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ほぼ廃人と化した女が吐く、ネガティブ詩やら散文やら

悲しいとき、苦しいとき どうにもならない感情が噴き出したとき しきりに浮かぶ、言葉たちを この場に紡いで落とします。 (無断転載禁止! Reproduction Prohibited without permission.)

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2012/07/15

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  • 涙色の夏

    私は ぬけがらまばゆい夏の 花火も祭りも笑顔も 青空も 皆涙色に霞んで私の目には 映る悲しく光る夏の視界は 涙色の思い出がいっぱいあの子が突然消えたのもあなたに突然別れを告げられたのも夏だった胸の傷が まだ痛い夏が来る度 思い出すずきん・・・と深い 涙の傷がひとつ またひとつと増えて行く私はぬけがら切なく光る夏の視界はいつの日も涙色#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#悲しみ...

  • 地下の住人

    ぎらぎら太陽の前では暗闇に居るしかなかったの近くに寄ると 焦がされて火に包まれてしまっただろうからだから私は自ら 暗闇に棲息することを選んだやがて私は暗闇から出られないようになった地上に出たい空を見たいと暗闇が 深ければ深いほど思うものなんだねこのままでは朽ちて行くだけ光を見つけよう光を光は地上では見えづらい闇に棲息しているからこそ光はより輝いて見える濁った涙で目が霞んでも風が去っていくように祭り...

  • 背中の十字架

    顔は ないほうがいい自分が見たことのない後ろ姿のほうがいい背中に背負った十字架を晒しながら歩くほうがいい十字架の重みに堪えられなくてときに闇に沈むけれど何とか 地上に出て雨のあとの輝く街に溶け込みたい人々の背中に十字架が見える十字架が見える小さな十字架大きな十字架朽ちかけた十字架人は皆それぞれの十字架を背負って 歩く自分では見ることのできない十字架を#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエ...

  • 放置プレイ

    どんなに苦しくてもこの世はいつも放置プレイだから私はこの苦しみの感情を空に託すことを覚えた風に任せるよう努力したそしたらいくらか楽になった髪の一本一本に流れる苦しみや胸をえぐられるような悲しみは全て空に全て風にでも本当は温かな眼差しが欲しい暖かな手が欲しい温かな見守りが欲しいそう思いながらこの感情たちを夏空の星ひとつひとつを紡ぐように言葉の星座にして今日もまた放置プレイに堪え続ける#ネガティブのま...

  • わたしはわたしの思いを探す

    まどろみの中怖い夢を見て目覚めても何の夢を見たのかいつも 忘れているわたしはわたしの思いをどこかに置いて来てしまったの?それなら探しに行かなくちゃ遠くの海辺やあなたの夢の中や過去に色褪せた街のどこかに遠くの海の砂浜で真っ白な貝を探すように他の誰かとの夢を見ているあなたの夢の中をまさぐるように過去の街のセピアの中に色を見つけるように探しに行かなくちゃわたしはわたしの思いが眠っていそうなその場所へ思い...

  • 涙漬けになるまで

    胸の鉛が苦しい涙の分だけ鉛になって胸につかえているから深い悲しみ 背負ったままで 湖ひとつ出来るほどの涙を抱えているから泣いて泣いて体中が 涙漬けになるまで泣いて泣いて私の涙で 鳥たちの 空飛ぶ羽が重くなるまで泣いて泣いて私の涙で 花たちが その首をもたげるまで泣いて泣いて心ゆくまで泣き明かしたい#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#悲しみ...

  • 夢も見ないで私は泣いた

    夢も見ないで 私は泣いた大切な あなたも消えたひとりぼっちの 私にもう 夢は見られない胸の鼓動が闇に溶けてはまた 戻って来る心は闇一色でもう夢は 見られない手探りで 夢を探す誰かの残り物の夢でもいい朽ち果てた夢の残骸でもいい夢が 見たい夢が 見たい歪んだまま 伸びた親指の爪を 見つめながら夢も見ないで 私は泣いた#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#悲しみ...

  • 空が泣いている

    空が 泣いている空が 泣いているしとしと しとしと絶え間なく空が 泣いている街中が涙に 潤んでいる涙に 潤んでいる傘の花が街中に 咲いている人々は傘の花の下自分の代わりに泣いてくれる空に気づかずいつもの日常を送ってる空が 泣きやむと街は空が残した涙の粒に 照らされて 輝く人々の ケガレが浄化されたように真夏の青と白と緑だけの世界が戻って来る浄化された人々もいつの間にか輝いて傘の花が一斉に散る空が ...

  • いなくなった心を探す

    蝉の鳴き声夏の 証火照った体を夜風が冷ます今夜もまたわたしはいなくなった自分の心を探してる時の流れに逆らって遠くへ行った心を 探す戻っておいでいま ここにそう呼びかけても一向に帰って来ないわたしの心戻っておいでいま ここに太陽がどっぷりと沈んだあとの真夏の夜の夢明かりは 優しいだから戻っておいでいま ここにわたしはわたしに呼びかける闇色の風 なみだ星夏の足音 長くて短い一瞬の 人生#ネガティブのま...

  • 月光第三楽章の思い出

    大雨が 奏でる曲は月光の第三楽章に 似てる思い出の 第三楽章ジャズしか聞かなかったあなたが「月光は 第一楽章より第三楽章のほうが良いね」と言ったそんな ほんの些細なことでもあなたのシャープな感性と私の感性とが重なると心が踊った二人の心が重なって月光第三楽章の音色はより クリアにこの耳に響いた大雨と月光第三楽章が二人のために演奏してくれている気がしたあなたの 穏やかな瞳の中にはいつも 深い傷が見えた...

  • 明日の重み

    日々の生活が 重たくて重たくてやり過ごすのが やっとで気分転換する気力さえない病という名の暗雲が常に 私の周りを覆い尽くして前が 見えない生きているだけで全てが 重たい体を引きずるように 重たい生きることはこんなにも 重たいことだったの?楽しいこともあったはずなのにそれはいつも 忘却の彼方生きることが 生活が余りに 重たくて全てを捨ててどこかへ逃げてしまいたくなる一体 何の罰なのだろう一体 私はど...

  • フツーに死にたいけど何か?

    お腹が空いたから何か食べたいのと おんなじに苦しいから 死にたいの眠くなったから寝たいのと おんなじに苦しいから 死にたいの苦しいから 死にたい食べるのが 当たり前のことのように眠るのが当たり前のことのように死にたいのも私のとっては当たり前のことなのなのに死ぬことだけを禁止されるのは なぜ?空腹なのに食べてはいけないと言われているようで死にたいのに死んではいけないと言われるのは理不尽でしかない苦し...

  • 刹那の桜

    春なのに 震える心過去の私が今の私を嗤ってる嗤わないであの頃の私何も知らない子供だった癖に春なのに 真冬の心街は すっかり春めいて桜の声も 聞かれるのに私の心はいつも はだか木桜さくら刹那の さくらさくらの 春は今年も 私をよけて行く刹那の 桜よ私の元へも どうか その姿を見せて刹那な 私はあなたを 見上げて刹那の 楽しみ過ごすから一夜限り一夜限りでかまわないから#ネガティブのままでいい#シニア女性...

  • 全て失って

    大事なものは白猫と明日のごはんたった それだけ未来の絵は私の眼には 映らないし夢を見ては 破れ地に 叩きつけられた傷の後遺症がこの胸に 残るから私より ずっと暖かな白猫の 体温をこの手で大事に守るだけお前はいつも暖かかったあんなに大事に守って来たのに私はそれすら奪われた失うものはもう何もない何もない#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 苦しみの繰り返し

    苦しい苦しい苦しい苦しい潰れる潰れる潰れる潰れる今日も一日よく苦しんだ一日の終わりに大きくひとつため息をついてわたしは自分で自分を褒める束の間の眠りから覚めると また明日の苦しみが音も立てずにやって来る明日は堪えられるだろうか苦しみの一日は 長い灼熱の太陽に青い空に死を 夢見て苦しいだけの今日を 生きるその繰り返し繰り返し苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい潰れる潰れる潰れる潰れる一日は一生はわたしには...

  • ひとりきり ひとりきり

    海が轟くほど ひとりきりひとりきり空が割れるほど ひとりきりひとりきりひとりきりの夜は 寒いひとりきりの夜は 虚ろ差し伸べてくれる手もなくて私はいつも 空(くう)を 掴む夜空に星座も探せぬほどひとりきりひとりきり週末も祭日も 私には 関係ない季節を忘れるほどひとりきりひとりきり笑っても泣いてもこの世から 道を外れたようにひとりきりひとりきり道が外れていることを教えてくれる人も私には ないひとりきり...

  • 夢依存

    アルコール依存の人がもう一生酒を飲まないそれしか治療法がないのと同じわたしの今の苦しみは夢依存虚構でしかない甘い夢に逃げて逃げて現実に戻るとそのつらさからまたもっと甘い夢に逃げるその悪循環だからわたしはアルコール依存の人が一生酒を飲まないのと同じように一生夢は見ない私の見る夢には中毒性があるしっかりと現実と言う大地に立って未来を夢見るのとは違う虚構でしかないでも甘い甘い夢夢に逃げたら現実はどんどん...

  • 私の内なる感情たちよ

    怒涛の如き感情が胸の内側からここをあけて!と叫んでる悲しみ苦しみ痛み怒りそんな 負の感情ばかりが胸の内側で 暴れるなのに私はそんな感情たちを抑えつけいつも 冷静な自分を装うこの感情たちを思い切り開放させてあげたい苦しみの大地に立ち悲しみの空を仰ぐこの世界に悲しみ苦しみ色の景色を存分に描いてみたいそれができないから私の感情たちは行き場を追われるように私の胸の内を叩いて 叩いて叩きつける私の内なる感情...

  • 過去に生きる

    すがるように 過去を追う色褪せないように大事に大事に していても知らぬ間に 過去はセピアに染まってる私に未来は ないからただ過去を追い過去に生きる色褪せないように色褪せないようにそれでも時は 無情に過ぎ去るすぐに色褪せセピアに染まるセピアの過去に すがりひたすらに 追いかける無情な 時の流れに無駄と 知りつつ 哀しく 逆らう#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 抜け殻

    抜け殻非日常の夢のあと非日常の甘い夢は浸かれば浸かるほど抜けられなくなる日常に戻ってもただ呆然と夢の名残りを追っている日常から逃げて逃げて夢の時間を重ねれば重ねるほどまた 抜け殻麻薬のように禁断症状に苦しむことがわかっていても甘い夢に浸かりたくてまた 抜け殻あと一回だけあと一回だけと自分に言い聞かせて夢に浸かってはまた 抜け殻日常の孤独を受け容れられなくてまた 抜け殻本物の廃人になりそうな 夜#ネ...

  • 風の唸り

    風が 唸っている風が 唸っている風が 唸り声を上げているあれは冬の海から渡って来た風だ風の唸りは私の唸り自分を覆い尽くす殻を必死で 蹴破ろうと風と一緒に唸ってる風の唸りは私の唸り現実へ通じる道に何とか出ようと風と一緒に唸ってる風の唸りは私の唸り長年 閉め切った窓はなかなか開かなくて何とか開けようと風と一緒に唸ってる風が 唸る私が 唸る殻を破るために現実へ出るためにひとりじゃないと感じるために風が ...

  • わたしを取り戻す旅へ

    蝶が羽を広げるのも人の一生も同じ一瞬のきらめきどこかから産声が聞こえるのも誰かが息絶えるのも同じ一瞬のきらめきわたしがあなたを愛した時もあなたとの別れに涙したことも同じ一瞬のきらめき時を遡って過去へ 出かけようわたしを取り戻すためにいつか今 この時が過去になったらわたしがまたここに来る未来のわたしがわたしを取り戻すために#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...

  • 号泣する空

    空が 号泣している空が 号泣している水の玉が幾つも幾つも窓を 這う電線に水の玉が 幾つも幾つも連なっている気がつけば 雨涙を心の奥底に封印している私の代わりに空が泣いてくれると人々が私の悲しみを知ってくれるようでなぜか どこかありがたい傘も 役に立たないほどの土砂降りでみんなの服を濡らすだけの涙をそうよ 私は心に 持っているの冷たいでしょう?悲しいでしょう?街中を濡らすだけの 涙をそうよ 私は心に...

  • 幻想芝居

    暖かな冬の陽射しに安堵して悲しみ 喜び幾年月目をつむれば蘇る私が輝いていた日々もうたかたの群集劇消えてなくなる夢のあと私の確かな日々はどこ?もうどこにも見当たらぬそれも全ては幻想だからただひたすらに楽日まで演じるだけの幻想芝居大根役者の幻想芝居#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 闇巡り

    夢 断たれて闇巡り巡る闇には時折 光垣間見えるは青い空夢 断たれて闇巡り耳を澄ませば街の色平和な人の笑い声夢 断たれて闇巡り気がつけばこの両手にはたったひとつの夢さえも残ってはいなかった思い切り堕ちて行こう夢 断たれて闇巡り#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • めでたくもない誕生日

    毎年毎年 同じこと誰にも祝ってもらうことのない誕生日がいつもと変わらずに過ぎたまた何の中身もない一年という年を重ねためでたくもない誕生日空を見上げて宇宙を思う広大な宇宙にとって人間は塵に同じ私が 塵に過ぎないならば風に吹かれて消えるだけ私が塵に過ぎないならば悩むことなど 何もない私が塵に過ぎないならば宇宙を 実感することが出来る塵に過ぎない自分を感じたくて空を見上げて宇宙を思う永遠の楽に辿り着きた...

  • 靴音だけそばにいて

    あなたに ずっとそばにいてなんて 贅沢は言わないただあなたが 私の家に来るときの革靴の足音だけ そばにいてあなたが うちのドアをノックするときのトントントントン といつも4回鳴らす その音だけ そばにいてあなたから漂う煙草の匂いその残り香だけ そばにいてそれだけでもあなたがそばにいると思える私は贅沢な女じゃないの愛された記憶がないからこの世に ひとりでも私を 気にかけてくれる人がいるそれだけで 十...

  • 白猫ねむれ

    ねむれ ねむれ白猫 ねむれおそらにのぼって白猫 ねむれあそべ あそべ白猫あそべおそらにのぼって白猫あそべいたかったねくるしかったね病だらけでつらかったねなのにお前はいつも いつも生きようとしていたね二人でたくさんの病を乗り越えたねよくがんばったねほんとにほんとにえらかったねだからお前はおそらにのぼってようやく楽になったんだねねむれ ねむれ白猫ねむれまたお前に会えるその日をわたしは待っているよあそべ...

  • 風に 水に 花に 雲に

    私は 風になりたい風ならばあなたのコートを 翻して私の居場所を知らせることが 出来るから私は 水になりたい水ならばさらさら 流れてあなたの 疲れを洗い流すことが 出来るから私は 花になりたい花ならば思い切り 開いてあなたの心を 和ますことが 出来るから私は 雲になりたい雲ならばぽっかり浮かんであなたを 暖めることが 出来るから風に水に花に雲になってあなたを 抱きしめたい今の私では何も 何も出来ない...

  • 孤独の餌食

    木の葉が ざわざわ揺れるだけで私の心は大きく揺れる明けない夜に突き落とされてひとりずたぼろに傷ついた心を薬で麻痺させて何も感じないようにする横たわると血が騒ぐぐるぐるぐるぐる血が走るから体が 熱い眠れない私は ひたすら夜明け前にすがりつくもう朝が来ませんようにと手を 合わす冷めた珈琲晩夏の香り孤独の餌食母の骨#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • ケガレた苦しみ

    ケガレてしまった苦しみはケガレた分だけ罪深くケガレた分だけずっしり重いケガレてしまった苦しみの居場所はいつも闇の淵暗い暗い闇の淵はケガレたものたちの集まり何層にも積み重ねられた重い重い罪のいる場所でも闇の淵にいるから光も 見える#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 散り時を受け容れて

    曇りガラスから漏れる灯りがあちこちに星のように点在するその 小さな灯りすら得られなかった自分に苛立ち悲しんでも 意味はない名前も知られぬ花たちの如くただ一厘寡黙に 咲き寡黙に 散る「何のために生まれて来たの?」そんな愚問を一切持たずただ季節を受け容れて咲き季節を受け容れて散るそんな名前すらなき花の如くこの人生という季節を黙って 受け容れて散ることができたならもう悩むこともない自意識に苦しむことも失...

  • 終わらない旅

    わたしがわたしから誕生してわたしが成長して大人になったわたしがわたしと結ばれて現在のわたしが過去のわたしに戻ってわたしを やり直そうとしても宿命からは逃れられなくてまたわたしがわたしから誕生するそこにあなた は介在しない絶対的孤独圧倒的孤独希望と絶望の繰り返しパラドックスから逃れられない終わらない旅映画「プリデスティネーション」を見て浮かんだ詩です。見てない方には何のことかわからないかも。YouTube...

  • 悲しみに耽らせて

    せめてゆっくりと絶望に 浸らせてせめてゆっくりと悲しみに 耽らせてせめてゆっくりと苦しみを 味わわせて現代の文明はデジタル化だの何だのと余りにもせわしく進んでじっくりと 悲しむいとまも ないゆったりと 苦しむいとまもないそんな現代に私は着いて行かれなくて悲しい時は存分に悲しんだほうがいい絶望している時はどっぷりと絶望したほうがいい誰にでも悲しいことやつらいことがあるのにそれを感じないように感じない...

  • わたしは死んだ

    平成11年11月10日わたしは 死んだ死んでしまったわたしはただ悲しみの陽が暮れるのを見送り苦しみの陽が昇るのを迎える春も 夏も秋も 冬もうわ言のような繰り返し暦の外で人々の今日を見る明日を見る終わらない終わらない平成11年11月10日わたしは 死んだわたしは死んでしまったからもう何も出来ないのもう誰にも会えないのただ成仏できない魂になって何十年もこの部屋にいる平成11年11月10日わたしは 死んだ今日も悲しみの陽...

  • この体から抜け出して

    わたしのこの目は虫のよう一枚の木の葉の緑に草原を見るわたしの耳は傘の花雨のひと粒ひと粒を弾いた音で 歌を聞くわたしのこの手は枯れ木のよう血管の一本一本が枝のように走ってるだからわたしはこの体から抜け出して空の青さに混じりたい海の深さに沈みたいこの体から抜け出して#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...

  • 苦しみの数

    ひとつふたつみっつよっついつつむっつ・・・・・苦しみの 石つぶてなら抱えきれぬほど持っているのにひとつ・・・・ふたつ・・・・・?咲き乱れる 春の花はいくら 記憶の糸をたぐってもただの一厘も見当たらなくて私の人生に春という季節はなかったの?そんなことはないきっとふたつやみっつはあったはずでも余りに遠い昔のことでもう思い出せなくなっているひとは 悲しいつらい出来事にざくりと深い傷を負うと楽しい出来事な...

  • 花はなぜ咲くの?

    散るのがわかっていて花は なぜ咲くの?冷たい風にさらされても豪雨に濡れてもなぜ咲くの?死ぬのがわかっていて人はなぜ 生きるの?苦しみに喘いでも悲しみに涙してもなぜ 生きるの?その答えはきっと誰も持っていないいつか散っても朽ち果ててもただ花は咲きつづけるいつか死んでも泣きながらでも人は生きつづける生きたいという本能と死にたいという本能がいつも私の中で錯綜しているそして今日も死にたいと思いながら生きて...

  • 季節さえ忘れ果て

    何だか暑かったから今って どの季節?と ぼんやり思いさあ・・・?春か夏じゃない・・?と 適当に流す余りに 疲れると季節も時も思考も自分の名前さえ忘れ果ててしまう忘れたいのに忘れられないあの人はまだ私の胸の痛みになっているのにただ ただ忘れたくて眠りたくて早く 眠りたくて季節なんかどうでもいいあの人は もう関係ないと乱れたベッドに倒れ込む#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 行方不明の風を待つ

    全ての草木が生きものが伸びやかに 鮮やかに 輝くこの灼熱の中で私は ひとり行方不明の風を 待つ穏やかな優しい風をひとり 待つ風に この身を任せたくてそうしなければ私は変わらぬ 不安の冬から脱することができないから風の行方は わからない行方不明になるのは最高の贅沢風にこの身を任せれば楽になれると知っているから私は ひとり行方不明の風を待つ#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#人間#人生...

  • おかえり が聞こえない

    お前の淹れる珈琲は美味しいな とあなたはいつも言ってくれたね淹れ方がいいの と得意になって私は言ったね今は自分一人のために珈琲を 淹れているひと雨ごとに季節は 流れ目まぐるしく変わる 街並みにひとり を知ったおかえりおやすみいってらっしゃいそんな台詞たちはもう 必要なくなった自分のために珈琲を淹れてひとりで未だにつぶやくのただいま おかえりいってきますもういってらっしゃいが聞こえないもうおかえり ...

  • 勝ち負けの後ろに

    勝ち負けを競うそのずっと後ろに人々の人生があるのそれぞれのペースで歩いたり 転んだりしながらそれでも懸命に皆前へ進んでいるの勝ち負けを競うそのずっと後ろに人々のドラマがあるの上手く 歩けなくて四つん這いになって膝から血を滴らせながらそれでも 前に進むそこに感動があるの勝ち負けに興味はない誰に負けてもかまわないただ自分にだけは負けないで涙を零しても血を流しても自分にだけは負けないでゆっくりでも転んで...

  • 街中の涙

    悲し過ぎて苦し過ぎて狂ったように笑う余りにも 悲しいと泣くことができなくなる心の部品が 壊れたみたいにむしろ おかしくて笑えて仕方ないひたすら 降りつづく土砂降りの雨みたいに思う存分 泣いてみたい草木を濡らして歩く人を濡らして街中を濡らして何もかもがびしょ濡れになるまで泣いてみたいできることなら誰かにすがりつきながら私の涙で街中を ずぶ濡れにしたいそうしたら私の悲しみがみんなに伝わるから#ネガティ...

  • ジャンキーな自分を見つめて

    「やり直しのきかない人生なんてない」その言葉を 信じたいあなたにすがりついてながらえる日々はもう終わりにしなきゃいけないあなた という暖かい生ぬるい部屋に別れを 告げて私は ひとりで歩き出さなきゃいけない絶対的な孤独に襲われても偽りの甘い言葉をかけられても私は ひとりで歩き出さなきゃいけないジャンキーな自分をしっかりと見つめてそこから抜けるための一歩を踏み出さなきゃいけない虫が地中から 這い出すよ...

  • わたしはわたし

    わたしがわたし として産まれてわたしがわたし として成長してわたしがあなたに恋をしてわたしはあなたに成り替わるわたしはあなたに捨てられてわたしはわたしを見失うわたしはあなたじゃないわたしはあなたじゃないあなたがいなくなってもひとりぼっちになってもわたしは わたしわたしは わたしをちゃんと取り戻すために二人じゃなくひとりで頑張らなくちゃひとりで乗り越えなくちゃひとりで立ち直らなくちゃできるはずわたし...

  • 離脱症状に堪える

    いつも遠い目をしてあなたは何を見ているの?すっかりジャンキーになった私はもう希望という名の妄想を抱く気力さえなくて目の前にある欠けた茶碗や紙くずやそんな がらくたたちがカタカタと音を立てて襲って来る離脱症状に堪えるこれを乗り越えなくては私は終わってしまうからジャンキーになった私をあなたは見てはくれなくて遠い目をしたあなたが何を見ているのか私にはわからなくて遠い目をしないでお願いだから私を見て#ネガ...

  • 生きるために必要なもの

    私が生きるために必要なのは水と 酸素とあなたの 体温その体温を 突如 失ってある日 私は生きながら死んだ#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 麻薬の思い

    あなたと体を重ね合わせたそのあとは抜け殻になったこの心を持て余す抜けられないまるで 麻薬この依存を断ち切るには余りにも 孤独で呆然とテレビの画面を眺めてはどうやってこの現実を受け容れようかと思考できなくなった頭で 思う麻薬の快感などいっときのものですぐに離脱症状に苦しめられるとわかっていてやめられないあなたへの思いは麻薬抜けられなくなった沼依存心が 潰れる心が 潰れる#ネガティブのままでいい#シニア...

  • 真面目だねって言わないで

    真面目だねって 言わないでください真面目なんて私にとっては褒め言葉でも何でもありません私は思い切り不真面目に生きたかったんです不真面目にだけど生きることが余りに苦しいと人は 真面目に生きるしかないんです苦しみの中で不真面目になるともっと苦しくなることがわかっていたから私は真面目に生きざるを得なかったんですいつか楽になる日が来たらそのときは周囲が驚くほど不真面目に生きたいと思います思い切り不真面目に...

  • 心の破片が刺さって痛い

    心の破片が刺さって痛い安物の湯呑みみたいにわたしの心は欠けているから心の破片を修復しようとセメダインでくっつけてもガムテープでつなげてもくっつかないつながらない欠けた心で見る夢は不自然なまでに明るくて突如 消えてみたりする切れかけた電球みたいに正常さを失った心心の破片が刺さって痛いいつか粉々に砕けた心を海に 流してみたいいつか粉々に砕けた心を土に 埋めてみたいそしたら楽になるのだろうか正常な心より...

  • 涙を込めて渡した手紙

    あなたと向き合っていたとき私はいつも胸を焦がす思いであなたを見つめてた冬に咲く花のように切なく灼熱の太陽のように熱くあなたを見つめてたなのにあなたはそんな私の気持ちなどおかまいなしに私とはまるで違う人を見ていたんだね私の姿に他の誰かを上書きしてその人を見ていたんだねわかっていたよ薄皮を剝ぐようにあなたの心が透けて 見えたからだから私はあなたに別れを告げたずだぼろになった心を押し殺して抜け殻になった...

  • 過去との別れ

    まだ輝いているあなたのあどけない笑顔あなたの熱い胸あなたの高まりあなたの温もりあなたの全てを過去にして思い切り投げて海に捨てたあなたとの過去たちが音も立てずに海の底へと沈んで行ったさよなら あなたさよなら あなたいつかあなとの時間が悲しみの胸の痛みから暖かな夕陽のような思い出色に変わるその日までさよなら あなたさよなら あなた#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#人間#人生...

  • 理屈では割り切れない

    理屈じゃないの猫を 抱きしめるのは理屈じゃないの心が 飢えるのは理屈じゃないのもう一度あの日に帰りたいと思うのは理屈で全て割り切れたらどんなにか楽でしょうに全てに原因があって結果があってそれゆえに猫を抱きしめるそれゆえに心が飢えるでも今 もはやそれは不可能であると割り切れたならどんなにか楽でしょうに理屈では割り切れないから人は苦しむ理屈では割り切れないから人は 悲しむ方程式のようには解けないのが人...

  • あなたの真実

    あなたのことをもっと知りたいけれどあなたを知るということはあなたが今までに流した汗や涙や血を見つめるということあなたの人となりが簡単にわかるということではない優しく 穏やかなあなたの向こうにある悲しみを 傷口を見つめるということ「他人の気持ちは わからない」そのスタートラインに立って初めてあなたの心に寄り添える夏になっても寒さの雨が 降るように冬になっても暖かな陽射しが刺すように#ネガティブのまま...

  • 孤独の風

    世界中が私に無関心だ私のいのちには特に 価値もないし何の役にも立たないからそれも 仕方のないことかも知れないだからいつも ひとりで孤独の風に乗って彷徨う彷徨う先々で人々の髪を乱しては「私と遊んで」と せがむけれど皆 乱れた髪を直すだけで私には 気づかないこの世界の不条理の雨や矛盾の海や理不尽の空の中私は 彷徨う根なし草の不安を抱えたまま私は孤独の風に乗ってどこへでも行く自分を 受け容れてくれる人を...

  • 夢を買うのはやめました

    夢まぼろしの世界からやっと目が覚めました夢を買うのはやめました潮が満ちればあっという間に崩れ去る砂のお城はもう作りません夢を買うのはやめました夢は買うものではなく現実の中で自分の力で掴むものです夢見る力を失くして途方に暮れてももう何の夢も見られなかったとしてもそれでも現実を生きるそれがいちばん大事だとよくわかったからやっと目が覚めました夢を買うのはやめました#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代...

  • わたしは詩になる歌になる

    わたしはわたしの詩になって溢れる涙のひと粒ひと粒で文字を 綴るわたしはわたしの詩になって流れる血の一滴一滴で文字を 綴る詩になるほどの涙と血を流しながらそれでも生き抜くしかないからわたしは 詩になる歌になる長い長い人生という小説の1ページになるわたしは 詩になる歌になる...

  • お金がないという悩み

    社会から 一切自分を遮断してカーテンを引いて真っ暗にして眠れないのならせめて妄想に耽っていたいと思ってもそんなときに限って容赦なく鳴る電話通帳の残高を嫌でも考えねばならないお金それだけは誰に話しても解決できない 悩み情やなさけで金は 増えない予定なんかないのにお金は出て行くばかり照りつける太陽が私を社会へと引き戻す父よ母よと何も知らずにすがってた幼い日に戻りたい父が母が いなければ何もできずに守ら...

  • 雨の日は優しい

    今日はこんな昼間に珍しく 穏やかな気分だ休日のせいだろうかそれともこの雨のせいだろうか電線に 雨粒が並んで私のために 泣いてくれている泣けない私の代わりに空が号泣してくれている雨の日は 優しい街中が 涙に暮れて木々も小鳥も 花びらたちもみんな涙に 濡れているから雨粒の調べが私の耳に 心地良い雨が奏でる 幻想即興曲がこの耳に 優しい泣けない私の代わりにみんなが泣いてくれる泣けない私の代わりにみんなが...

  • いと くるし

    桜も見ずに嗚咽する はるはあけぼの海も無縁に汗と涙を 交互に噴き出す なつはよる紅葉みたいな血反吐吐く あきはゆうぐれそして凍える体を自分で暖めるしかない ふゆはつとめて繰り返す 四季はいと くるしたったそれだけの感情たちに支配されて生きている#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 流した血の分だけ

    流した血の分だけいつか報われるのだろうかどれだけ血を流しても先のことなどわからない安易な夢を見つづければ見つづけるほど傷は深くなる一方なのに安易な夢を見てはまた 血を流す流した血の分だけせめて 休ませて欲しいこの モノトーンの景色に一色でも色を添えて#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 褪せた唇なぞるだけ

    乙女たちが 集っては互いの夢を 語り合うきらきら きらきらその輝きは真夏の海の 水平線未来は 無限に広がっている私にもそんな時代が あったのねと思ってみても 帰れない乙女の頃には 帰れない未来は 既に見えている赤い唇 色褪せてとうに 春など行き過ぎてそれでも まだまだ生きるのか大人の 色香がまだあるなんて思ってみても今日も眠れぬ やつれ顔ただ ひたすらに褪せた 唇なぞるだけ#ネガティブのままでいい#...

  • それでも人を求めてやまぬ

    傷つけ合いすれ違い恨み節を 口ずさみもう 人なんか誰もいらんと思うそれでも暖め合い重なり合い互いの血の ぬくもりを感じると人と居たいと思う矛盾や 理不尽や不条理を 感じるのは人と関わるせいだけど いつも矛盾や 理不尽を解いてくれるのはやっぱり人と関わるせい悲しみや苦しみを一緒に背負ってくれるのもやっぱり 人で等しく赤い血が流れた 人を 求めてやまぬ声なき悲鳴のように人を求めてやまぬ#ネガティブのま...

  • うつうつ雨のあとは

    うつうつ雨が続いたあとは瞬く星に恋い焦がれ頭にかかった霞が晴れたら星を 集めてきらきらきらきら戯れる悩みごとなど 皆あの天の川に 溶けて遠く遠くに消えてゆく蝉の亡骸夏の跡吾子(あこ)の瞳の星の色#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...

  • いまこそわかれめ

    ほたるのひかりまどのゆきいまこそ わかれめいざ さらば春になると歌った歌昔々に歌った歌今はもう歌えないだって若木のようなあの頃のわたしはどこにもいないからほたるのひかりまどのゆきいまこそわかれめいざ さらばその歌に涙して友達と抱き合ったわたしはまだ人生の重たささえ知らなかったほたるのひかりまどのゆきいまこそわかれめいざ さらば昔々の 春の歌#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...

  • 生きるのがつらくて

    やむのを忘れた梅雨の日の雨みたいに泣き明かす骨を断たれるみたいな悲しみに 堪える肉を削がれるみたいな苦しみに 堪える胸に手を当てて乱れた呼吸を必死に 抑える生きるのがつらくてただ生きるのがつらくて#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇#いのち...

  • 孤独の理由

    日が昇ると心は沈む日が沈むと心は昇る朝眠りについて夜目覚める時は未来に向かっているのに私は過去に向かってる心は巡る 季節にいつも 逆らって時の流れにいつも 反比例しているみんな前に向かって歩いてる私は後ろに向かって歩いてるだから 孤独を拭えない#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 空っぽの冷蔵庫と孤独と

    冷蔵庫の中身と私の孤独は比例する何度 開けてみても冷蔵庫は 空っぽで何度 この胸に手を当ててみても私の心も空っぽで夢が見たいたとえそれが幻影でしかなくても夢が見たいたとえそれが嘘偽りだとしてもどの道どっちが現実でどっちが夢なのかわからないのだから渇ききったこの心に水が欲しい空っぽのこの心を夢色に 染めてみたいお願いお願い一時でいいから空っぽなこの心を誰か 埋めて#ネガティブのままでいい#シニア女性#...

  • 朽ちた花を生け直す

    朽ちた花をもう一度生け直すように朽ちた花をもう一度咲かせるように精一杯のお洒落をして美容院に行って化粧を施すだけど所詮は朽ちた花生きているあの花のように色鮮やかにみずみずしくはなれなくてそれはわかっているけれどどうしてももう一度生き生きとしたくてそうそれは化粧や服装なんかでは誤魔化せないこの胸の奥に眠る等身大のわたしが目覚めたときに初めて新しい芽が吹いて生き生きとできるのに#ネガティブのままでいい#...

  • ただ生かされている

    今更生きる意味や生きる価値など考えて悩むことが一体何になる?わたしがどんなに悩んだところで今日も日は昇り日は沈むわたしがどんなに泣き暮れたところで季節は春から夏になるわたしが生きていたところで何の意味もないのかも知れないでも自然が巡るのと同じようにわたしは生かされている花がその花びらを広げるようにわたしは生かされている心底そう感じられたらわたしはきっともっと楽になる全て あきらめて全て 手放して#...

  • 今日も眠れぬ私の耳に

    一度でいい小鳥のさえずりで目を覚ます平穏な朝を迎えてみたい自然が織りなすいのちと共に目覚めるのはきっとこの上なく心地良いのだろうなのに私はいつだってただ不穏な心を持て余したまま眠れぬ私の耳に無神経に無機的に響くのはパトカーのサイレンの音その音量は私の鼓膜を破るように激しく響き私を思い切り不安に追いやる優しい小鳥たちの声も季節を知らせる頬 撫でる風も奪われて#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#...

  • 死に絶えた季節のままで

    春は もうほらあそこの 横断歩道の所まで来ている夏が ほら雨粒に込められて街中を輝かせている皆が生き生きと活気に満ち溢れてる生の季節がようやく訪れたというのに私の心は 疲弊して真冬の孤独かじかむ この手死に絶えた季節のまま#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 感情中毒

    小さな花の花びらが震えるような切なさこの胸が押し潰されそうな痛みもう一人のわたしがわたしにつぶやく人を好きになる気持ちは抑えられないものだけれどそれはにせものの恋心あなたはただの感情中毒よもう終わりにしなさいとしきりに告げるこのままではずぶずぶと沼に足を取られて抜けられなくなるそれは 恋ではなくまるで 麻薬みたいな感情中毒恋する気持ちはにせものの感情麻薬の快感がわたしを冒すそして禁断症状に苦しみ悶...

  • グレーゾーンのわたし

    グレーゾーンの わたしは生にも死にも行かれないグレーゾーンのわたしは天国にも地獄にも行かれないグレーゾーンのわたしはケモノの仲間にも鳥の仲間にもなれないグレーゾーンのわたしはいつもひとりぼっちまた弔いの夏が来る#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 人が死ぬ・人が死ぬ

    お天気でも見るように人は 死んで行くものなの今日は天気が良くてよかったねえ と言うのと おんなじに雨が降って来ちゃったわねえと言うのと おんなじに人は死んで行くものなの毎日 ふと人は 死んで行くものなのまるで梅雨の日の木の葉に揺れる雨粒が零れ落ちるのとおんなじに毎日ふと人は 死んで行くものなの当たり前に朝が来て夜が来るのとおんなじに人は 死んで行くものなのだから私たちは精一杯生きなくてはいけないの...

  • 独りで見上げる空

    昔 あなたと見上げた空を今は独りで 見上げてる二人で見上げる空と独りで見上げる空とでは青さが違うことを知った私独りの目に映るのは淡い淡い 悲しみに滲んだ 青あなたと二人の目に映るのは深い深い 優しさに包まれた 青私はあなたとあの空を見上げたいそうすればこの悲しみの空が癒されてきっと私も優しくなれるはずだから#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 日常が苦しくて

    朝 目覚めるのが苦しくて朝食の支度をするのが苦しくて買い物に行くのが苦しくて働くことが苦しくて何でもない日常が苦しくて逃げ場が ない生きているのが苦しくて逃げ場が ない太陽の下花はこんなに精一杯花びらを広げているのに雨に濡れた草木はこんなに深い緑に輝いているのに街は生き生きと活気に満ちているのに私の心にはそんな景色さえ何ひとつ映らない#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • One of them の宿命

    夏だというのにどんどんさむくなるどんどんひとりになるせいぜいこの程度だろうという未来がもう見えているのにそれでも終わらない毎日を生きるしかないOnly oneなんかじゃない私はOnly oneなんかじゃないそれでも生きるしかない路地裏の野良猫みたいにひっそりと生きるしかないそれがOne of Themの宿命#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 母の骨

    熱波の火葬場母の骨懸命に生きた67年の人生が余りにもあっさりと骨壺に 納まったそれが無性に哀しくて納得ができなくて母の人生なんて人の人生なんてもしかしたら虚構なんじゃないかと思った秋なのに狂ったように暑かったあの日#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心#いのち...

  • 愛おしい心の働き

    わたしは奇跡を信じない主義でも現実が過酷なら 過酷なほど皆奇跡を信じようとする現実を受け容れたら心が壊れてしまうからだから 奇跡はあると思い込むことで心が壊れてしまわぬように自分を必死で守っているの奇跡を信じて自分を守るそんな人間の心の働きを私はいつも愛おしく思う生きることはまるで冬景色のようにつらいことが 多いから#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#心...

  • 孤独病・その3

    孤独はきっと病気なのだれかだれかと常に叫びひとり から逃げても逃げても逃げきれず汗と涙を同時に流しおろおろうろうろ震えながら行き先もわからぬままに闇の岸辺を歩いてるこの世はいつも不条理だと恨み節など 口ずさみ昨日のつづきの景色に堪えるひとりじゃないとわかっていてもひとりだとしか思えない重症な 孤独病#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 絹が与えてくれたもの

    絹 お前が与えてくれたものそれは当たり前の生活がどれほど貴重なのかということ絹 お前が与えてくれたものそれは病に苦しみながらそれでも 生き抜く生かされているということそして 絹 お前が与えてくれたものそれはこんな私にも誰かを愛せる力がまだ残っていたということ絹小さなお前が私に与えてくれたものは余りにも大きくて私の 救いにさえなった絹 お前が与えてくれたものを大切に大切に生きてゆくよ#ネガティブのま...

  • 夕暮れとわたしと

    南の空に晴れ乞いをして東の街に人乞いをして北の風に流されるまま西の夕暮れと共にどっぷりと沈んで行きたいどっぷりとどっぷりと沈んだままでいたいのに誰にも言えない痛みを悩みをもう 乗り越える自信がないから沈んだままでいたいのにそんな私におかまいなしに必ず 日は昇る私の思いと裏腹に#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 何十年分もの過去

    昨日のことは 過去になる今日のことも 過去になるいまこの一瞬も過去になる明日のこともやがては 過去になるならば私は あと何十年分の過去を 生きれば許されるのか見えない未来が過去になる取り戻したくてももう取り戻せない過去になる10年20年30年私が許されるのは一体 いつ?過去を生き直したいと思っても過ぎてしまったことはもう変えられないならば未来を生き直そうと思っても見えない未来をどう生きるのか沈んだ夕陽は...

  • 人権なんかいらない

    人権なんていらない自己決定なんかいらない主体なんかいらない尊厳なんかいらないそんなものだけ持たされて放置されるくらいなら私は誰かに飼われていたい人権も自己決定も主体も所詮は助けを呼べない者への方便に過ぎないから人権や自己決定や主体や尊厳を持てるのは持てるのはこの世というピラミッド社会のてっぺんのごく一部だからキレイごとは聞きたくない#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 夢を買う・その5

    最期の夢最期はちょっと贅沢にお菓子の家へあなたと行こうキャンディやチョコレートビスケットで出来たお菓子の家の甘さに 二人溶けていく生クリームにまみれた体で抱き合って互いの体を舐め合って互いの傷を舐め合ってお菓子の家そんな童話があったよねお菓子の家には悪い魔女が住んでいてヘンゼルとグレーテルを食べようとしてたんだっけああ何とも私の心と重なるおはなし悪い魔女に食べられてもいいあなたと二人重なったまま甘...

  • 空だけが知る秘密

    唇 噛んで見上げた 青空ため息 ついて見上げた 夜空肩 震わせて空といっしょに泣いた 朝空だけが 知るわたしの 孤独空は果てしなく広がりながら私の秘密を守ってくれる誰にも言えない悩みや痛みを空にだけ打ち明ける秘密は空だけに打ち明けて誰にも言えない悩みや痛みを乗り越える空だけが知るわたしの秘密#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...

  • この身を削る

    一日 一日この身を削って生きている骨を断ち肉を削ぎ滴る自分の血でSOSの文字を綴りながら生きている上手く生きられなくて生きるのがヘタクソで震えるように人を求めて生きているそんなわたしに誰も 誰も気づかない熱い涙がひと粒落ちた初夏の未明のひとりごと#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 蝕まれた心のままで

    苦しみや悲しみとつきあうのは慣れているけど喜びや楽しみってどんなものだったのか私にもそんなひとときがあったのか思い出せない使いかけのままの口紅が私に過去を告げているけれど考えても考えても思い出せない余りに遠い昔のことで何も何も思い出せない悲しみばかりが先に立って過去の景色が見えない苦しみが過去の思い出まで蝕む蝕まれた心は私から生きる喜びを奪い生きる輝きを闇色に 塗りつぶす#ネガティブのままでいい#シ...

  • 臨終の姿勢

    目覚めると無意識のうちに胸の上でしっかりと 組まれた両手の哀しさよまるで遺体になったような臨終の姿勢まるでそのまま棺に入れてもおかしくない臨終の姿勢私はもしかするともう生きてはいないのか生きているのか死んでいるのかその区別さえつかない 日常胸骨が 痛い体が 重たい臨終の姿勢#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 間違えて産まれた

    母親の股の間からただ流れてゆくはずだったいのちが間違って人 として産まれ落ちただから生きるのが苦しいのだと流れて消えるはずだったいのちが始まってしまったからだから生きるのが悲しいのだとつらい苦しい悲しいだけの人生を合理化するそうでもしないと歩いて行かれないから間違えて産まれたいのちだったのだと産まれる予定など本当はなかったのだと合理化する#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#...

  • 白猫あそべ(追記)

    あそべ あそべ白猫 あそべ白猫 あそべば初夏の花白猫 走れば初夏の風白猫 眠れば初夏の夕暮れあそべ あそべ白猫 あそべあそんで あそんでこの ケガレた私をどうか洗い流しておくれお前のその雪のように真白な姿でそんなお前は今頃おそらでげんきいっぱいになってあそんでいるのだろうお前はもう苦しまないそれだけが私の 救い#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#猫#ねこ#白猫#猫との暮らし...

  • 安心して苦しむ

    ただの幸せなら いらないだって ただの幸せはときに人を とてつもない不幸に貶めるものだから不幸を 貫き通して初めて絶対的な幸せを持つことができるのだから苦しみを 貫き通して初めて絶対的な楽を 持つことができるのだからそう信じてわたしは 今どっぷりとした安心に包まれながらひたすらに 苦しんでいるあきらめる人生を 目指して#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 人は毎日死んでいる

    有限だから終わりが来るからいのち と呼ぶ無限につづくいのちなどあるわけもない皆平等にいつか必ず終わりが来る人はそれをなかなか受け入れられなくてだから悩みも苦しみも増えるでも人は毎日死んでいる皿洗いをしながらベッドに横たわりながら歩きながら人は毎日死んでいる桜がはらはら散るようにそよそよ吹いていた風が止まるように朝露が木の葉から零れ落ちるようにいつもと変わらぬ朝と同じに当たり前に人は毎日死んでいる#...

  • 凡人の見上げる空は

    凡人には凡人の 役割りがある凡人のわたしはひとにいのちを削らなければならないわたしはひとに生かされているから凡人のわたしはひとに心を砕かなければならないわたしはひとに支えられているから凡人のわたしは自分が 凡人であることを引き受けて生きなければならないそれでも 凡人にも天才にも関係なく抜けるような青ときらめく光が同じように広がっている#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...

  • 私は影

    私はいつも 影だからあらゆる人に踏まれて生きる私はいつも 影だから曇りの日にはいなくなる私はいつも 影だから光が差し込まない限りずっと闇の中にいる私はいつも 影だからあなたが輝くことでしか輝けない運命私はいつも 影だから「わたし」という一人称にさえなりきれない半端な わたし私はいつも 影だから私はいつも 影だから#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#苦しみ#闇...

  • 今日もジャメ・ヴの風が吹く

    今日もジャメ・ヴの風が吹く花を見ても空を見ても実感がないそれはまるで全世界からしめ出しを食ったような恐怖世界と自分が乖離して何も見えない聞こえない闇の中であがいても浮上できない恐怖あなたの話を 聞いていても言葉は耳に入るけど何を言っているかが わからない今日もジャメ・ヴの風が吹くジャメ・ヴはときおり 紗がかかったように私を 襲い体だけ ここに置き去りにして心だけ どこか遠くへ持って行かれるうつのせ...

  • 置き忘れた感情

    暗い淵に落ちたわたしはもう悲しみや苦しみを綴る言葉さえ忘れるほど疲れ果てた苦しみや悲しみを訴える 言葉を忘れてしまったらわたしは生きて行かれないなのに悲しみや苦しみを感じる心さえ麻痺して感情をどこかに置き忘れたままただ煙草のけむりを吐いているただけむりを吐いているそして置き忘れた感情を探している痴呆と化した心のままで疲れ果てた心のままで置き忘れた感情を探している#ネガティブのままでいい#シニア女性#...

  • 悲しむための夏休み

    悲しいのは じきやって来る 夏のせい今年もまたお空へ昇った 者たちがもうすぐ帰って来るからこの部屋がいちめん悲しみ色の 深い紺碧の海になる涙にきらめく星空になるそこにどっぷりと浸かって悲しみにひたすら暮れる旅行に行く訳でもない帰省する訳でもないただ普段 悲しめない分だけ思い切り 悲しむための夏休み涙の分だけ海が 広がる死者の数だけ星が 瞬く思い切り 悲しむための夏休み#ネガティブのままでいい#シニア...

  • 苦しみから逃れる

    弾むように 笑いたい季節を自分のものにして楽しみたいお日さまが照らす道を喜びたいそんな自然の欲求すら叶わない私暗がりで苦しみの数を数えては薬を煽って苦しみから 何とか逃れようと 必死になっている毎日 地獄を見ている神はいない墓場までは まだ遠い近道を知りたい背中をさするように柔らかな風が 通り抜けて行った風よ 教えてそれでも生かされていることの意味を墓場に辿り着く前に朽ちてしまいそうな日々私の友だ...

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