わぬ位置に見えましたので、SPAではなく、DOGSOではないでしょうか。

ゴール裏では、同じ感想のサポさんは多くいたようです。
「いやいやDOGSOでしょう」
そんな声が多く聞こえて来ましたので。

勝利しているから良いものの、この判定以外でもジャッジに疑問があることが多く、それは栃木側だけではなく、藤枝側にも感じられたことかもしれませんが、不安定な笛が多かったように思いました。

ただ、髙﨑主審が担当したホームのツエーゲン金沢戦でも4得点快勝を収めていますし、栃木SCとしては、なかなか相性の良い主審さんだと、そう思うことにします。

まだ30歳という若さでJ2までステップアップしており、今シーズンはJ1のカップ戦でも笛を吹いています。
将来を期待される有望な主審さんであることは理解しているつもりです。
 


出場の機会がなかったレアンドロ選手ですが、アップのときに、栃木のFKがありました。

そのとき、ゴール裏で待機するボールパーソンの真後ろに立ち、味方の選手に「ここを狙え」的なジェスチャーをしたことがあったのですが、これって大丈夫な行為なんですかね?

その他、ゴールラインギリギリまで出て来ることもあって、見ていてハラハラもしましたし、面白い選手だなという思いが一層沸きました。

福島選手の負傷退場もありましたし、そのことから出場機会はありませんでしたが、本人としては、イスマイラ選手の活躍を見せられて、出場したい気持ちがかなり大きかったのだと思います。

この試合、時崎監督の判断はここまでよりも明確で、後半の最後の交代は明らかに2点を守りに行っています。
これまで、追加点を奪うという意思が強く、それが裏目に出ての失点も多くありましたが、この試合に限っては、最後は守り切るという手段を取っています。

これには大賛成でした。

2点の余裕がそうさせたのかは分かりませんが、とにかく勝点3を。
無失点で守り切る。その思いが表れていたと思います。

そんなことからも、レアンドロ選手には出場のチャンスが巡って来ませんでした。
 


勝点3を得て、順位を暫定ながらも13位に上げています。
勝点39は、例年ならほぼ残留が確実な数字ですが、今シーズンはこの勝点では危うい状況です。

あと少しだけ勝点を積めれば、まず残留は確実。

次節のFC町田ゼルビア戦は、首位が相手だけに厳しい試合になると思いますが、それでも、栃木には相性の良い相手、スタジアムです。

今シーズン初の連勝を奪い、気持ちよく残留を確実なものとしましょう。
簡単にJ1昇格させてなるものですか。足踏みをしてもらいますよ。その後押しのため、今シーズンも町田へ遠征して来ます。


2019シーズンのアルビレックス新潟戦以来のグリスタでの勝利の県民歌は、本当に感動ものでした。

あと2試合、そのグリスタでの試合でも同じように、勝利の県民歌を響かせないと。

グリスタ最高。
その思いが強くなった藤枝MYFC戦でした。

 

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