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レンズという窓を通じて見えるもの。あるいは見えざるもの。

写真自体そのものよりも、寧ろそこから喚起される「もの」に意味があると考えています。全てのものは消え去っていきます。それでも、この儚い時間を、ほんのひと時だけでも繋ぎ止めてみようと思います。 ※機材紹介ブログではありません。撮影した写真を掲載するブログです。

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住所
秋田県
出身
静岡県
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2008/06/13

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  • 青空の下に大鰐温泉

    青森県の大鰐温泉。大鰐温泉には2~3回泊まったこともある。でも多くは弘前方面へ出かけた際の帰り道に立ち寄ることが多い。クルマで行くにしても、鉄道で行くにしても、秋田から弘前とか青森方面に行くのであれば必ず通過する場所だからだ。温泉街だけに限らず、日常生活の町並みも魅力的で、いくら歩いていて飽きない町である。今回立ち寄ったのは久しぶりのことだった。イメージなので実際は違うかもしれないが、大鰐温泉を歩くときは、曇りの日、雨の日、雪の日が多い。それが似合っている町並みだと思う。からっと晴れた日に歩くことは滅多にない。一般的には秋晴れの休日には大鰐温泉を歩くよりも、別のことをした方が良い。でも今回は秋晴れだった。予想に反し、青空の下の大鰐温泉も悪くなかった。この微妙な違和感は表現が難しい。バリバリの演歌歌手がジャ...青空の下に大鰐温泉

    地域タグ:大鰐町

  • 弘前アフターダーク

    今回は所用があって弘前に行った。それを済ませ、スナックホテルに泊まれば目的は達成されたも同然だ。とはいえ僕は写真撮リなので、行く以上は街を歩いて写真を撮る。前週に伊豆に行っているので、体力的にも財力的にも控え目な夜の写真撮影となった。弘前という街は、夕刻に差し掛かっていく時間帯が最も魅力的だ。定点観測のように過去に撮影した古い建物を探していると、街はあっという間に暮れてゆく。今回は二次会など行かなくても、ホテルに戻れば良い。そこは前回の記事の「スナック」なのだから。そんなわけで弘前の短い夜は終わったのである。それにしてもフィルムシミュレーション「クラシックネガ」と弘前は相性抜群だ。以前はオリジナルのプロファイルをLightroomで作成していたけど、いまはクラシックネガに頼り切りだ。弘前アフターダーク

    地域タグ:弘前市

  • 衝撃の泊まれるスナック街〜Good Old Hotel

    まず一枚目の写真を見て欲しい。誰がどう見ても、これはスナック街というか、スナックの入ったビルの内廊下と見えると思う。実際、少し前までは本当にそうだった。でも、今ではホテルとなっている。つまりここはホテルの廊下である。そして各スナック店舗が、そのままホテルの客室となっている。ここは青森県弘前市の「GoodOldHotel」と言い、「じゃらん」とか「楽天トラベル」などにも掲載されているれっきとしたビジネスホテルである。スナックが営業していたビルの1フロア丸々をホテルに改装してあり、廊下を歩く限りスナックそのもの。とてもホテルとは思えない。以前から気になっていたが、今回泊まる機会があったので報告する。僕が泊まったのは、「ニューうさぎ」である。三枚目の写真、スナック時代そのままの木製ドアが、すなわち部屋への入口と...衝撃の泊まれるスナック街〜GoodOldHotel

    地域タグ:弘前市

  • GR SPACE TOKYOに行った

    先般の伊豆道中の帰り道、東京に立ち寄った。そして原宿にある「GRSPACETOKYO」に行った。僕も愛用しているリコーのコンパクトカメラ「GR」についての情報発信をするギャラリーである。目的は同時開催されている「森山大道写真展」だ。僕が原宿を歩く姿など想像できないかもしれないが、実は学生時代を含めて10年近く東京で生活したことがある。最初に住んだのは代々木上原だった。駅前の粗末なアパートから原宿までは、代々木公園を突っ切る形で徒歩25~30分くらいだったと思う。お金もなかったので、よく散歩代わりに歩いたことを思い出す。まあでも、もう原宿は歩きたくないな。田舎暮らしに慣れると、こんなゴチャゴチャしたところは落ち着かない。歩きながら、早くここを脱出したいとばかり考えていた。そんな思いまでして行った「GRSPA...GRSPACETOKYOに行った

    地域タグ:東京都

  • 繁華街の猫〜やさぐれとは呼ぶには品がある

    繁華街の猫は、僕の大好物の被写体である。ここ数年は繁華街にあまり出なくなった上に、猫の数自体も少なくなったような気がする。猫との遭遇も減っているので、千載一遇のチャンスだった。日々、僕は猫たらしになるべく努力している。何度も往復して少しづつ猫との距離を詰めてゆく。「何だよ?、」が徐々に「またか?」に変わっていく。気を許す猫もいれば、最後まで頑なの猫もいる。今回の猫たちは、やさぐれというには品があった。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical繁華街の猫〜やさぐれとは呼ぶには品がある

    地域タグ:弘前市

  • 今年も妖しい彼岸花が咲いた

    <帰宅直後の彼岸花><翌日>以下にリンクを貼ったのは、昨年10月に裏庭で彼岸花が咲いたときの記事だ。裏庭で彼岸花が咲くのは、いつも僕が出かけた時であるという内容だ。大抵は他の場所で彼岸花を撮ったときであり、まるで花が嫉妬しているようだとも書いている。今年は僕が伊豆に行っている間に咲いた。昨年よりも多少早いとはいえ、ちょうど彼岸花が咲く時期ではある。だから僕が出かけて不在の時に、花が咲いても全く不思議はない。頭では分かっているけど、どうしても偶然とは思えない。何かの力のように思えてならない。事前に連絡をがあり、彼岸花が咲いたことは知ってはいた。それでも旅から戻った夕刻、薄暗い中で彼岸花が浮かび上がっている姿を見ると、少し怖かった。翌日に明るい陽の下で見れば、普通の彼岸花ではあった。◯2023年10月18日「...今年も妖しい彼岸花が咲いた

    地域タグ:秋田県

  • 熱海(番外編)〜ジャズ喫茶とストリップ劇場

    ①<ジャズ喫茶ゆしま>まずは「ジャズ喫茶ゆしま」。昭和27年創業の老舗中の老舗のジャズ喫茶である.四半世紀以上前に何度か来たことがある。多分ほとんど変わらない店構えである。無粋となると思って聞かなったけど、なんとママさんは103歳にしてご存命であり、最近まで店に出ていたそうである。以前に来たときは、エセ文化人みたいな輩がドヤ顔を芸術論を語り合っていた。やたらとエピゴーネンという単語を乱発していた。使いたかったのだろうなと生暖かくスルーしていた記憶がある。今回はそういう輩もおらず、コージーでリラックスした雰囲気が漂っていた。なおマスターに写真を撮っても良いかと尋ねたところ、何故か僕のスマホで写真を撮ってくれた。隣に座っていたのは、本当のところは近所のオジサンで、PhotoshopのAi画像処理で美女に差し替...熱海(番外編)〜ジャズ喫茶とストリップ劇場

    地域タグ:熱海市

  • それぞれの熱海(終)~昭和の夜は続いている

    熱海の繁華街は、「熱海銀座商店街」周辺に位置している。JR熱海駅から距離にして1kmちょっとだが、坂道や曲がりくねった道の先にある。隣のJR来宮駅から行った方が若干近いようだ。今では熱海に来た観光客の多くは、ほJR熱海駅周辺、海岸付近、ホテル内で過ごすので、繁華街に繰り出す人は減っている。しかしながら僕のような人間からすると、ここは天国だ。まさに昭和の真空パック。居ぬきで改装された飲食店の中には、「新鮮な魚料理」を売りにした今風の店もあった。正直、ファミレスと大差はないようだった。滅多にない機会なので、そういう店ではなく、きちんとした職人のいる料理店で食べた。生シラスに煩い僕も納得の味だった。若者の姿はファミレスのような飲食店にチラホラあるだけで、時間と共に町を歩く年齢層も高くなる。みんな気になるであろう...それぞれの熱海(終)~昭和の夜は続いている

    地域タグ:熱海市

  • それぞれの熱海①~栄枯衰退の果てに

    熱海に来た。熱海という街を語ることは難しい。首都圏に住む人の大半は、一度や二度は熱海に行ったことがあるだろう。当然それぞれの胸に、それぞれの熱海がある。その分、最大公約数を算出し難い街なのである。僕は伊豆で育ったので、当然ながら熱海には何度も行ったことがある。伊豆を離れてからも訪れている。僕にとって熱海は、地元圏内の町であると同時に、観光地でもある。そして東北に移住した現在では、遠く離れた地にもなった。これから書く熱海は、あくまで僕にとっての熱海である。それが貴方にとっての熱海と少しでも共通点があれば嬉しいし、異質であったとしても何らかの示唆が含まれていればと思う。さて、今回いつもと違う点は鉄道で熱海入りしたことだ。まず驚いたのは、熱海駅の改札付近の混雑状況だ。これはもう都会並みではないか。調べたところ、...それぞれの熱海①~栄枯衰退の果てに

    地域タグ:熱海市

  • かつて伊東には伊藤君が住んでいた

    僕が学生の頃、静岡県には「高校学区」が存在していた。というか、それが無くなっていることは最近知った。詳細は忘れたが、先の記事の下田市であれば、下田市と賀茂郡が一つの学区となっていた。僕が進学する高校は、三島市、駿東郡(うち清水町、長泉町)、田方郡、熱海市、伊東市が一つの学区であったと思う。確か、地理的要因で、下田市周辺では例外も認められていたように思うが、基本的には学区は厳守された。三島市と沼津市は隣接しており、互いの通学には便利だが、越境は認められない。そんなわけで、僕が通った高校には、熱海とか伊東から通学する生徒もいた。伊東なんて、僕からすれば夏休みに遊びに行く観光地であり、日常の生活圏がクロスするなど考えられなかった。でも伊東から三島、あるいは伊豆箱根鉄道沿線の高校には十分通学が可能であった。そして...かつて伊東には伊藤君が住んでいた

    地域タグ:伊東市

  • 下田幻影(終)〜和解の朝

    心の中で必要以上に肥大化した町、下田。前日の午後には、その肥大化した町の一端を見て、日が暮れてからはシャボン玉が弾けるように幻想から解き放たれた。翌朝の別れの刻、町はどんな顔を見せたのだろうか。多分、知ってはいけない秘密を見たことで、親密さは消え失せ、ギスギスした朝を迎えることになると思っていた。ところが実際には、下田は普通の魅力的な町となっていた。このご時世に表現することが憚られるが、初めて一夜を共にした女性と共に迎える朝みたいなものだ。がっかりすする(される)こともあれば、望外の親密さを感じることもある。それは相性としか言いようがなく、そうなってみないと分からないものだ。下田で迎えた朝。生活感のある町並みも、観光的な外面も、ペリーが来航した歴史的な地形も、すべてが普通にそこにあった。何の衒いもなく、気...下田幻影(終)〜和解の朝

    地域タグ:下田市

  • 下田幻影②〜日暮れとシンクロ

    この日は用事を済ませてから下田に来て、市内の温泉ホテルに宿泊した(朝食のみ付いたプラン)。普通の町でビジネスホテルに泊まるよりも格安だった。下田に着いた時点では青空が残っていたが、歩いてホテルに向かい、チェックインしてから温泉に浸かり、街に出る頃になると日が暮れ始めていた。それが前回の記事で、その続きとなる。商店街を抜けて辿り着いたのは市中観光の目玉である「ペリーロード」だ。最後に来たのは小学校の時だと思う。平日の夕方なので、もう観光客は殆どいない。日が暮れるのと比例して、町は静かになっていく。明るいうちは大きく見えた町が、段々と狭く小さくなっていく。これは当たり前のことなのだ。下田市は人口でいえば約2万人の町だ。観光客が沢山来るし、港町の賑わいがあるにしても、そんなに大きな町である筈はない。考え方によれ...下田幻影②〜日暮れとシンクロ

    地域タグ:下田市

  • 下田幻影①〜肥大化したイメージ

    止むに止まれぬ用事があり伊豆まで行ってきた。今年2回目の「大人の休日倶楽部パス」を使い、二泊する小旅行となった。伊豆での用件についてはブログでは触れず、完全スルーする。いきなり要件を済ませた後の写真からスタートする。簡単にいえば、伊豆半島南端から東側への短い旅をした。東伊豆三都物語とばかり、3つの街の写真を掲載する予定である。まず最初は下田市である。下田の写真は何回かに分けて掲載する。下田は言わずと知れた、黒船が来航した街である。子どもの頃は、伊豆の南端にある下田に何故外国からの船が来るのか疑問に思ったものだ。どうぜなら横浜辺りにすれば良いのにと・・・。それでも伊豆の片田舎が開国の地だったことには感銘を受けたのも事実である。こんな田舎でも世界に通じている。少し離れた西伊豆の海で、太平洋の先にあるハワイ(実...下田幻影①〜肥大化したイメージ

    地域タグ:下田市

  • 誰もいない町を歩く

    秋田県の羽後町(西馬音内地区)。雨がどうなるか分からない週末だったので遠出は諦め、この小さな町を歩くことにした。盆踊り(西馬音内盆踊り)が有名で、夏の開催時期には数万人単位の人が訪れる。他の時期は静かな町である。・・・。確かに静かな町ではあるが、それにしても今回は静か過ぎる。元々、休日には人通りはあまりない。でも今回は「あまりない」ではなく、「まったくない」のである。少し歩くと、中心部は車の乗り入れが規制されていることが分かった。祭りの提灯が掛かっている。地元の神社の例大祭の開催日のようだ。それにしても人の気配が全くないのは、どういうことだろうか。祭りの準備で皆どこかに集まっているのだろうか。通常、祭りの開催時には独特の高揚感みたいなものが町を包んでいるはずだ。そういった気配は全く感じない。独自の禁制ルー...誰もいない町を歩く

    地域タグ:羽後町

  • 恋の道祖神人形

    秋田県の旧・大森町(横手市)にて。山間の小さな集落。その入り口に道祖神人形が鎮座している。特別な用事がなければ一生行くことのない集落である。そしてその集落に行く用事がある人など殆どいないと思う。僕はGoogleMapで他のことを調べている時に、偶然この同祖神人形を見つけた。最近は道祖新人形がGoogleMapにプロットされるようになった。見つけてしまえば、見に行きたくなるのは道理だ。あっという間に、滅多にない用事が出来たわけだ。「村のはずれに佇む貴方いつも私を守ってくれた移ろう時に流され続け、大事なものを失ったやっと見つけた言葉は、もう届かないTooLateforloveさよならさえ言えずにTooLateforloveどこまで流されたの私は恋に溺れ貴方は川に溺れる悲しい恋の道祖神」2〜3分で作った「恋の道...恋の道祖神人形

    地域タグ:横手市

  • アスファルトに転がる小さな秋

    三連休の中日(日曜日)、時刻は正午過ぎ。涼しいというより、肌寒い一日だった。気温は15〜16度しかなかった。久しぶりに長袖のシャツを羽織って出かけた。出先でアスファルトの上に落ちた栗を見つけた。毬栗(いがぐり)は綺麗に四つに割れていた。栗の実が突然実り、突然落ちるわけがない。暑い暑いと騒がれるなかでも、季節は確実に進んでいたようだ。謎として残るのは、毬栗の割れ方だ。こんなに綺麗にカラスが割るとも思えない。どうしてこうなるのか、理由を知る人がいれば教えてほしいものだ。X-PRO3/XF23mmF2RWRアスファルトに転がる小さな秋

    地域タグ:羽後町

  • ヌメっとした繁華街

    先日、匿名の方からのご意見をメールフォーム蘭を通じて頂いた。内容を要約すると「あなたの写真はトーンが暗い。色も濁っている。被写体も廃れた街とか古い建物ばかりで、惨めな気分になる。もっと明るい陽射しの時に撮影したら、雰囲気を変えることができる。青空とか風景の写真も増やすべきだ。町並みの写真であれば、お洒落な都会で撮りなさい」。実はこういう意見を頂くことは初めてではない。というか何度もある。そう感じる人が一定数いるということなので、感情論ではなく、貴重なご意見として拝聴したい。返信先も記載されていなかったので、ここで返信したい。(返信)ご意見ありがとうございます。恐らく我々の考え方は異なっていると思いますが、ご意見を頂くことは、写真を見て頂いたことを意味すると思います。まずは感謝します。そのうえで、これは僕の...ヌメっとした繁華街

  • Another Story~伊豆三島の街を歩いた昨秋

    <おまけ:鰻の老舗、桜屋でのひと時>会津の三島町に行ったことは、日本全国の「三島」の町について考える機会になった。僕にとっての三島は、伊豆の三島市が標準原器となっている。忘れていたわけではないが、昨年の11月に僕は伊豆に戻っている。実家関係の所用なので、詳細は割愛する。その時に短い時間だけど三島の街を歩き、で真も撮った。当時はブログを休んでいる時期だった。後になってこの時に見た富士山の写真だけはブログに掲載した。三島の街の写真自体はボツになっていた。これは何かの機会なので、当時の写真を掲載する。お得意のボツからの救済である。今見返すと悪くない写真のような気がする。見返して思い出した。帰省中は雨の日ばかりだった。墓仕舞いした永代供養墓に行った時だけ、何故か空は晴れ渡った。青空の向こうには富士山があった。三島...AnotherStory~伊豆三島の街を歩いた昨秋

    地域タグ:三島町

  • 本に抱かれて微睡む日

    我が家の猫、銀次郎さん。屋根裏部屋(僕の部屋)がお気に入りで、格好の昼寝スポットになっている。特に本棚の前が好きである。でもそこは窓に面しているので、夏場は恐ろしく暑くなる。しばらくは別の場所を使っていたが、また最近ここで昼寝をするようになった。つまりは暑さが和らいだことを意味している。室内で過ごす猫にも四季がある。どう使って良いか分からず、思い悩むフィルムシミュレーション「エテルナ」。今回のシチュエーションにはぴったりだった。X-PRO3/XF35mmF1.4R本に抱かれて微睡む日

  • 喜多方ラーメンの哀歌(エレジー)

    僕は喜多方の町が大好きだ。事ある度に立ち寄っている。今回も旅の岐路に立ち寄った。喜多方ラーメンの老舗「あべ食堂」のラーメンを食べようと決めていた。行列ができる有名店で、その行列に並ぶ根気がなく、一回も食べたことがなかった。一度、台風の時だったか、コロナ禍だったか、喜多方に立ち寄った際に、最大のチャンスがあった。実はどうせ混んでいるだろうと別の店でさっさとラーメンを食べた。食後に散策すると、あべ食堂に行列はなかった。滅多にない奇跡だ。喜多方ラーメンはあっさりしているので、2杯くらいは食べることはできると思う。だが僕はカロリーとか塩分のことを思い悩み、絶好の機会を逃してしまった。どこかで「ここで食べないと一生食べることが出来ないかも」という想いがあった。今回はそんな想いを払拭すべく、例え1時間でも並んで食べよ...喜多方ラーメンの哀歌(エレジー)

    地域タグ:喜多方市

  • 会津の奥を目指す旅(終)~世に三島は四つあり

    僕は西伊豆の出身で、現在は秋田県に住んでいる。伊豆には伊豆長岡町(現・伊豆の国市)という町がある。新潟県長岡市と区別するためのネーミングだと思う。また秋田県には湯沢市という町があり、新潟県には湯沢町という町がある。新潟の湯沢町は「越後湯沢」と称されることが多い。これも区別のためである。僕が知る限り、三島という名のつく市町村は、①愛媛県の伊予三島市、②福島県の三島町、③鹿児島県の三島村、④静岡県の三島市の4つである。他に地区名や市町村内の町名などでは沢山あると思う。状況によっては、静岡の三島市は「伊豆三島市」になった可能性があるし、福島の三島町は「会津三島町」になった可能性もある。何となくだけど、三島と名のつく町は須らく良い町で、水の綺麗なところだと思っている。僕は行く先に、例え小さな集落名であっても、三島...会津の奥を目指す旅(終)~世に三島は四つあり

    地域タグ:三島町

  • 会津の奥を目指す旅(番外編)~緑の会津

    会津旅シリーズは次回が最終回となる。今回は番外編である。僕は町並みを偏愛し、自然風景などはあまり撮らない。もちろん自然風景が嫌いということではない。うまく撮ろうという意思と努力と技術がないだけである(ほぼ全てないわけだけど)。今回は只見川(またはその支流)沿いにクルマを進め、折に触れ美しい光景が目に入った。少し山を昇れば、JR只見線の橋梁のビュースポットなどもあった。列車通過時間と合わなかったので行かなかったけど、きっと絶景だったと思う。只見川も夕景とか、あるいは朝靄に包まれる早朝は、えも言われぬ美しさに違いない。そういう特別な光景は撮れなかった。それでも適当にクルマを停めて、パシャっと撮るだけでも十分美しい緑の光景があった。会津は山と川と緑、冬には雪を抜きには語れない土地だと思った。会津の奥を目指す旅(番外編)~緑の会津

    地域タグ:柳津町

  • 会津の奥を目指す旅③~赤べこ伝説発祥の地

    初日の最終目的地は柳津町。柳津町は「赤べこ」発祥の地である。今から400年前に、この地域は大きな地震に襲われた。お寺(圓蔵寺)の本堂を再建しようとすると、どこからともなく大きな赤い牛たちが現れ、木材の運搬などに力を尽くしてくれたという。福を呼ぶ牛「赤牛(べこ)」として、人々から慕われるようになった。現在では首を振る可愛い赤べこの玩具となり、人気がある。そんな柳津町は本当に美しい町だった。町の真ん中に只見川が流れる。水鏡のように橋梁が映る姿には目を奪われた。町並みも素晴らしかった。柳津町の中心部はコンパクトである。端から端まで歩いてもさほど時間は掛からないはずだ。どこをどう歩いたのか、気づけな相当な時間が経ったようだ。青空の下にあった橋梁は、帰る頃には夕焼け空の下にあった。この柳津町で宿を取り(今回は写真は...会津の奥を目指す旅③~赤べこ伝説発祥の地

    地域タグ:柳津町

  • 会津の奥を目指す旅②〜街道を西へ向かえ

    会津坂下町から進路を南西(南南西)に取れば、奥会津へと向かうことになる。その前に一旦、真西へと向かう。そこにあるのは西会津町である。西会津町も宿場町(街道町)として栄えたところで、新潟県との県境に位置している。すぐ先には阿賀町がある。阿賀町は現在は新潟県の町だが、江戸期には会津藩の領地であった。嗚呼、町歩きには歴史の勉強も必要なのかと愕然とする。僕は歴史には疎い。でも知っていれば、また別の何かが見えてくるのも事実である。いつかここから新潟方面に抜けなければと思いつつ、趣のある町並みを眺めるのであった。ちなみに「ルービンリキ」の酒屋さんは、ここ西会津町で見つけたものだ。モノクロで撮るという当初の予定を変更し、カラーで撮影した。色に魅惑されてしまったからだ。西会津町は会津坂下町よりも湿度感があり、ぬめっとして...会津の奥を目指す旅②〜街道を西へ向かえ

    地域タグ:西会津町

  • 会津の奥を目指す旅①〜ディープ会津の玄関口、会津坂下町

    福島県の全市町村を踏破するのは、いつになるだろうか。岩手県の市町村コンプリ―トも大変苦労した。それでも当時は時間的な自由も効いたし、何よりも鉛温泉(湯治部)という中継基地の存在があった。秋田県から福島への遠征は日帰りでは無理な場面も多く、岩手以上の苦戦が予想される。福島で手つかずで残っているのは、奥会津、あるいは南会津と呼ばれる地域である。会津若松とか喜多方には割と初期から足を踏み入れ、何度となく往来している。でもその先は未踏である。僕にとって東北地方で残された最後の秘境、もとい桃源郷といえる。今回は、会津坂下町、西会津町、柳津町、三島町を訪れた。更に先には南会津の町々が控えているが、その手前で大人の撤退を決めた。進めば進むほど、蟻地獄のように離れがたい町が残っているだろう。まずは会津奥地に向かう玄関口と...会津の奥を目指す旅①〜ディープ会津の玄関口、会津坂下町

    地域タグ:会津坂下町

  • ルービンリキのある光景

    「ルービンリキ」つまりはキリンビールの古い看板のことである。会津方面に遠征に行ってきて見つけたものである。最近はあまり話題に挙げないが、東北コンプリートについては粛々と活動を続けている。残すは青森県と福島県。未踏の市町村は多く、まだまだ時間は掛かるだろう。地理的に遠方の町ばかりで、日帰りで訪問することは困難になってきている。僕には僕の事情もあるので、そうそう出かけることも叶わない。一方で未踏の町も分類整理されつつあり、完全に未知の町はそう多くないとも感じている。そんな中でも例外的に手つかずのエリアの一つが、会津、それも奥会津とか南会津と言われる地域である。これまで会津若松より先には殆ど足を踏み入れてこなかった。この週末、会津方面への短い旅に出た。明日以降、その写真を掲載することになるが、予告編としルービン...ルービンリキのある光景

    地域タグ:西会津町

  • 裏庭トワイライトふたたび

    いきなり昭和感丸出しのタイトル(笑)。今更ながら気づいたことがある。天候(気圧?)が大きく変わる際には、美しい夕焼け空が出現し易い。晴れの日が暫く続いた後に、悪天候が迫っている場合とか。逆に悪天候が回復し、明日から快晴になる場合とか。少し前に真っ赤な夕焼け空を見てから、空の様子が気になって仕方ない。夕方早く帰宅した際は、空の様子を気にしてチェックするようになった。これまで僕は、夕焼けというものには必ず予兆があると思っていた。空とか雲が紅に染まりそうな雰囲気は何となく分かるものだ。薄く色づき始めた空を見れば、今日は良い夕焼けになりそうだと期待に胸を膨らませる。グレーのどんよりとした空の時は、夕焼けに発展することはないだろうと諦めていた。実のところ、これが当てにならなかった。直前までグレーの陰鬱な空で偽装し、...裏庭トワイライトふたたび

  • 水平感覚を失う町並み

    秋田県大館市の金物屋さん。写真自体は8月に撮ったもので、ブログには掲載されずボツにしていた。何度も撮影したことのあるお店だが、ボツにするのには理由がある。画面を構成する線という線が独自のラインを描き、どこが水平で何が曲がっているのか混乱するからだ。何しろ坂道に建つので、道路の水平と建物の水平は異なり、更には看板、棚、庇。何か自信が失くなってしまうのだ。それでも(それゆえ?)、魅力的なお店であることは間違いない。折しも、写真らしい写真を撮っていないので、ボツから救済した。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical水平感覚を失う町並み

    地域タグ:大館市

  • 安い方のニッパー君

    我が家には、二匹のニッパー君が生息している。これは樹脂製の安い方である。宮城県大崎市のフランク永井記念館(本当に小さな記念館)で、確か1500円くらいで買ったものだ。こんな値段で売っているニッパー君は他にないと思う。こうやって写真に撮ると大差はないように見える。特段の意図があって撮影する訳でもないが、撮影を始めると謎の意欲が湧いてくるから不思議だ。こうして意味なく写真が溜まっていく。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical安い方のニッパー君

  • 役目を終えたものたちの残像

    考えてみれば、僕が住む秋田県では6月下旬に大雨被害があった。それ以降のほぼ毎週末、大災害が来ると警告され続けている。地震、大雨、台風、これでもかとばかりの大乱発である。幸い、何の被害もなく生活しているが、遠出はおろか、町で写真を撮ることもままならない。いささかイライラ感が募っている。手持ちの数少ない写真の一つを掲載する。今回の写真は遠出はないけど、日常の生活圏でもない微妙な距離感の町を歩いた時のものだ。嗚呼、役目の終えたものたちの残像。気がつけば、こんなものばかり撮っていた。こういうものが多い町だという理由もあるし、僕自身の感情とシンクロしたからでもある。役目を終えたものたちの残像。いきなり消えずに残像として残るだけでも幸せな結末かもしれない。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1....役目を終えたものたちの残像

    地域タグ:潟上市

  • 古い商店〜褪せた記憶色

    秋田県由利本荘市の古い商店。もう営業はしていないようだ。独特の看板建築に痺れる。何回か掲載した新しいレンズ、これが一応の完成形だ。やはり若干暖色に振った色合いが最も美味しいゾーンのようだ。何だろな、これ。明らかにクラシックネガにフィットした画造りがされているような感じがする。電子接点付きとはいえ、社外レンズでそんな補正が可能なのだろうか。ちなみにコントラストを付けると、色合いがぐっと沈み込むので堪らないが、自分の感覚が麻痺しないように当面はノーマルのままでいこう。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical古い商店〜褪せた記憶色

    地域タグ:由利本荘市

  • 初めてのレンズを試そう③〜家には猫がいる

    レンズを試す被写体でいえば、出かけなくても家で猫を撮るという方法もある。上段は「アクロス」モードで、いつも通りである。下段は「モノクロ+グレインエフェクト(強+大)」で粒状度を強めている。どちらが良いかという問題ではなく、様々なモードを使い分けていきたいと思う。このレンズの場合、通常のモノクロモードで粒状度を強めても面白い描写になる。え?、そんなことはどうでも良いですか?。それでは別の角度から。上段は屋根裏部屋への階段を占拠する猫。日によって寝そべる段が異なる。どういう法則性があるのかは皆目分からない。下段は冷蔵庫の上で寝る猫。冷蔵庫の上は少し熱くなっているのだけど、猫は何故かここが好きなのである。この猫の写真を13年に渡り撮り続け、撮影枚数は軽く1万枚を超える(もしかすると3万枚を超えているかもしれない...初めてのレンズを試そう③〜家には猫がいる

    地域タグ:秋田県

  • 初めてのレンズを試そう②〜何はなくても路地裏へ

    路地裏が僕の写真のフィールドであり、とくに車も入れない狭い小路が主戦場だ。とどのつまり、ここに来ればレンズを試すとか云々はもう関係ない。大体既に購入したレンズなので、試し撮りもなにもあったものではない。路地裏で写真を撮り始めれば、いつも通りの撮影でしかない。ただ後から文章で面白おかしく「試し撮り」と称するだけである。今回の撮影は当初モノクロで行ったが、しっくり来ない。そこでクラシックネガにスイッチした。WBは6100に固定したので、普段より若干暖色系に降った。決してシャープなレンズではないが(というより僕が使ってきた他の35mmレンズがシャープ過ぎた)、むしろ暖色気味の方が良い色が出る。←こんなものも、後からそれらしく言っているだけである。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2A...初めてのレンズを試そう②〜何はなくても路地裏へ

    地域タグ:大館市

  • 初めてのレンズを試そう①〜ミスターダンディの教え

    久しぶりにレンズを買った。少し前から整理のターンに入っていて、物は処分こそすれ新たに買うことは極力控えていた。でも細胞が入れ替えを必要とするように、写真撮りにはレンズの入れ替えが必要な時もある。今回のレンズはフォクトレンダー(コシナ製)の「Nokton23mmF1.2」である。マニュアルフォーカスのレンズだけど、電子接点付きなので、X-PRO3の電子レンジファインダーに対応している。僕の街撮り写真にはぴったりのレンズである。近代的な高解像度レンズというより、味わい深い描写のレンズだと思う。新たなレンズを買った場合、試し撮りに行く場所が幾つかある。その筆頭格だった山形県上山市の煙草自動販売機は既に失くなった。他の場所も何箇所かあるけど、殆どが遠い場所でもある。今回は遠出はできない。近くで試し撮りを実施するこ...初めてのレンズを試そう①〜ミスターダンディの教え

    地域タグ:由利本荘市

  • iPhoneで猫の写真を撮ること

    iPhoneで撮った写真である。背景のボケは擬似的なもので、若干の不自然さはある。それでもスマホのカメラ性能は日進月歩であり、もはや大抵の人にとって、iPhoneさえあれば事足りる状況となった。カメラの性能だけでなく、その保存とアウトプットに関してもスマホは優秀な装置であり、人々と写真の関りはスマホ以前の時代とは大きく変わった。それでも世の中には「大抵の人はiPhoneで間に合うかもしれないが、自分はそれでは飽き足らない」という層が必ず存在する。僕もその層に属している。これは他の世界、例えば顆粒出汁の世界でも同じことだと思う。最近の顆粒出汁は本当に優秀で、一般的な料理あれば昆布から出汁を取らなくても十分代用できる。この分野では僕は顆粒出汁の世話になる。一方で顆粒出汁では満足できずに、必ず自分で出汁を取らな...iPhoneで猫の写真を撮ること

  • 夏の終わりの哀しい海水浴場

    秋田県の多くの海水浴場は、8月15日に終了するようだ。これは8月18日の光景である。つい最近まで海水浴場だった場所とは思えない。火星かどこか別の星の光景のようにも見える。いくら何でもこれはないんじゃない?。極端に加工したでのは?。そう疑う諸兄(姉)に大サービス。下にカラー版の写真も掲載した。7月下旬は秋田県は大雨に襲われ、梅雨明けは8月に入ってからとなった。まとも海で泳げた期間は一週間足らずだったと思う。東北地方の海水浴場の命は、蝉よりも短い。X-PRO3/XF35mmF1.4R夏の終わりの哀しい海水浴場

    地域タグ:由利本荘市

  • 裏庭の夕焼け小焼け

    朝晩はめっきり涼しくなる東北地方。夜は天然クーラーよろしく快適に寝ることができるようになった。でも昨日は夕方になっても蒸し暑かった。エアコンで涼みながら夕方の一時をダラダラと過ごしていた。ふと気づくと、外は妖しい夕陽に染まっていた。こんな時にカメラ片手に外にでも出ず、涼しい室内で寛いでいたなんて、写真撮り失格である。慌てて飛び出したものの、夕日は腐りかけの肉のような状態だ。すでにピークを超えて香ばしい匂いを発している。もう出かける時間は残されていない。結局、裏庭から撮るしかない。人様の家屋を背景に写真を撮らせて頂いた。とにかくそのとき現場に居なくては写真は撮れない。改めて実感した。X-PRO3/XF23mmF2RWR裏庭の夕焼け小焼け

  • 真夏を見つけた日

    向日葵、カブトムシ(クワガタ)、スイカ、麦わら帽子。入道雲、水泳ゴーグル、麦茶、蝉の抜け殻。何歳になっても真夏の象徴は変わらないものだ。子供の頃はその全てを手に入れていたけど、いまは半分くらいしか手に入らない。それでも真夏の一丁目一番地の向日葵を見て、やっと今年の真夏を見つけることが出来た気がする。『8のつく日はwebにお花を』X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWR真夏を見つけた日

    地域タグ:遊佐町

  • 夏はどこに行った

    猛暑、猛暑と言われる今年の夏。でも実際のところ秋田県は、それほど猛暑ではない。確かに蒸し暑い。だが大抵の場所で気温は高くても30度を少し超える程度で、体温を超えるような気温になるケースはない。加えて7月の末には大雨が続き、梅雨明けも8月に入ってからとなった。お盆に掛けてもな天候不順が続いている。まだ僕の中で本当の「夏」が来ていない感じがする。それでも確実に季節は進み、朝晩はめっきり涼しくなった。秋の到来もそう遠くないだろう。今年は、南海トラフ大地震注意と台風5号の影響で、夏旅にも行っていない。夏休みを奪われた小学生のような心境でいる。どこかで夏を体感する日を作らなきゃと思う。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWR夏はどこに行った

    地域タグ:由利本荘市

  • 濃さこそモノクロ写真の命

    富士フィルムのX-PRO3は、アクロスモードというモノクロ撮影モードを持つ。モノクロ描写の優れたカメラである。だが昨年までライカM10モノクロームを使っていたせいか、モノクロの濃さについては、どうしても不満を持っていた。後の処理である程度カバーできるのだが、フラストレーションが溜まる。まあライカのモノクロ専用機は特殊だから仕方ないと割り切っていた。ところがどう言う訳か、この夏くらいからX-PRO3から納得のいく「黒」が出るようになってきた。今回の写真はLightroomで調整しているものもあるけど、何枚かは全くの無加工である。どうしてこうなったのだろう。原因として考えられるのは、次の5点だ。①本当は同じ描写で単に僕が慣れた②カメラがやっと僕の意を汲むようになった③むしろセンサーの劣化など機械的な要因④カメ...濃さこそモノクロ写真の命

    地域タグ:横手市

  • 台風と漁港の白い猫

    漁港の片隅で生きる猫。白いのが3匹、黒いのが1匹いるみたいだ。白いのは皆、似たような容貌であり、兄弟とか何らかの血縁関係にあるのだろう。かなり「やさぐれ」化してきているが、多分元々は育ちが良い猫だと思う。どういう経緯でここに来たのかは分からない。あまり良い話ではないことは間違いない。台風前夜、人の気配のない漁港で、猫たちは静かに過ごしていた。さて、お盆に東北地方を直撃した台風5号。僕はその台風が通過した秋田県に住んでいる。幸いなことに被害はなかった。それどころか殆ど雨も降らなかったし、風も吹かなかった。自然が相手なので、少しでも進路がずれると大きな被害になったかもしれない。それは理解している。報道がなければ我々は目隠しされたも同様の状態であり、大変助かっている。その上で尚、NHKに文句を言いたい気持ちもあ...台風と漁港の白い猫

    地域タグ:にかほ市

  • お盆の空には何かいる

    田園風景の向こうに虹が出ていた。切り取ったバームクーヘンのような形の虹だった。この時期はふとした拍子に上空を見上げる機会が増え、そこで美しい何かを見つけることがある。亡くなった猫たちに「ちゅーる」を供えたので、猫の恩返しかもしれない。虹の向こうから僕を見ているに違いない。僕のような不信心な人間にもそんなことを思わせる。お盆の持つ力は凄いと思う。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWRお盆の空には何かいる

    地域タグ:秋田県

  • 夕暮れ秘境駅

    由利高原鉄道の大曲駅。折に触れて見に行く駅である。秘境駅として知られ、これまで孤高の駅のように撮ってきたけど、実のところそれほど秘境でもない。本当はこのアングルでの姿は見せたくなかった(笑)。この駅には大雨が止んだ後も道路浸水が収まらず、一週間近くアクセス出来なくなった。鉄道自体は数日で復旧したので、真の意味で秘境駅となっていた。鉄路以外でのアクセス路なし、恐らく乗降客ゼロ。安全上の問題から列車は通過していたと思うけど、もし駅に降り立ったら、どんな光景が見えただろうか。いまは復旧し、こうして夕景の駅にも近づくことができるようになった。さて、お盆休みに入ったものの、南海トラフの巨大地震注意が発令された。ネコのことも考えると、遠出は躊躇われる。そこに加え、12〜13日は台風が東北地方に上陸する見込みである。滅...夕暮れ秘境駅

    地域タグ:由利本荘市

  • 死後さばきにあう(清酒)

    もうこれね、僕のために造った酒かと思った。「死後さばきにあう」、お馴染み(?)のキリスト看板を、そのままデザインに取り入れた日本酒である。しかも「聖書」と書かれている部分が「清酒」となっている。ツボにはまり過ぎている。この酒は、岩手県北上市の喜久盛酒造が造ったものである。名前もそのまま「死後さばきにあう生原酒」。蔵元の5代目がアイディアマンで、岩手県の町に溢れるキリスト看板を見て、このデザインで日本酒を作ればヒット間違いなしとアイディアを温めていたそうだ。そして実際、蔵元史上最大のヒットとなったそうだ。多分、「聖書」と「清酒」のところで、自ら噴き出していたに違いない。でも色物扱いだけで売っているわけではない。実際飲んでみると結構旨い(僕は大抵の酒にそう言っているが・・・)。生らしいフルーティーな風味の奥に...死後さばきにあう(清酒)

  • 身も蓋もない理由、そして猫の写真

    特に何の変哲もない花の写真である。花自体も萎れているし、構図だって良くない。真剣に撮ったものではなく、たまたまそこにあった花を適当に撮っただけである。今回のポイントは後ろの玉ボケである。意外と綺麗な玉ボケが出ている。でも何かおかしい。このレンズで、こんな感じのボケが出ただろうか。家に戻りレンズをチェックすると、前玊レンズ(の保護フィルター)がべっとりと汚れていた。つまりは汚れていたから出来たボケだと思う。身も蓋もない理由というより、知らぬが華だったかもしれない。『8のつく日はwebにお花を』X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWR(追伸)GooBlogによると、8月8日は「世界猫の日」らしい。一応、我が家の猫の写真をおまけで掲載する。僕の屋根裏部屋に昇る階段を占拠して、昼寝をしている。通ろうとする...身も蓋もない理由、そして猫の写真

    地域タグ:秋田県

  • 花邑は人の心を狂わせる

    いわずと知れた両関酒造の「花邑」、そして「翠玉」である。すっかり入手困難な酒となった。なにしろ製造元の直営店でも買うことはできない。秋田県産の酒で、これだけ入手困難なものは、この花邑(及び翠玉)以外には、新政酒造の「ナンバー6」しかないと思う。写真は奇跡的に入手できた花邑2種と翠玉の計3本。この3本で5550円。つまりは1本あたり2000円を切っている。これだけ入手困難なのに、この価格は嬉しい限りである(といっても普段はもっと安い酒を呑む)。うち2本は贈り物で、1本だけが自分用である。さて、店名は秘して、具体的なエピソードもなるべく避けて書くので、分かり難い話で申し訳ない。デリケートな話なのでご理解頂きたい。花邑を秋田県内で販売する小売店は、いってみれば普通の小さな酒屋さんである。個人経営している町の酒屋...花邑は人の心を狂わせる

    地域タグ:秋田県

  • 謎のムーブを繰り返す猫

    やっと梅雨明けした秋田県。同時に本格的な暑さがやってきた。猫もエアコンの風が当たるテーブルに陣取ることが多くなった。そこで十分涼むと、今度は明かり取りの窓から陽射しが差し込む場所に移動し、わざわざ強い陽射しを浴びる。茹で上がると再びエアコンの風が当たる場所に戻る。これを延々と繰り返す。おっさんがサウナで過ごす休日みたいである。このムーブが好きなようで、辞めさせようにも言うことを聞かない。GRⅢ謎のムーブを繰り返す猫

    地域タグ:秋田県

  • 見上げた空は蒼かった

    風力発電のある高原から空を見上げる。田舎だからか、あるいは雨上がりで空が綺麗だからか、言いようのない透明感を持つ蒼さだった。ギラっとした夏空の青さとは明らかに異なっている。8月になり、お盆が近づくと、何故か空を見上げることが多くなる。GRⅢ見上げた空は蒼かった

    地域タグ:由利本荘市

  • 雨の日曜日

    週末に盛岡まで中古レコードを買いに行こうとするも、大雨被害が心配になり途中で断念した。ルート上の田沢湖で写真を撮っていこうと思えば、カメラを持ってくるのを忘れていた。失意のうちに帰宅した土曜日だった。そして明けての日曜日。天気予報では大雨が予想され、豪雨災害に最大限の注意を促していた。実際には小ぶりの雨が降っただけだった。雨に濡れた窓の向こうは濃い緑に染まり、オレンジ色のノウゼンカズラがぼんやりと浮かび上がる。そんな日曜日だった。追伸:大雨以降、テレビ等の天気予報やニュースでは、しきりに「災害級の大雨が再び降る」と連呼していた。実際には殆ど降っていない。降ることが予想されていたけど、実際は小降りだったのであれば良い。でもネットの天気予報サイトでは殆ど雨は降らないと予報されていた。実際にその通りだった。テレ...雨の日曜日

    地域タグ:秋田県

  • 田沢湖まで行って気付いたこと

    大雨の影響で秋田県内は道路網に支障が出ている。どこに行けてどこに行けないのかよく分からない。それであれば盛岡市で中古レコード市が開催されているので、そこに行こうと思った。午後から大雨が予想されていたので、早めに行って早めに帰ろうという算段である(結局土曜日には殆ど雨は振らなかった)。ところが途中で不安になる。こんな時に呑気にレコードなんか買いに行って良いのだろうか。万が一、外出中に河川災害でもあって戻れなくなったら大変だ。弱気になった僕は、盛岡行きを断念し、途中の田沢湖で写真を撮って帰ることにした。靄が掛かっているので、良い雰囲気かもしれない。駐車場に車を停めてカメラを取り出そうとして愕然とした。・・・ない。またしてもない。またもカメラを忘れた。しかも念のために交換レンズを入れたバッグだけは、ちゃんと後部...田沢湖まで行って気付いたこと

    地域タグ:仙北市

  • 秋田県内にある岩手の町~鹿角の町並み

    秋田県鹿角市。秋田県の北東部に位置していて、江戸時代までは岩手の南部藩に属していた。秋田市からクルマで行くとすれば距離にして約130km、時間にして2時間以上掛かる。それに対し、盛岡市からであれば距離にして80kmほど、時間にして1時間少々と圧倒的に近い。僕はこの町に、ホルモン定食(ホルモン幸楽花輪本店)を食べに来る。そして街中で写真を撮る。近くには尾去沢鉱山もあり、先日のバス停もすぐ近くにある。とても良い町だ。生半可なことを書くと叱られるけど、もはや鹿角は岩手県の町だと思う。行政的には秋田県だとしても、文化や精神面では岩手県に属していると言って良いだろう。宮城県の気仙沼市が、実質的には岩手県の町であるのと同じ状況郷である。そんなことを考えながら歩いていると岩手県北バスの路線バスを見かけた。大館から鹿角を...秋田県内にある岩手の町~鹿角の町並み

    地域タグ:鹿角市

  • 猫の暑中見舞い~狭い額の写真

    暑い日が続きます。例年のことなので、我が家の猫から暑中見舞いを申し上げます。正直なところ、秋田県の夏はまだそれほど暑くない。でも猫は御覧の通り。今回は狭い猫の額にピントを合わせてみた。「猫の額ほどの〜」といえば、狭いことを意味する言葉である。例えば「猫の額ほどの我が家の裏庭」。猫の額自体が狭いことの象徴なのに、今回のレンズはその額全体にはピントが合わない。猫の下のラグを見れば、ピントの合っている範囲が分かると思う。眼にピントを合わせれば、ヒゲはアウトフォーカスになる。写真撮りにとって極薄ピントのレンズで写真を撮る緊張感(そして喜び)は堪らないものがある。でも肝心の被写体は、暑さに弛緩して緊張感の欠片もない。暑い日もこうやって猫と遊んでいる。追伸:昨日からの大雨で、秋田県内では由利本荘市を流れる石沢川の堤防...猫の暑中見舞い~狭い額の写真

    地域タグ:秋田県

  • 泉鏡花的な無花果(いちじく)

    最近は食べ物の写真ばかり掲載している。しかもカメラで撮ることさえ放棄して、iPhoneで撮る始末。それはそれとして、裏庭で「いちじく」が実った。漢字では無花果と書くらしい。これが熟れに熟れて、腐臭を漂わす寸前の甘い香りがする。割ってみれば、もうアダルトな妖しさに溢れる逸品だった。泉鏡花の物語に登場しそうな無花果だ。溶けてしまうほど甘かった。ちなみに初めて実をつけたのは昨年で、出来高は数個。すべて鳥にやられてしまった。今年はネットで防護した。こんなのでは駄目だろなと思っていたが、何故か大丈夫だった。恐ろしいことに何十個も実をつけている。どうやって食べようか。写真一枚目の七味唐辛子缶は大きさの比較用で、振りかけるわけではありません。iPhone15PRO泉鏡花的な無花果(いちじく)

  • 六角形のバス停待合所

    秋田県鹿角市にて。尾去沢鉱山近くにある秋北バスのバス停である。かつて鉱山の詰所だった建物を利用した待合所は、雰囲気もあるし貴重だと思う。それを観光用途でもなく、文化財利用アピールでもなく、あくまで実用として使われている点も稀有だと思う。撤去されるのではないかと心配で、数年置きに見に来ている。ところで今回気づいたことがある。このバス停は秋田県道66号線上にある。そして建物は六角形。つまりは666。陰謀論の聖地とならないか不安である。ならないか(笑)。X-PRO3/XF10-24mmF4R六角形のバス停待合所

    地域タグ:鹿角市

  • 本当のうな重を食べた

    ①本物のうな重②開店30分以上前でこの列③ノンアルコールビールで④白焼きを頂く⑤夏のスタミナ対策の肝も⑥そして本丸。お吸い物の湯気さえ神々しい⑦嗚呼少し前に「うな重の形をしたフェイクスイーツ」の記事を掲載した。今回は、本当の[うな重」である。土用の丑の日には少し早いが、秋田市内の老舗「横田屋」さんで頂いた。この時期は予約を受け付けていないので、整理券を貰って順番を待つことになる。「20番」だった。ギリギリ一組目に入れず、二巡目のトップで入店した。一時期は五千円に迫っていた価格が、今年は少し安くなっていた。うな重の竹で3850円である。だから白焼きと肝も追加した。白焼きの旨さと来たら・・・。これを肴に冷酒を頂いたら最高だろう。昨年は鰻屋さんに行くことが出来ず、スーパーの惣菜で食べただけだった。二年越しのうな...本当のうな重を食べた

    地域タグ:秋田市

  • 裏庭爛漫+ブログ村復帰します

    <参考:遅かった紅花の中から>前回の記事では、山形県河北町の造り酒屋を掲載した。3連休に行ったときのものだ。実のところ、本当の目的は別にあり、最上地方の風物詩である「紅花」を撮影しに行った。河北町には紅畑があり、数年前にも行ったことがあった。そのときは少し時期が遅く、萎びた紅花しか見ることが出来なかった。今年こそと思ったものの、やはり今年も時期を逸してしまった。メインの紅畑は刈り取りが終わり、観光用に少しだけ残った紅花はやはり萎れていた。毎月8の付く日に花の写真を掲載するのだが、最近は出来高が上がらない。そんなとき、打ち捨てられた裏庭を見れば、ノウゼンカズラが満開を迎えていた。別に遠出をしなくても良かったのではないかと愕然とした。狭くて、無秩序で草だらけの裏庭。蚊に刺されるは、蜂に襲われるはで、何か大変と...裏庭爛漫+ブログ村復帰します

    地域タグ:秋田県

  • 小さな造り酒屋の大きな建物

    山形県の河北町。朝日川酒造という造り酒屋である。新潟には朝日酒造という有名造り酒屋がある。そちらでは久保田とか越州、そして僕が愛して止まない朝日山を作っている。河北町の朝日川酒造は全く別の会社だ。主に地元周辺で飲まれる酒を造る小さな造り酒屋である。訪れたのは二度目。相変わらず「本当にやっているのだろうか」と不安になるファサードが迎えてくれる。酒屋の休業日に来ているので、終末感が倍増する。でも当然(?)、現役の造り酒屋である。直売店はないので、近くの酒屋で製品を買って帰ろうと思った。だが、それらしい店が見当たらず、手に入れることは出来なかった。そういえば前回来たときも同じだった。いつしか飲んでみなければならないと思う。X-PRO3/XF14mmF2.8R小さな造り酒屋の大きな建物

    地域タグ:河北町

  • 入線

    秋田県由利本荘市を走るローカル線「由利高原鉄道」。ホームに入る車輌を迎える駅員。凛とした姿勢が美しい。大抵の日常行為がダラダラしている自分を恥じた。姿勢を正すことを意識しようと思った。GRⅢ入線

    地域タグ:由利本荘市

  • あまーい鰻重〜かおる堂の鰻重

    秋田県に6店舗を展開する「かおる堂」。和菓子から洋菓子まで揃える老舗のお菓子屋さんである。最近は毎年フェイクスイーツを販売し、それが話題になっている。今年はずばり「鰻重」。商品名も「鰻重」。鰻は練り切りで作られ、タレはカラメルソースで再現しているということだ。ローカルニュースで見て、あまりの再現度に衝撃を受けて買いに行った。540円(税込)だった。サイズ感が分かり難いけど、チュールと並べたので参考にして下さい。本物の鰻重よりはかなり小さくて可愛いお菓子である。鰻の照りの再現度が素晴らしい。ずっと飾っておきたいくらいだけど、ナマモノなので、実食した。一言でいえば、実に不思議な感覚である。頭では理解していても、どうしても「鰻重」の味を思い浮かべる。ご飯の部分はスポンジケーキで出来ており、想像以上に「ケーキ」そ...あまーい鰻重〜かおる堂の鰻重

    地域タグ:秋田市

  • やめられない悪癖

    我が家の猫、銀次郎さんは水を蛇口から直接飲むことが好きだ。家の中には他にも何箇所か常に水を入れた容器を用意している。この蛇口のすぐ近くにも水入れはある。どういう基準で使い分けるのかは分からないけど、蛇口の水でなければ駄目なときがある。蛇口の前に座り込んで、水が出るのをじっと待つ。この悪癖に伴い、以前に気管支に水が入ってしまい、咳が止まらなくなったことがある。それ以来、動物病院の先生から蛇口から水を飲むことは禁止された。無論そのつもりではあるが、意地でも譲らない猫の姿勢に根負けし、ついつい蛇口から水を出してしまう。途中何度かの中断を挟み、銀次郎さんはゆっくりと水を飲む。いちいち止めずに出し放しにしておけ、そう思っているようだ。猫よ、そうにもいかないのだよ。それより気管支に水が入らないようにな。GRⅢやめられない悪癖

  • 麦わら帽子の漢~一流の条件

    山形県酒田市にて。写真撮りという人種は何処を歩いていても、何か面白いものはないかと探してばかりいる。それが習い性となって、例えカメラを持っていなくても良い被写体を求めてキョロキョロしてばかりいる。たまには落ち着いて町を歩いたり、観光に集中すれば良いのに、それが出来ないのだ。じゃあ歩いていて、これだ!というような面白いものをしょっちゅう見つけるかといえば、そんなこともない。割でいえば、完全に合わない話である。ところが、である。全く見つけないかと問われれば、そうとも言えないのもこれまた事実である。ごく稀にではあるが、確かにすごく面白いものを見つけることもある。それも「鴨がネギを背負った」被写体。今回でいえば「麦わら帽子を被って自転車を牽く」被写体を・・・(褒め言葉です。決して馬鹿にしていません)。問題は、その...麦わら帽子の漢~一流の条件

    地域タグ:酒田市

  • 大人の休日倶楽部(番外編)〜この旅の一枚

    長くても短くても、旅に出たときは「この一枚」を選ぶ。いわゆるベストショットだけど、誤解を招き易いので補足する。ここでいうベストショットは、コンテスト的な写真の完成度を言うわけではない。その旅先における最も象徴的な光景と言い換えることが出来るだろう。写真技量的にミスがあったり、未熟であっても構わないのだ。前橋中央通り商店街での一枚。何十年も続く商店街というプラットフォームのなかでは、新しい店と古い店が有機的に融合しつつ営みが続けられている。新しい店がオープンする一方で、多くの古い商店が営業を続けている。色々な浮き沈み、世相の移り変わり、人生の変化のなかで、同じ営みを続けてきた老夫婦に敬意を表して・・・。写真的には構図と人物の動きにもうひと工夫必要なことは承知している。でもそんなことより大事なこともある。これ...大人の休日倶楽部(番外編)〜この旅の一枚

    地域タグ:前橋市

  • 大人の休日倶楽部(2最終回)~暗くなる前に終わった夜

    前職時代に何度も泊まった高崎の夜は、正直言って下世話だった。当時の繁華街では、客の数よりも客引きの方が多いと言われていた。次々に客引きが声を掛けてきて大変だった(かといって強引な行為はなかった)。だから前橋もその延長線上にあるのだろうなと思っていた。ところが前橋と高崎の違いなのか、20年近い時の流れなのか、そんな感じはなかった。リラックスできる繁華街で、好みである。前橋での夜には幾つかの誤算があった。誤算の一つはジャズ喫茶ダウンビートである。歩いて乾いた状態でいきなりビールを飲むと、どうしても呑み過ぎてしまう。だから夕食の前に老舗ジャズ喫茶のダウンビートでアイスコーヒーを飲んで涼もうと考えていた。だがダウンビートは午後3時に閉店していた。やむを得ずカラカラの状態から、午後5時前には一杯始めてしまった。前日...大人の休日倶楽部(2最終回)~暗くなる前に終わった夜

    地域タグ:前橋市

  • 大人の休日倶楽部(Day2)②~This is the 商店街

    大人の休日倶楽部パスを使った旅。次なる目的地は群馬県前橋市である。すぐ近くにある高崎市には、前職の出張族だった頃に何回も行った。目と鼻の先にある前橋には何故か全く縁がなかった。だから、いつか前橋へという想いは持っていた。前橋には、アーケード商店街の聖地とも言われる「前橋中央通り商店街」がある。今回の最大の目的地である。またショットバーの銘店「ミスターバーボン」にも行きたい。その二つがテーマとなる(予定だった)。長野と群馬がこんなに近いことは今回初めて知った。上田から高崎まで北陸新幹線で40分弱、高崎から前橋へは在来線で15分ほどだった。午前中には上田の別所温泉で英気を養い、満を持して前橋入りした。英気を養ったはずなのに、昼食のビールが効いたのか、実際はヨレヨレになってホテルにチェックインした。それでも折角...大人の休日倶楽部(Day2)②~Thisisthe商店街

    地域タグ:前橋市

  • 大人の休日倶楽部(Day2)①~別所温泉での一刻

    さて、二日目の朝を迎えた。初日は想定以上に酒を飲み過ぎた。身体が重い。幸い、二日酔いといえる程の状態ではない。でも過去に体調を崩したのは、こういう場面で無理をした時だった。昨日の段階では、二日目は上田市近辺の宿場町を歩き、その後に群馬県の下仁田に行きたいと思っていた。しかし外は生憎の雨。それも結構降っている。午前中は降り続けるようだ。先を急ぐばかりが旅ではあるまい。冷たい珈琲を飲みながら思案する(本を30分も読んでしまったが)。そうだ、別所温泉に行こう。僕は思った。別所温泉は上田電鉄別所線で30分ほどの位置にある。行きたい場所ではあったが、他との絡みで断念していた。身体が重く、雨が降る日。電車で別所温泉までの旅を楽しみ、温泉でリラックスする。うってつけとはこのことだ。この別所温泉も、ZUYAさんのブログで...大人の休日倶楽部(Day2)①~別所温泉での一刻

    地域タグ:上田市

  • 大人の休日倶楽部④~A列車で行こう

    (そして・・・)上田に行くべき理由は他にも幾つかあった。ジャズ喫茶「A列車」に入るというのも一つの理由である。これまた絶妙なタイミングでブロ友(いえ先輩師匠です)のazuminoさんが「A列車」の記事を掲載していた。良さそうな店だし、アルコールも楽しめるという。ジャズ喫茶では薄暗い穴倉のような店内で、濃い珈琲を飲みながら大音量でジャズを聴く。それが醍醐味ではある。でも折角の泊まりの機会だから、アルコールと一緒に楽しめた方が良い。旅の行き先には迷いがあったが、最後には上田に行く理由が積み上がった。さて、「A列車」は22時(夜の10時)まで営業していると記載されていた。夕食で酒を飲んだ帰りに締めで寄ろう、当初はそう考えた。だがそこで不安になる。過去そのパターンでどれだけの店に入りそびれたことか。まず想定以上に...大人の休日倶楽部④~A列車で行こう

    地域タグ:上田市

  • 大人の休日倶楽部③〜映劇パラダイス

    大人の休日倶楽部パスを使って辿り着いた長野県上田市。街中を写真を撮りながら散策したのが前回。そして今回は上田市のメインイベント、上田映劇の前まで来た。僕は古き映画館を見ると、血が騒ぐ。なんというか居ても立ってもいられない、焦燥感にも似た切なさを覚える。どこかで「上田映劇」の写真を見たことが、上田市に行きたいという原動力になった。その後、ブロ友のZUYAさんも4月に上田映劇の写真を掲載した。それを見るだけで鉾を収めたかったけど、むしろ種火を貰ってしまったようだ。くすぶり続けた煙から火が出てしまい、結局は上田まで来た。もはや写真の出来栄えは関係なく、とにかく撮影しないと収まりがつかない。現地まで来て撮影することが出来て、本当に良かった。広角レンズを持ってこなかったので何たらという言い訳もしない。わざわざ行く価...大人の休日倶楽部③〜映劇パラダイス

    地域タグ:上田市

  • 大人の休日倶楽部②〜一日先は知らざる事に候

    小諸市を出て向かう先は、同じく長野県の上田市。ここが初日の最終目的地にして宿泊地となる。いつか行ってみたいと思っていた上田市。GWに行きたいなあと思いつつ、諸般の事情で叶わなかった。一人旅だとクルマで行くには遠い。秋田県から鉄道で行くにはコスト面と効率から割に合わない。だからこそ大人の休日倶楽部パスで行くには、ぴったりの町だ。真田氏の隠れ湯と言われる角間川温泉への宿泊は断念し、上田市の街中に初日の宿を取った。連泊するかどうかについては随分と迷った。最終的に鉄道乗り放題の恩恵を得るために、二日目は別の場所に宿を撮ることに決めた。後から写真を見返して思った。そこが秋田市であろうと、盛岡市であろうと、上田市であろうと、香港であろうと、結局のところ撮る写真は変わらない。果たして、わざわざ遠くへ出かける必要はあるの...大人の休日倶楽部②〜一日先は知らざる事に候

    地域タグ:上田市

  • 大人の休日倶楽部①〜カメラと本を持って旅に出よう

    ついこの間「大人の遠足」とか称して、JRのフリーチケットを利用した日帰りの旅に出た。そして今回は「大人の休日倶楽部パス」を利用して、2泊3日の一人旅に出た。まあ僕には僕なりの事情もあり、旅に出かける必要があったのだ。「大人の休日倶楽部」は50歳になってから入会できるJR東日本の特典カードで、年に何回か「大人の休日倶楽部パス」というチケットを販売する。何種類かあるけど、僕が利用したのは「大人の休日倶楽部パス東日本」で18800円のものだ。これで5日間JR東日本管内の鉄道(新幹線含む)が乗り放題となる。指定券も利用できる(6回まで)。何だか俗世的小市民の典型のようで若干恥ずかしいけど、折角の特典なので利用することにした。そのチケットを利用した二泊の旅を数回に分けてブログに掲載していく。まず最初の目的地は、長野...大人の休日倶楽部①〜カメラと本を持って旅に出よう

    地域タグ:小諸市

  • 荷物を減らした先の光景

    少し前(前回)にビールの写真を掲載した。その何時間か後に撮ったのが、今回の写真である。所用の会食(平たくいえば飲み会)があり、それは午後4時過ぎにスタートし、午後7時前には終了した。この日は公共交通機関で来ていた。帰りの時間調整に少しだけJR秋田駅前を歩いた。まあ写真は大体いつも通りなので、別の話題に触れたい。それは荷物のことだ。最近、カメラが重く感じて仕方ない。正確にいえば重いというより、肩に食い込んで辛いのである。若い頃はカメラを重いなんて思ったことはなかった。単3電池が8本も入った大型バッテリーグリップ付のフィルム一眼レフカメラ、それに大きなズームレンズを付けて一日中歩き廻った。カメラバックにはこれまた大きな交換レンズが2~3本は入っていた。全く平気だった。いまはAPSのミラーレス一眼に小型単焦点レ...荷物を減らした先の光景

    地域タグ:秋田市

  • 昼ビールを飲もう〜秋田あくらビール

    この週末は暑かった。秋田市中心部に「秋田あくらビール」というクラフトビールの醸造所がある。夏季は昼間でもテイクアウトが出来るそうだ(知らなかった)。滅多に昼ビールを頂く機会はないけど、暑さも相まって異常なくらいに美味かった。これを一杯に留めたのは大いなる進歩だと思う。いやでも、もう一杯くらいは飲めばよかった。ちなみに「秋田美人のビール」を選びました。GRⅢ昼ビールを飲もう〜秋田あくらビール

    地域タグ:秋田市

  • マタギの町ふたたび、妄想がとまらない

    隠れ里の集落で写真を撮り、ついでに近くにある阿仁合の町に来た。周辺(マタギが徒歩で移動可能範囲)では最大の町だと思う。ここは慣れ親しんだ町でもあり、大体いつも通りの写真を撮った。駅前にある内陸線資料館には、クマの毛皮と剥製が展示されている。写真2枚目のクマは絨毯になっていて、自由に座ることができる。僕はこれを見ると機械人間に剥製にされた哲郎のお母さんを連想する(※銀河鉄道999)。哲郎が機械伯爵に復讐することを誓ったように、クマが人間に復讐に来ないか不安になる。万が一、僕がこれに乗ってニヤニヤしていることをクマの子供が窓からそっと見ていたら・・・。だから僕は少し触るだけにしている。大通りには人の気配はなかった。それでも大きな町である。隠れ里のマタギも熊の胆を売りに来て、そのお金で刃物を買ったり、銃弾を買っ...マタギの町ふたたび、妄想がとまらない

    地域タグ:北秋田市

  • 現代に残る隠れ里〜トンネルでしか行けない集落

    北秋田市の根子集落である。ここは驚くべき場所だ。四方を山に囲まれ、周囲から隔絶された集落である。摺鉢状となった地形に、約50戸、人数にして110人ほどの住民が暮らしている。集落への出入り口は、基本的にトンネルのみとなる。そのトンネルは昭和50年に完成したもので、延長575mで片側交互通行、途中2箇所に待避所が設けられている。トンネル完成前は、殆どの住民は山道を歩いて集落への出入りをしていたという(地図で確認すると、かなり遠回りの林道らしき道路は一応ある)。まさに隠れ里という表現がぴったりの集落だ。実際、ここには落人によって切り開かれたという伝説がある。多分当たらずとも遠からじだとは思う。でも、その由来は源氏側の落人という説と、平家側の落人という相反する2つの説がある。面白すぎる。ちなみにマタギ(銃を使った...現代に残る隠れ里〜トンネルでしか行けない集落

    地域タグ:北秋田市

  • ROKU GIN 〜「六」という名のジン

    僕のブログネームは「6x6」という。これは元々、二眼レフの写真を掲載するブログとしてスタートしたことに起因する。「6x6」というのは、二眼レフのフィルムフォーマット名であり、縦横6センチの正方形を意味する。ちなみに読み方としては「シックスバイシックス」となる。だがいつしか、僕は「ロクロク」とか「ロク」と呼ばれるようになった。最初は落語に出てくる胡麻塩頭のご隠居さんみたいだと違和感を覚えた(笑)。いまではすっかり慣れて、自分は「ロク」だと認識するに至った。前置きはそれくらいにして、サントリーにジャパニーズクラフトジンを名乗る「六」というジンが存在する。2017年の発売らしい。僕はその存在をつい最近知った。日本伝統の「桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子」6種類の成分が入ったジンだという。「六(ロク)」・・・。...ROKUGIN〜「六」という名のジン

  • 大人の遠足(後)〜戻る勇気、留まる勇気

    後編です。大洋酒造の蔵を出た僕は、中心部(大町)に足を伸ばす。いつも行く「お約束の場所」である。他にも肴町とか鍛冶町とか、いかにも城下町らしい町並みもあるけど、どうしてもここに来てしまう。もはやクルマで来たときと同じ状況になった。ただ一点、大きな違いがある。今日は鉄路で来たので、アルコールを嗜むことが出来るのだ。というわけで念願のランチである。狙っていた店は貸し切りで入れなかったが、他の店でビールと日本酒付きで食事をした。これで旅の目的の7割方は達成されたといえよう。公共交通機関で遊びに出かけ、お昼(夜でも良い)にビールなんかを頂いて、そして帰宅する。大都市圏では当たり前の行為かもしれないが、東北の田舎町では中々困難な作業なのである。どこかで「クルマ」が介在しないと実現しない。そもそも家から鉄道の駅までク...大人の遠足(後)〜戻る勇気、留まる勇気

    地域タグ:村上市

  • 大人の遠足(前)〜鉄路日帰りの限界点

    「きらきら日本海パス」というJR東日本の周遊チケットを使い、新潟県の村上市まで遠足に行ってきた。秋田県の羽後本荘駅から新潟県の越後下関までの区間(一部私鉄やバス路線含む)が、2日間2610円で乗り放題となるお得なチケットだ。細かいことをいえばチケットが使える前後の区間とか、そして特急券は別途費用が掛かるなど、これで完結はしない。そこには目を瞑ろう。諸事情から宿泊を伴う外出が難しいなか、このチケットを使えば、僕の住む秋田県から新潟県村上市まで日帰りで往復することが可能になる。重要なのはその点だ。新潟県村上市は僕の住む秋田県からの日帰り遠足を楽しみには、ほぼ限界点だと思う。もちろんコストと時間を度外視し、新幹線を利用すればもっと遠くへ行くことも可能だ。だがそれは遠足とは趣を異にする。鉄道で村上市に行けば、昼食...大人の遠足(前)〜鉄路日帰りの限界点

    地域タグ:村上市

  • 時には裏窓から春が見える

    浅川マキの歌う「裏窓」には圧倒される。作曲は浅川自身で、作詞は寺山修司。あの寺山修司である。寺山は、とにかく「裏」と名のつくものが好きだ。裏窓、裏町、裏通り、はてや裏人生。そして裏窓からは色々なものが見えるという。夕日、洗濯干し場の梯子、川、ときどき人の別れ、あした。やはり寺山は天才だと思う。実際窓からは色々なものが見える。それは内と外、光と影、生と死を繋ぐ「接点」でもある。そんな大げさなことばかりではない。今の季節、我が家の窓からは隣家の緑が見える。そして猫が大好きな場所である。時には裏窓からも気持ちの良い春が見えることもある。少し雑用が多く、また写真が撮れなくなってきた。これは少し前の写真だけど、賞味期限がほぼ切れるので無理やり掲載した。春だ、春だと思っていたら明日は明日はもう衣替え。もはや初夏である...時には裏窓から春が見える

    地域タグ:秋田県

  • 裏庭のモノクロ花

    「オタクの裏庭ではモノクロの花が咲くんですか」と聞かないで下さい。いくら我が家の裏庭でも、花はカラーで咲く。それを僕はモノクロで見たいということだ。問題は「撮る」ことではなく、その前段階の「見る」ことにある。まだまだ修行が足りない。それでも最近、花に限らず写真をモノクロで撮影するこ機会が増えてきた。写真を撮りたいという想いが戻りつつある。それだけに出来栄えが・・・。『8のつく日はwebにお花を』GRⅢ裏庭のモノクロ花

  • 昼下りの繁華街の光と影

    一時期、僕の撮る写真の3〜4割は昼間の繁華街(飲食店街、歓楽街)だったと思う。一つにはそういう場所が好きだ。それは町の縮図みたいな場所で、隠そうにも隠しようのないその土地の本当の姿が映る場所だからだ。夜に行けばもっと楽しいだろう。でも地理的な問題とか、時間的な問題で、なかなかそれは叶わない。だから僕は夜の町の姿を想像したり、そこで飲み歩く自分を思い描いたりしながら歩いて写真を撮ることに没頭した。いつしかそれ自体がエンターテイメントとなった。そのエンターテイメントにも、ここ暫くは諸事情から遠のいてういた。飲みに行きたいけど何らかの理由で飲みに行けない。その場所を昼間に歩く。これは楽しいことである。一方で体調や何らかの事情で飲みに行く状態にないとき。そんなときは昼間に歩こうとは思わない。これは不思議なものであ...昼下りの繁華街の光と影

    地域タグ:秋田市

  • 深いジャズ喫茶の話〜東松島 ABBEY ROAD

    宮城コンプリートのプロセスでは、幾つものジャズ喫茶にも立ち寄った。仙台市では、カウント、カーボ。栗原市では、コロポックル。登米市のエルヴィン、等々。何をもってジャズ喫茶と呼ぶという定義は難しい。そういう意味では未踏の店舗は多いかもしれない。それでも宮城県の主だったジャズ喫茶は殆ど網羅したのではないか。石巻市からの帰路、Googleマップで、「ABBEYROAD」なるジャズ喫茶を見つけた。折角の機会なので、旅の最後に立ち寄ることにした。ABBEYROADは、東松島市(旧・矢本町)の住宅街にあった。予備知識なしに訪問したところ、現地は本当に普通の住宅街だった。というよりお店自体も一般住宅の隣に建った車庫の二階にあった。クルマはその民家(大きくて立派な民家ですが)の門扉の中に停めることになった。少し困惑した。入...深いジャズ喫茶の話〜東松島ABBEYROAD

    地域タグ:東松島市

  • 今日は石巻日和(終)~闇が濃さを増す

    昼間に旧・牡鹿町(石巻市)への訪問を終えて、石巻市内のホテルに入った。翌朝、東松島の旧2町(矢本町、鳴瀬町)を訪れると宮城コンプリートが達成される。嬉しいというより、いささか疲れたというのが本音だ。最後は画像の検索とか、地図の確認とか、パソコン上の作も多い。自分の勘違いで集計がうまく行かず、二度手間(二度足?)も増えた。以前はそういう状況も楽しめたけど、ここ最近は先を急ぐあまりストレスになっていた。いずれにしても宮城コンプリート最後の遠征、最後の夜。そんな諸々にも終止符を打とう。日が暮れた石巻の町並み。夜の町並みを撮影しつつ、どこかの店で静かに祝杯をあげよう。たまには多少良いもの、例えばウニなんかを食べようと考えていた。だが習性とは業深いもので、結局は普通の安い居酒屋に入った。それで十分、いや今回はその方...今日は石巻日和(終)~闇が濃さを増す

    地域タグ:石巻市

  • 家の猫は本の匂いが好きだ

    石巻シリーズ掲載中だが、間に一回、猫の写真を挟む。特に意味はない。家の猫、銀次郎は無数の昼寝スポットを自在に使い分けている。最近のお気に入りは、僕の屋根裏部屋の本棚の前だ。飼い主が本好きだと、猫も本好きになるのかもしれない。ちなみにレコード棚の前では、しきりにスリスリして自分の匂いをつけようとする。あと僕が密かに恐れているのは、スピーカー周りでの猫の行動である。以前使っていたJBLではサランネットの感触が大好きで、爪でボロボロにしてしまったことがある。以降、ガードを付けたり猫との攻防が続いた。現在はスピーカーは小型化し、サランネットは付いていない。もしウーハー自体に爪をたてられたらアウトとなる。ウーハーには興味を示さないが、バックロードホーンの開口部(スピーカー下部の穴)に手を突っ込むようになり、心配して...家の猫は本の匂いが好きだ

  • 今日は石巻日和①~午後4時からの町歩き

    GW明け、次の週末。僕は宮城コンプリートを完成するため、宮城県方面に遠征した。最後に残ったのは、東松島市の旧2町(矢本町、鳴瀬町)、そして石巻市の旧・牡鹿町である。誤算だったのは、旧・牡鹿町である。僕は既に撮影済みのつもりで、画像管理ソフトと睨めっこしたが、どうしても見つからない。どうやら同じように半島の町である「旧・唐桑町」と混同していたようだ。というか、牡鹿町と目と鼻の先にある女川町に最近来たのに、何故その時に行かなかったのか。そもそも女川町は過去に数度来て、間違いなく撮影しているのに画像が見つからなかった。恐らく、フィルムだけで撮影したのだと思う。だからもう一度訪れたのだ。東北コンプリートの活動をしていると、こういうことの連続で、時に心が折れそうになる。東松島市の旧2町だけの訪問であれば、仙台を起点...今日は石巻日和①~午後4時からの町歩き

    地域タグ:石巻市

  • どうしても十和田に行きたかった(終)~夜を妄想する

    十和田バラ焼きを食べて、お腹は一杯になった。腹ごなしを兼ねて、もう少し歩こう。カメラのバッテリーはビンビンだぜ!。閑散とした昼間の繁華街を眺めて廻る。先日行った福島県の白河市と比べてみる。どちらも人口は約6万人。町の規模は大きくは変わらない。繁華街は十和田市の方が少し大きいだろうか。いずれにせよ、スナックを中心とした展開で、よそ者には敷居が高そうだ。居酒屋あたりでお腹一杯になってしまえば、他に入る店はないような気がする。締めのラーメンは白河でも無理だった。十和田ではスナックが良心的なセットを出しているが、まさか単身で乗り込んで、地元客の前でカラオケを歌うなんて考えられない。そもそも僕はカラオケが嫌いだ。もし他の客から歌えと言われたら、どんな態度で断ろうか。そんなことを妄想しながら歩く。実際に泊まるわけでは...どうしても十和田に行きたかった(終)~夜を妄想する

    地域タグ:十和田市

  • どうしても十和田に行きたかった(前編)~カメラを持ち忘れた日

    宮城コンプリートの件で、一応最後の訪問時の写真がある。それは一旦棚に置いて、刻はGW後半まで戻る。GW前半は福島(白河)への短い旅に出た。諸事情から旅に出る機会が減っていたので、久々の遠出に刺激を受けてしまったようだ。そして日帰りで青森県の十和田市まで出かけることになった。、それが今回の話の趣旨である。前篇後編の2回で掲載する。さて・・・。GWの短い旅の候補地でもあった青森県十和田市。当初は十和田に、ほぼ決定するつもりで計画(妄想)を練っていた。北回りから東北町とか上北町を経由して十和田市に入ろう、とか。となると六戸にも寄りたい、とか。折角だから久々に三沢にも足を伸ばしたい、とか。更には~、とか。迷ったけど、結局は福島県に出かけた。福島は楽しかったけど、青森に未練も残っていた。幸いGW後半には、特段の用事...どうしても十和田に行きたかった(前編)~カメラを持ち忘れた日

    地域タグ:十和田市

  • 宮城コンプリート達成〜全71市町村の撮影で感じたこと

    東北6県の全市町村(平成の大合併前の旧市町村単位)の町並み写真を撮影しようとしている。その試みを東北コンプリートと呼んでいる。すでに山形県(44市町村)、秋田県(69市町村)、岩手県(58市町村)での撮影は完了している。今回、宮城県の全71市町村での撮影を完了した。4県目のコンプリートであり、青森県と福島県の分を加えると、撮影済みの市町村は300を超えた。広さという意味で苦労したのは岩手県だったが、宮城県は「難解さ」に悩まされた。上の地図を見て欲しい。栗原市、大崎市、登米市、石巻市は比較的近いところに隣接し合っている。この4市だけで、旧市町村数は35にもなる。旧市町村を示す目印があるわけでもなく、現地に行ってもそこが何処なのか中々理解できなかった。他の東北5県では、一部の大きな市の周辺を除き、それぞれの町...宮城コンプリート達成〜全71市町村の撮影で感じたこと

    地域タグ:宮城県

  • 陸奥を北上せよ(終)〜心躍るその刹那

    唐突だけど、今シリーズ最終回となる。あとは移動しながら幾つかの町によったけど、旅行記は今回の三春町で終わりとしたい。思い起こせばGWの旅先として幾つかの場所を検討した。以前は物理的(肉体的、精神的)な限界点まで車移動することも厭わなかったが、最近はさすがに躊躇する。秋田県からの移動は、鉄道を使うことは現実的ではない(本当は鉄道で行きたい)。車で行くしかないとすれば、候補として次の5か所が挙げられた。①長野県上田市②富山県滑川市③青森県十和田市④青森県佐井村、大間町、風間浦村⑤福島県白河市①はブロ友のZUYAさんが訪問したので、今回はそれで満足した。②はyottinさんに以前に勧められ、これは行かなきゃと常に頭にある。距離とか混雑度とか優先順位とかあらゆる要素を比べて迷った。迷いに迷って今回は断念した。結果...陸奥を北上せよ(終)〜心躍るその刹那

    地域タグ:三春町

  • 陸奥を北上せよ④〜円谷英二ミュージアムでの一刻

    福島県矢吹町の次は、須賀川市である。周辺には多くの市町村があり、どのみち全ては廻れない。須賀川市は今回はパスして、次回探索の拠点にしようとかと考えていた。だが偶然地図で「円谷英二ミュージアム」を見つけてしまった。ウルトラマン、ゴジラを始め数々の特撮映画を手掛けた円谷英二は、須賀川市の出身なのだ。市の中心部に須賀川市民交流センターという立派な施設があり、その5階に円谷英二ミュージアムは作られ、なんと無料公開されている。昭和の漢としては素通りできない。しかも街なかのベンチにはカネゴンとかピグモンが座っている(笑)。しばし童心に帰り、ミュージアムを堪能し、次の目的地に向かうのであった。次回、こぼ旅のハイライトにして最終回。GRⅢ陸奥を北上せよ④〜円谷英二ミュージアムでの一刻

    地域タグ:須賀川市

  • 陸奥を北上せよ③〜知らない町を訪ねてみたい

    白河の夜は終わった。締めに白河ラーメンを食べたかったけど、満腹で果たせなかったことだけが心残りだ。翌朝も旅は続く。さあ陸奥を北上しよう。福島県には未踏の市町村が数多く残っている。他の東北5県(山形、秋田、岩手、宮城、青森)では殆どの市町村に行ったし、まだ撮影をしていなくても大体どんな町かは理解している。でも福島の町だけは分からない。今日の写真は矢吹町という町だ。失礼ながら、矢吹町という町のことをよく知る人は、世の中にそれほどいないと思う。僕も知らなかった。ざっくりといえば、白河市と須賀川市の間に位置する町である。面積は約60平方kmと小ぶりであり、人口は約1万6千人と標準(やや多め)的といえる。産業面での特徴はよく分からない。高速道路IC、新幹線駅、空港などが生活圏にあり、交通の便はすこぶる良いことは確か...陸奥を北上せよ③〜知らない町を訪ねてみたい

    地域タグ:矢吹町

  • 陸奥を北上せよ②〜もう一つの楽園

    今回宿泊したホテルはユニークで、とても面白かった。とはいえ現役のホテルなので、エピソードの掲載は断念する。中略。いずれにせよ午後4時にチェックインした。部屋で風呂に入り、缶ビールを飲んで休憩した。さっぱりしてから夕方の部に出撃することにした。前回記事の通り、京都での会社員時代に白河には何度も来た。その宿泊はお隣の棚倉町の旅館、ルネサンス棚倉というリゾートホテル、そして新白河駅近くのビジネスホテルを利用した。最初は棚倉町の旅館を利用した。ところが僕の上司がそこで金縛りに逢い、しかも部屋の額縁の裏に怪しい御札を発見するという漫画みたいなエピソードが発生した。本人は真顔で「落ち武者が枕もとで〜」と宣う。そういうことを普段は決して言わない人なので、関係者は騒然とした。結局は「白河の関のイメージから来る思い込み」と...陸奥を北上せよ②〜もう一つの楽園

  • 陸奥を北上せよ①〜白河関のこちら側(昼)

    GWのわずか一泊二日の旅。これを機に町で写真を撮る生活を取り戻したいと思っている。久しぶりに複数日に渡ってシリーズ物(4回くらい?)で町の写真を載せる。「陸奥(みちのく)を北上せよ」という一連のタイトルとなる。今回の短い旅の舞台は、福島県の白河市である。白河市は京都で会社員をしている時代に5〜6回出張で来たことがある。当時、僕は京都市の山科区(のち伏見区)に住んでいた。転職に伴い住んだ山科区は「逢坂の関」に程近い場所にあった。隣町が滋賀県の大津市であり、大津市に行く際は逢坂の関を越えていく。歴史的な名所を普通の生活道として使うことに困惑した。その逢坂の関から出張で白河の関に行く。なんと面白いことかと思った。白河から先は「東北」。そんなイメージと重なり、ワクワクしたことを覚えている。いまでは東北に住む身とな...陸奥を北上せよ①〜白河関のこちら側(昼)

    地域タグ:白河市

  • 街撮り写真の神様へ

    上原稔様貴方が亡くなってから4年もの月日が流れました。貴方がいない世界で写真を撮ることは砂を噛むような感覚です。4年目を迎えたその日、僕は重い腰を上げて東北の町で写真を撮っていました。ふと見上げると、「X」を描く飛行機雲が流れていました。嗚呼、これは貴方だと、直感しました。僕の周りの景色も随分と変わってしまいましたが、生ある限り、何かを撮り続けていこうと思います。GRⅢ街撮り写真の神様へ

  • 13年の誕生日を迎えた猫・銀次郎さん

    <13歳になった銀次郎さん><13年前の銀次郎さん>本日4月24日は、銀次郎さん(我が家の猫)の誕生日である。満13歳になった。銀次郎さん、おめでとうございます。13年もの間、一緒に生活してきたと思うと、感慨深い。先代の猫「チビ」は2010年に13歳で亡くなった。ひとつ年上のボス猫「シャトン」は翌2011年に15歳で亡くなった。そのボス猫と半年ではあるけれど、共に暮らし育てられた銀次郎。命は繋がっている。これからの時間を慈しむように大事にし、共に生きていこうと思う。見て下さい→→2019年4月記事「猫・銀次郎の成長(番外編)~我が家の猫物語」X-PRO3/XF56mmF1.2RWR13年の誕生日を迎えた猫・銀次郎さん

  • 宮城コンプリートいよいよカウントダウン

    (おまけ)大崎市にある化女沼レジャーランド跡。ルート上にあり何度も行くことになった。久々に東北コンプリートの話題である。東北コンプリートとは僕のライフワークで、東北6県全ての市町村で町並写真を撮影することである。市町村は国土地理院の平成15年時点のデータに準拠している。つまり平成の大合併前の旧市町村単位である。僕の集計では6県で全401の市町村数となる。既に山形県(44市町村)、秋田県(69市町村)、岩手県(58市町村)は完了している。その後は苦戦していたが、宮城県71市町村のうち66市町村での撮影を終え、残すところ5市町村となった。順調にいけばあと2回の遠征で宮城コンプリートとなる。宮城県は市町村合併の多かった県で、石巻市(8)、登米市(9)、栗原市(10)、大崎市(7)の4市だけで35もの旧市町村が存...宮城コンプリートいよいよカウントダウン

  • 猫たちの午后~Cat Day Afternoon

    ある日の午后のことだった。家の猫、銀次郎が窓から外を眺めている。季節柄、外猫たちの往来が増えてきた。勢い銀次郎のパトロール頻度も多くなる。この窓の下は外猫銀座と言われるほど、数多くの外猫が行き来する。監視をしながら銀次郎は、春の空気を吸って気持ちよくなってウトウトするのが常である。監視が機能しているとは思えない。そこで僕は、こっそりと外に廻って、監視している銀次郎の様子を撮影しに行った。それがこの写真である。抑止力として機能しているのかどうか、それは写真を見た諸兄(姉)の判断に任せる。網戸が紗のような効果を発揮し、不思議な味わいの写りとなった。X-PRO3/XF35mmF1.4猫たちの午后~CatDayAfternoon

  • ディープ東鳴子~これはもう近代遺産といえる

    宮城県の東鳴子温泉、いさぜん旅館である。東鳴子温泉は広義な範疇では「鳴子温泉郷」に属するが、厳密にいえば鳴子温泉とは離れた所にある別の温泉地である。一時期、僕は東鳴子温泉の湯に魅了され、足繁く通ったことがある。当時、営業していた12軒の旅館すべてのお湯に入ることを目指していた。結果、最後の一軒は完了前に廃業してしまい、達成することはできなかった。現在では更にもう1軒廃業し、10軒の旅館が残っている。全て湯治宿の流れを汲む本格温泉である。中でもこの「いさぜん旅館」はお気に入りで何度か泊まった。僕の中では東鳴子のホームグランドだ。館内には猫が歩き廻る。初めて来たとき、入り口のソファでは猫が寝ていた。宿泊台帳を記入しつつ、「この猫、名前なんていうのですか?」と主に聞いたことを思い出す。主は「うーん、それはうちで...ディープ東鳴子~これはもう近代遺産といえる

    地域タグ:大崎市

  • それぞれの「Perfect Days」

    映画「パーフェクトデイズ」を観た。これで二度目である。「二回目を観たい」と思う映画は数多くあるけど、実際に映画館で「二回目を観た」映画というのは余り記憶にない。少なくとも、ここ15年では初めてだと思う。「パーフェクトデイズ」は、ヴィム・ヴェンダースが監督を務め、役所広司が主演した作品だ。ヴィム・ヴェンダースは僕の大好きな映画「パリ・テキサス」の監督であり、相性が悪かろうはずもない。ストーリーを追うことに意味がある映画ではないが、大体次のような話だ。東京でトイレ清掃員としては働く中年の男、平山(役所広司)。彼は木造の質素なアパートに殆ど物を持たず一人で暮らしている。その生活は大体において同じルーティンの繰り返しだ。早朝、近所のお寺の竹ぼうきの音で目覚め、布団を畳んで身支度をする。育てている植物に霧吹きで水を...それぞれの「PerfectDays」

  • 裏庭で河津桜咲く〜遅まきながら確実に

    裏庭で河津桜が咲いた。ここは秋田県なので、大体梅と同じ時期に咲く。梅は2月に咲くものじゃないか?そう思う人も多いだろう。いや1月に咲くと考える人だっている。僕の住む地では梅は3月末から4月頭に咲く。その時期のずれについては、今回はどうでも良い。人間社会では色々なことが起きる。世の中の成り立ちそのものが劇的に変わってしまうこともある。それでも桜はきちんと咲くのだな。それどころか、更に花開くための準備も万端なのである。生とは力強いものだ。『8のつく日はwebにお花を』X-PRO3/XF90mmF2.0LMWR裏庭で河津桜咲く〜遅まきながら確実に

  • 黒石こみせ通りにて至福の刻を思い出す

    青森県黒石市の中町こみせ通り。この通りが好きで、過去に何度も行っている。通りにある元遊郭の中村旅館にも何度か泊まっている。いつのシーズンに来ても良いけど、やはり真冬が最も風情がある。今回は雪が全くない春の時期の訪問となった。素でこういう町並みが残る地域も少なくなった。中町こみせ通りは観光地ではあるが、それ以上に生活する地元の町でもある。通行人も、観光客2:地元客8くらいの割合だ。地吹雪舞う真冬のこみせ通りをもう一度歩きたい。津軽の地酒を飲んで、まっくらなこみせ通りを歩いて中村旅館に戻る。あれは至福の刻だったんだなと思う。次の冬の楽しみに取っておこう。追伸:以前であれば2~3日で掲載し終わった分量の記事を丸2週間以上掛けて掲載している。もう少しペースアップしたいものだ。X-PRO3/XF10-24mmF4R黒石こみせ通りにて至福の刻を思い出す

    地域タグ:黒石市

  • 黒石つゆ焼きそばを食す

    もう何年前のことかは覚えていない。でも初めて「黒石つゆ焼きそば」を食べた時のファーストインパクトは衝撃的だった。どういう食べ物かは事前にリサーチ済みではあった。いくらリサーチしていても、いざ実物が目の前に置かれると動揺を抑えることはできなかった。それまで培ってきた「食の概念」のタブー(禁忌)を犯しているような背徳感に困惑し、また同時にワクワクもした。目の前の焼きそばからは、「多分こういう感じだろうな」と想像する通りの香りが漂っていた。そして実際に食べても想像通りの味がした(笑)。スープだけは若干想像より甘めだった。その初体験以降、幾つかの店で、都合7~8回は食べたと思う。時折無性に食べたくなる中毒性がある焼きそばだ。今回久しぶりに、その「黒石つゆ焼きそば」を食べた。店は黒石駅前の「すごう食堂」を選んだ。初...黒石つゆ焼きそばを食す

    地域タグ:黒石市

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