スポーツくじ「BIG」で最高額6億円を引き当てたぽんぽんさん(仮名/30代会社員)。
ある日突然、大金を手にしたことでお金や仕事、親しい人との関係はどのように変わったのか。誰もが一度は夢想する「宝くじが当たったら」の、その後の10年間を聞く。(全2回の2回目/最初から読む)
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当選時は「年収400万くらい」のサラリーマン
――10年前にスポーツくじ「BIG」で6億円が当たるまでの暮らしぶりはどんなものでしたか。
ぽんぽんさん(以降、ぽんぽん) 当時年収は400万くらいの、普通のサラリーマンです。月に何回か都心の方に出て外食したり、ドライブで郊外の方に行って夜景を見るとか、贅沢というとそんな感じでしたね。
――ギャンブルはしましたか?
ぽんぽん いえ、スポーツくじだけです。自分で言うのもなんですけど、お金に対するリテラシーは昔からわりと高くて、家計簿も若いときからつけてました。
――6億円が当たってからも家計簿は継続して。
ぽんぽん はい。昔はエクセルでつけていましたが、今はオンラインのやつですね。男性の平均寿命から残りの人生であとどれくらい使えるかを算出し、それに則って生活しています。だいたい、住宅ローン含め毎月100万円以内で収めるような感じですね。
「お金が減ることにすごい痛みを感じる」
――そんなにきっちり管理されているんですね。6億円あったら散財したくなりそうですが。
ぽんぽん 六本木ヒルズに住んで銀座で豪遊、みたいなのは一度もしたいと思わなかったですね。お金が減ることにすごい痛みを感じるので、少なくとも当たった金額を維持したいんです。
6億円って、お金持ちの中では全然小粒というか、大したことないんですよ。僕があと50年生きるとすると、一日で使えるお金って3万円ですから。
――いざお金を持ってみると上には上がいたと。