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2024年8月19日

金融政策変更で厳しい環境に―ひふみ投信の2024年7月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2024年7月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。7月の騰落率は-2.52%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は-0.54%でした。純資産残高は7月21日段階で1759億円(前月は1808億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は8611億円(前月は8832億円)となりました。7月は参考指数を大きく下回る残念な結果です。日銀の金融政策が変更されたことでグロース株を中心に厳しい投資環境となってきました。

7月の株式相場は序盤こそ堅調だったものの、後半から一気に地合いが変化しました。米国の消費者物価指数が予想から下振れしたこと利下げへの期待が高まり、それまで上げ続けていた半導体関連銘柄から資金が内需・ディフェンシブ銘柄に移動するなどでメガテック株が大幅に下落しました。また、日本では日銀が金利引き上げに政策を転換するとの予想が高まり、円高傾向となって株価も大きく下落しました。

こうした地合いの変化によって、日本のグロース株にとって環境が厳しくなったというのが「ひふみ投信」の見方です。最高投資責任者である藤野英人社長は「グロース市場の銘柄は利益創出が難しい事業が多くあり、米国金利の低下期待はあるものの、日本の金利が利上げモードに入ったことで厳しい目にさらされることとなったと判断しています」と指摘しました。

一方で「希望はあります。全銘柄が下がったというわけではなく、年初来でTOPIXより上がった銘柄も30銘柄ほど存在します。しっかり収益の出せる新進気鋭の若手経営者の企業も上場をしてきています。私たちのスポットライトはこのような会社群に当たっていますが、今苦しんでいる企業群が将来輝かしい成長をすると信じ、日々の調査活動を行なっております」とも。金利上昇局面では、銘柄選択が最も重要になってくるだけに「ひふみ」の強みを発揮し、将来に向けた仕込みを期待したいと思います。

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