2012年2月に鬼籍に入ったモーリス・アンドレのEMIへのセッションをまとめた13枚組のボックス・セット。彼の没後ユニヴァーサルからも6枚組の追悼盤が逸早くリリースされたが、そちらのほうは曲目の殆んどがバロック音楽に絞られている。それに対してこ
ワグネリアンにとって至福のライヴ音源👨🏻🎤ヴィナイ👩🏻🎤ヴァルナイは圧倒的💏ヨッフムはオペラ指揮者の本領を発揮🎭バイロイト黄金期の快演《トリスタンとイゾルデ》
1953年は、本来の《トリスタン》担当カラヤンがヴィーラントと対立しバイロイトを永久に去り、クナも降板、と再開3年目にして早くも戦後バイロイトの内部抗争が表面化した波乱のシーズンだった。そんな危機感が影響してか、どのプログラムも気合の入った名演揃いの当たり
🗞️古色蒼然としたサウンドに現代感覚を活かして解釈する斬新な表現に魅力🤯イル・ジャルディーノ・アルモニコ🍸バッハ:ブランデンブルク協奏曲🍷(全曲)
本作は、イタリア・バロックを中心に録音を行ってきたイル・ジャルディーノ・アルモニコが、バッハの名曲に挑戦したアルバムで、躍動感あふれるバッハ作品が堪能できる1枚。ジョヴァンニ・アントニーニ率いるイル・ジャルディーノ・アルモニコが手掛けたバッハの『ブラ
💮どれもが作品の核心を鋭く抉る永遠の名演集❗スピリットに突き動かされて疾駆するアルゲリッチ🎹アバドがしなやかで緻密なオーケストレーションでフォロー💯
惜しまれて亡くなったクラウディオ・アバドと、彼と長きに亘って親密なパートナー・シップを続けて名演を残したマルタ・アルゲリッチとの協奏曲集5枚組セット。デビュー当時から名録音を生み出してきたアルゲリッチ&アバドによる、どれもが作品の核心を鋭く抉る永遠の
🖊️理知的で懐の深い解釈を磨きぬかれたテクニック🧑🏻🎨艶やかな音色🎻オイストラフ&オーマンディ🗽チャイコフスキー&シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
オイストラフ51歳の時のセッションで、彼の最も脂ののっていた頃の録音だけあって、すこぶる彫りが深く、彼の円熟期の特徴でもある、あらゆる面において万全なバランスを保った演奏が秀逸。チャイコフスキーはロシア的情感を濃厚に表出した秀演で、中庸の美とも言うべ
🏆1715年製のストラディヴァリウス🎻“エクス=ピエール・ロード”の瑞々しい響き👨🏻🎨シュムスキーのバッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ🔮
名匠オスカー・シュムスキー(1917-2000)の本邦初のソロ・アルバム(国内盤は既に廃盤)が本盤に収められたバッハの《無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ》であった。シュムスキーは1917年フィラデルフィア生まれ。8歳のときストコフスキーの招きで、フィラ
📰一人の指揮者による史上初の全集❗ワインガルトナーのベートーヴェン:交響曲全集+序曲集が最新復刻でUHQCD化🔊2020年マスタリング💮極上音質で復活
ベートーヴェンの交響曲に関心を持つ人にとって、フェリックス・ワインガルトナーは未だに無視できない。管弦楽編成を含む彼のエディション、『ベートーヴェンの交響曲について』をはじめとする著書と論文、そして第2次世界大戦前としては驚くべき全曲録音などは、指揮
歯切れの良いリズム感💨ピリオド・スタイルの憂いを含んだカンタービレ🧑🏻🎤自由で即興的な雰囲気🎻ファビオ・ビオンディ&エウローパ・ガランテ💿ヴィヴァルディ:調和の霊感
この音源は1997年と翌98年に録音されたもので、新譜ではないことを断わっておく必要があるだろう。しかし彼らのヴィヴァルディの解釈は新鮮そのもので、私達の時代を反映した演奏として現在でもその斬新さは評価されるべきだと思う。ビオンディの演奏の特徴は歯
😎ヨーロッパ様式によらない音楽🌎アイヴズの聴衆を「甘やかさない」パッチワーク感覚のストレートな表現を聴く🦸🏻♂️ドゥダメル&ロサンゼルス・フィル🗽交響曲全集
ドゥダメルは、アイヴズの革命的側面から現代的なアプローチをする。アイヴズの音楽構造、とりわけ複雑なテクスチュア、複調性、同時に進行する違ったテンポでなされる違ったリズム、聴き取りが可能かどうかよりそこにそれがある、ということを重視している。置かれて
🎻イタリアSQの鍛え上げられた万全のアンサンブル🎶深みのあるカンタービレ🎼メリハリを効かせたリズミカルな合わせ技には彼らの面目躍如📺BBCライヴ
BBC音源のライヴで1965年のステレオ録音になる。古い音源だが音質は瑞々しく臨場感にも恵まれた、この時代のものとしては優秀なものだ。収録曲目はボッケリーニの弦楽四重奏曲ト長調『ラ・ティラーナ・スパニョーラ』、モーツァルトの弦楽四重奏曲変ロ長調『狩
👸🏻演奏全体に漂う格調の高さや高貴とも言うべき気品🍀日本を代表する`シューベルト弾き`としてのポジションを確立🎌田部京子が誠心誠意取り組んできた後期作品集🎹
本BOXには、田部京子が誠心誠意取り組んできた、シューベルト後期作品集が収められている。クラシック音楽の世界には、この世のものとは思えないような至高の高みに達した名作というものが存在する。ロマン派のピアノ作品の中では、何よりもシューベルトの最晩年に
🎌NHK交響楽団とともに成し遂げた🗾ブルックナーの交響曲の数々の名演の中でも💮特に伝説的な名演と語り伝えられてきた📀ブルックナー:交響曲第8番[DVD]
マタチッチは、偉大なブルックナー指揮者であった。1990年代に入って、ヴァントや朝比奈が超絶的な名演の数々を生み出すようになったが、1980年代においては、まだまだブルックナーの交響曲の名演というのは数少ない時代であったのだ。そのような時代にあって
永遠のスタンダード🏆ジュリーニがウィーン風の優雅さや陰影🌌ブッファ特有の愉悦感をひきしまったテンポでバランスよく表現🎭モーツァルト《フィガロの結婚》💏
モーツァルトの『ダ・ポンテ・オペラ』は、いずれもナポリ派オペラの影響下にあることから分かるように、イタリア的要素が色濃く反映されている。モーツァルトのオペラの中でも《フィガロの結婚》には特に魅力的な演奏が多いように思う。聴いて楽しめない録音はわずか
🎞️バーンスタインの思い入れの徹底性によって超然たる宇宙を形成💞醸成されるロマンは前代未聞🎬粘着的官能的ロマンティシズムの世界《トリスタンとイゾルデ》💑
バーンスタインによるワーグナー・オペラ初録音にして唯一の演奏会式上演のライヴ。これは、バーンスタインの強い希望で映像記録されたもので、そうした彼の意欲が見事に実を結んだ素晴らしい名演。バーンスタインとワーグナーがお互いに強い親密感で結ばれてしかるべ
📚資料的な価値だけでなく演奏の質も一級に属する🥇純粋に聴く楽しみも十分に味わえる👨🏻🎨アバド&ヨーロッパ室内管のシューベルト:交響曲全集☕
シューベルトの交響曲は、オペラや宗教作品の分野と比較すれば比較的良く知られている分野と言えよう。モーツァルトやハイドンの初期の交響曲は、それなりに魅力があるとしても後期の作品と比べると大同小異、同工異曲のものが多くかなり見劣りする。しかし、シューベ
👑ゆったりとしたテンポで物語のダイナミズムを味わう😌ザンデルリンク&フィルハーモニア管🤝ラフマニノフ:交響曲第2番☘️疑いなく最良のセッション
ラフマニノフの交響曲第2番は大曲で、クルト・ザンデルリンク指揮フィルハーモニア管弦楽団(1990年)盤は67分を超えるが、圧倒的に素晴らしく、掛け値なしに偉大な演奏である。他盤では60分以内に収まってしまうので、ザンデルリンクは多分にゆっくりと演
🥰人生の年輪を重ねた人ならではの🧑🏻🦳味わいのある歌唱👨🏻🎤ヘフリガー&デーラーのシューベルト「美しき水車小屋の娘」「冬の旅」「白鳥の歌」「歌曲集」💗
「冬の旅」は1981年度のモントルー国際レコード大賞を受賞した名盤で、ヘフリガー61歳のときの録音である。 一時期、演奏活動から遠ざかっていたが、これはカムバックしてからの録音である。何という若々しい衰えのない声、崩れのいささかもない歌だろう。
👑作曲家から演奏家までチェコ勢で固めた本家の威厳🏆音楽性に溢れる説得力のある🔆スーク&ノイマンのチェコの作曲家の作品4曲を収めた純血種のセッション🧬
2011年に他界したチェコのヴァイオリニスト、ヨセフ・スークのソロとヴァーツラフ・ノイマン指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の協演によるチェコの作曲家の作品4曲を収めた純血種のセッションである。作曲家から演奏家までを総てチェコ勢で固めただけでなく
ヴィブラートを抑えたピリオド唱法をマスター👩🏻🎤常にニュートラルな姿勢で臨み🥃テクニックの多様性を示した💎レージネヴァの「アレルヤ」~バロック・モテット集🥂
レージネヴァの声質はコロラトゥーラをこなすソプラノとしては珍しくやや暗めだが落ち着いた雰囲気があり、浮き足立たずに音楽そのものを聴かせる感性が窺われる。またどの作品に対しても常にニュートラルな姿勢で臨んでいることに彼女のテクニックの多様性が示されてい
✨シンプルだが生き生きとした臨場感溢れる音楽🎉しっかり統率されたチーム・ワーク🎆パッパーノ&サンタ・チェチーリア国立アカデミー管のロッシーニ:序曲集🎊
アントニオ・パッパーノ指揮/サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団(ローマ)の2014年来日記念盤。前回の来日公演で観客に大熱狂を起こした「ウィリアム・テル」序曲他、このコンビならではのレパートリー。イタリアを代表する管弦楽団による、イタリアを代表
気鋭の女流ヴァイオリニストとして🎻世界に羽ばたいて行こうとしていた☘️チョン・キョンファ&プレヴィン🎼チャイコフスキー&シベリウス:ヴァイオリン協奏曲🔊[SACD]
近年では、その活動も低調なチョン・キョンファであるが、本盤に収められたチャイコフスキー&シベリウスのヴァイオリン協奏曲の演奏は、22歳という若き日のもの。次代を担う気鋭の女流ヴァイオリニストとして、これから世界に羽ばたいて行こうとしていた時期のものだ
奇を衒ったり💎意表を突くような余計な装飾の無い💍ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデン🧬モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」🍺第39番
薫り高いドイツ音楽の王道をバックボーンにもつ名匠ブロムシュテットと名門シュターツカペレ・ドレスデンによる名盤の誉れ高いディスク。モーツァルト後期の傑作交響曲のカップリングであるが、いずれも素晴らしい名演だ。ブロムシュテットによる本演奏に、何か特別な
作曲者直伝とも考えられる🧐もっとも正統的な解釈の演奏📚音楽の変転が内面のロマンの様相と完全に一致💯カヤヌスのシベリウス:交響曲第3番🍀第5番
本盤には、フィンランドの歴史的な名指揮者ロベルト・カヤヌスのシベリウス録音が収められているが、カヤヌスこそは、シベリウス作品を全世界に広めたパイオニア的存在である。いま改めて聴いてみると、いまさらのようにカヤヌスの偉大な芸術に感嘆させられてしまう。
💐華麗で分厚いオーケストレーションを追求🏆黄金コンビが成し遂げた最も完成度の高い名演🏅カラヤン&ベルリン・フィル🤝チャイコフスキー:後期3大交響曲集(DG盤)
1970年代半ばのカラヤンは、耽美的表現が完成した時期であり、カラヤンの切れ味鋭い棒の魔術をたっぷりと堪能できる。演奏は文句のつけようがないほど素晴らしく、カラヤンはチャイコフスキーを十八番にして、得意中の得意としていたが、豪壮華麗な演奏で、チャイコ
🥃線の細い明るい音色を持ったオーケストラ🍷決して重苦しくならない柔軟で解放的な響きが特徴🍸シャイー&スカラ座フィルのヴェルディ:序曲・前奏曲集🥂
2013年にヴェルディとワーグナーという、どちらも劇音楽の大家でありながら一方は人間の喜怒哀楽を、そして他方は神々の世界を執拗に描いた音楽史上対照的な2人の作曲家の生誕200周年記念を迎えたことで、既に複数のレーベルからオペラ全集を始めとするセット物が
👨🏻🎨アバド&モーツァルト管のモーツァルト:クラリネット協奏曲(カルボナーレ)🍏ファゴット協奏曲(サンタナ)🍐フルート協奏曲第2番🌸(ズーン)
アバドお気に入りのルツェルン祝祭管弦楽団やモーツァルト管弦楽団のメンバーも兼任するソリストたちとの愉悦に満ちた、現代最高と評されるモーツァルト演奏である。本盤に収められたアバド&モーツァルト管弦楽団のメンバーによるクラリネット協奏曲、ファゴット協奏曲
😲スケールの大きい音楽的な構想を持ったピアニズム🎹リヒテルのブラームス:ピアノ協奏曲第2番(ラインスドルフ)🗽ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」❤️🔥
このCDの音源はリヒテル・アメリカ・デビュー盤のひとつとしてLP時代から評価の高いものだった。過去にはラインスドルフ&シカゴ響とリヒテルの爆演のように言われたこともあるが、良く聴いてみるとシカゴ響はラインスドルフによって非常に良くコントロールされてい
📰ラテン的な感性が図らずもゲルマンの伝統を受け継ぐ音楽にも対応可能なことを実証📖リリカルな感性を思いのままに表出🥰フレーのシューベルト:ピアノ作品集🎹
ダヴィッド・フレーはこれまで既に2枚のアルバムでシューベルトの作品集をリリースしている。彼が最初に手がけたのがカナダのアトマ・レーベルから出た『さすらい人幻想曲』で、リストのロ短調ソナタとのカップリングだったが、それはどちらかというと彼のヴィルトゥオ
👑こんこんと湧いて尽きぬ歌の泉とその千変万化の流れとを🎶直感的に本能的に捉えられる指揮者👨🏻🦳カラヤン&ベルリン・フィル🎖️モーツァルト:交響曲集
古今東西の名指揮者の中で、誰が最もモーツァルティアンかときかれた時、筆者はためらわずに最初にカラヤンに指を屈するであろう。特に1960年代以降の円熟したカラヤンに。1つにはカラヤンの天性が、モーツァルトの“歌”を歌うことができることである。指揮者
🌿チェコの大自然を彷彿とさせるような情感の豊かさや瑞々しさ🖼️クーベリック&ベルリン・フィル💮ドヴォルザーク:交響曲第8番、第9番「新世界より」🗺️[SACD]
本盤に収められたドヴォルザークの交響曲第8番及び第9番「新世界より」は、クーベリック&ベルリン・フィルのコンビによる交響曲全集からの抜粋である。クーベリックは、ドヴォルザークの交響曲、とりわけ「第8」及び「第9」については何度も録音しているが、その中
この世ならざる感動🤯完璧主義者のシェリングらしく精緻📜バッハの音楽構成と様式感を明瞭に再現🎻ライヴ特有の高揚感と熱気💦東京 '76 [SACD]
当時のFM東京の音源は2002年に初出の際、レギュラー・フォーマットのCD2枚組でリリースされた。これは本当に凄いバッハで、初めて聴いた時、筆者はシェリングの傑出した表現力とそれを支える万全なテクニック、そしてその鮮烈な音質に驚いたものだが、その後リ
キャスティングが万全👩🏻🎤全体的に見通しの良い👨🏻🎤重厚になり過ぎないイタリア趣味の音楽👨🏻🎨ジュリーニのモーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」🧑🏻
洗練を極めたジュリー二の『ドン・ジョヴァンニ』である。バス歌手によって歌われたタイトル・ロールとしては1954年のフルトヴェングラー、シエピによるザルツブルク・ライヴが個人的には圧倒的な名演として思い出される。一方バリトンが歌ったものではこの195
カンタービレの心が優しく❤️🩹音楽の表情がふくよか🥰幸福感が自然に聴き手を包み込む🧑🏻🦳ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデン🎼ブルックナー:交響曲第7番
ブロムシュテット初のブルックナー録音で、シュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者を務めていた時期(1975~85年)に残された最良の演奏のひとつ。同じコンビによる「第4」も極上の名演であったが、本盤もそれに優るとも劣らない出来を誇っている。「第7」
🌞南欧特有の陽光に包まれた情緒を豊かに匂わせ🌺愉悦感に満ち溢れた👑カラヤン&ベルリン・フィルのビゼー:「アルルの女」組曲💃🏻「カルメン」組曲(旧盤)
本盤には、ビゼーが作曲した南フランスの牧歌的な風景の中で繰り広げられる劇音楽から編纂した馴染み深いメロディが次々に登場する「アルルの女」組曲と情熱的なスペイン情緒を背景にした歌劇の名旋律を独立したオーケストラに再編した「カルメン」組曲などが収められてい
👀八方を見極めて俯瞰しながら音楽をまとめていく稀有な才能🧑🏻🎨全体に一貫する大らかなトーンを生み出す手腕🪄スウィトナーのモーツァルト:劇場作品集👏🏻
オトマール・スウィトナーは長くNHK交響楽団を指揮をしていたので日本になじみが深かった指揮者である。この5枚組CDでは、スウィトナーが最も得意としてきたモーツァルトのオペラ演奏の最良の録音を聴くことができる。スウィトナーは当然ながら自国の作曲家モー
実演特有の有機的な音楽の流れ🍃持ち前のひたむきなアプローチ👍🏻神秘的で崇高な👴🏻ハイティンク&ロンドン響のブルックナー:交響曲第9番[SACD]🎛️
2013年2月17&21日、ロンドン、バービカンセンターに於けるライヴ録音。2011年にリリースされた交響曲第4番「ロマンティック」が、近年の充実ぶりを示す演奏内容との高評価を得ていたハイティンク&ロンドン交響楽団が、今度はブルックナーの交響曲第9番
📰透明感を醸し出す和声とその思いがけない進行🌬️微分音やグリッサンド🗣️要所要所で響かせる純正調和音の深み💓エリクソンのヨーロッパ合唱音楽集
2013年亡くなったコーラスの権威、エリック・エリクソンへの追悼としてワーナーからリリースされた6枚組のバジェット・ボックスで、まさに合唱の最高峰、エリクソン畢生の名演がここに蘇った。CD1-3が『5世紀に亘るヨーロッパの合唱音楽』そしてCD4-6が
スケール大きく🫧徹頭徹尾正攻法で展開された🪄ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデン🤝R.シュトラウス:管弦楽曲集(ティル、メタモルフォーゼン、死と変容)👌🏻
R.シュトラウスの楽曲というと、筆者としてはどうしてもカラヤンの呪縛から逃れられないが、カラヤンの演奏だけが正解ではないはずで、別のアプローチの仕方もあってしかるべきである。カラヤンとは正反対のオーソドックスなアプローチで、R.シュトラウスの名演を成し
純真無垢🧊穢れなどはいささかもなく🦢あたかも純白のキャンバスに水彩画を描いていくような趣きさえ感じさせる💎ピリスのシューベルト:即興曲集💮
シューベルトの抒情的特質が最も純粋な形で発揮されたD.899、シューマンが曲集全体をひとつのソナタとみなしたこともあるD.935。霊感溢れる楽想が凝縮した即興曲集は、シューベルトのピアノ曲のなかでも最も人気の高い清冽な詩情と孤独な心情を美しく謳い上げた
ウィーン流の屈託のない抒情🎵軽やかで水面に映えて揺らめく🧊光りのような音色が瑞々しい✨グルダのモーツァルト、ウェーバー、R.シュトラウス🎹[SACD]
最近プラガ・ディジタルスからリリースされたSACDの1枚で、若き日のフリードリヒ・グルダが弾くモーツァルトのピアノ協奏曲第9番変ホ長調『ジュノーム』、ウェーバーのピアノ小協奏曲へ短調及びR.シュトラウスの『ブルレスケ』の3曲が収録されている。モーツァル
リヒターの哲学が集約された音楽の森🌳一途でひたむきな宗教観🙏🏻バッハの音楽への斬新な解釈📖心血が注がれた生命力に漲る鮮烈な音楽🩸カンタータ総集
ここに収められたCD26枚のバッハの教会カンタータ集は以前アルヒーフから同内容でリリースされ、既に法外なプレミアム価格で扱われているもので、ユニヴァーサル・イタリーによる全歌詞付126ページのブックレットを伴ったバジェット盤企画の快挙を評価したい。尚
🏆技術的な完成度の高さとシャープさ❗気宇壮大さをも併せ持つ完全無欠の名に相応しいアルバン・ベルクSQ🎻ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集(旧盤)💯
アルバン・ベルク四重奏団(ABQ)は、1970年に、ウィーン音楽アカデミーの4人の教授たちによって結成された。アルバン・ベルクの未亡人から、正式にその名前をもらったという。そうしたことからでもわかるように、この団体の演奏は、ウィーン風のきわめて洗練
恰幅の良い堂々たる構え🏛️細部まで目の詰んだ演奏は聴くたびに新しい発見をもたらす🍁ワルター&コロンビア響🍂ドヴォルザーク:交響曲第8番🗽第9番「新世界より」
ドヴォルザークの交響曲は、ドイツ=オーストリア系の音楽を得意とした巨匠ワルターとしては珍しいレパートリーである。同時代の巨匠フルトヴェングラーにとってのチャイコフスキーの交響曲のような存在と言えるかもしれない。しかしながら、本盤に収められた「第8」
⚙️隙間の無いロジックパズルのように理路整然と整い🔬音楽理論の真髄へ迫る手がかりを与えてくれる👹アファナシエフのバッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻、第2巻💮
バッハの「平均律クラヴィーア曲集」は鍵盤楽器だけではなく、音楽全体にとっての聖典であると言われている。「平均律」は1オクターブを構成する12音の周波数の差を均等に調律する方法であるが、バッハはその12音それぞれを基音とし、さらに長調と短調の両方を作
🔥パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィル🍀シューマン:交響曲第4番🍃序曲・スケルツォとフィナーレ&コンツェルトシュトゥック[SACD]🎯
パーヴォ・ヤルヴィの勢いは今や誰もとどめることができない。彼は、シンシナティ交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、ドイツ・カンマーフィル、パリ管弦楽団を手中に収めており、これらのオーケストラを作曲家毎に振り分けるという何とも贅沢なことをやってのけてい
いぶし銀のような渋いサウンド🎶演奏に落ち着きと潤いをもたらす☕ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデン🎙️R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」🎚️
自らをモデルに作曲したと言われる《英雄の生涯》は、R.シュトラウスの交響詩の中でも屈指のスケールを誇る名作。《英雄の生涯》のみならず、R.シュトラウスの楽曲というと、筆者としてはどうしてもカラヤンの呪縛から逃れられない。3種のスタジオ録音の名演に加え
🏅詩情に満ちた卓越した芸術性が付加されることによって🪶ロマン派を代表する偉大な芸術作品であることを認知させた👸🏻メジューエワのリスト:ピアノ作品集👌🏻
若くして「巨匠の風格を備えつつある」と、きわめて高い評価を獲得しているロシア出身の実力派メジューエワ。メジューエワと言えば、最近ではシューベルトのピアノ・ソナタ全集の録音に取り組んでいるところであり、タイミング的にもそろそろその第4弾の登場と思ってい
😱壮絶でテンポの思い切った振幅を駆使した⚡ドラマティックにして濃厚な表現🔥テンシュテット&ロンドン・フィルのマーラー:交響曲第5番(1988年ライヴ)👏🏻
凄い演奏だ。これほどまでに心を揺さぶられる演奏についてレビューを書くのはなかなかに困難を伴うが、とりあえず思うところを書き連ねることとしたい。テンシュテットと言えば、何と言ってもマーラーの交響曲の様々な名演が念頭に浮かぶが、交響曲第5番についても複
🍃シベリウス在世中の空気を生々しく🌄肌で感じた音楽であるとともに❗同時代の精神を映した鏡🎭カヤヌスの交響曲第2番、ベルシャザール王の饗宴、カレリア組曲
本盤には、フィンランドの歴史的な名指揮者ロベルト・カヤヌスのシベリウス録音が収められているが、カヤヌスこそは、シベリウス作品を全世界に広めたパイオニア的存在である。いま改めて聴いてみると、いまさらのようにカヤヌスの偉大な芸術に感嘆させられてしまう。
👂🏻一聴すると何の仕掛けも施されていない演奏の端々から滲み出してくる🌆憂愁に満ち溢れた情感や寂寥感😢ワルター&コロンビア響のブラームス:交響曲全集🍂
ワルターと言えば、モーツァルトの優美な名演の印象が強いだけに、誠実で温かみのあるヒューマンな演奏だとか、温厚篤実な演奏を行っていたとの評価も一部にはあるが、このブラームスの「第1」の熱い演奏は、そのような評価も吹き飛んでしまうような圧倒的な力強さを湛え
多大なる実績を有するとともに😤相当なる自信と確信を持ち合わせて臨んだ👩🏻🎨仲道郁代&P・ヤルヴィ💑ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番💮第5番「皇帝」[SACD]
これまた素晴らしい名演だ。本盤の2年後録音されたピアノ協奏曲第1番、第2番、第4番も、録音の素晴らしさもあって、至高の名演であったが、本盤もそれに優るとも劣らない名演揃いである。パーヴォ・ヤルヴィは、手兵ドイツ・カンマーフィルとともにベートーヴェン
鉄の規律⚙️壮大な記念碑を打ち建てる方向に作用🏗️ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル💫チャイコフスキー:交響曲第5番(1978年ウィーン・ライヴ)💿
筆者は、ウィーンに行くと、必ずウィーン国立歌劇場と、ムジークフェライン・ザールに行くことにしている。ムジークフェライン・ザールは、コンサート専用のホールで、「黄金大ホール」といわれているように、ホールの内装は金ピカで、古き良き時代のオーストリアが、い
🏆全身全霊を傾け作品そのものを根本から揺さぶる💘永遠の生命を持った👱🏻♀️デュ・プレのドヴォルザーク(チェリビダッケ)🎻サン=サーンス(バレンボイム):チェロ協奏曲
全身全霊を傾け作品そのものを根本から揺さぶる、永遠の生命を持った迫真のライヴ盤で、2曲ともが、孤高の境地を示すデュ・プレの芸術の頂点を伝える感動的な名演であり、演奏・録音ともに第一級の価値を持っている。「遠き山に日は落ちて」「ユモレスク」などで親しま
鋭い洞察力と圧倒的な経験や知識📖対象となる演奏家のスピリチュアルな領域にまで踏み込んだ全体像を見抜く📚世界の演奏家🗺️吉田秀和コレクション (ちくま文庫)🎌
本著は、不世出の音楽評論家吉田秀和が、世界の名演奏家に光をあて、その芸術の特質とあふれる魅力を明晰に語った作品。この評論集には23人の器楽奏者、7つの弦楽四重奏団及び17人の声楽家について彼らの演奏への評価とその特質や印象などがまとめてある。特に、
💮中庸の安定と演奏の洗練🧊快適な音の魅力と流暢な表情🏅カラヤン&ベルリン・フィルのドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」🌎(1964年盤)
カラヤンは、特にお気に入りの楽曲については何度も録音を繰り返したが、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」についてもその例外ではない。DVD作品を除けば、ベルリン・フィルとともに本演奏を含め4度にわたって録音(1940、1957、1964、197
歌心に満ち溢れた柔和な美しさ✨ウィーン・フィルのふくよかでいぶし銀のような響き💎アバドの緻密さとさわやかな歌謡性がマッチ🥰マーラー:交響曲第4番[SACD]🔊
これはアバド最良の遺産のひとつである。本盤に収められたマーラーの交響曲第4番は、アバドによる2度にわたる同曲の録音のうち最初のものに該当する。最新の演奏は2005年にベルリン・フィルを指揮したものであるが、それは近年のアバドの円熟ぶりを窺い知ること
📚精緻な構図の中で自然体でまとめ上げられ🪔味わいとこくに満ちた世界🎓ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデン🤝ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデンによるブルックナーの交響曲の録音は、何故か「第4」と「第7」にとどまったが、いずれも名演だ。旧東ドイツの名門オーケストラと新しい世代のドイツ系指揮者ががっぷり組み、精緻さと質感を十二分に備えたこのコンビ
モダン楽器を用いての古楽的奏法の導入📰スコアに潜んでいる劇性を見事に描いた🌱非常にバランスのいい🤴🏻ラトル&ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲全集🍏
現代を代表する指揮者ラトルが、ベルリン・フィルの芸術監督に就任する頃に、ウィーン・フィルと録音したベートーヴェンの交響曲全集だ。サー・サイモン・ラトルは1955年生まれのイギリス人の指揮者で、2002年よりベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮
技術偏重とも思われていたポリーニの演奏が🤔随所に細やかな表情づけやニュアンスが込められた👌🏻実に内容豊かな演奏🦸🏻♂️ポリーニのショパン:練習曲集[SACD]👏🏻
80歳になり、名実ともに現代を代表する巨匠ピアニストとなったポリーニであるが、ポリーニの評価については現在でも二分する状況にある。これには、とある影響力の大きい某音楽評論家がポリーニの演奏を事あるごとに酷評し続けていることに起因しているものと思われる
🏅アシュケナージの最も得意なレパートリー🤩ロシア出身の名ピアニストであった🧑🏻🎨ラフマニノフのピアニズムを生かしきった👍🏻共感あふれる名演:前奏曲集👏🏻
アシュケナージの体質に最も合うラフマニノフの、それも名盤中の名盤で、現代最高のラフマニノフ弾きを象徴する最高の録音である。ホロヴィッツ以降ラフマニノフをこれだけ聴かせる人は彼ぐらいだろう。もちろんリヒテルの豪快で弾き跳ばすような演奏も、捨て難く素晴
弦は明るく伸びやか🥰木管楽器の微妙なニュアンス🔮バランス感覚に優れた金管の咆哮🔊パッパーノ&サンタ・チェチーリア国立アカデミー管のレスピーギ:ローマ三部作🎶
指揮者アントニオ・パッパーノ&サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団の2014年来日記念盤。パッパーノ指揮するサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団の演奏はムーティ&フィラデルフィア管弦楽団の同曲のような分厚いサウンドと白熱のセッションとは異
自在な表情と無限の息づき🌷強弱のたゆたいや寂しさ😢魔法のようなテンポの動き🧙🏻♂️ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルのブラームス:交響曲第2番💿
筆者は、ウィーンに行くと、必ずウィーン国立歌劇場と、ムジークフェライン・ザールに行くことにしている。ムジークフェライン・ザールは、コンサート専用のホールで、「黄金大ホール」といわれているように、ホールの内装は金ピカで、古き良き時代のオーストリアが、い
フランス的な感性の原点🎓ふくよかな官能性と静謐な香気🌹美しい夢幻的な詩情を余すところなく描きあげた🍸巨匠モントゥー晩年の熟成の境地👨🏻🏫ドビュッシー:管弦楽曲集
モントゥーのドビュッシーやラヴェルは素晴らしい。柔らかい音色感は、生粋のフランス人でなければ表現できない。当盤の収録曲の録音時には80歳半ばだったモントゥーであるが、熱烈なラヴコールを受けて、首席指揮者に就任したロンドン響から、気品に満ちた響きと芳
理想的な演奏が聴ける典型🏆豪快な技巧で深い精神美とストイックな抒情性🎵独特の威厳を感じさせる💿バックハウス&ベーム🤝ブラームス:ピアノ協奏曲第1番
ベートーヴェンを演奏して最高の巨匠であったウィルヘルム・バックハウスは、同時に、ブラームスのピアノ作品においても、比類のないピアニズムを示し、技巧は豪快、深い精神美とストイックな抒情性で、独特の威厳を感じさせる名演をもって有名だった。ことにブラームス
気品と格調の高さ🌺フランス風のエスプリ漂う瀟洒な味わいに満ち溢れた💖デュメイ&ピリス🎼ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ「春」🎻「クロイツェル」
本盤には、デュメイがピリスと組んで1997~2002年にかけてスタジオ録音を行ったベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集のうち、爽やかな明るさやロマン的な幸福感に溢れる第5番「春」と劇的緊張感と圧倒的な迫力が充実した世界を形作る第9番「クロイツェル」
眼光紙背に徹し📖厳格なスコア・リーディングに基づいた👍🏻音符の読みの深さが光る🌟ゲルバーのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ<悲愴><月光><熱情>🎹
現代を代表する名ピアニストの1人であるゲルバーが残した格調の高いベートーヴェン3大ピアノ・ソナタであるが、ゲルバーのベートーヴェンは素晴らしい。同じく「テンペスト」、「ワルトシュタイン」、「告別」の3大人気ピアノ・ソナタがBlu-spec-CD化されており、それ
作曲者直伝とも考えられる🤔正統的な解釈📖歴史的な記録に終わらない本物の演奏芸術🧑🏻🏫カヤヌスのシベリウス:交響曲第1番、ポホヨラの娘、タピオラ🎖️
本盤には、フィンランドの歴史的な名指揮者ロベルト・カヤヌスのシベリウス録音が収められているが、カヤヌスこそは、シベリウス作品を全世界に広めたパイオニア的存在である。いま改めて聴いてみると、いまさらのようにカヤヌスの偉大な芸術に感嘆させられてしまう。
📰現役のピアニストでこれだけ真摯に自然体でモーツァルトを弾く人は貴重な存在🎌日本でも実力が知られてきた🎓ブッフビンダー&ウィーン響🎹モーツァルト:ピアノ協奏曲集
ルドルフ・ブッフビンダーが1997年から翌98年にかけてウィーン・コンツェルトハウスで行った定期演奏会からモーツァルトのピアノ協奏曲20曲と『ロンドニ長調』を9枚を収録している。ようやく日本でも実力が知られてきた感があるウィーン系ピアニスト、ブッフビ
🧑🏻🦳ワルターのどのレコードよりも🥰モーツァルトのあふれんばかりの歌とワルター節とを心ゆくまで堪能できる💗フランス国立放送管との1956年ライヴ📻
1956年6月14日、引退直前のワルターがフランス国立放送管弦楽団へ客演した際の放送用ライヴ録音。ワルターが録音した「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の中で、音色や雰囲気の点で、最もロマンティックなのはウィーン盤であるが、解釈自体としていちばんロマ
現在においても随一の名演🏅その後の演奏に大きな影響力を発揮する📚普遍的な価値を有した🧬プレヴィン&ロンドン響🌟ラフマニノフ:交響曲全集&管弦楽作品集
クラシック音楽をはじめ様々なジャンルの音楽を手掛けてきた稀代のミュージシャンでもあるプレヴィンが、これまでクラシック音楽のジャンルで遺した録音の中で最も偉大な業績は何かと問われれば、筆者は躊躇なく本盤に収められたラフマニノフの交響曲全集&管弦楽作品集を
🔮音による豪華絢爛たる絵巻🎀カラヤン&ベルリン・フィル🏅R・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」、チャイコフスキー:イタリア奇想曲、大序曲「1812年」🪄
カラヤンはロシアものも大変巧かったが、このディスクに収められた曲目はそのよい例で、カラヤン&ベルリン・フィルのコンビの実力を如実に示した卓抜な演奏だ。本盤に収められたR・コルサコフによる交響組曲「シェエラザード」の演奏は、カラヤンによる唯一の録音であ
😭〝救いようもない慟哭〟嘆きつつ人生の本質を垣間見る👩🏻🎨ルフェビュール&フルトヴェングラー👨🏻🎨モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番「K.466」☠️
フルトヴェングラーの死の年、ベルリン・フィルとの最後の演奏旅行中、ルガーノのテアトロ・アポロにおける実演を録音したものだが、フルトヴェングラーのすべてのディスクの中でも特別の意義を持つ、屈指の名盤と言えよう。フルトヴェングラーはモーツァルトにあまり深
🌞南国イタリアの燦々と降り注ぐ陽光のような明瞭で伸びやかな🤗カルミニョーラ&アバド🤝モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番🎻第5番🍷協奏交響曲(ヴァスキエヴィチ)
本盤に収められているのは、カルミニョーラが、同じイタリア人の大指揮者アバドと組んでスタジオ録音を行ったモーツァルトのヴァイオリンのための協奏曲全集からの有名な楽曲の抜粋である。因襲的なスタイルから脱皮し交響的協奏曲へ一歩踏み出した第3番、青年期の最高
🌟光彩陸離たる華麗なオーケストレーションの魅力を最大限に表現し尽くすのに成功🎆チョン・ミュンフン&パリ・バスティーユ管🤝ベルリオーズ:幻想交響曲🧚🏻♂️
これは、チョン・ミュンフンがパリ・バスティーユ管弦楽団と残した最高の録音の1つである。近年ではやや低調気味であるチョン・ミュンフンであるが、1990年代の演奏はどれも凄かった。まさに飛ぶ鳥落とす勢いというものであったところであり、ドヴォルザークの交
👀過去と同時に未来を眺めていたマーラー🏙️ロマン派的要素の濃厚な大作をブーレーズの緻密なフィルターを通して演奏した🤌🏻交響曲第8番「千人の交響曲」🕋
本盤に収められたマーラーの交響曲第8番は、ブーレーズによるマーラーチクルスが第6番の録音(1994年)を皮切りに開始されてからちょうど13年目(2007年)の録音である。このように13年が経過しているにもかかわらず、ブーレーズのアプローチは殆ど変って
🎹楽器から出しうる限りのヴァラエティに富んだ音色🎶磨き抜かれた感覚🌺独自のピアニスティックな世界を築いた💯ミケランジェリのドビュッシー:前奏曲集第1巻/映像
前奏曲第1巻は、1978年に録音されているが、豊かな音楽センスで表現においてもタッチと音色においても徹底的に磨き上げられたような演奏を聴くことができる。ミケランジェリの粒だちのよい音色と、消えようとする響きの美しさを万全に引き出した、透明感のあるピア
🎵スコアに記されたすべての音符を揺るがせにせず📃旋律線を明瞭にくっきりと描き出していくというスタンス☘️メジューエワのシューベルト:ピアノ作品集-3🎹
これまで多くの聴者によって支持を集めているメジューエワによるシューベルトのピアノ作品集の第3弾になる。曲目も、最後の3つのピアノ・ソナタのうちの第20番、そして同じイ長調のピアノ・ソナタとして有名な逸品である第13番、そして楽興の時などの有名な小品集
👍🏻ウィーン風の抒情に満ち溢れた名旋律に🎶寂寥感や死の影🧟重厚堅固な構築性と自発的即興性がバランスよく結びついた👩🏻🦳メジューエワのシューベルト:ピアノ作品集-2
メジューエワによるシューベルトのピアノ作品集の第2弾になる。前回は最晩年のピアノ・ソナタ第19番と晩年のピアノソナタ第18番を軸とした構成であったが、今回は中期の傑作であるピアノ・ソナタ第14番とさすらい人幻想曲を軸に、晩年の傑作である4つの即興曲、
強烈な個性😮💨息詰まりになっていたバッハの音楽に新しい生命を吹き込んで😤その後の演奏家に幅広い解釈の扉を開いた🧑🏻🎨グレン・グールド/バッハ・エディション💽
独自の奏法やその風貌、そして芸術観だけでなく生涯そのものでもオリジナリティを貫いたグレン・グールドが、わずか30年足らずのキャリアの期間にバッハだけでもディスク44枚分の録音及び録画を遺していたというのは驚異的な事実である。それはまたグールドが如何に
気高くも優美なピアニズム🎹確固たる造型美🕍シューベルトは歌の作曲家であると同時にリズムの作曲家でもあることを思い知らされる🎼メジューエワ:ピアノ作品集-1💿
メジューエワが、ショパンやシューマンなどの数々の録音に引き続いて、シューベルトのピアノ作品集に着手した時期の録音だ。素晴らしい活躍を続けるロシア出身の実力派メジューエワは、本盤においても、曲想を精緻に描き出していくという基本的なアプローチは変わってい
懐かしいノスタルジックな響き🎵「現代音楽」に対する無味乾燥とした音楽をあっさりと払拭してしまう☘️芳醇な響きと情感のうねり🌊ウィーン・モデルン I,II,III🌟
今は亡きアバドの提唱で1988年から始まった現代音楽祭《ウィーン・モデルン》、DGに遺した3つのライヴ録音が本盤に収められている。モデルンという言葉はご存じのとおり、近代ないし現代を意味するドイツ語(英語のモダンと同じ)で、おそらく芸術について使われ
🎻肉厚の弦楽合奏や重量感溢れるティンパニの響き🥁圧巻の迫力現在における人気交響曲の地位に押し上げた🎺カラヤン&ベルリン・フィル🏔️R.シュトラウス:アルプス交響曲
R.シュトラウスのアルプス交響曲は、単一楽章で書かれアルプスの登山から下山までを22の主題で描写している、意外にもシュトラウスの作曲した最後の管弦楽曲。ワーグナーの後継者と言われただけあり巨大な管弦楽による広いダイナミックレンジ、劇的な場面転換による音
根源的な美しさを見事に描出🎶溌剌として爽やか💎一陣の薫風が駆け抜けていったかのような🌬️ジルベルシュテイン&アバド✨ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番🎹第3番
ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番及び第3番を収録したCDは非常に多く出回っている。近年の録音ではジルベルシュテインがアバドの指揮でベルリン・フィルと共演したアルバムが溌剌として爽やか、一陣の薫風が駆け抜けていったかのような演奏は、最近の筆者の嗜好に合
🤷🏻♂️あらゆる楽曲をマーラーの音楽であると思っていたのではないかと勘繰りたくもなる🧄バーンスタイン&ウィーン・フィル💔シベリウス:交響曲第2番😓第7番
これはどうしようもない演奏だ。一時はカラヤンと覇を争うほどの大指揮者であったバーンスタインが、何故にこのような駄演を行ったのか理解に苦しむところだ。第2番の第1楽章はそれでもまだましと言える。大仰で濃厚の極みとも言うべき音楽は、シベリウスの音楽と
心憎いばかりの表情づけの巧さも相俟って🍀身も心も蕩けてしまいそうな💖極上の絶対美の世界を構築🧑🏻🎨カラヤン&ベルリン・フィル🤝オペラ間奏曲集
カラヤンは大作のみならず、管弦楽曲の小品にもいささかも手を抜かずに真剣勝負で演奏に臨み、圧倒的な名演の数々を遺した。本盤には、1967年にスタジオ録音されたオペラ間奏曲集が収められている。本盤に収められた各楽曲の演奏の印象を一言で言うと巧い、そして
独特のニュアンス🏵️得意のフランス音楽に接する時のような🍏洒落た味わいと繊細とも言うべき緻密さ🎌小澤&シカゴ響🗽R=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
近年では健康を害して指揮台に立つのも難儀をしている小澤であるが、小澤の得意のレパートリーは何かと言われれば、何と言ってもフランス音楽、そしてこれに次ぐのがロシア音楽ということになるのではないだろうか。ロシア音楽について言えば、チャイコフスキーの後期3
鮮やかなサウンドが強烈な印象を与える🔆オーケストラの卓抜した技量と機能美❗ショルティ&シカゴ響のドビュッシー:夜想曲🌌交響詩「海」🌊牧神の午後への前奏曲
20世紀後半を代表する巨匠指揮者、ゲオルグ・ショルティの生誕100周年(2012年時)記念盤。 フランス音楽の粋とも言うべきドビュッシーの夜想曲、交響詩「海」、牧神の午後への前奏曲が収められているが、ショルティにとっては比較的珍しいレパートリーの1つ
❤️🔥指揮者、オーケストラ、聴衆が作り上げた魂の音楽😭渾身の命がけの指揮が我々聴き手の心を激しく揺さぶる🍂カラヤン・ラスト・コンサート1988🗼悲愴&モーツァルト
本盤には、カラヤンの最後の来日公演(1988年)のうち、初日(5月2日)に演奏されたモーツァルトの交響曲第29番及びチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」が収められている。当時のカラヤンは、ベルリン・フィルとの関係に修復不可能な溝が生じていたこと、そ
内容豊か🥰音楽の有する根源的な迫力をあますことなく表現🤴🏻カラヤン&ベルリン・フィル🤝ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(旧EMI盤)🍾
史上最高のレコーディング・アーティストであったカラヤンによる最後の演奏・録音となった楽曲はブルックナーの交響曲第7番で、ウィーン・フィルとの演奏(1989年)である。言うまでもなく、さすがにそこまで断定的な言い方をしなくとも、大方の音楽ファンは、カラ
堅牢な造型美を誇りつつも🏢優美さにいささかも不足もなく🏆まさに安心して魅力を満喫させてくれる😌クーベリック&バイエルン放送響📻モーツァルト:後期交響曲集
クーベリックが手兵バイエルン放送交響楽団とともに1980年にスタジオ録音したモーツァルトの後期交響曲集は、往年のワルターやベームの名演にも匹敵する素晴らしい名演として高く評価されている。クーベリックは、その生涯を通じてモーツァルトを最も得意なレパート
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2012年2月に鬼籍に入ったモーリス・アンドレのEMIへのセッションをまとめた13枚組のボックス・セット。彼の没後ユニヴァーサルからも6枚組の追悼盤が逸早くリリースされたが、そちらのほうは曲目の殆んどがバロック音楽に絞られている。それに対してこ
ジャン・マルティノンは60代になってから精力的にフランス物の録音に取り組んだ。それらはベルリオーズ、ラヴェル、ドビュッシー、オネゲル、デュカスなど枚挙に暇がないくらいだが、このサン=サーンス交響曲全集も同時期、つまり1970年代のセッションでそれら総て
チェコ・スプラフォンが順次リリースしているドヴォルザーク作品集シリーズの第5巻目にあたり、今回は既刊の9曲の交響曲を除いたその他のオーケストラル・ワークと彼の協奏曲全4曲を収めた興味深いものだ。このシリーズの特徴は総ての曲目をチェコ勢で固めた、良
チェコ・スプラフォンが2012年にデジタル・リマスタリングのリニューアル盤として復活させたのが、この8枚組のオーケストラル・ワーク集だ。録音データの内訳を見ると『交響的変奏曲』が1968年、9曲の交響曲が71年から73年、4曲の交響詩が77年、3
日本でもおなじみの名匠ブロムシュテットと400年を越える伝統を誇るシュターツカペレ・ドレスデンという燻し銀コンビによる美しく香り高い名演。ブロムシュテットはかつての手兵シュターツカペレ・ドレスデンとモーツァルトの最後を飾る4曲の交響曲を録音した。
ワーナーでは2017年フルトヴェングラーのベートーヴェン交響曲全集のバジェット・ボックスをリリースして、それまで決してリーズナブルとは言えなかったEMI音源の個別売りやセット物がひとつに纏められた。これはその第2集に当たり、ブラームスの4曲の交響曲
R.シュトラウスの交響詩集は密接に文学やそのストーリーに結び付けた音楽と言うより、文学作品から受けたイメージを洗練されたオーケストレーションによって発展させ、結果的にはタイトルの如何に拘らず、独自の音楽的なインスピレーションとアイデアを披露する場にな
中世ドイツの研究では第一人者だった阿部謹也氏によるドイツ史の専門的な俯瞰で、ドイツの誕生から今日にいたる歴史に、「ドイツ的」とは何かを思索する、通史とは一味も二味も異なった魅力を持った一冊。この作品を読んでいると現在のドイツ的国民性や彼らの思考回路を
デイヴィッド・ジンマンとチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団がアルテ・ノヴァとRCAレーベルでこれまでに制作した全録音を収録したCD50枚組ボックス。デイヴィッド・ジンマンは1936年ニューヨークに生まれ、オバーリン音楽院他で学び、モントゥーのアシス
この2枚組のUHQCDにはジャン・マルティノン指揮、フランス国立放送管弦楽団によるドビュッシーのオーケストラル・ワーク集が収録されていて、それらは現在に至るまでSACD化を含む再販を繰り返している名盤の誉れの高いものだ。それは丁度クリュイタンスがラヴェル
このディスクにはヘルベルト・ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデンによるリヒャルト・シュトラウスの交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』及び『ドン・ファン』の2曲が収録されている。どちらも1987年にドレスデン、ルカ教会でのPCMディジタル録
先ず廃盤になって久しかったこのCDの廉価盤化での復活を歓迎したい。ヨゼフ・スークが60歳を迎えた1990年のセッションで、ピアノ伴奏はヨゼフ・ハーラ。彼らはこのほかにも幾つかのアンコール・ピースを録音していて、そちらの復刻も望まれるが、何と言っ
本書は2001年に出版された単行本の文庫版で、ルネサンス、マニエリズム、ロココそしてバロックという美術史の流れを通して、バロック芸術の占める位置関係を明らかにしながら数多くの作品例を引用してその特徴や傾向、並びに意義が読み解かれていく。パリのポンピド
このセットはアルトゥス・レーベルから同時にリリースされたカレル・アンチェルのコンセルトヘボウ管弦楽団への一連の客演シリーズの第2集で、以前のターラ音源をリマスタリングした都合3枚のCDの完結編だが、最後のハイドンの交響曲第104番のみはオランダ放送フィ
これは、チェコの名手ヨゼフ・スークが、ピアノのヤン・パネンカ、チェロのヨゼフ・フッフロとともに1976年に来日した時に録音されたもので、スーク・トリオにとって2度目の録音になる。彼ら3人の充実ぶりが如実に示され、3つの楽器が伯仲した力量で、実に白熱し
クルト・ザンデルリンクは1960年にベルリン交響楽団の首席指揮者としてドイツ帰国を果たして以来、ヨーロッパの楽壇でもその実力が認められるようになった。ナチスの迫害を避けるための亡命だったが、25年に及ぶソヴィエト滞在はショスタコーヴィチとの交流やムラヴィン
1969年と翌70年にカレル・アンチェルがアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団に客演した時の音源の第1集になり、同時に残りの2枚分の第2集もリリースされた。これらは初出音源ではなく、既に全曲とも仏ターラ・レーベルから出ていたものだが、日本のアルトゥス
ショスタコーヴィチは若い頃からクラシック以外のジャンル、ポピュラー・ミュージックやジャズにも造詣が深く、習作とは言えないほどのかなりの数の本格的な作品を書いているし、また映画音楽にも取り組んでそのオールマイティーな才能を発揮した。それらは彼の後の
ルネサンスと言えば日本では文芸復興と訳されて、フィレンツェ、メディチ家が私財を投じて設立したアカデミアでの当時の最高の知識人達による古典を基礎とした学術の探求に象徴されているが、温故知新に則った忘れ去られた過去の優れた文化の模索は既に12世紀には芽生
シューベルトのピアノ五重奏曲『ます』にリヒテルのような巨匠が加わることは稀だが、若い頃からアンサンブルに積極的に参加していた彼だけに、ここでも超一級の協調性をみせた力強く隙のない合奏が特徴だ。ライヴならではの緊迫感がすこぶる快く、聴き手の関心の中心に
2012年2月に鬼籍に入ったモーリス・アンドレのEMIへのセッションをまとめた13枚組のボックス・セット。彼の没後ユニヴァーサルからも6枚組の追悼盤が逸早くリリースされたが、そちらのほうは曲目の殆んどがバロック音楽に絞られている。それに対してこ
ジャン・マルティノンは60代になってから精力的にフランス物の録音に取り組んだ。それらはベルリオーズ、ラヴェル、ドビュッシー、オネゲル、デュカスなど枚挙に暇がないくらいだが、このサン=サーンス交響曲全集も同時期、つまり1970年代のセッションでそれら総て
チェコ・スプラフォンが順次リリースしているドヴォルザーク作品集シリーズの第5巻目にあたり、今回は既刊の9曲の交響曲を除いたその他のオーケストラル・ワークと彼の協奏曲全4曲を収めた興味深いものだ。このシリーズの特徴は総ての曲目をチェコ勢で固めた、良
チェコ・スプラフォンが2012年にデジタル・リマスタリングのリニューアル盤として復活させたのが、この8枚組のオーケストラル・ワーク集だ。録音データの内訳を見ると『交響的変奏曲』が1968年、9曲の交響曲が71年から73年、4曲の交響詩が77年、3
日本でもおなじみの名匠ブロムシュテットと400年を越える伝統を誇るシュターツカペレ・ドレスデンという燻し銀コンビによる美しく香り高い名演。ブロムシュテットはかつての手兵シュターツカペレ・ドレスデンとモーツァルトの最後を飾る4曲の交響曲を録音した。
ワーナーでは2017年フルトヴェングラーのベートーヴェン交響曲全集のバジェット・ボックスをリリースして、それまで決してリーズナブルとは言えなかったEMI音源の個別売りやセット物がひとつに纏められた。これはその第2集に当たり、ブラームスの4曲の交響曲
R.シュトラウスの交響詩集は密接に文学やそのストーリーに結び付けた音楽と言うより、文学作品から受けたイメージを洗練されたオーケストレーションによって発展させ、結果的にはタイトルの如何に拘らず、独自の音楽的なインスピレーションとアイデアを披露する場にな
中世ドイツの研究では第一人者だった阿部謹也氏によるドイツ史の専門的な俯瞰で、ドイツの誕生から今日にいたる歴史に、「ドイツ的」とは何かを思索する、通史とは一味も二味も異なった魅力を持った一冊。この作品を読んでいると現在のドイツ的国民性や彼らの思考回路を
デイヴィッド・ジンマンとチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団がアルテ・ノヴァとRCAレーベルでこれまでに制作した全録音を収録したCD50枚組ボックス。デイヴィッド・ジンマンは1936年ニューヨークに生まれ、オバーリン音楽院他で学び、モントゥーのアシス
この2枚組のUHQCDにはジャン・マルティノン指揮、フランス国立放送管弦楽団によるドビュッシーのオーケストラル・ワーク集が収録されていて、それらは現在に至るまでSACD化を含む再販を繰り返している名盤の誉れの高いものだ。それは丁度クリュイタンスがラヴェル
このディスクにはヘルベルト・ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデンによるリヒャルト・シュトラウスの交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』及び『ドン・ファン』の2曲が収録されている。どちらも1987年にドレスデン、ルカ教会でのPCMディジタル録
先ず廃盤になって久しかったこのCDの廉価盤化での復活を歓迎したい。ヨゼフ・スークが60歳を迎えた1990年のセッションで、ピアノ伴奏はヨゼフ・ハーラ。彼らはこのほかにも幾つかのアンコール・ピースを録音していて、そちらの復刻も望まれるが、何と言っ
本書は2001年に出版された単行本の文庫版で、ルネサンス、マニエリズム、ロココそしてバロックという美術史の流れを通して、バロック芸術の占める位置関係を明らかにしながら数多くの作品例を引用してその特徴や傾向、並びに意義が読み解かれていく。パリのポンピド
このセットはアルトゥス・レーベルから同時にリリースされたカレル・アンチェルのコンセルトヘボウ管弦楽団への一連の客演シリーズの第2集で、以前のターラ音源をリマスタリングした都合3枚のCDの完結編だが、最後のハイドンの交響曲第104番のみはオランダ放送フィ
これは、チェコの名手ヨゼフ・スークが、ピアノのヤン・パネンカ、チェロのヨゼフ・フッフロとともに1976年に来日した時に録音されたもので、スーク・トリオにとって2度目の録音になる。彼ら3人の充実ぶりが如実に示され、3つの楽器が伯仲した力量で、実に白熱し
クルト・ザンデルリンクは1960年にベルリン交響楽団の首席指揮者としてドイツ帰国を果たして以来、ヨーロッパの楽壇でもその実力が認められるようになった。ナチスの迫害を避けるための亡命だったが、25年に及ぶソヴィエト滞在はショスタコーヴィチとの交流やムラヴィン
1969年と翌70年にカレル・アンチェルがアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団に客演した時の音源の第1集になり、同時に残りの2枚分の第2集もリリースされた。これらは初出音源ではなく、既に全曲とも仏ターラ・レーベルから出ていたものだが、日本のアルトゥス
ショスタコーヴィチは若い頃からクラシック以外のジャンル、ポピュラー・ミュージックやジャズにも造詣が深く、習作とは言えないほどのかなりの数の本格的な作品を書いているし、また映画音楽にも取り組んでそのオールマイティーな才能を発揮した。それらは彼の後の
ルネサンスと言えば日本では文芸復興と訳されて、フィレンツェ、メディチ家が私財を投じて設立したアカデミアでの当時の最高の知識人達による古典を基礎とした学術の探求に象徴されているが、温故知新に則った忘れ去られた過去の優れた文化の模索は既に12世紀には芽生
シューベルトのピアノ五重奏曲『ます』にリヒテルのような巨匠が加わることは稀だが、若い頃からアンサンブルに積極的に参加していた彼だけに、ここでも超一級の協調性をみせた力強く隙のない合奏が特徴だ。ライヴならではの緊迫感がすこぶる快く、聴き手の関心の中心に