詩を書くことにした
自由、ゲットー 人々は偽物の神様のゲットーに居る 偽物の神様は目も見えないし耳も聞こえない 死んでいる人々の神様なのだ 偽物の神様を拝んで とても丁寧な儀式をして、拝んでいる 偽物の神様のお恵みで 人々は美味しいお酒を呑む お酒は人々に全能感を感じさせて 殻の中で自由になる 「神様なんか居ないんだ」 そんな事言う子は、はぐれもの ゲットーの中のゲットーに入れられて 美味しいお酒は呑む事が出来ない 「人とは違うから」「制服を着ていないから」 ゲットーの中のゲットーには変わり者が入る 殻の中の人々は彼らを蔑む 自分は彼らよりずっと増しだと思う 彼らは目も見えないし、耳も聞こえない 死んでいる人々の…
いつになったら眼が覚めるのだろう 夢から夢へ、転がってゆく 不安定な気持ちは何だろう 自分の実力を大きく越える欲望 それに自我が巻き付くいやらしさ 僕は性器のように、いやらしくなった 欲望は開発されて 夢から夢へ、性器の赴くままに 快楽を貪って、墓に埋められる 「こんな事ではいけない」うつつに戻って天使が囁く でも天使さん、現実はものすごく残酷で みんな実力以上のものを求めて、悲しんでいるのですよ。 あなたのボスのように、「神の国」はなかなか来ないのですよ。 神さまはなぜ、人々の苦しみ悲しみを放って置かれるのでしょうか? そう祈って、また夢へ帰る 夢は巨大で醜くて でも湿地のように暖かくて 快…
儲けたいなら、喋らないこと 詩なんか書かないこと 遠くのものを信じて もっと遠くのものを信じないこと儲けたいなら、アタマを空っぽにすること 高潔な精神を捨てること 子供っぽくて値段だけが高いガジェットを身に付けること 絵画や詩集を買わないこと儲けたいなら、不満をいつも持つこと こころの平安を求めないこと 肉と酒と女だけを求めること 虚しさなんか感じないこと儲けたいなら、唯物論者になること 内面の自由の声を聞いても 貧しい食卓に安らぎを感じても 良心に動悸がしても 唯物論者でいること
もしも奇蹟が起こるならば 全ての「イズム」を壊して欲しい 資本主義、社会主義、権威主義、民主主義 そんなの粉々に壊れてしまえ 僕は真実を知りたい、愛したい 全ての「イズム」が邪魔なんだ 「イズム」は人間を「発達」させた でも見てごらん、人間は自分の都合のいいように 自然を造り変えて、その結果 真実から遠く離れて行った 季節を壊せ、季節を取り戻せ 冬は寒くて夏暑い そんな季節を取り戻せ 人間の作為なんかもう嫌だ 水は流れるままで、風は吹くままで 下手な加工なんかするな! もう世界は汚れてしまった 化学物質が嘘の真実を造り出して 結局人間と自然を殺している 太陽の法則が知りたい、地球の命を感じたい…
登る ヤコブの階段を登って 世界を所有したいと思う 幾つもの未来の幸運と財産と 現在の痛みと反逆を抱えて 世界を造りたいと思う 観念の王国を建国し 恵みの共和国を宣言したい 登る 電気の力を使って 音楽の力を借りて 世界を造ろうと思う 鉄道はヤコブの階段を登って 隣りの惑星へと走る 空間は冷え込み 僕の手は凍えてしまう 登る 天の意志に従って ある時は天の意志に逆らって 王国を造ろうと思う 僕はあまりにも貧しくて 天の意志は貧しさを意向して 反逆の王国を造ろう おもちゃで王国を埋め尽くして 偽りの海を造ろう 登る 神よ あなたは完全な服従と 下へ向かう貧しさと 光を観るための暗闇を求められます…
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