いよいよ、弦を張って、音を出します。
指板の接着
指板は、バイオリンの軸からずれないように注意が必要です。ネックにシッカリ接着するように、バンドでぐるぐる巻きにして放置。
ちゃんと付きました。だいぶ、らしくなってきました。
あご当ての接着
あご当ては、表板に接着するだけです。強度的には長い間使うものではないので大丈夫でしょう。ということで、バイオリンとしての加工は完了です。
ちなみに、重さは、447g(ペグ無し)でした。ペグ、テールピース、弦で50g位なので、トータル480g位にになりそうです。今使っているバイオリンを測ると464gだったので、殆ど本物と同じ重さになりそうです。全部、完成したら再計測してみます。
弦張り#1
ペグに、弦を通す穴を開けて、弦を張って見ます。弦を通す穴を開けるとき、ちょっと問題がありましたが、これは後程。
テールピースは、テールピースに開いた2つの穴からビニタイを通して輪っかにして、エンドピンに引っ掛けているだけです。
D線を張ったところです。ペグとネックの摩擦が結構強くて回すのが大変です。あとは、ペグを回して張力を掛けチューニングすれば完成です(たまたま、D線から張ってしまいました)。
が、そんなには甘くないです。
ペグの根元が、ポキッと折れてしまいました。3Dプリンタ印刷時の充填率は80%にしてたんですが、やっぱり強度が足りなかったようです。
別のペグで何度かトライしましたが、今度は、弦を通す穴のところでポキ。穴あけの時点からやな予感がしてたんですよね。結局、全滅してしまいました。悲しい。もう少しで完成というとこまで来てるのに~。
弦張り#2
もともと、シルクカッパーのフィラメントは強度が弱いと分っていたものの、やはり、ペグには厳しかったようです。ということで、普通の(シルクでない)フィラメントで充填率100%にしてペグを作り直すことにしました。これでだめならamazonで、格安のペグを買うしかないです。
印刷したペグを思いっきりネジってみましたが、一応大丈夫でした。果たしてうまくいくかな。
A線とD線を付けて、少しテンション掛けてみたところ。相変わらず、ペグとネックはきつめですが、安心感があります。
テールピース側。テンションを徐々にかけ、今回は、かなり良い調子です。
だが、しかし。
やっぱり甘くなかった(PART2)でした。
こんどは、テールピース側が逝ってしまいました。考えてみれば、ビニタイ程度で耐えられる張力(約20~40Kgf)では無かったです。
弦張り#3
テールピースを止めるケーブル(ワイヤ)は、本当はこの様なものでないとダメらしいです。
これ自体は、結構な値段がするので、できるだけ3Dプリンタで印刷したものを使いたいので、ケーブルのみケブラーコード(ハンズで1m132円でした)で自作してみることにしました。(アジャスタ機能自体は不要ですので)
黒色の熱収縮チューブをかぶせています。ライターで少しあぶって収縮させましたが、ケブラーって熱に強いかも調べず勢いでやってしまった(後で調べましたが高温には強いようです)。
テールピースの後ろの穴に差し込んで、結び目を作って抜けないようにします。一応、結び目のところには瞬間接着剤を垂らしておきました。
ペグもフィラメントの青色ではカッコ悪いので、黒で塗装しました。
ようやく弦も4本張れて、バイオリンになりました。めでたしめでたし。
ペグ部の拡大。やっぱり黒色塗装してカッコ良くなりました。
テールピース部です。さすがケブラー。びくともしない感じです。
演奏
早速、弦をチューニングして、一曲、弾いてみました。なお、ネック部の強度とかも心配なので、弦の張力が余り大きくならないように、チューニングは全体的に少し低めで各弦を5度ずつずらす感じで行いました。
曲は、つい最近まで教室で練習していた「情熱大陸by葉加瀬太郎」です(写真では分かんないですけどね)。パット見、本物のバイオリンの様です。
満足満足。
肝心の音色はというと、結構、共鳴してそれなりに良い響きもありますが、決して美しい音色と言う感じではないですね。もう少し、手を入れれば若干ましにはなるかもしれませんが。
〇〇は突然に
と、気持ちよく1曲引いたところで、それは起きました。
今度は、エンドピンの崩壊です。
エンドピンの片割れが本体に残ってます。これが、バイオリン本体の中に入ったら取り出せないので、慎重に引き抜いて事なきを得ました。
例によって、充填率100%で、青色フィラメントでエンドピンの再製作です。外から見える所には既に黒色塗装済みです。
このエンドピンを使って、今度こそ本当に3Dプリンタによりバイオリンの完成です。ちなみに、重さは、483gでした。予想通り。
最後に
本当は、ここでもう一度演奏をしたかったのですが、夜になってしまい音を出すわけには行かないので、明日のお楽しみです。一応、チューニングで弦に張力を掛けてしばらくたってますが、一応、崩壊はしてないです。
ということで、3Dプリンタでバイオリンを作るという、一見、意味もない(これを言っては身も蓋もないが)企画でしたが、何とか完成できました。途中、かなり放置した期間がありましたが、完成出来てよかったです。
これが、役に立つということは、ほぼ無いとは思いますが、最後まで御覧頂きありがとうございました。