紫外線が白内障をはじめ、眼病リスクを高めるという報告はこれまでたくさん発表されてきました。ところが、紫外線だけでなく、環境温度や熱中症の既往も白内障リスクを高める可能性があることが明らかになってきています。紫外線被曝といい、環境温度や体内温度といい、いずれも気候変動問題が白内障リスクとしても見逃せない重要な要因となっているということですね。地球沸騰化や気候変動の問題は、災害等を通して、1980年代以降の「トラウマの時代」の成立に大きな役割を果たしてきましたが、いわば眼球の水晶体に対しても「トラウマ」を引き起こしているわけです。ただし、「トラウマ」の本来の意味、つまり身体的な外傷としてですね。とするなら、白内障とくに「核白内障」は、今や「外傷性水晶体損傷」(traumaticcrystallinelensi...「外傷性水晶体損傷」としての白内障