レビューの詳細は、ROCKETMAN(4K UHD Blu-ray)|ロケットマン|輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。
世界的に人気のロックスター、エルトン・ジョンの半生を描いた伝記映画だが、制作総指揮にエルトン・ジョン自身が関わっているので、本人のお墨付きの映画に仕上がっていると思う。ただ、前年に公開された「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディ・マーキュリーの半生と似たようなところもあり、ロックスターの半生というのはどことなく似通ってしまうのかな、と思わざるを得ないところもある。それでも映画としての出来は悪くない。それは、映画の構成を時系列にしているのではなく、冒頭から依存症の会合に飛び入り参加したエルトン・ジョンの告白から自分の半生を語る内容にしているところと、映画がところどころミュージカル調の演出になっているところが、ファンタジー性を帯びていて、その辺で大きな違いはあるかなと思っている。
エルトン・ジョンというロックスターの楽曲はいくつか知っているし、その存在も知ってはいたが、こうして彼の自伝に触れてみると、スターとしての栄光と彼個人の悲惨な人生をよく理解できるようになっていて、同調できるような部分はあると思う。エルトン・ジョンの悲惨なところは家族愛に飢えているところにあり、それが成人になってスターになったエルトン・ジョンを苦しめる要因になっていると言える。
映像は4K/DOLBY VISIONで収録されていて、精彩感のある映像とカラフルな色彩が見ることができる。DIが2Kなのでアップスケール4Kなのだが、見ている分には不満は感じないかなといったところである。
音響はDOLBY ATMOSであり、音楽の流れているシーンでの音の広がり感は素晴らしいものがある。ドラムの音が自分の頭上からどんどん鳴り響く様は、少々怖くなるぐらいである。
映画としてはそこそこ面白い作品ではあると思うので、気になる方は視聴されると良いと思う。
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