屋上で空を#45午前一時ふと屋上に上がると東の空には木星が夜空を独り占めするように圧倒的な光量で輝く街灯の灯りが束になって群がっても太刀打ち出来ない不意に南東の空が光る音のない雷は妖しさしかない静けさを破るのは川面で跳ねた魚目を凝らせば波紋がいつまでも消えない無秩序のようで違和感がない風はもう秋そのものだった