日本史、経済、政治をテーマに歴史小説やファンタジー小説を掲載しております。ぜひ御覧ください。
幼い頃より、はやみねかおる著「名探偵夢水清志郎事件ノート」、高田崇史著「QEDシリーズ」などを読んで、読書の楽しさを知りました。簿記を学んだ経験から商売や経済の歴史に興味を持ち、その面白さを伝えるべく小説を書いております。
男は一人、丸木舟の上で瞑想をしていた。漕ぎ手はいない。ただ潮の流れに操舵を任せていた。行く先はただ一つ、観音菩薩の御座すおはす補陀落浄土だった。 男は異形の姿をしていた。頭は烏帽子などなく蓬髪ほうはつで、口元はひげに覆われている。上等な絹
近保と成房が語り合ったあの夜から5年がたった。その間、平清盛が大輪田泊(神戸)に人工島・経ヶ島を建設し、法然が浄土宗を開いた。そして治承元年(1177)、平家の対応に不満を募らせた者たちが平家打倒の謀議を行った「鹿ヶ谷の陰謀」が起きた。ここ
「市の賑わいも一段落したな。」晩秋のとある夜。本田屋敷の縁側で成房は近保に話しかけた。傍らには瓶子とかわらけが置かれている。畠山の領内で作られた酒が入っていた。「ああ、京より持ち帰った唐物も無事にみな片付いた。」「いくらで競り落とされたんだ
異世界の官吏生活が今始まる!
いつもお世話になっております。9月2日から本日9月3日にかけて、記事のタイトルを変更したことをお詫びしたいと思います。例えば【千足國物語「新参者・二海道光宗1」】を【上京1日目、痛感する父の教え「都では肩にぶつかってもいちいち怒るな」】とい
畠山重忠物語 第4回「紙の銭」重能は紙片を見せる前に、別のものを氏王丸に見せた。「この丸いものは何だと思う。銅でできておる。」「銭でございます。」氏王丸は即座に答えた。以前にも見せてもらったからだ。銭には「建炎通宝」と刻まれていた。重能は満
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