元女装子です。自分の経験と願望を今に置き換えて書いた性同一性障害の中学生の物語を書きました。
新一年生の入学式も終わり、知香たちは二年生として本格的な授業が始まった。一年から引き続いて教科を受け持つ先生が殆どだが転任で新たに赴任した先生もいる。市内の別…
始業式の翌日は新一年生の入学式である。卒業式でいろいろあったこのみだったが、無事女子として入学式を迎える事が出来た。知香は生徒会役員として前日の準備に続いて当…
4月になり、知香たちは二年生に進級した。麗が卒業したので今までの様に集団で登校する事はなくなった。知香と自宅が近いのはのぞみ、はずみ、奈々だったがはずみは部活…
車イスバスケットボールは障害の程度でクラス分けされ、プレイする選手5人のポイントを14点以下にしなければならない。障害が軽い選手はポイントが高く重い選手は低い…
いよいよ麗たち三年生の卒業式の日がやって来た。『今日が最後だなんて信じられません。』『本当にお世話になりましたわ。みなさん、ありがとうございました。』知香たち…
放課後、生徒会室に行った知香は学級委員会で各クラスから提出されたレポートをまとめたファイルを見た。(やっぱり……。)アンケートと同じ筆跡と思われる文字が一年C…
次の水曜日がやってきた。麗は早々に受験から開放されたので再び知香が朝自宅に迎えに行き、一緒に登校している。『こうして知香さんたちとご一緒出来るのは楽しいですわ…
テレビ放送から一週間経った。知香のみならず他の生徒も顔出しで映っていたので、意外な所から反響があったのだ。『ワタクシ、卒業式で答辞を読む事になりましたの。』偏…
撮影終了後、久しく連絡の無かった小田から電話が来た。『知香さん、元気?放送が決まったよ!』小田が知香を追ったドキュメンタリー作品が完成し、テレビで公開する日が…
麗の高校受験の発表の日が来た。合格発表をネットで発表する学校が多い今は、本人より先に第三者が合否を知ってフライングで本人の耳に伝わったりして、緊張と感動の一瞬…
翌日の朝、知香は由美子と共に祖父・俊之の運転する車に乗って街に出た。予め美容室に着物を預けて着付けと髪のセットをお願いしてあったのだ。『じゃあ由美子さん、後で…
知香たちは二間続きの畳の部屋で身体を休めた。外は新緑が眩しい。『おじいちゃん、お正月に来れなくてごめんね。』孫にお年玉を渡そうと待っていたのに肩透かしを食らっ…
中学生になって最初の一か月はあっという間だ。入学式が終わってからバタバタしているうちにもうゴールデンウイークがスタートする。今年はなんと10連休もあり、予定を…
土曜日、萌絵と会うのを午後にしたので朝は少し遅めに居間に降りると、父・博之が新聞を読んでいた。『おはよう、お父さん。』『おはよう。』母の由美子と違いなかなか息…
『美久ちゃんももうやりたく無いって言ってたよ。』昼休みになって給食が終わり知香は萌絵に今井麗の話をすると萌絵も美久の様子を伝えてくれた。『あの二人、今頃また苦…
木曜日、今日は初めて保健委員の雪菜と美久が車イスの三年生・今井麗の当番をする日である。『最近ともちホント悪趣味だよね。』雪菜は知香が隠れて様子を見る話を聞いて…
小学校と中学校の違いはいろいろあるが、その中の一つに中学校には生徒会活動というものがある。大人になっていく過程で自主性を重んじ、出来る事は生徒たちで決めてやっ…
新しい週が始まり、本格的に授業もスタートした。小学校と違い中学は教科毎に先生が違うから覚えるのも大変だ。給食が終わると隣のB組に行って萌絵を呼び出す。美久や小…
午後からはクラブ活動の紹介である。課外部活動なので強制では無いけれど、ほぼ必修でほとんどの生徒が部に属している。知香の場合、体育系の部活は出来ないので入るとし…
休み時間が終わり、各委員を決める時間となった。知香は保健委員になりたいと思っている。B組は絶対美久がやると言いだすだろうし、保健室の浅井先生の所には行く機会も…
校庭で待っていた由美子からカメラを受け取って友だちの写真を撮りまくる知香。『可愛いカメラだね。チカにぴったり!』C組のはずみに言われた。知香に負けじと、美久も…
真新しい紺色のセーラー服。いよいよ中学校入学式を迎えた朝。知香は今日が本当に女の子としてのスタートだと気を引き締めた。『後から行くからね。』『うん、カメラ持っ…
自宅に帰った知香はカメラを箱から出して説明書とにらめっこをしながら取り扱いを学んでいた。(撮り方とか美久のお父さんに聞けたら良いな。)そう考えていたら、美久と…
量販電気店のカメラコーナーには様々なカメラやレンズ、付属品が並んでいる。知香がコンパクトカメラを手にとって見ていると、勝人が『知香、こっちだ。』と、一眼レフの…
翌日、知香は美久の家に行った。美久の父・徹の撮影した写真データを貰うためだった。『美久も誘おうと思ったんだけど言いそびれちゃって、ごめんね。』電話でもメールで…
神社に着くと平日なのにかなりの人出があった。『せっかくだからお参りしようよ!』ロリータ服姿の小学生が神社でお参りというなんともミスマッチな雰囲気が逆に絵になり…
『えー?やぎっちの甘ロリ、着るの?』電話の向こう側ではずみが素っ頓狂な声を上げた。いつも冷静なはずみには珍しい事だ。『無理なら良いけどさ、着てみると結構ハマる…
『はずみん、ごめんね。』『大丈夫、あとは任せて。』はずみとのぞみに後を託して知香は制服を脱いだ。今度は自分たちのパーティーに備えなければならない。着替えを進め…
あらかた食事が終わり、テーブルにデザートのアイスクリームが配られている。知香と萌絵は食事をする間も無く頑張っていた。『お母さんがお弁当にしておいたから。アイス…
翌日、知香ははずみ・のぞみと共に10時には雪菜の家に来ていた。先に見慣れない女の子が二人来ていたが、すぐにその二人が雪菜たちのクラスのパーティーに参加した後に…
卒業式が終わり、[知之]は萌絵に耳打ちをした。『後でやぎっちの家に行くから。』気まずい状態が続いていた二人であったが、翌日一緒にロリータドレスを着てパーティー…
知香は雪菜の家に来ている。『20人も集まるんだ?』卒業後のパーティーの話を雪菜にすると、そんな言葉が返ってきた。『実はウチのクラスもやるの。一人1000円でサ…
ファーストキスを奪われた日から卒業式の前日まで萌絵は毎日知香の家に迎えに来た。萌絵は一緒にいてももともと喋らないので、他のメンバーに怪しまれる事は無く、知香一…
駅前の商店街は人気が少なくシャッターを下ろしている店が多い。ただでさえロードサイドの郊外店に客を奪われていたが、区画整理事業のために雪菜の両親がやっている店な…
セーラー服を着て中学校に登校した知香をクラスのみんなが待っていた。『アンタ、中学生になってまだそんな格好しているの?』奈々が両腕を組んで叫んだ。『オメェなんか…
翌日の放課後、知香は雪菜の自宅に来ていた。『何これ、可愛い〜!』前日の萌絵の自宅で撮影した写真を雪菜に見せた。萌絵と一緒の写真は予め別のフォルダに移しておいた…
バレンタインデーで知香の株は一気に上がった。堂々とみんなの前で性同一性障害を告白したばかりか、さんざん知香をバカにしていた黒川を打ち負かした事でクラスの誰もが…
連休新しい一週間のスタートである。が、知香はまた悪夢を見た。内容は初夢の時と同じだったが前より登場人物が増えている。(自分はまだ男の子で居たいと言う意識がある…
知香がクラスに復帰した翌日から学校は三連休だった。土曜日は朝から母との約束通り、家事を手伝う事になっている。三角巾とエプロン姿の知香を見た由美子は『まぁ可愛い…
知香のクラス復帰の朝。[知香親衛隊]が一緒に付いて行くという事で、早めに朝食を済ませるとはずみと萌絵が迎えに来た。『チカ、おはよう。』『はずみん、やぎっち、お…
学級閉鎖が明けて知香も再び保健室に通う事になった。美久たちに連絡した通り、今日の昼休みに萌絵も来てくれるだろうか、楽しみである。インフルエンザも一息付いた様で…
知香が保健室通学を始めて二週間が過ぎた。相変わらず昼休みになると美久、はずみ、のぞみの三人が知香の所にやって来る。『最近さ、昼休みに何処に行ってるの?って聞か…
地元の有名店というだけで無く、別の意味で由美子も知っている店である。志田雪菜の両親が経営しているレストラン[スノーホワイト]。娘の雪菜という名前と店名に関わり…
それから毎日、昼休みになると三人がやって来てクラスの話などをしてくれ、週末の金曜日になった。『今日はこれから病院なの。』病院の予約は午後3時からでこの後パート…
週明け、1月7日が三学期のスタートであった。始業式のこの日は知香は学校に行かず、翌日から登校する事になり、他の生徒の通学に重ならない様、8時40分頃に自宅を出…
父にもなんとか許しを得て白杉知之は改めて白杉知香と名乗り女の子としての生活をスタートする事になった。次なる関門は病院で『性同一性障害』としての診断を受けて身体…
慌ただしく元日が過ぎていってその晩は初夢を見た。女の子になった知之が学校に行くと『何?男のクセにその格好。』女の子の知之を理解してくれたはずみに言われた。『私…
知之が初詣に行っている間に母・由美子はパソコンでいろいろ調べまくっていた。『まず、お父さんにはちゃんと話しをしなければね。普段ともちゃんの事には無関心だから難…
三人が出掛けた後、由美子は一息着いた。心当たりがあったとはいえ、まさかうちの息子がという思いであった。これから大変ではあるが、知之が女の子だったら良かったと思…
2019年の年が明けた。例年、白杉家では大晦日の31日から父の実家がある長野県のS坂市で過ごし、年が明けた2日にUターンついでに母の実家がある群馬県I崎市に立…
知之がカミングアウトを躊躇っているうちにいたずらに時間だけが過ぎ、不登校のまま二学期の終業式の日になった。相変わらず自宅に引き篭もったままではあるが、家の中で…
知之が不登校になって部屋に引き篭もる様になってから一週間経った。両親共働きなので昼間は一人きりで過ごす。寝てばかりという訳にはいかず、自宅のパソコンで自分の様…
中学生から始める女の子生活 第1話 もしかして、女じゃねえの?
埼玉県北部、F谷市にある青葉台小学校に通う六年生の白杉知之は体育の授業が嫌だった。身長は女子の平均より低い142センチで運動が苦手という事もあるが、着替えを見…
はじめまして、元女装子の相沢一子と申します。といってもアメブロは女装子時代に過去二度やっています。年齢的にも女装はもう厳しいのでやめましたが、この数年でずいぶ…
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