昨日はサントリーで、ギルバート 都響を聴きました。

 

前半はアイヴズ(ブラント編曲)《コンコード交》より「オルコット家の人々」、モツ Vn&Va協奏交 KV364(w/樫本、グロス)。

 

20分の休憩を挟んで、後半はベト5。

 

正味70分弱の短いプロ。

 

モツとベトは特に聴きたいとは思いませんが、アイヴズ目当てで聴きに行きました。

 

コンマスは矢部さん、隣に山本さん。

 

アイヴズ目当てと書きましたが、実際はアイヴズの《コンコード・ソナタ》(Pfソナタ2)をブラントがオーケストレーションした曲なので、ブラントを聴くべき曲。

 

ブラントはアイヴズに多大な影響を受けた作曲家で、彼のオリジナルの作品はアイヴズっぽい。

 

しかし《コンコード交》では、敢えてアイヴズのスタイルにはしなかったそう。

 

"Ives's music taught me that there are no limitations as to what can be expressed in music. My orchestration is partly in recognition for all I've learned from him. What I had to do was to imagine that symphony. I didn’t try to orchestrate in Ives's style."

 

ブラントは音響空間に拘りがありますが、本作は楽器配置に特別の工夫があるわけでもなく、その点はやや期待外れ。

 

でも、曲自体は古き良きニューイングランドという感じでなかなか良かった。

 

ギルバート 都響も好演。

 

モツ 協奏交は昔は好んで聴いた曲。

 

ソリストが樫本さんとグロスというベルリン・フィルのコンビ。

 

二人は矢部さんと頻繁にアイコンタクトを交わして、とても親密な雰囲気の演奏。

 

協奏交というより大きな室内楽を聴くようでした。

 

アンコールはサプライズで、ギルバートがVnを持ってソリスト2人と一緒に登場。

 

3人はドヴォ《テルツェット》 op.74より 第2楽章を演奏しました。

 

後半はベト5。

 

本気の都響の音というか、演奏自体はとても良かった。

 

第4楽章の推進力には目覚ましいものがありました。

 

ただ、苦悩から歓喜へ、というのが好きになれない。

 

ベト流の覚悟の表明なんだろうけど、疲れる。

 

ベトを聴くなら、やっぱり後期の弦四を聴きたいです。

 


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