以前の台風による大雨で、段々畑の石垣が崩れてしまいました。
その石垣の補修作業を本日、二人のエバさんを迎えて実施しました。
通常、石垣の補修は自分で行うんですが、今回の場合は、当園の石垣が他の方の園地に崩れているということで、素人ではしっかりとした補修ができないといけないので石垣の補修経験が豊富なエバさん二人に来ていただきました。
ここ佐田岬半島では石垣を使った段々畑が多く、その石垣のメンテナンスはエバさんと呼ばれる方々が中心に行っていました。
しかし、そのエバさんと呼ばれていた方々も年々減少し、今ではほとんどいない状態です。
そんな中、柑橘の栽培をしつつ石垣の補修に携わる方が出現し、なんとか補修を行っているのが現状です。
そこで今回、二人のエバさんに当園の補修をお願いし、それに同行し、石垣の補修要領を見習うことにしました。
見よう見まねで行うのとは違い、作業の手際の良さや、石を積み上げる正確さはとても勉強になりました。
少し、スキルアップしたように思います!
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石垣が崩れた時はしばらく放置しておく!?
当園では石垣が崩れた時は直ぐに補修せず、しばらくそのまま放置しておきます。
これはあくまでも当園独自の考えで、急いで補修する必要がない場合のみ、このような処置をとっています。
しばらく様子を見たほうが良いというのは、一旦、崩れてしまうと後を追うように崩れてくるケースがあるという理由からで、崩れやすいところは崩しておこうというものです。
こうすることによって、石積みが安定しているところから補修作業を開始することが出来るというメリットがあります。
今回は一旦崩れたもののそれ以上には崩れていないので今日の作業となりました。
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石垣を継ぎ上げる職人さんを「エバさん」と呼びます!
この辺りでは石垣職人のことをエバさんと呼びます。
昔は、石垣を継ぐことを生業としていた方々がいました。
ここ佐田岬半島において石垣はなくてはならないもので、集落や園地、また道にいたるまで石垣を継いで造られた経緯もあり、人々の生活の中で石垣はなくてはならないものとなっています。
今でこそ、コンクリートがありますが、昔は全て石垣を継いで造られたようです。
石垣を継ぐのもポイントがいくつかあり、それを自然の石を使って表現することが難しいのですが、豊富な経験を積んだエバさんは淡々と作業していきます。
特に園地の場合は見た目よりも丈夫さが要求されるので、難しいところです。
石垣をいかに上手に、機能的に継ぐことができるのか…。
エバさんいわく、「とにかく経験!」だそうです。
ひとつとして同じ状況な場所はなく、その場その場で対応していくことが大切になる石垣継ぎ。
もっと経験を積み、丈夫な石垣を継ぐことができるよう、頑張りたいですね!
石垣大好きです。
特に佐田岬半島の石垣は、緑色片岩を使っているので、美しさを感じます。また、場所や時代ごとに積み方も違うのも興味深いです。
「太陽と海と石垣」に育てられたみかんも格別ですね。
コメント、ありがとうございます。
佐田岬半島を代表する景観でもある石垣。
段々畑の柑橘園でも石垣が組まれていますが、園地の石垣はその場所で出た石を使っているので、その地層をよく表しています。
今、石垣の保全管理が難しくなっていますが、なんとか後世に残して行きたいものです…。