先の「角田光代」さん話の続き。
角田さんと私は、早稲田大学第第一文学部の同期入学なのです。
彼女は1967年の早生まれなので、1966年の私と同じ学年。
しかも、たしか角田さんも一浪しているので(私も)、同じ大学同じ学部に同じタイミングで入学しました。当時、あの大学は半分くらいが一浪組だったし。
といっても在学中には面識はありません。
なにしろ日大に次ぐマンモス大学ですし、第二外国語の語学クラスや専修やサークルが違えば、知り合うことなどありません。私はドイツ語クラスの東洋哲学専修でしたが、彼女は確か中国語クラス(?)できっと文芸専修にちがいありません。
実はこの1986年の早稲田大学入学組には、他にも有名作家を続々輩出しているのです。
たとえば、
●絲山秋子(政治経済学部、「沖で待つ」で芥川賞他有名作多数)
●古川日出男(第一文学部中退、「ベルカ吠えないのか」で直木賞他、有名作多数)
そして
●角田光代(第一文学部、「対岸の彼女」で直木賞他、有名作多数)
などなど。
早稲田大学卒の文筆業者は世の中に山ほどいますけれども、こんなに「かたまって有名作家」を出した学年もそんなにないのではないかと思います。
それはおそらく、「バブル絶頂期」の卒業組だからではないかとにらんでいます。
「史上空前の青田買い市場」と呼ばれた「学生はどこの企業でも入れた時代」です。
日本のバブル経済は、1985年のプラザ合意から始まったと言われますが、まさにその「ど真ん中世代」。
「バブル組中のバブルな学生」たち。
はっきりいって、「世の中をこれ以上ないほどなめていた」世代。
だから、「大学出てすぐ就職しなくてもなんとかなるっしょー」という世代なのです。
そんな中、角田さんは、最初から小説家になるつもりで、たくさん小説を書き続け、たしか学生時代にはもう何らかの賞をとって、デビューされていたのではなかったか。
ちなみに、古川さんは、中退して(よくあるある)、編プロに入り(これもあるある)、まもなく作家デビュー。
絲山さんは、INAXに総合職として就職後、バリバリ仕事をしすぎて、心を病み、退職後に書いた小説でデビュー、各賞を総なめ後、瞬く間にスター作家というパターンですね。
何しろ全員同じ年、同じ大学出身ということで、若い頃から注目していました。
私も30過ぎてフリーランスになりましたが、その頃にはみなさん、有名売れっ子作家です。
私とは全然仕事の方向性が違うので、別に「うらやましい」とも思わないです。
むしろ「同世代の同窓生の活躍が誇らしい」という認識でいます。
そんな応援している角田さんですが、私の中で、「角田光代ベスト3」を発表します。
個人的好悪のランキングなので、世間の評価や売れ筋とは一致しませんのでご了承ください。
1位「対岸の彼女」
2位「私のなかの彼女」
3位「ひそやかな花園」
の3本です。
1位以外は全然有名じゃないけし、世間の評判は知らんけど、私は好き。次点は「くまちゃん」。
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2024年は大変な始まり方でしたが、
これからV字回復で、皆様にとってすばらしい一年となりますことをお祈りします。
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