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2007/03/11

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  • 『旗師・冬狐堂 狐罠』北森鴻

    店舗を持たない古美術商の陶子は大物同業者から贋物を買ってしまった。復讐はうまくいくのか?古美術の果てしない蘊蓄、贋物のつくり方、殺人事件。めちゃくちゃ面白かった。今年読んだナンバーワン旗師・冬狐堂一狐罠(徳間文庫)北森鴻徳間書店狐罠「旗師」宇佐見陶子(講談社文庫)北森鴻講談社今日の一曲SUPERBEAVERで、「片想い」では、また。『旗師・冬狐堂狐罠』北森鴻

  • 『猫の刻参り 三島屋変調百物語拾之続』宮部みゆき

    三島屋シリーズ10。天変地異から人間を守る存在など。めちゃくちゃ面白かった。村の守り神の河童の三平太の話で悶絶。結婚の話の多重構造のストーリー展開が宮部みゆき天才としか言いようがない。猫の刻参り:三島屋変調百物語拾之続宮部みゆき新潮社今日の一曲DREAMSCOMETRUEで、「ここからだ!」では、また。『猫の刻参り三島屋変調百物語拾之続』宮部みゆき

  • 『リッチ・ブラッド』ロバート・ベイリー

    あちこち看板を立て宣伝する弁護士ジェイソン。姉が便利屋に金を払って夫を殺させたとして逮捕された。かなり怪しい姉の弁護をするのか。裁判シーンが少なめだが面白かった。裁判の行方、判決、そして後の出来事、読み応えあり(「ザ・プロフェッサー」シリーズのような正義VS悪という構図ではない)リッチ・ブラッド(小学館文庫)ロバート・ベイリー小学館今日の一曲幾田りらで、「百花繚乱」では、また。『リッチ・ブラッド』ロバート・ベイリー

  • 『目には目を』新川帆立

    少年Aが犯罪を犯し少年院に入れられた。被害者の母はBから情報を受けAを殺す。Bは誰か?不自然なストーリー&リアリティの欠如。新川帆立1%+湊かなえ99%。どんでん返しはあるけどね目には目を(角川書店単行本)新川帆立KADOKAWA今日の一曲ROLEMODELで、"Sally,WhenTheWineRunsOut"では、また。『目には目を』新川帆立

  • 『雫峠』砂原浩太朗

    作者がずっと描く神山藩を巡る連作短編集。普請担当の父、藩内内乱、盗人など。良かった。んだけど、やはり長編でじっくり読ませて欲しいと改めて思ふ。雫峠砂原浩太朗講談社今日の一曲Vaundyで、「走れSAKAMOTO」では、また。『雫峠』砂原浩太朗

  • 『嵐をこえて会いに行く』彩瀬まる

    東北北海道新幹線に絡めながら、男女の友情とか前世とか子育てとかを描く短編集。物凄く面白いというわけでもないけど、つまらないというわけでもない、評価しにくい。嵐をこえて会いに行く彩瀬まる実業之日本社今日の一曲藤井風で、「真っ白」では、また。『嵐をこえて会いに行く』彩瀬まる

  • 『見えなくても王手』佐川光晴

    視覚障害者の正彦。盲学校小4の時にやって来た小倉先生から将棋を教えてもらい夢中になる。本当に何かに熱中することの尊さ、目が見える見えないなんて本質的な違いじゃない、目が見える俺なんて全然アカンやないか等色々考えさせてくれた傑作。中学受験の国語で出題されそう。見えなくても王手佐川光晴実業之日本社今日の一曲VULFPECKで、"BigDipper&MatterofTime"では、また。『見えなくても王手』佐川光晴

  • 『ハヤブサを盗んだ男 野鳥間取引に隠されたドラマ』ジョシュア・ハマー

    英国の空港で逮捕された怪しい奴はお腹に鳥の卵を抱えていた。ハヤブサによる狩りやレースの流行の歴史。違法に収獲する者を捉えたノンフィクション。めちゃくちゃ面白かった。全く知らない話。悪い奴は何度でも嘘つく。ハヤブサを盗んだ男――野鳥闇取引に隠されたドラマジョシュア・ハマー紀伊國屋書店今日の一曲OoochieKoochieで、"GOLD"では、また。『ハヤブサを盗んだ男野鳥間取引に隠されたドラマ』ジョシュア・ハマー

  • 『報いのウィル』カリン・スローター

    ウィルはサラと新婚旅行。都会とは閉ざされた湖のあるロッジで殺人事件。怪しすぎる容疑者たち。人間とはここまでひどくなれるのかその極地を見た。長い物語だけど、読む価値あり。しかしヒドイな〜報いのウィル(ハーパーBOOKS)カリン・スローターハーパーコリンズ・ジャパン今日の一曲水曜日のカンパネラで、「たまものまえ」では、また。『報いのウィル』カリン・スローター

  • 『秘仏の扉』永井紗耶子

    未公開の法隆寺の救世観音像を開いた時にその場にいた写真家やフェノロサ、岡倉天心らはどんな人物なのか、非常に面白かった。フェノロサたちの人生が興味深い。秘仏の扉(文春e-book)永井紗耶子文藝春秋今日の一曲birdfeat.スチャダラパーで、「センスとユーモア」では、また。『秘仏の扉』永井紗耶子

  • 『ラジオパーソナリティ佐久間の話したりない毎日~佐久間宣行のオールナイトニッポン0』佐久間宣行

    「ゴッドタン」などのプロデューサーの「オールナイトニッポン」で話した厳選面白話。めちゃくちゃ面白かった。「オールナイトフジコ」では見かけるけど、ラジオは一回も聴いたことがない。(今度聴こう)グルメ話や芸人との対談、プライベート。自分のダサい所をちゃんと分かってる感じもすごくいい。ラジオパーソナリティ佐久間の話したりない毎日~佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)2022─2023...佐久間宣行扶桑社今日の一曲緑黄色社会で、"PLAYER1"では、また。『ラジオパーソナリティ佐久間の話したりない毎日~佐久間宣行のオールナイトニッポン0』佐久間宣行

  • 『風待荘へようこそ』近藤史恵

    45歳眞夏、突然夫に離婚を告げられた。京都でゲストハウスを経営する人に手伝うように頼まれた。大好きな近藤史恵作品にしては盛り上がらないというかドラマ薄め。期待しないで読めばそんなに悪くはないが、極上の読書体験というほどでもない。風待荘へようこそ(角川書店単行本)近藤史恵KADOKAWA今日の一曲ChappellRoanで、"PinkPonyClub"では、また。『風待荘へようこそ』近藤史恵

  • 『楽園の楽園』伊坂幸太郎

    近未来、大規模停電、ウィルス、地震。引き起こしたとされるAIを作った先生を探しに行く三人。テーマは面白いとは思うが、1500円出す価値はないと思う。楽園の楽園伊坂幸太郎中央公論新社今日の一曲CreepyNutsで、"doppelgänger"では、また。『楽園の楽園』伊坂幸太郎

  • 『会社員、夢を追う』はらだみずき

    出版社に就職したかったが仕方なく紙の商社に入り、紙を作る会社と、紙を要求する部署との板挟みに苦しむ主人公。非常に面白かった。サラリーマン小説の王道ど真ん中を行く。紙のことなんて考えたこともなかった。恋愛などの内面描写も自分と重なる。会社員、夢を追う(中公文庫は76-1)はらだみずき中央公論新社今日の一曲LadyGagaで、"Abracadabra"では、また。『会社員、夢を追う』はらだみずき

  • 『ふたりの窓の外』深沢仁

    彼氏が死に、葬儀場の喫煙所出会ったばかりの男と旅行に行くことになった。死んだ彼がキャンセルできない予約をしていたから。すごく良かった。男性女性相互の目線で描かれる絶妙に微妙な内面描写が好みだ。ふたりの窓の外深沢仁東京創元社今日の一曲miletで、"Istill"では、また。『ふたりの窓の外』深沢仁

  • 『文芸編集者、作家と闘う』山田裕樹

    集英社でエンタメ小説中心に編集してきた人が回顧する、北方謙三、逢坂剛、船戸与一らのベストセラー作家の、初期の頃にどう評価したのか、どう書き直させたのか。めちゃくちゃ面白かった。エンタメ小説好きの人必読。出版業界の裏話多数。文芸編集者、作家と闘う山田裕樹光文社今日の一曲TheManhattanTransferで、"Birdland"では、また。『文芸編集者、作家と闘う』山田裕樹

  • 『11ミリのふたつ星〜視能訓練士野宮恭一』砥上裕將

    眼科で働く訓練士の奮闘。斜視や視野の狭い人、糖尿病の人。前作同様眼は気をつけなきゃと思う。前作の方が面白かったような気がするが、理由はよく分からない。個人的な調子のせいかも。11ミリのふたつ星~視能訓練士野宮恭一~砥上裕將講談社今日の一曲Coldplayで、"ManInTheMoon"では、また。『11ミリのふたつ星〜視能訓練士野宮恭一』砥上裕將

  • 『PRIZE』村山由佳

    売れてるのに、直木賞がなかなか取れない作家の内面、担当編集者の内面が赤裸々に描かれる。めちゃくちゃ面白かった。紫と金色がダサすぎる表紙、天羽カインというダサすぎるペンネーム。それ以外は完璧な小説だった。言葉、人物、そして展開。PRIZEープライズー(文春e-book)村山由佳文藝春秋今日の一曲チューバ4重奏による「ラプソディ・イン・ブルー」では、また。『PRIZE』村山由佳

  • 『対馬の海に沈む』窪田新之助

    2019年対馬で自殺したとされるJA職員西山は、共済を売りまくり12回も優責表彰された。その裏側には巨大な不正があったとするドキュメント。面白かった。こんな事件があったことを知らなかった。自分が西山の側にいたとして不正に関与しないと言えるだろうか。保険という商品に付き纏う普遍的な課題なのか?対馬の海に沈む(集英社学芸単行本)窪田新之助集英社今日の一曲Suchmosで、"STAYTUNE"では、また。『対馬の海に沈む』窪田新之助

  • 『藍を継ぐ海』伊予原新

    山口の島で土を探す話、奈良でオオカミが見られるか、長崎の廃屋で何か光ってる、北海道に落ちた隕石、徳島のウミガメ。科学に関係する短編集。良かった。長崎の話が意外性も含めて一番刺さった。藍を継ぐ海伊与原新新潮社今日の一曲indigolaEndで、「夜凪feat.にしな」では、また。『藍を継ぐ海』伊予原新

  • 『猫の傀儡 西條奈加』

    江戸で猫が、人を猫のために働かせる傀儡師ミスジ。猫や人の行方不明事件や傷害事件、先輩猫失踪事件の謎を解く。めっちゃ面白かった。設定良し、キャラ良し、物語良し&読み安しの四冠王。猫の傀儡(くぐつ)(光文社文庫)西條奈加光文社今日の一曲ThePowerStationSomeで、"GetItOn"では、また。『猫の傀儡西條奈加』

  • 『教場の風』安孫子正浩

    集団指導塾に講師として就職した曽谷。出来る生徒の自信のなさとか、日和る母親とか、辞めた出来る先生とか、悩みは尽きない。塾の先生を主人公にする珍しい小説。面白かった。国語を教える難しさをもっと教えて欲しかった。小学生にどうやって国語を教えるの?教場の風安孫子正浩徳間書店今日の一曲RingoStarrで、"LookUp"では、また。『教場の風』安孫子正浩

  • 『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』小林照幸

    江戸時代以前から山梨を蝕む、腹が膨れ死ぬ奇病。原因や発生過程を特定し対処法を考える医者、研究者、官民の闘い。wikipedia三大文学の一つとも言われる日本住血吸虫の話。一つの病気を絶滅するのにこれだけの苦労と工夫があるのかと圧倒された。死の貝―日本住血吸虫症との闘い―(新潮文庫)小林照幸新潮社今日の一曲LucyDacusで、"Ankles"では、また。『死の貝日本住血吸虫症との闘い』小林照幸

  • 『沈黙』遠藤周作

    鎖国時代の日本に布教に来た宣教師。凄まじい弾圧を受ける。フェレイラ教父は棄教したと伝えられた。ロドリゴ教父が日本に密入するが捕まる。遠藤周作すごいぞ。700円もしない文庫本にこれだけの重厚な物語。テーマの一つはは「日本はキリスト教には向いていないのか」なんだろう。また何でこんなに懸命に布教しようとするか、何でこんなに頑なに禁教するのか?沈黙(新潮文庫)遠藤周作新潮社今日の一曲Anymaで、"Hypnotized"では、また。『沈黙』遠藤周作

  • 『賊徒、暁に千里を奔る』羽生飛鳥

    鎌倉時代、暗躍した盗賊が過去の盗みの話をする。客は橘成季、慈円、運慶、後鳥羽上皇ら。面白かった。高価な真珠を盗んだり、正倉院に忍び込んだり、瀬戸内海で海賊に襲われたり、まさに波乱万丈。賊徒、暁に千里を奔る羽生飛鳥KADOKAWA今日の一曲映画が話題(観に行きたい!)ジミー・ペイジになりきるジミー・桜井の"TheSongRemainsTheSame"では、また。『賊徒、暁に千里を奔る』羽生飛鳥

  • 【業務連絡】私のメールアドレス

    有料コースにいる現在は、full-chinアットマークgoo.jpという短いアドレスでメールを受け取れるのですが、無料コースになるとどんなアドレスで応答出来るのか、正直よく分からないです。(gooの運営の人、ちゃんと説明しろや!俺何年有料でブログとメールやってんねん!)(以前ならfull-chinアットマークmail.goo.ne.jpというアドレスが無料コースに与えられましたが、無料コースが無くなったので、どうなるか分かりません)もし何か私に、質問とかリクエストとか言いたいこと等ある方は、上記のアドレスまでお早めに連絡下さい。はっきりと決めてはないのですが、2025年1月中には無料コースへ移行しようかと思ってます。【業務連絡】私のメールアドレス

  • 【業務連絡】有料ブログから無料へ

    誰も気づいてないかも知れないのですが、このブログはgooの有料コースでやってました。gooブログアドバンスというやつです。今となってはなぜ有料でやり始めたのか思い出せないのですが、有料でやっている意味がないことに最近気づきました。(おせーよ)(Amazonのアフィリエイトが使える→このブログからAmazonでもの買う人ほとんどいないです。アフィリエイト収入年間500円程度。有料コース年4千円ぐらいかかる。損してる金額が家計を圧迫するというような金額ではありませんが、しかし払い続けるのは何だか気分悪いです)(ブログに来る人はどこから検索して来たのか分かります、どの記事にアクセスがあったのか分かるのです→そんなデータ何年も見てない)というわけで、有料コースをやめるので、ブログのデザインが変わります。今のデザイ...【業務連絡】有料ブログから無料へ

  • 『巡査長 真行寺弘道』榎本憲男

    50を過ぎても巡査長の刑事が、議員殺害事件の謎を解く。天才ハッカーの助けを借りながら。面白かった。読んだことのないタイプのミステリーで意外なストーリー展開と個性的な人物造形がいい。分厚いのに読みやすく飽きない。巡査長真行寺弘道(中公文庫)榎本憲男中央公論新社今日の一曲Vulfmon&Evangelineで、"GotToBeMine"では、また。『巡査長真行寺弘道』榎本憲男

  • 『いのちの波止場』南杏子

    金沢のまほろば診療所から穴水の緩和ケア病棟に研修に来たのは看護師星野麻世。鎮痛剤を使いたくないと言う患者、機械を埋め込んだ患者、認知症の蕎麦屋店主、親の面会NGの患者。自分が死にかけたらこういう所に入院したい。読む側が患者側からも医療側からも死を真摯にリアルに考える機会をくれた。いのちの波止場(幻冬舎単行本)南杏子幻冬舎今日の一曲MarvinGayeで、"What'sGoingOn"では、また。『いのちの波止場』南杏子

  • 『マンダラチャート』垣谷美雨

    63歳夫との暮らしに不満しかない雅美。中学時代にタイムスリップ。すると自分と同様に移動してきた者がいた。そして成長していくと。面白かった。昭和の女性と令和の女性の生き方。何が正解なのか。マンダラチャート垣谷美雨中央公論新社今日の一曲iriで、"Fasterthanme"では、また。『マンダラチャート』垣谷美雨

  • 『気の毒ばたらき きたきた捕物帳(三))』宮部みゆき

    北一が挑む今回の謎は放火事件と28年前の殺人事件。殺人事件の方はきたきた捕物帖シリーズらしくない、義理とか人情とか江戸時代っぽいものとは違う話。相変わらず面白かった。気の毒ばたらききたきた捕物帖(三)宮部みゆきPHP研究所今日の一曲STUTS×SIKK-O×鈴木真海子で、「愛をさわれたら」では、また。『気の毒ばたらききたきた捕物帳(三))』宮部みゆき

  • 店名にツッコんでください333

    店名にツッコんでください333店名にツッコんでください333

  • 『ドヴォルザークに染まるころ』町田そのこ

    廃校になる小学校の祭り。父と別れ母と暮らすことになる生徒、不倫してる親、田舎暮らしに文句ばっかり言ってる親などを描写する連作短編集。面白かった&ヒシヒシと迫る。人間の凄く嫌な事と良い事が凝縮されている。スゲ~よ。ドヴォルザークに染まるころ町田そのこ光文社今日の一曲MartinMiller&MarkLettieriで、"EasyLover"では、また。『ドヴォルザークに染まるころ』町田そのこ

  • 『ひまわり』新川帆立

    商社勤務33歳ひまりは事故に遭い肩から下が動かせない重度の障害者に。弁護士目指して、ロースクール入学、司法試験合格を目指す。胸熱、目頭熱。勉強する機会があるという意味、懸命に勉強する意義がズドンと伝わる。障害のある人達にとっての希望でもあるが、頑張ろうとしない健常者が煎じて飲むクスリでもある。ひまわり(幻冬舎単行本)新川帆立幻冬舎今日の一曲ROSÉ&BrunoMarsで、"APT."では、また。『ひまわり』新川帆立

  • 『森にあかりが灯るとき』藤岡陽子

    介護施設の悲喜こもごも。施設長、元お笑い芸人の男性介護士、医師の立場から描く。正直介護の現場なんて希望がなく読みたいと思わなかった。しかし読むと現場の大変さだけでなく、人生の機微や、尊厳死などを伝えてくれる良作。森にあかりが灯るとき藤岡陽子PHP研究所今日の一曲GracieAbramsで、"That’sSoTrue"では、また。『森にあかりが灯るとき』藤岡陽子

  • 『その時鐘は鳴り響く』宇佐美まこと

    赤羽駅近くの団地で資産家男殺害。30年前松山大学マンドリン部女子学生転落死&男子学生行方不明。自分が生まれ育った赤羽が舞台だった。しかし二つの事件を強引に結びつける。強引過ぎじゃないか?観やすいけど何も残らない2サスっぽかった。その時鐘は鳴り響く宇佐美まこと東京創元社今日の一曲FelixJaehn,Shouseで、"WalkWithMe"では、また。『その時鐘は鳴り響く』宇佐美まこと

  • 『禁忌の子』山口未桜

    海から運ばれた遺体は、救命医武田の自分と瓜二つだった。武田の過去を調べるとある不妊治療クリニックに行き着くが、重要人物が死んでいた。この謎を同僚の城崎と共に解く。密室殺人はそれほど面白くなかったが、それ以外のストーリー展開や動機、そしてタイトルの意味は物凄く面白い。禁忌の子山口未桜東京創元社今日の一曲Official髭男dismで、「50%」では、また。『禁忌の子』山口未桜

  • 『ゆびさきに魔法』三浦しをん

    商店街でネイルサロンを一人で経営する月島美佐。もう一人雇ったり、なかなか入れなかった隣の居酒屋に入れたり。敬愛する三浦しをん史上、最も感情移入できなかった。ネイルをやると気持ちが上がる、というのが正直ワカラン。しかしお仕事小説としては良かった。ゆびさきに魔法(文春e-book)三浦しをん文藝春秋今日の一曲ペトロールズで、「インサイダー」では、また。『ゆびさきに魔法』三浦しをん

  • 『人魚が逃げた』青山美智子

    銀座で逃げた人魚を探す謎の王子。一回り年上の彼女のいる男性や娘が海外に行くので心配な母親などの連作短編集。設定は変わってるけれど、中身は割としっかりした人間ドラマ。1章が5章につながる様が巧い。人魚が逃げた青山美智子PHP研究所今日の一曲iriで、"Pickyouup"では、また。『人魚が逃げた』青山美智子

  • 『ようやくカナダに行きまして』光浦靖子

    楽しい笑える話かと思ったら、英語とコンピューターが苦手、というような自己肯定感が低いという話がかなり多い。永住権をとるには料理学校に行くのが手っ取り早いというようなお役立ち情報あり。バンクーバーは住みやすそう。ようやくカナダに行きまして(文春e-book)光浦靖子文藝春秋今日の一曲Coldplayで、"ALLMYLOVE"では、また。『ようやくカナダに行きまして』光浦靖子

  • 『私の最後の羊が死んだ』河崎秋子

    作家が北海道で羊を飼い、肉を卸していた頃の話。羊を飼うという仕事の面白さと大変さ。自分で育て、その肉を食べるということ。私の生きる世界では全く実感できないことを、疑似体験できた。私の最後の羊が死んだ河崎秋子小学館今日の一曲KingGnuで、「ねっこ」では、また。『私の最後の羊が死んだ』河崎秋子

  • 『エアー3.0』榎本憲男

    2.0の続編。独自通貨と自治区を広げる謎の団体まほろば。ついに海外に進出する。面白すぎる大傑作。独自の政治経済理論や割と最近の米露中などのリアルな国際社会を描く。個人的には中谷の理想の世界の作り方は上手だし良いものだと思う。※自分用ネタバレ中谷はローズヴェルトがラジオで使ったような方法で、動画配信。少林寺の大物と対談。逮捕されるが、中国のナンバー2にあたる人のアドバイザーの著書に感激、その人に警察から出させてもらう。ウイグルにまほろば自治区を作ることを前向きに検討させる。ロシアに渡り、大統領と会談、共同声明。まほろばは択捉島国後島にまほろば自治区を作る。北方領土を返してくれということではなくロシア領土内で。デジタル通貨カンロを使用。島に来るものにはまほろばがバックアップする。ロシアの東部が経済的に潤うこと...『エアー3.0』榎本憲男

  • 『浅草寺子屋よろず暦』砂原浩太朗

    寺子屋の先生、信吾は生徒や親のトラブルを解決しているうちに江戸の裏を仕切る大物の怒りを買ってしまう。良かった。江戸時代の人が抱える様々な問題。本人にそんなにやる気があるようには思えないがさらっと解決する。浅草寺子屋よろず暦(角川春樹事務所)砂原浩太朗角川春樹事務所今日の一曲chelmicoで、"LIGHTUP"では、また。『浅草寺子屋よろず暦』砂原浩太朗

  • 『浅草寺子屋よろず暦』砂原浩太朗

    寺子屋の先生、信吾は生徒や親のトラブルを解決しているうちに江戸の裏を仕切る大物の怒りを買ってしまう。良かった。江戸時代の人が抱える様々な問題。本人にそんなにやる気があるようには思えないがさらっと解決する。浅草寺子屋よろず暦(角川春樹事務所)砂原浩太朗角川春樹事務所今日の一曲chelmicoで、"LIGHTUP"では、また。『浅草寺子屋よろず暦』砂原浩太朗

  • 『日比野豆腐店』小野寺文宜

    下町の豆腐屋。父を失い、祖母と母が営んでいる。経営の厳しさやほのぼのした日常を、彼女ら二人と高校生の息子の目線で描く。誰も傷つけないほのぼの&しみじみ小野寺史宜節変わらず。読後小さな街の豆腐屋さんで豆腐を買いたくなった。でも近所にはないんだよ。日比野豆腐店小野寺史宜徳間書店今日の一曲メンバの一人を失ったペトロールズで、「雨」では、また。『日比野豆腐店』小野寺文宜

  • 『狙われた英国の薔薇』ジェフリー・アーチャー

    英国王室警護本部の腐敗、ダイアナ妃の運命、テロリスト、悪党マイルズ、腐敗弁護士ワトソン。ウォーウィックシリーズ。面白すぎる。500頁越えなのに2日で読み切った。登場人物といくつもの事件があるにもかかわらず、スイスイ読める。ジェフリー・アーチャーにはつい期待してしまうが、それを上回ってきた。ダイアナ妃の件はすごくリアルに感じた。狙われた英国の薔薇ロンドン警視庁王室警護本部(ハーパーBOOKS)ジェフリー・アーチャーハーパーコリンズ・ジャパン今日の一曲SofiaMonroyで、"AmorCriminal"では、また。『狙われた英国の薔薇』ジェフリー・アーチャー

  • 『恋とか愛とかやさしいなら』一穂ミチ

    婚約者が女子校のスカートの中を盗撮し捕まった。彼女はそれを許せるのか。意外な展開がすごくいい。ラストのラストは微妙だけれど。盗撮や痴漢などしてしまったらどんなことになるか?恐ろしい。恋とか愛とかやさしさなら一穂ミチ小学館今日の一曲PaulMcCartney&Wingsで、"GoodnightTonight"では、また。『恋とか愛とかやさしいなら』一穂ミチ

  • 『マリアージュ・ブラン』砂村かいり

    男性を愛せないアロマンティック・アセクシャルの菜穂が高校の同級生で同じ性向の尊と結婚した。オンラインフランス語講師の仕事、尊の花屋の仕事。二人の日常と行き違い。なかなか良かった。性的な行動が伴わない友達のような夫婦がいてもいいと思う。気の合わない異性と夫婦してるよりもずっといいだろう。アロマ・アセクもある種の好みの問題なので、つゆだくが好きな人もいるし、つゆ抜きがいい人もいるということだろう。マリアージュ・ブラン砂村かいりPHP研究所今日の一曲鈴木真海子で、"inabubblewithu"では、また。『マリアージュ・ブラン』砂村かいり

  • 『婚活マエストロ』宮島未奈

    在宅Webライター健人40歳、婚活パーティーの会社の記事を頼まれる。参加してみた婚活パーティー、マエストロと呼ばれる女性との出会い。軽〜く読める。しかしあまりにもナチュラル過ぎて、何も残らない。「成瀬」とは違う。何かが残る方がよいときもそうでないときもあるけどね。婚活マエストロ(文春e-book)宮島未奈文藝春秋今日の一曲Coldplayで、"TheKarateKid"では、また。『婚活マエストロ』宮島未奈

  • 店名にツッコんでください332

    店名にツッコんでください332店名にツッコんでください332

  • 『最高のウエディングケーキの作り方』古内一絵

    ホテルのアフタヌーンティースタッフを辞め結婚相手とパティスリーを作る涼音らを主人公にする連作短編集。夫婦別姓問題や古臭い価値観に深く切り込む意欲作。作者の意図に同意するとともに、こういうの受け付けない人達が多いだろうことに悲観する。トランプが当選してしまったし。最高のウエディングケーキの作り方古内一絵中央公論新社今日の一曲水曜日のカンパネラで、「願いはぎょうさん」では、また。『最高のウエディングケーキの作り方』古内一絵

  • 『虚の伽藍』月村了衛

    仏教最大宗派燈念寺派の末端僧侶凌玄がバブル期に怪しい面々と組んで頂点を目指そうとする話。めちゃくちゃ面白かった。すごく好み。バブル期の京都の裏側や役所、政治家、ヤクザ総出演。実在の人物を想像できる人もいたが多くはフィクションなのかモデルがいるのかさえ分からないぐらい壮大。虚の伽藍月村了衛新潮社今日の一曲緑黄色社会で、「馬鹿の一つ覚え」では、また。『虚の伽藍』月村了衛

  • 『大使とその妻』水村美苗

    軽井沢に暮らすアメリカ人、隣の別荘にやって来たのは、日本人で南米で大使を務めた夫とその妻貴子。日本文化を愛する不思議な貴子の過去を巡る。良かった。古き良き日本について色々考える。ストーリー展開を味わうような話ではないかと思っていたら意外な展開もあり、それも良し。大使とその妻上水村美苗新潮社大使とその妻下水村美苗新潮社今日の一曲MenWithoutHatsで、"TheSafetyDance"では、また。『大使とその妻』水村美苗

  • 『あさ酒』原田ひ香

    見守り屋シリーズ主人公が恵麻に変わり、仕事の後に朝酒を飲む連作短編集。実在するであろう美味しそうな食べ物が沢山登場。目黒の生ハム食べ放題ぜひ行きたい。あさ酒ランチ酒原田ひ香祥伝社今日の一曲Incognitoで、"NothingMakesMeFeelBetter"では、また。『あさ酒』原田ひ香

  • 『小鳥とリムジン』小川糸

    母の家を出て、重病の人の介護をする女性。大切な人の死と新しい出会いを静かに描く。良かった。ネタバレしてはいけないけれど、恋愛小説と言ってよいと思う。人を好きになるとはどういうことなのか教えてくれる。小鳥とリムジン小川糸ポプラ社今日の一曲Vaundyで、「風神」では、また。『小鳥とリムジン』小川糸

  • 『ほんとうの名前は教えない』アシュリィ・エルストン

    他の女になりすましライアンの彼女になったエヴィ。ライアンの友達が連れてきた彼女は自分にそっくりだった!めちゃくちゃ好みの小説。どんでん返しに次ぐどんでん返し。極上の犯罪小説で極上のスリラー。スゲー、スゴすぎる。ほんとうの名前は教えない(創元推理文庫)アシュリィ・エルストン東京創元社今日の一曲LadyGagaで、"Disease"では、また。『ほんとうの名前は教えない』アシュリィ・エルストン

  • 『学力喪失 認知科学による回復への道筋』今井むつみ

    数の概念が分からない、や文章題を読み取れない小学生。認知科学的になぜか、どうすればよいか解き明かす。子どもがどうして間違えるのか、そのプロセスが分かるのはスリリングだった。学力喪失認知科学による回復への道筋(岩波新書)今井むつみ岩波書店今日の一曲TalkingHeadsで、"ThisMustBethePlace"では、また。『学力喪失認知科学による回復への道筋』今井むつみ

  • 『青嵐の旅人』天童荒太

    幕末、伊予松山藩が親藩がゆえに長州と戦う様を医療で奉仕する若者から描く。すごく良かった。幕末を描く小説は色々あるけれど、ベストの一つ。幕末のスターが登場するのも良かった。青嵐の旅人上それぞれの動乱天童荒太毎日新聞出版青嵐の旅人下うつろう朝敵天童荒太毎日新聞出版今日の一曲オーイシマサヨシで、「ギャンブリングホール」では、また。『青嵐の旅人』天童荒太

  • 『生殖記』朝井リョウ

    33歳独身、達家尚成の生殖器から見た彼という人間。意外と面白かった。セックスの話はほとんどなくて、小説というより哲学書に近い。家や個人の存在意義、ヒトという不合理な存在について等色々考えさせられる。生殖記朝井リョウ小学館今日の一曲Perfumeで、"CosmicTreat"では、また。『生殖記』朝井リョウ

  • 『生殖記』朝井リョウ

    33歳独身、達家尚成の生殖器から見た彼という人間。意外と面白かった。セックスの話はほとんどなくて、小説というより哲学書に近い。家や個人の存在意義、ヒトという不合理な存在について等色々考えさせられる。生殖記朝井リョウ小学館今日の一曲Perfumeで、"CosmicTreat"では、また。『生殖記』朝井リョウ

  • 『極夜の灰』サイモン・モックラー

    1967年グリーンランドの秘密基地で二人の、状態が全く違う焼死体。残った一人は記憶喪失。何が起こったのか?時代背景や登場人物は良かったが、長すぎるのとネタの一部は想像通りだった。苦行の読書だった。極夜の灰(創元推理文庫)サイモン・モックラー東京創元社今日の一曲anoで、「許婚っきゅん」では、また。『極夜の灰』サイモン・モックラー

  • 『銀色のステイヤー』河崎秋子

    ヤンチャ坊主、シルバーファーンが競馬界を駆け抜ける。生産牧場、調教師、馬主の夢を乗せて。めっちゃ面白かった。各々の登場人物の大変さと喜びがすごく伝わって来る。競馬を裏方から描く小説には傑作が多いけどこれもその一つ。銀色のステイヤー(角川書店単行本)河崎秋子KADOKAWA今日の一曲DesmondDennisで、"CanYouStandtheRain"では、また。『銀色のステイヤー』河崎秋子

  • 『エアー2.0』榎本憲男

    工事現場を辞めるおっさんから貰った馬券は大金を産んだ。すると人々の感情を読むシステムを日本政府に売り込む代理人になれと言われる。エアー3.0という新刊を見かけた。面白そうと思ったら前作があるそうなので読んだら、大傑作だった。近未来政治経済改革小説。9年前にこんな小説出てたのか!エアー2.0(小学館文庫)榎本憲男小学館今日の一曲CreepyNutsで、「オトノケ」では、また。『エアー2.0』榎本憲男

  • 店名にツッコんでください331

    店名にツッコんでください331店名にツッコんでください331

  • 『ぼくのメジャースプーン』

    リスペクトしてるふみちゃんが酷い目に会った。不思議な力を持つぼくが復讐しようとする話。先生が力とはどういうものなのかの教えるのが物凄く丁寧で、冗長じゃないのに驚く。ある種の哲学書。すごく良かった!ぼくのメジャースプーン(講談社文庫)辻村深月講談社今日の一曲緑黄色社会で、「僕らはいきものだから」では、また。『ぼくのメジャースプーン』

  • 『常夏荘物語』伊吹有喜

    シリーズ第4作。2008年没落しつつある名家遠藤家の孫瀬里の進路、母耀子の事業、母子三代の物語。非常に良かった。こういう大河小説的なものは好みなのだけれど、その中でも抜群にいい。ストーリー展開もいいけど、人物造形もすごくいい。映像化強く希望。(朝ドラはおむすびよりこっちを使えばいいのに・・・)常夏荘物語(一般書)伊吹有喜ポプラ社今日の一曲Official髭男dismで、"SameBlue"では、また。『常夏荘物語』伊吹有喜

  • 『サリー・ダイヤモンドの数奇な人生』リズ・ニュージェント

    父が死んだらゴミに出してくれと言っていたので、父が死んだ後焼却炉で燃やしたサリーのちょっと信じがたいけど、リアルな人生。ストーリー展開、人物造形、意外性、読みやすさ、全てにおいて完璧な小説だった。グロテスクではあるけれど、それを上回る面白さ。サリー・ダイヤモンドの数奇な人生(ハーパーBOOKS)リズ・ニュージェントハーパーコリンズ・ジャパン今日の一曲imase&なとりで、「メトロシティ」では、また。『サリー・ダイヤモンドの数奇な人生』リズ・ニュージェント

  • 『春のとなり』高瀬乃一

    殺されたが自害したとされた宗十郎の敵をとるために江戸へ出た父と妻。貧乏な薬屋を営みながら事件の裏の陰謀を探る。いや〜素晴らしく面白かった。様々な病気と対処法、義理と人情。メインの謎以外のサブの謎解きも巧い。江戸時代を舞台にする小説のニュースタンダードだ!春のとなり高瀬乃一角川春樹事務所今日の一曲日食なつこで、「水流のロック」では、また。『春のとなり』高瀬乃一

  • 『天の花 なでし子物語』伊吹有喜

    1980年「なでし子物語」と1998年「地の星」の間、1988年を描く。耀子はなぜ結婚したのか。出版の順に、時系列的に1と3を読んでから2を読む。3で分かった正解の答え合わせ感あり。面白かったのではあるけど、時系列順の方が良かったような。天の花なでし子物語(ポプラ文庫い4-4)伊吹有喜ポプラ社今日の一曲鈴木真海子で、「judenchu」では、また。『天の花なでし子物語』伊吹有喜

  • 『みかんファミリー』椰月美智子

    祖母と母と暮らす中学生美琴。一軒家で他の家族と暮らすことになった。よりによってキモい同級生が一緒だ。中学生女子のリアルな内面。なかなか面白かった。「他人」と暮らすことの楽しさありまくり。みかんファミリー椰月美智子講談社今日の一曲GracieAbramsで、"Risk"では、また。『みかんファミリー』椰月美智子

  • 『地の星 なでし子物語』伊吹有喜

    「なでし子物語」の18年後。耀子は結婚し娘がいるが喘息のため常夏荘に戻って来ている。生活のためスーパーにパートに出たが周囲には反対されている。連載は「天の花」の方が先だが単行本はこちらの方が先に出たのでこっちから読んだ。私の好物の大河小説。やはり面白かった。地の星なでし子物語(ポプラ文庫い4-5)伊吹有喜ポプラ社今日の一曲TheWeekndで、"DancingInTheFlames"では、また。『地の星なでし子物語』伊吹有喜

  • 『なでし子物語』伊吹有喜

    静岡の奥、名家で坊っちゃんとして育てられる病弱な男の子。親に捨てられ従業員の孫として名家の近くで暮らす、いじめられている女の子。二人の出会い、成長を描く。「常夏荘物語」がシリーズ4作目だと知って、1作目から読んだ。華やかではないが、じわじわと深々と染みる話。こういう物語を堪能できるだけ自分が成長できたかと思う。次作が楽しみ。([い]4-3)なでし子物語(ポプラ文庫)伊吹有喜ポプラ社今日の一曲ChristopherCrossで、"RideLikeTheWind"では、また。『なでし子物語』伊吹有喜

  • 『ボタニストの殺人』M・W・クレイヴン

    世間に叩かれている者達が殺される。どうやって殺したか不明。主人公ポーの信頼する病理学者ドイルが父殺害事件で逮捕される。面白かった。犯人のややこしい手口が凄い。上下巻合わせて800頁一気読み。ミステリー好き必読。ボタニストの殺人上ワシントン・ポー(ハヤカワ・ミステリ文庫)MWクレイヴン早川書房ボタニストの殺人下ワシントン・ポー(ハヤカワ・ミステリ文庫)MWクレイヴン早川書房今日の一曲米津玄師で、「さよーならまたいつか!」では、また。『ボタニストの殺人』M・W・クレイヴン

  • 『フェイク・マッスル』日野瑛太郎

    アイドルが短期間で筋肉を増強。ドーピングが疑われる。彼がジムを開くというので雑誌記者が潜入取材をする。面白かった。読みやすいし、展開もいい。筋トレのメカニズムも浅すぎず深すぎずほどよい説明がある。フェイク・マッスル日野瑛太郎講談社今日の一曲Charと世良公則と原田真二で、「シャドーボクサー」と「逆光線」では、また。『フェイク・マッスル』日野瑛太郎

  • 『身代わりの女』シャロン・ボロン

    成績優秀でこれから大学に入る仲良し男女6人。高速道路を逆走する遊びで事故を起こす。運転してないが自分が身代わりになって出頭するとメーガンが言い出した。面白かった。出頭するまでのサスペンス、20年後を描くスリル。本当に悪いこととは何か、他人のためにできることは何か考えさせられる。身代りの女(新潮文庫ホ25-1)シャロン・ボルトン新潮社今日の一曲REBECCAで、"DaisyChain"では、また。『身代わりの女』シャロン・ボロン

  • 『いつか月夜』寺地はるな

    30才印刷会社勤務、夜散歩するようになると、同じ会社の人や少女らと散歩し、それぞれのモヤモヤを解消できるのか。登場人物に共通する不安が物語の根幹にある風なのだけれど分かりにくい。読みやすいがストーリー展開も人物造形も不自然感あり。いつか月夜(角川春樹事務所)寺地はるな角川春樹事務所今日の一曲鈴木真海子で、「5月のうみ」では、また。『いつか月夜』寺地はるな

  • 店名にツッコんでください330

    店名にツッコんでください330店名にツッコんでください330

  • 『いわゆる「サザン」について』小貫信昭

    サザンオールスターズ結成から現在に至るまでドキュメント。曲やアルバムがどう作られた等の音楽面の描写多数。しかし原由子との恋愛、大森の脱退とか、桑田のプライベートの記載がもっとあるとうれしい。いわゆる「サザン」について小貫信昭水鈴社今日の一曲サザンオールスターズで、「勝手にシンドバッド」夜ヒット初登場!1978では、また。『いわゆる「サザン」について』小貫信昭

  • 『赫夜』澤田瞳子

    駿河国司の家人が馬の産地で体験した富士山の噴火。平安時代、どれだけ大変なことだったろうかと思う。この時代を平民の視線から見る大作。ちょっと長いなとは思う。赫夜澤田瞳子光文社今日の一曲ArethaFranklinで、"Think"では、また。『赫夜』澤田瞳子

  • 『二月二十六日のサクリファイス』谷津矢車

    二・二六事件に山口一太郎大尉がどの位関わったのかを憲兵が調べる過程で明らかになる事件の裏側。ドキュメント風の小説。なかなか面白かった。石原莞爾が登場したりするのも興味深い。作者のツイートを読むと苦労が分かる。二月二十六日のサクリファイス谷津矢車PHP研究所今日の一曲ジェニーハイで、「ノーメイクスターfeat.詩羽」では、また。『二月二十六日のサクリファイス』谷津矢車

  • 『法廷占拠 爆弾2』呉勝浩

    前作の続き、スズキタゴサクの裁判開始。しかし裁判所が占拠され、警察との交渉が配信される。前作より面白かった。占拠犯の動機が意外性高し。※自分用ネタバレ裁判所で傍聴してる遺族の身代金目当て。しかしタゴサクは逃亡法廷占拠爆弾2呉勝浩講談社今日の一曲清竜人25で、「青春しちゃっていいじゃん」では、また。『法廷占拠爆弾2』呉勝浩

  • 『たぶん私たち一生最強』小林早代子

    8歳女性四人が共同生活を始める。その経緯を面白おかしく、リリカルに、シリアスに描く。たぶん女性が読む小説なんじゃないかと思うけど、かなり面白かった(私=女?)性のことも含めて、めちゃくちゃリアルな令和のアラサー物語。意外なストーリー展開もいい。たぶん私たち一生最強小林早代子新潮社今日の一曲m-flolovesMayaで、"HyperNova"では、また。『たぶん私たち一生最強』小林早代子

  • 『噓つきの彼との話』三羽省吾

    孤独な俺が始めたボクシング。たまたま出会った友達を誘う。挫折、栄光。真剣なボクシング小説に、複雑なメンタルを混ぜた珍しい小説。ボクシングやってた者としてはテクニカルな表現がごちそう。面白かった。嘘つきな彼との話(単行本)三羽省吾中央公論新社今日の一曲レキシで、「エレキテルミーfeat.あんみつ姫(小泉今日子)」では、また。『噓つきの彼との話』三羽省吾

  • 『地面師たち ファイナル・ベッツ』新庄耕

    北海道の土地を地主になりすましてシンガポール人に売ろうとするハリソン山中一味。前作は読んだのがだいぶ前でよく覚えてないが、Netflixのドラマの記憶と比べると明らかに質が落ちる。騙される側の落ち度、騙す方の手腕、全て前作と同じ方向性でスケールダウンした感じ。ドキドキ感も薄めだった。地面師たちファイナル・ベッツ(集英社文芸単行本)新庄耕集英社今日の一曲水曜日のカンパネラで、「シャルロッテ」では、また。『地面師たちファイナル・ベッツ』新庄耕

  • 『惣十郎浮世始末』木内昇

    天保の改革の頃、放火殺人事件の謎を解く同心の話。江戸の風俗、仕事、疫病、種痘などがかなり細かく描かれている。長いので読んでも読んでも終わらない感。惣十郎浮世始末木内昇中央公論新社今日の一曲GingerRoot-ThereWasATimeでは、また。『惣十郎浮世始末』木内昇

  • 『日月潭の朱い花』青波杏

    台北で暮らす日本人女性が見つけたのは戦中の日記。行方不明になった女性がどこに行ったのかを探すミステリー。書いたのは女性だと思ってたら男性だと知って驚いた(女=こう、男=こうという自分の感覚が間違ってるのかも)爽やかに描く冒険譚、面白かった。日月潭の朱い花(集英社文芸単行本)青波杏集英社今日の一曲AirSupplyで、"EvenTheNightsAreBetter"では、また。『日月潭の朱い花』青波杏

  • 『虚空の糸』麻見和史

    遺体が発見され、二億払わないと一日一人殺すと警視庁を脅してきた。次の犯行を止められるか?意外な展開が続いて、面白かった。(なんとさっぱりした感想)虚空の糸警視庁殺人分析班(講談社文庫)麻見和史講談社今日の一曲なぜか最近歌詞を覚えた。Journeyで、"Don'tStopBelievin'"では、また。『虚空の糸』麻見和史

  • 『人質の法廷』里見蘭

    女子中学生殺害事件で40代怪しげな男性が逮捕。現場から採取された吸い殻のDNA鑑定から警察検察は犯人と断定し自白を強要する。そこから始まる弁護士の苦闘。めちゃくちゃ面白かった。アメリカのリーガルスリラーは法廷戦術の描写がリアルで細かくて好きだったんだけど、日本のであそこまでのはないなと思ってたら、凌駕してきた。人質の法廷里見蘭小学館今日の一曲birdで、"SOULS"では、また。『人質の法廷』里見蘭

  • 『善人長屋』西條奈加

    善人ばかりだと言われる長屋の住人はみな裏稼業を持つ者ばかり。唯一の善人加助が持ち込む難題をみんなで解決する連作短編集。面白かった。悪人なのに人情あふれる人達。それぞれの過去や江戸時代らしい設定とストーリー展開。素晴らしく良かった。善人長屋(新潮文庫)西條奈加新潮社今日の一曲GracieAbramsで、"ClosetoYou"では、また。『善人長屋』西條奈加

  • 『貸本屋おせん』高瀬乃一

    人気作家馬琴の人気、寛政の改革の馬鹿馬鹿しい取締りなどを、江戸で貸本屋を営む若きせんの眼で描く連作短編集。物凄く面白かった。当時の事が手に取るように分かるし、せんのメンタルが凄くいい。続編強く希望貸本屋おせん(文春e-book)高瀬乃一文藝春秋今日の一曲サンボマスターで、「自分自身」では、また。『貸本屋おせん』高瀬乃一

  • 店名にツッコんでください329

    店名にツッコんでください329店名にツッコんでください329

  • 『中継ステーション』クリフォード・D・シマック

    ウィスコンシンの田舎に住む男は140年前生まれ。宇宙から移動する者たちを受け入れるステーションの管理をしている。CIAがそれに気づき・・・面白かった。1963年に書かれたとは思えない現代に通じる、哲学的な内容。宇宙に生命体はいるのか、人類は劣っているのか。中継ステーション〔新訳版〕(ハヤカワ文庫SF)クリフォードDシマック早川書房今日の一曲サザンオールスターズで、「恋のブギウギナイト」では、また。『中継ステーション』クリフォード・D・シマック

  • 『難問の多い料理店』結城真一郎

    犯罪の謎解きを頼まれる謎のレストランとそこに配達に行く人達を描く連作短編集。設定はすごく面白い。謎解きは面白いようなそうでもないような感じだと思ってたら、ラストの一作で衝撃。全体としてはビミョウ難問の多い料理店(集英社文芸単行本)結城真一郎集英社今日の一曲アヤ・シマヅで、"Think"では、また。『難問の多い料理店』結城真一郎

  • 『東京ハイダウェイ』古内一絵

    真面目すぎの人、中間管理職、いじめられてる圭太、カフェ店長などが持つ逃げ場所を描く連作短編集。全ての話が繋がってるのも巧いけど、それぞれの悩みの描写やストーリーもすごくいい。我々は惑星で暮らしているのだからのくだりは気に入った。東京ハイダウェイ(集英社文芸単行本)古内一絵集英社今日の一曲Vaundyで、「GORILLA芝居」では、また。『東京ハイダウェイ』古内一絵

  • 『俺たちの箱根駅伝』池井戸潤

    本戦に漏れた関東学生生連合チームを率いるのは、この間まで総合商社にいた監督。様々な雑音の中どういうレース展開になるのか。箱根駅伝に賭ける思い、中継するテレビ局の大変さ、が凝縮する。面白すぎだ。俺たちの箱根駅伝上(文春e-book)池井戸潤文藝春秋俺たちの箱根駅伝下(文春e-book)池井戸潤文藝春秋今日の一曲Official髭男dismで、「ミックスナッツ」では、また。『俺たちの箱根駅伝』池井戸潤

  • 『六月のぶりぶりぎっちょう』万城目学

    表題作は本能寺の変の謎を現代で解こうとするドタバタコメディ。着眼点は斬新。京都の寮に入った女性の同室の人を描く「三月の局騒ぎ」の方がずっと面白かった。六月のぶりぶりぎっちょう京都の摩訶不思議(文春e-book)万城目学文藝春秋今日の一曲藤井風で、"Feelin’Go(o)d"では、また。『六月のぶりぶりぎっちょう』万城目学

  • 『町なか番外地』小野寺文宜

    江戸川区のアパート4室に住む、独身女性、男性、3人家族を描く連作短編集。マッチングアプリが登場するなど現代的な暮らしの悩みを割とサラッと表現する。小野寺史宜らしい。ただインパクトは弱めなので3ヶ月経ったら内容は忘れると思う。町なか番外地小野寺史宜ポプラ社今日の一曲桜井和寿で、「青空」では、また。『町なか番外地』小野寺文宜

  • 『パパは塾長さん 父と子の中学受験』三田誠広

    作家が中学受験する次男の勉強を教えたドキュメント。難しい問題の紹介や受験戦略、勉強や受験の意義など広範囲の話題を深く掘り下げる。読み物としても面白いし、受験に関する参考書としても良いと思う。昭和に書かれたのに古臭くない。パパは塾長さん父と子の中学受験三田誠広河出書房新社今日の一曲長岡亮介で、"Futomaki"では、また。『パパは塾長さん父と子の中学受験』三田誠広

  • 『トヨタの子』吉川英梨

    トヨタの歴史小説。豊田章男を男気のあるいい奴に描く、章男礼賛が過ぎるのと、過去にタイムリープするという謎設定がだいぶ点数を下げるが、歴史そのものは面白かった。章男氏に相当インタビューしたんじゃないかと思うけれどこんな小説恥ずかしくて自分なら悶死する。トヨタの子吉川英梨講談社今日の一曲緑黄色社会で「マイルストーンの種」では、また。『トヨタの子』吉川英梨

  • 『炒飯狙撃手』張 國立

    イタリアに住む台湾人のスナイパーは、ローマでの暗殺を命じられるが、狙撃した後に命を狙われる。台湾では軍人が死ぬ事件2件発生。この二つの事件が重なると。事件の謎解きそのものはめちゃくちゃ面白いというほどでもないのだけど、ディテールはめちゃくちゃ面白い。スナイパーの機材とかヨーロッパの移動とか台湾の行政とか。原題はTHESNIPERで炒飯は関係ない。スナイパーが炒飯作りが上手ではあるけれど、本筋とは関係ないのに、手にとってしまうタイトル。付け方が巧い。炒飯狙撃手(ハーパーBOOKS)張國立ハーパーコリンズ・ジャパン今日の一曲詩羽で、"MYBODYISCUTE"では、また。『炒飯狙撃手』張國立

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