シュレッダーを置いていない理由
前回のFAXの話に続き、今回はシュレッダーを置いていない理由についてです。
機密文書の取り扱い
税理士業において、会計資料や証明書の類など日常的に機密書類を取り扱います。
勤務時代の話だと、例えば決算や確定申告で必要な書類などはコピーしたものもしくはFAXで送ってもらって紙で取り扱っていました。
またその決算や確定申告もチェックする時に決算書一式を紙に印刷してから、チェックしていたので決算時期は紙の書類を大量に印刷して使用しておりました。
そういったチェックのためのものや申告時だけ必要なものなどは、それが終われば後は廃棄するだけです。
しかし記載内容が機密的なものになるので、普通に捨てるわけには行かず全てシュレッダーをかけて処理しなくてはいけません。
所員が増えればその分事務所での紙の書類も増えるので、確定申告時期とかは廃棄書類が毎日ものすごい量になっていて、これはどうにかできないものかと考えておりました。
独立してからの取り組み
事務所を開業するにあたり、ペーパーレスを徹底したいというのは当初から考えており、そのためにはシュレッダーを置かないで済むような仕組みをどう作るかを検討しました。
一番シュレッダーを使用するのは、上記の通り決算時期で、理由はチェックをする度に大量に紙に印刷していたからです。
それを紙ではなく、画面上でチェックするように大きなディスプレイを設置しました。
大きなディスプレイだと画面分割をして、いくつもの書類をディスプレイ上に並べることも出来ますし、慣れれば紙とそう変わらない感覚でチェック作業が行なえます。
勤務時代はノートPCの小さい画面のみだったので、それをPC上だけで行うのはあまりにも非効率なため紙で印刷して仕事をせざるを得なかったわけです。
あとは資料を預かる際にも紙ではなくデータで預かることを徹底するようにしました。
今までだとお客様先で書類を預かる際にはコピーを頂いていたものを、その場でスマホでスキャンし、グーグルドライブの共有フォルダに保存という流れにするようにしました。
そうすれば事務所にも紙の書類を置くことがなく、シュレッダーが日常的に必要な場面もなくなります。
シュレッダーを置かないメリット
シュレッダーを置かないメリットはなんといっても、人的コスト・時間的コストの削減が一番です。
他にも電気代がかからない、そもそもシュレッダーの購入費用がいらないなどありますが、それらは付随的なものです。
勤務時代はシュレッダーを使用する際、ホッチキスなどは付いてないか確認して、逐一それを取り外す作業をししてからシュレッダーをかけたり、中身が溜まるとゴミ袋に入れ替え作業をしたり、その際散らかったりしたら掃除機をかけたり……とこれが毎日のように行われていたわけです。
1日だとそこまでの時間ではないかもしれませんが、これが積もり積もって年単位とかになるとかなりの人的コスト・時間的コストが浪費されていると思います。
シュレッダー無しで仕事ができるのか
上記の通り極力紙を使わないように仕事をしていても、この仕事をしているとどうしても少なからず普通には捨てられない書類は出てきます。
それをどう解決しているかと言いますと、自分の事務所ではダンボールの箱を置いて、その中に放り込んでいるだけです。
何を言っているんだ?という感じですが、これは機密文書を溶解処理してもらえるサービスを利用するためです。
ダンボールの中にそういった紙の書類を入れて、それが溜まれば引き取りに来てもらってあとは処分をしてもらうだけです。
例えば大塚商会さんのサービスだと1箱1,980円で回収してもらえます。
今開業してから1年仕事をしてもまだダンボール箱の10分の1も溜まってないぐらいなので、コスト削減という観点からはかなり優秀です。(なにより楽です)
おわりに
これから先、電子帳簿保存法への対応などによりペーパーレスはどんどんと進んでいくのではないかと思います。
今まで当たり前に行っていたことを、別の方法がないかと考えることで効率化や無駄の削減に繋がっていきます。
ペーパーレスも最初は抵抗があるかもしれませんが、出来ることからでいいので試していってもらえると、その効果が見えてくるかもしれません。(メリット・デメリット含めて)