マイナビおすすめナビで紹介されました - 2024.08.30
画像が語る診えない真実 (電子書籍)
読影医の診断ノートから
溺死が先か病死が先か?
CT、MRI、PETの画像から、
目の前にいない患者の真実、事件の真相を見つけ出す、
緊迫の医療ノンフィクション。
完治を可能にする治療には、前もっての正しい画像診断が欠かせない、
犯罪を立件するためにも、冤罪を防ぐためにも、画像診断は重要な意味を持つ。
そこに関わる放射線科専門医を、もっと増やさねばならない。
本書では、画像読影の意義を理解してもらうべく、私が取り扱った事例を、
ごく一部ではあるが画像付きで紹介していく。
(本書「はじめに」より)
放射線診断医がCTやMRIなどの画像を読み解く「読影」をテーマにしたノンフィクション短編集です。
診療科の専門化が進む中、放射線診断医は主治医とは別の広い視野で
全身を診る重要な役割を担っています。
米国では「ドクターズドクター」と呼ばれ、地位も報酬も高い。
しかし日本では、患者と接する機会が少ないためか、一般への認知度は低くとどまっています。
「主治医が判断できない画像から答えを導き出す」
「主治医の見立てに対して幅広い知識と読影の技術で間違いを指摘する」。
人の生死に直結する判断だけに、責任は重いがやりがいのある仕事です。
また、画像となった患者の背景には、病気や怪我に至る人間ドラマがあります。
放射線診断医が画像やデータを駆使して、
目の前にいない患者の真実を推理していく過程は大変興味深いものです。
それぞれのストーリーの冒頭にCTやMRIなどの画像を掲載し、
画像の解説から背景となる患者を取り巻く人間模様へと展開していきます。
【本書主な内容】
・画像は語れど医療は動かず
・出血が先か転倒が先か
・湯船に浮いた死体
・刺さったのか自分で刺したのか
・つくられた後遺症
・消えた乳がん
・AYA世代の白血病
・見つかりっこない乳がん検診
・汚部屋が呼んだがん疑惑
・PETに惚れ込んで医療施設をつくった患者
・悪化の原因はリハビリにあり
・痣はなくても画像は知っている
・高次脳機能障害を抱えて生きる
・あやうく声を失うところだった
・四通の遺言書
・糖尿病なら画像診断を定期的に
・あっという間に死に至る脳の感染症
・「腹を開けてみればわかるだろう」
・美容施術は思いのほかリスキー
・がんより先に別の症状が
・「去年の画像」に救われた命
・画像が示す副作用としての血栓
・自作のプログラムでがんを発見