前回からの続き。
シテ島からパリで最も古い橋<ポンヌフ>を渡り
右岸へと向かった先に見えてきたのは……
右側の旗が立った建物(1870年に創業時のもの)
あの『ラ・サマリテーヌ』
2021年の6/23に新装オープン
2005年に閉鎖されてから実に16年振りのこと。
それ以降パリを訪れる度にいつ眺めても
改修工事中という様子でもなく
いったいどうなっているんだろうと気になっていた。
改修工事が始まったのは2015年から
その後も中断の時期があったりと紆余曲折を経て
ようやく新装オープンの運びとなったが
2021年といえばコロナ禍の真っ最中。
なので今回パリを訪れる際には
久々にその姿に出合えると楽しみにしていた。
しかし、ポンヌフを渡りまず目に飛び込んできたのは
巨大なこの方のお姿!!
ご存じ草間彌生氏(嬢)の巨大モンスター
(失礼!🙇)
おそらく現在パリで、いや世界でいちばん
有名な画家といえば彼女をおいて他にいないかも?!
後で調べたらルイ・ヴィトンとのコラボで
置かれたものだとわかったけど
その時は只々この像の大きさに圧倒されただけだった。
それにブランドものとか正直言って興味ないしね。
いよいよ【サマリテーヌ】とのご対面~
この素晴らしい外観
思わずトレヴィアンを連発したくなるような
(因みに全体は左右2つの建物から成る)
写真では雰囲気しかお伝えできないのが残念。
右側部分はアールヌーヴォー建築。
(1910年。フランツ・ジュルダン設計による)
外壁のアールヌーヴォー装飾はもちろん
サマリテーヌの字体や植物の装飾模様にも注目。
少しだけアップにしてみた。
今度は左側部分の建物に注目を。
(1928年アンリ・ソヴァージュ設計による)
こちらはアールデコ建築。
上の左側側面のセーヌ川に面する建物部分は
かつてはデパートの一部分だった。
今回の改修で高級ホテル『ル・シュヴァルブラン』に。
ポンヌフ側から見たCheval Blanc Paris (画像提供元sortiraparis)
モネ通りの右側、アールヌーヴォー建築の
植物模様の外壁が美しいファサードから建物内部へ。
いちばん上の階までエスカレーターで昇り全体を眺める。
ガラスと鉄骨の天井から降り注ぐ柔らかい光
大階段の手すりもこれまた見事な
アールヌーヴォーの優雅な植物模様
それにも増して目を奪われるのはやはり
階段踊り場をぐるりと囲むフレスコ画の壁。
全体は黄色系のトーンで鮮やかなイメージなのに
派手さよりもどこか上品でシックに感じてしまうのは
やはりパリならではのセンス。
(画家フランシス・ジュルダンによる)
実は紹介動画などで見たときから何と言っても
この中央の【孔雀の柄】に魅了され
ぜひ実物を観てみたいと思っていた。
天上から差し込む光によって微妙に変化する
孔雀の羽の美しさをイメージしたのかもしれない。
屋上階の色違いで飾られたパネル(素材は確かタイルだったかと)
その奥にはセーヌの景色を見下ろすような巨大スクリーンが
椅子に腰かけて眺められたりするコーナーもある。
Samaritaine
9 Rue de la Monnaie, 75001 Paris
(営)10:00~20:00 無休
以上、今回はほとんど
サマリテーヌの紹介記事になってしまったが
近々パリへ行く予定の人の参考になればと思う。
有名どころの美術館を訪ねるのに飽きたら
あるいは街歩き散策のひとコマにでもいかがかと。
そうそう一つ残念なことを思い出した。
午後から行く予定の場所を考えたりしていて
建築的に賛否両論の話題となった
「波打つようなガラスの外壁」を見逃したこと。
(これはリヴォリ通り側にある)
もし行かれるなら絶対に建物をぐるりと一周巡るよう
それだけをお伝えしておきたい。
あっ、売り場の様子がどんな感じとか
そういうのを知りたい方はこちらのリンクをどうぞ。
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