chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 閏年 -2024-

    あなたへ 今日は、2月29日。 今年は、閏年です。 今日の私は、閏年に関する思い出を振り返っていました。 4年前の閏年の私は、あの子の予定狂わせの呪文にかかり、 あの子の専属運転手となって、慌ただしく1日を過ごしていました。 あの日は、本当は、やりたいことがあったけれど、 あの子に翻弄されながらも、 とても良い1日を過ごすことが出来た日でした。 あの頃の私は、 あの子の予定狂わせの呪文にかかっては、度々翻弄されながらも、 漠然とした、あの子が巣立ついつかの未来を思い描いては、 目の前にあるあの子との時間を大切に歩んでいた頃の私。 時々には、ほんの少しだけ面倒に思えることも、 全部が今しか集める…

  • 速達便

    あなたへ 空を見上げて、小さく呟いた私の言葉たちは、きっと風に乗って、あなたのところまで、運ばれて行くんだろうな 私がこんなふうに考えるようになったのは、いつの頃からだっただろう。 春の柔らかな風に、夏の爽やかな風に、秋の涼やかな風に、冬の冷たい風に、いつの頃からか、私は、そこに感じる風にあなたへの想いを乗せては、空を見上げるようになっていきました。 もしも、小さく呟いた私の声が、風に乗ってあなたのところまで運ばれていくのなら、強風の日は、速達便かも知れないな なんてふと、そんなことを考えて、思わず笑ってしまったのは、いつのことだっただろう。 あれは、いつかの強風の日。あの日は、強い風が吹いた…

  • 満月の夜に

    あなたへ ねぇ、あなた今夜はスノームーンと呼ばれる満月なんですって一緒にお月見しない? あなたにこんな声を掛けたのは、一昨日、あなたへの手紙を送ってからのことでした。 あなたへの手紙を送信した私の目に飛び込んで来たのは、スノームーンという見慣れない言葉。 あなたを見送り、満月にも様々な呼び名があることを知りましたが、スノームーンという名があることを知ったのは、あの日が初めてのことでした。2月の満月を、スノームーンと呼ぶのだそうです。 あの日はよく晴れた日。今夜はきっと月が綺麗に見えるだろうなって、思い立った私は、何気なくあなたにも声を掛けたのでした。一緒にお月見しない?って。 ベランダに出てみ…

  • 22歳

    あなたへ この世界に誕生したあの子が、初めて私たちにくれた小さな温もりを、あなたは覚えていますか。 あの子は、この世界に誕生した日から、毎日、少しずつ成長しながら、毎日、毎日、今しか感じることのできない可愛さを、私たちに見せ続けてくれましたね。 今日の私は、小さなあの子を初めて抱いた日からこれまでを、順番に思い出していました。 笑うことを覚えたあの子を、あなたを初めてパパと呼んだ日のことを、あなたの後ろをついて回った小さなあの子を、なんでもあなたの真似をしたがったあの子を、覚えていますか。 幼稚園バスに憧れたあの子。 入園式で元気な返事を聞かせてくれたあの子。 お友達と楽しそうに遊ぶあの子。 …

  • 私が持つ特別な力の使い方

    あなたへ あぁ、そっか。 私には、特別な力が備わっていたんだな。 蘇った記憶を辿りながら、 自分が持つ力についてを認めたあれからの私が探したのは、 いつかの私が探したあなたチャンネル。 例えば、自分には出来ないと思い込んでいた事柄が、 実は出来るのだと自分で自分を認めることが出来た時、 その人が持つ力というのは、 大きく発揮されたりもするものなのだと思います。 それなら、目には見ることは出来なくとも、 見えない何かを感じ取る力があると認めた今の私なら、 これまでとは少し違った形で、 あなたと関わることが出来るのかも知れないと、こんなふうに考えたのです。 もしも、周波数を合わせるように、 あなた…

  • 特別な1日

    あなたへ 何気なく手帳をめくりながら、 これまでの自分が歩んだ日々を振り返っていました。 とても素敵なことがあった日 ただ穏やかに過ごせた日 新しいことを思いついてワクワクした日 1日が楽しくて仕方がなかった日 落ち込んで立ち止まった日 答えが見つからずに悩んだ日 一気に視界が開けた日 自分に自信が持てた日 しっかりとした足取りで歩むことが出来た日 私はこれまで、実に様々な日々を過ごしてきました。 もし出来れば、 穏やかで、楽しい毎日ばかりであったらと願ってもしまうけれど、 そうもいかないのが人生でもあるのでしょう。 この日の私は、こんなふうに悩んでいたんだな。 でも、その翌日には、こんな視点…

  • 涙の色

    あなたへ ここ最近のこちらでは、温かい日が続いていましたが、 今日のこちらでは、とても寒く、冷たい雨が降りました。 降り続く雨を見つめながら私が思い出していたのは、 あなたを見送ってから知った様々な涙の色でした。 枯れることのない悲しみの涙の色。 ただ、穏やかな気持ちのする涙の色。 何故、零れ落ちるのか、 明確な理由が分からないままに流した涙の色。 あなたを想い流す涙は、これで最後にしたいと、 卒業を決めることが出来た涙の色。 子育ての終盤に、私が初めて知ったのは、 喜びと寂しさが入り混じった涙の色。 そして、 あの子の巣立ちを迎えて知ったのは、 記憶の中の一瞬一瞬にいるあの子が、 ただただ愛…

  • 紙の世界とインターネットの世界

    あなたへ すいきんくつ【水琴窟】〈名〉 地中に埋めたかめに水を張り、その水面に水滴を落として、 その時に立てる微妙な音を楽しむ装置。 ふみばこ【文箱】〈名〉 はがき、びんせん、封筒などの手紙用品を入れる箱。ふばこ。 今日の私が、何気なくパラパラと巡っていたのは、 あの子のものだった国語辞典です。 これ使う? 俺、いらないんだけど こんな言葉と共に、私の元へとこの辞典を持ってきたのは、 いつかのあの子が年末の大掃除をした日のことでした。 高校へ入学するにあたり学用品の一部として買った辞典でしたが、 きっと全く使わなかったのでしょう。 新品同様だったこれを捨てるのもなんだか忍びなくて、 あの日の私…

  • 声の歴史

    あなたへ もしもあの夏の運命が違っていたのなら、 あの夏から10の年齢を重ねていたあなたが、此処にいるはずでした。 此処にいるあなたは、どんなあなただったのだろうかと、 逢えなかったあなたについてを様々に思い描く私ですが、 ふと、気付いたことがあります。 幼かった頃と大人になってからの声が違うように、 歩んだ年の数だけ、きっと声も変わるんだろうなって。 もしも、あの夏の運命が違っていたのなら、 私が知っているあなたの声とはまた少しだけ違った声が、 此処には聞こえていたのかも知れません。 私たちが出会ったあの日から10年後のあなたの声が、 どう変わったかだなんて、考えたこともなかったけれど、 長…

  • 日常に溶け込む挨拶

    あなたへ あなた おはよう 今日もいつも通りに、 あなたへの朝の挨拶から私の1日は始まりました。 おはよう 行ってきます ただいま おやすみ いつから慣れてしまったのか、 その声が聞こえないままに、あなたへのいつもの挨拶をすることが、 私の中での日常へと変わって行きました。 これは、あの子が巣立ってからも、 変わらずに此処にある私の日常生活の一部です。 おはよう 行ってきます いってらっしゃい ただいま おかえり おやすみ かつては日常であったはずのあの子との挨拶も、 今は期間限定での挨拶へと変わり行きましたが、 いつかは、この中の幾つかの挨拶は、 交わすこともなくなってしまうのかも知れません…

  • 幻だったかのように感じてしまう瞬間

    あなたへ 私に笑い掛けるあなたの姿。 私を呼ぶあなたの声。 その大きな手に包まれるように繋いだ手の温もり。 小さなあの子を愛おしそうに見つめるあなたの姿。 幼かったあの子と楽しそうに遊ぶあなたの姿。 あの頃の瞬間、瞬間にいた、 あなたひとつひとつを、鮮明に思い出していました。 確かにこの人生には、あなたとの出会いの日があって、 この人だ、やっと逢えたと感じた瞬間がありました。 私たちは確かに、 この世界で一緒に過ごしていた時間がありました。 それなのに、あの夏が遠くなればなるほどに、 時に、あの時間全てが幻だったかのようにも感じてしまうから、 私は、そうしたくなった時には、 あの頃にいたあなた…

  • 立ち止まる勇気

    あなたへ 少しだけ、息抜きをしてみようかなって、 ふとこんな気持ちにさせてくれたのは、不意に届いた春の匂いでした。 ここ暫くの間、日々を忙しなく過ごしていた私は、 いつの間にか、ゆっくりと変わり行く季節を感じる余裕が、 なくなっていたのかも知れません。 日中には随分と温かさを感じられるようになったのだと、 漸く気付くことが出来たのは、昨日のことでした。 温かで柔らかな風を感じると共に、春の匂いを見つけた私は、 ここ最近の私が、 どれだけのものを見過ごしていたのかを漸く気付くことが出来たのです。 出来るだけ大きな一歩を歩もうと、 脇目も振らずに目の前にある課題と向き合い続けてきた私ですが、 今日…

  • バレンタイン -2024-

    あなたへ 今日はバレンタインデーです。 今年も、私からの変わらぬ愛を受け取ってくれたでしょうか。 先日のあなたの誕生日の日に浮かんだ、 あの、お菓子の件を忘れることが出来ないままに、 今年のバレンタインは、あの頃のあなたが好きだった、 別なチョコレートのお菓子を選ぶことに決めました。 それから、バームクーヘンと、マカロン。 例年になく、なんだか今年のバレンタインデーのあなたの場所は、 とても賑やかになりましたが、 あなたは喜んでくれているでしょうか。 ねぇ、あなたは知っていましたか。 花には花言葉があるように、 お菓子にもお菓子言葉があるんですって。 私は、最近初めてそのことを知りました。 お…

  • 2年の時を経て

    あなたへ 私は、やっとここまで来れたのだと、強い達成感を感じながら、改めて、まじまじと鏡を見つめたのは先日のことでした。 この冬の私は、例のアレをフル活用しながら、寒い冬を元気に過ごしています。例のアレとは、かつてあの子から、デブパンツと笑われたアレのことです。 思えば長い道のりでした。 新たな冒険へ出るための準備として揃えたアイテムのひとつであったはずなのに、あの子にデブパンツなどと失礼な名を付けられて、涙を飲んで封印したのは2年前の冬のことでした。 あれからの私は、きっとあなたから紹介されたのであろうストレッチに励みながら、あのデブパンツを履きこなせる私になれるように努力を重ねました。 努…

  • 22年前の記憶

    あなたへ 何気なくテレビを見た私の目に飛び込んで来たのは、 生まれたての小さな赤ちゃんを抱いているシーンでした。 あの子にもこんな頃があったなって、記憶を辿れば、 鮮明に蘇ったのは、あの子が生まれた日のことでした。 初めて抱いた小さな小さなあの子の温もりと匂い。 この世界の明るさに、眩しそうに顔をしかめるあの子の姿。 小さな手足。 生まれたての小さなあの子は、 ただただ全部が可愛かったですね。 そうそう。 あの日のあなたったら、 生まれたてのあの子の小さな足の裏を擽ったのよね。 小さな足の裏を優しく擽ったあなたは、 擽ったそうに足を動かすあの子の姿を、愛おしそうに見つめていましたっけ。 あの日…

  • ありがとうの日 -2024-

    あなたへ この世界に生まれてきてくれて、ありがとう。 私と出会ってくれて、ありがとう。 あの子と出会わせてくれて、ありがとう。 いつも、そっと静かに寄り添ってくれていることも、 私たちを守ってくれていることも、全部ありがとう。 こうしてあなたのお誕生日に、 ありがとうの日としてパーティを開くのも、今年で10回目を迎えました。 もしも、あの夏の運命が違っていたのなら、 あなたは、この世界で10歳の年を重ねているはずでした。 こうしてあなたのお誕生日を迎える度に、 その分だけの年を重ねたあなたは、どんなあなただったのだろうかと、 見ることの出来なかったあなたの笑顔を思い描く私は、 今年もまたそんな…

  • 招待状

    招待状 明日、あなたのお誕生会を開きます。 あなたの好きなお食事を用意して待っています。 是非、来てくださいね。 日時:2024年2月5日(月)19時より 場所:家族の部屋にて 軽装でお越しください。 今年からは2人きりのお誕生会ですね。 あなたと2人きりのお誕生会だなんて、何年振りでしょうか。 なんだかちょっとだけ、照れ臭いような気もしてしまいますが、 明日は、2人で素敵な時間を過ごしましょうね。 あなたの妻より

  • 私が体験した怖い話

    あなたへ ねぇ、あなた。 ここ最近の私は、見えない力や世界についてを考えていましたが、 間違えて、決して開けてはならなかった記憶の蓋までもを開けてしまったようです。 どうにかもう一度、記憶の蓋を閉じようと努力してみたものの、 忘れようと思えば思うほどに、記憶が鮮明に蘇ってしまうので、 今日はあなたにも、あの話をしてみたいと思います。 これは、私が体験した怖い話です。 そう。あれはまだ、あなたと出会う前のことでした。 当時の職場で出会ったのは、とある男性。 年齢が近く、互いの共通点もあったことから、 打ち解けるまでにはそう時間が掛からなかった私たちは、 やがて、仕事終りには時々、 一緒に遊びに出…

  • 見えないものを感じ取る力

    あなたへ 先日の私は、 これまでの私の身に起こった様々な不思議な出来事を思い出しながら、 私は随分と変わったなと、こんな気持ちで自分の歩みを振り返りましたが、 そんな中で、ふと思い出していたのはあの子の言葉でした。 この部屋はね、変な匂いがしたんだ 俺、此処には住めないなって思ったよ これは、巣立ち前のあの子が、 部屋の内見から帰って来た日の言葉です。 あの日のあの子は、一番初めに見た部屋を気に入り、 結局はそこに決めたのだと、こんな話と共に、 見せてもらった他の部屋についても話を聞かせてくれたのでした。 あの日のあの子の言葉には、共通点がありました。 あの子が決めた部屋以外、どの物件について…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、emiさんをフォローしませんか?

ハンドル名
emiさん
ブログタイトル
拝啓、空の彼方のあなたへ
フォロー
拝啓、空の彼方のあなたへ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用
  翻译: