【就活生必見!】「新卒入社した会社を、すぐ辞めた」人たちの、それぞれの理由。

就職活動をする中で、あなたは会社のどこを見ていますか?賃金、職種、休暇……重要視するポイントは様々だと思います。せっかく頑張って就活して「ここの会社に入る!」と決めるのだから、出来るだけトラブルには遭いたくないですよね。

そこで、日本労働組合連合会が新卒採用における入社後のトラブルの実態を把握するために、大学卒業後に新卒で正社員として就職した全国の入社2年目~5年目の男女1000名を対象に、「入社前後のトラブルに関する調査2022」を行いました。その中から、新卒入社した会社を辞めた理由について紹介します。

 

◆「仕事が自分に合わなかった」がダントツ1位

卒業後最初に就職した会社を辞めた人332名に、その会社を辞めた理由を聞いたところ、以下のような結果に。

「仕事が自分に合わない」と答えた人が40.1%となり、最も多い回答になりました。そして、次に「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」が31%、「賃金の条件がよくなかった」27.4%、「会社の将来性がない」26.2%と続きます。

会社の仕事内容の相性はもちろんのこと、仕事の条件が想像と違っていたということなどが離職の決め手になっているようです。「やってみたら合わなかった」「希望とまったく違う部署に配属された」「言われたことと実際は違った」「最初の半年は耐えられたけど、今後ずっとこれが続くと思うとやっぱりつらかった」などなど、就活中にはわからない、働いてから発生する不満はよくあるもの。

しかし、同じような不満があっても、会社や先輩・上司から指導やアドバイスがあるかどうかで、感じ方はグッと変わるようです。

入社後の新入社員研修や先輩・上司からの指導・アドバイスの有無別にみると、「仕事が自分に合わない」と答えた人のうち「あった」38.1%、「なかった」45.5%という結果がでました。その他の「人間関係がよくなかった」は「あった」20.1%、「なかった」28.4%。「会社の将来性がない」は「あった」が23.4%、「なかった」が34.1%となり、指導・アドバイスがあった人よりも、なかった人の方が10ポイント前後高くなるという結果がでました。実際、「自分に合っていない」と感じる仕事であっても、周囲からのサポートがあるのかどうかで、その仕事に対する苦手意識も変わってきます。コミュニケーションをとるということは働きやすい環境を作る意味でも大きく関係しているようですね。

◆2022年は何が変わった?

最後に、2016年と2022年の調査結果を比較して、どのように変化したのか見てみましょう。

 

象徴的な変化はやはり「人間関係」。2016年に比べると、やはりコロナ禍で週5日ずっと一緒にいることも減ったせいか、「人間関係がよくなかった」と答えた人の割合は33.7%→22.3%へと、2/3になるくらいグッと下がっています。また、「健康上の理由」は22.2%→15.4%、「結婚、子育てのため」は14.4%→7.8%と下がっています。働き方改革によって育児に対して理解のある職場が増えたことや、待機児童問題の改善が進んだことで、結婚・育児が離職の理由から減ることに繋がったのではないでしょうか。実際、育児休暇を男性がとる例も増えてきています。

今はもう、新卒で入った会社にずっと定年まで勤め続けるのが当たり前、という時代ではありませんが、それでも頑張って就職活動をするのだから「こんなはずじゃなかった!」と志なかばで辞めることになるのは避けたいもの。会社を様々な視点から見て、後悔の無い就職活動にしましょう!(岡美咲)

情報提供元/日本労働組合総連合会