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脳内科医が自ら実践!脳と心を元気にするウォーキング法とは?
脳内科医が自ら実践!脳と心を元気にするウォーキング法とは?
―『最強のウォーキング脳』
コロナ禍以降、在宅時間が長くなってから何だか気持ちが落ち込みやすくなった、すぐイライラする、夜になってもよく眠れない、集中力が低下している……。もしそんな自覚があるとしたら、ウォーキング不足が原因かも知れない。
『最強のウォーキング脳』は、脳内科医で加藤プラチナクリニック(東京都港区白金台)院長の著者が、クリニックを訪れる患者さん達に勧め、自らも長年実践してきたウォーキング法や、ウォーキングが脳に与える効果を分かりやすくまとめた1冊だ。
『脳の強化書』(あさ出版)、『すごい左利き』(ダイヤモンド社)などのベストセラー本を数多く出してきた著者。一口にウォーキングと言っても、本書で紹介するウォーキングはそんな著者ならではのユニークな工夫にあふれている。
例えば本書3章の「16のアレンジ・ウォーキング」では、「しりとり・ウォーキング」「ターゲット・ウォーキング」「ラジオ・ウォーキング」といった著者が編み出したウォーキング法を紹介している。
これらは「思考」・「記憶」・「理解」といった役割別に、脳の鍛えられる部分が整理されているので、自分の目的に合うウォーキングを選んですぐ実践してみたくなる。
著者はMRI脳画像診断の専門家であり、1万人以上の脳画像を見てきた実績をもつ。著者によると人間の脳は、歩くとまず「運動脳」と言われる部分が刺激されるのだという。
この「運動脳」こそ、さまざまな不調の原因の鍵を握る場所であり、ウォーキングによってここに刺激を与え続けることが、脳や心身の健康を維持するためのキーポイントとなる。
なぜなら運動脳は、頭頂の近くにあり、感情・思考・理解・記憶といった脳のさまざまな役割を担う部分と密接に関係しているからだ。そしてウォーキングは「運動脳」を刺激しながら、脳全体を活性化するのに最も効果的な運動であると著者は指摘する。
そのため、著者はクリニックを訪れる認知症・うつ・ADHDといった症状に悩まされている患者さんに、ウォーキングを強くお勧めしているそうだ。
本書では、人間の脳の成長過程などの脳画像も取り上げながら、ウォーキングと脳の関係を詳しく解説する。
「最近歩く時間が減ったな」という人も、「心身の健康維持のために効果的なウォーキング法を知りたい」という人も、ぜひ手にとって読んでみて欲しい。
(著者プロフィール)
加藤俊徳 (かとう・としのり)
脳内科医、医学博士。株式会社「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。MRI脳画像診断、発達障害・ADHDの診断・治療の専門家。中学時代はスポーツに熱心に取り組み、陸上競技の練習中に「脳だ、身体を動かしている脳に秘密がある」と直感。身体を鍛えるのと同じように「脳を鍛える方法」があるかを知るため、医学部への進学を決意する。国内と米国での研究生活を経て、東京の港区白金台にて「脳の学校」を創業、「加藤プラチナクリニック」を開設する。独自開発した加藤式脳画像診断法を用いて、小児から超高齢者まで1 万人以上を診断・治療。薬だけに頼らない治療の一環としてウォーキングを推奨するようになる。