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  • 猫になったあなた

    あなたへ あなたの夢を見ました。 あなたが猫になって、この世界へと戻って来てくれた夢でした。 思えば、あんなに可愛い姿で逢いに来てくれるのは、 これが初めてのことでしたね。 ふわふわで、とても綺麗な薄い茶色の猫。 あなたは猫の姿だけれど、お喋りも出来るのよ。 夢の中の私は、猫になったあなたと一緒に過ごしながら、 あぁ、そっか。 こんなふうにこの世界であなたと一緒にいる方法もあるんだなって、 これから始まる私たちの未来についてを様々に思い描いたのでした。 これから毎日、 あなたと一緒に暮らすことが出来るんだなって、 これから毎日、 あなたの声を聞くことも出来れば、 ふわふわで温かなあなたに触れる…

  • 目に見えない力

    あなたへ 私はいつから、何の疑いもなしに、 ただ、あなたの力を感じ、信じられるようになったのだろう。 私はいつから、 自分の中へと流れ込んでくるあなたからの想いであろう言葉を、 素直に受け取れるようになったのだろう。 あなたと共に、この世界で過ごしていた頃の私。 あなたを見送ったばかりの頃の私。 あなたを見送ってから1年、3年、5年を迎えた頃の私。 これまでの私の歩みを振り返れば、 随分と私に見えるものや、感じることが変わり行きました。 目に見えるものだけが全て正しいのだとしてきた私だったはずなのに、 こんなにも変わるだなんてね。 あなたを見送ってからの私の目の前で起こった不思議な出来事に対し…

  • 今、此処に感じる気持ち

    あなたへ あぁ、そっか。 子育て、終わっちゃったんだな。 あの子が巣立ち、少しずつ、少しずつ、 ひとりの生活にも慣れてきた私ですが、 不意に自分の中に見つけたこんな気持ちと向き合うのは、 これで何度目だろう。 誰かの足音に、 ふと、あの子のただいまの声を思い出しては、 ひとりでコーヒーを飲みながら、 ふと、いつも私の向かい側に座っていたあの子の姿を思い出しては、 当たり前だった日常は既に終わりを迎えて、 私は今、ひとりなのだと、何度でも実感して。 ねぇ、あなた。 子育ての真っ只中にいたあの頃の私たちには、想像もつきませんでしたね。 私たちの元から、あの子が巣立つ日が本当にやって来るだなんてさ。…

  • 夜のひとりピクニック(風)

    あなたへ 冬には忘れてしまうかも知れないからと、 冬が来る前に夜のピクニック(風)へと出掛けたのは、 冷たい風を感じ始めた頃の私でしたが、 冬を迎えても、しっかりと夜のピクニックを覚えていたのは、 あの時間が私にとって、とても楽しかったからなのかも知れません。 暗くなった空を見上げて、幾つかの星を見つけた私は、 今夜は夜のピクニック(風)へ出掛けようと思い立ちました。 場所は、あの日の場所です。 あの日と同じように、車内でのひとりピクニック(風)を楽しんだ後で、 外に出て、空を見上げてみれば、たくさんの星を見つけることが出来ました。 あの頃のあなたが言っていた通り、 冬の方が、星が綺麗に見える…

  • あの子の心の中の引き出しに仕舞いたかった言葉

    あなたへ もしもね、ずっと先の未来で、お母さんが孤独死していたとしても、 あなたは何も気にしなくて良いからね お母さんは、あなたと出会えたことが、 あなたと一緒に過ごせたことが、とても幸せだったから 例え、ひとりでその時を迎えたとしても、 幸せだったなって思いながら目を閉じるはずだから だからあなたは、お母さんがどんな最期であったとしても、 何も気にしなくていい 前を向いて歩み続けなさい これは、巣立ちを間近に控えた頃のあの子に話したことでした。 あの頃の私は、寂しさを感じながら、ずっと先の未来を思い描いていました。 きっと、巣立ち直後のあの子とは、頻繁に連絡を取り合うのだろうけれど、 巣立ち…

  • タブのついた飲み物

    あなたへ テレビ画面の向こう側。 缶コーヒーのタブを開けるというワンシーンを見つめた私の中に蘇ったのは、 記憶の中の幾つものあなたの姿でした。 タブのついた飲み物を開ける時には、いつも気にした指先。 ネイルに傷がつかないようにと、 慎重にタブを開けようとする私の代わりに、 あなたはいつも、タブを開けてくれましたっけ。 いつからあんなふうに、 あなたがタブを開けてくれるようになったのだろうって、 改めて思い返してみれば、 あなたは、初めからずっと開けてくれていたことに気が付いて。 出会ったばかりだった頃のあなたは、 開けてあげるよって、こんなふうに声を掛けてくれていたけれど、 いつの頃からか、私…

  • コトバ 冬 -2024-

    冬の色を覚えていますか 冬の音を覚えていますか 冬の匂いを覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 冬の澄んだ空気の匂いを 覚えていますか 家族3人で過ごした幾番目かの冬 寒さに頬を赤く染めて 走り回るあの子の姿を 高く可愛らしい声で 私たちを呼ぶあの子の姿を 覚えていますか 腕の中へと 力強く飛び込んで来るあの子を 抱き止めながら パパの負けだよって 大袈裟に尻もちをついて笑うあなたと 勝ち誇った顔であなたを見つめるあの子 楽しそうな2人の姿を 私は今でもよく覚えています いつまでこんなふうに 腕の中に飛び込んで来てくれるだろうかと 笑った日がありましたね 上手く思い描くことが…

  • 冬からの贈り物

    あなたへ ここ最近は、 私の理想とする時間に起きるという自分との勝負に負け続きだった私ですが、 漸く自分に勝つことが出来たのは、今朝のことでした。 このまま、春まで冬眠してしまいたいというあの現象にも、 自分の意思とは関係なしに、 瞬きの間に時空を超えてしまうというあの現象にも、 遂に打ち勝つことが出来たのです。 今朝の私は、 いつもよりも随分と早めに身支度を整えて、近所をぐるりと一周。 久し振りの早起きの朝は、 冬の朝の冷たい空気を存分に楽しんでみようと思い立ちました。 思っていたよりも、ずっと冷たい空気に、 思わず身を竦めながらも散歩を楽しんでみれば、 朝日に照らされてキラキラと輝く霜柱を…

  • 冬のタイムスリップ現象

    あなたへ え?嘘でしょ?私、今、寝てた? 時計を見て驚いたのは、今朝の私です。 確かに一度、目が覚めて、もう起きようと考えていた筈なのに、 次に時計を見てみると、1時間も時空を超えていたのです。 ノロノロと起き出して、 自分の意志とは関係なしに時空を超えていたことに後悔しながら、 すっかりと明るくなった空を見上げました。 緩く早起きを楽しむようになってから、随分と経ちますが、 やはり幾つの冬を迎えても、 冬の朝の寒さというのは、いつでも戦いです。 一度起きてしまえば、 冬の朝の冷たい空気も心地の良いものであることを知った筈なのに、 この冬の私には、度々、今朝のような現象が起こるのです。 いつも…

  • 10年前の元日

    あなたへ 10年前のお正月は、お父さんも一緒にいたんだね 10年前の元日を静かに振り返っていたのは、 年が明けてからの私たちでした。 ねぇ、あなたは覚えていますか。 10年前、2014年の始まりの日の私たちは、スノーボードへ出掛けましたね。 あの日も、綺麗な青空が広がった日でした。 あなたとあの子と私。 雪山で見上げた空の色を、今でもよく覚えています。 スノーボードを存分に楽しんで、山の麓でちょっと一休み。 自販機の上、 高い屋根から垂れた大きな氷柱を見上げたことを覚えていますか。 見たこともない長さの氷柱に圧倒されて、 あの子と私は、思わずその姿に見入ってしまったけれど、 氷柱の下に立ってい…

  • あの子の休息の場所

    あなたへ あぁ、そっか。 私は今、あの頃の私が思い描いた未来を生きているんだな。 ふと、こんなふうに気が付いたのは、 年明け前、あの子の帰省を楽しみに待っていた頃の私でした。 あの頃とは、そう。 忘れもしません。 夢の中のあなたが、 私に再婚を勧めてきたことがきっかけで思い描いた未来です。 あの頃、丁度、専門学生1年生だったあの子の笑顔を見つめながら、 漠然と、あの子が巣立った先のことを思い描いたのでした。 あの子が巣立ったら、どんな気持ちがするのだろう。 里帰りをしたあの子との時間は、どんな時間が流れるのかな。 あの子は、どんな大人になるのだろうって。 あの子が巣立ち、幾つかのあの子の帰省が…

  • 空の彼方への年賀状 -2024-

    あなたへ 元旦は晴れの日が多いと、こんなふうに気が付いたのは、 昨年のことでしたが、 2024年の始まりの日のこちらでも、綺麗な青空が広がりました。 今年一番に撮ったばかりの空を、あなたへ贈ります。 今年の空も、とても綺麗でしょう? 今年も、あなたにとって素敵な1年でありますように。 OFUSEで応援を送る

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拝啓、空の彼方のあなたへ
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