山形浩生,2007,新教養主義宣言,河出書房新社.(3.23.25)「日本的四畳半ウサギ小屋的せまさ」に行き詰まっている現実も、ちょっと物の見方を変えれば可能性に満ちている。文化、経済、情報、社会、あらゆる分野をまたにかけて、でかい態度にリリシズムをひそませた明晰な日本語で、いま必要な新たなる“教養”を読者の脳裏にたたき込む。二十一世紀の日本人必読の書。自頭が良く、博覧強記でならした人のエッセイは、読み応えがあり、読んでて楽しいな。山形さんは、ポール・クルーグマンのインフレターゲット論をいち早く日本に紹介し、支持したことで知られているが、実質賃金の減少にともなう家計の逼迫に苦しむ中流階層を救うためにも、いまこそ、リフレ政策が必要だ。「消費税を7%に」という提言は、現在になぞらえると、さしずめ、「消費税を2...【旧作】新教養主義宣言【斜め読み】