人気芸人「ぼる塾」のメンバー4人によるリレーエッセイ連載。
当連載を1冊にまとめた書籍『思い、思われ、食べ、ぼる塾』(小学館刊)が好評発売中!メンバーが書籍のお気に入りポイントや見どころ、沖縄撮影でのエピソードを紹介しているので、詳しくは下記の記事をチェック♪
今回は、あんりさん!
前回教えてくれた、よく行くという炭焼きハンバーグに続き、神保町で食べられる絶品グルメのお話。カレー激戦区の東京・神保町エリアにある、福岡発祥のステーキカレーとは…?
「私、風邪引いたらカレーで治してる」by 田辺さん
CanCamをご覧の皆さま、ごめんあそばせ。
最近おいしいものに出会いすぎて、恋愛の出会いに恵まれてないんじゃないかと不安なあんりです。
ぼる塾は考えていること、向かっている場所、好きなものや嫌いなもの、ほとんどの価値感が違う。
一度YouTubeで4択から選ぶ心理テストをやったときもほとんどの問題を綺麗に4人違う答えを出すようなバラバラなグループだ。
だけど、そんな私たちの数少ない共通点のひとつにあるのは、カレーを愛しているということ。
田辺さんや酒寄さんはいろんなカレーを愛していて、薬膳カレーやスパイスカレー、スープカレー、南インドカレー、スマトラカレー、全部いける口です。
はるちゃんもふたりに教えてもらったカレーは満べんなく気にいるから、広いジャンルでカレーを愛せる人間だ。
それに比べて、私が好きなカレーは主に家のカレー、学校のカレー、海の家や食堂のカレー、日常にありふれたカレー。
クセの強いカレーをどうしても受け付けなかったり、辛さにも強くないから、私が愛せるカレーのジャンルは狭い。
前に酒寄さんと田辺さんが大好きな薬膳カレーに連れて行ってもらったときは、私のひと口目をふたりは祈りながら見つめていた。
私の「おいしい」という言葉を聞くと、ほっとしたふたりはようやく自分のカレーを食べ始めた。
そんなややこしいカレー好きの私が見つけた、最近お気に入りのカレー。
『Rスリランカ』の豚肩ロース ステーキカレー。
これはぼる塾が福岡のKBCでやらせていただいてる番組『ぼる部屋』で食べさせてもらったカレーだ。
でも実は、『ぼる部屋』で食べる前から私はこのカレーの存在を知っていた。
神保町よしもと漫才劇場で酒寄さんとやらせてもらっているライブ『ティファニーじゃないけど朝食を』があるのだが、私と酒寄さんはライブが始まる前から楽屋で雑談をしていることが多い。
その日も酒寄さんが神保町で食べておいしかったカレーの話で盛り上がっていた。
「俺も神保町でうまいカレー、最近新しいやつ見つけたぞ」
昔からお世話になっている作家のYさん。
Yさんはめちゃくちゃ酒呑みで、ごはんに連れて行ってくれるときも自分はあまり食べずに、私たちの食べっぷりを見ながらお酒を呑むだけ。
だけど、不思議とごはんがおいしいお店を山程知っていて、時々私たちに教えてくれる。
私「え!どんなカレーですか?」
Yさん「言葉じゃ表せねぇな、とにかくうまい。『Rスリランカ』って検索してみ」
文章で伝えれられているかわからないが、Yさんのひと言ひと言の重みはすごい。
お店を調べると、鉄板の上にサラサラとした黄金色のスープカレー、そこに綺麗に四角く型取られたターメリックライスが浮かび、大きな豚肩ステーキがカレーに楽屋で寝転ぶ私と田辺さんのように2枚横たわる。
ビジュアルはまるで宝箱に入った金貨だ。
酒寄さん&私「絶対食べたい!!!」
体型が真逆のふたりの食欲が重なった奇跡的な瞬間だ。
どうやら『Rスリランカ』は福岡が発祥で、東京の神保町にも店舗があるらしい。
私は検索したページをスクリーンショットして、フォルダーだけでなく心にも大切にしまった。
大切にしまいすぎた結果、『ぼる部屋』の収録で店名や商品の写真を紹介されたときはYさんから教えてもらったカレーだと気付かなかった。
だけど、実際にカレーが目の前に来て、仲良さそうに横たわるステーキを見て、やっと気付いた。
このカレーをYさんから教えてもらい、元々知っていたことを田辺さんやはるちゃんに言わないまま食べた。
そのほうがなんだか色っぽいとそのときは感じたのだが、今思うと私にも意味がわからない。
黄金に輝くスープカレーはココナッツが効いてすごくまろやかで、奥の方からスパイスが絶妙にアピールしてくる。
スパイスで味付けされたステーキを一緒に食べると、これまた最高の相性だ。
スープカレーがまろやかなおかげでステーキは思う存分暴れることができる。
私はこのスープカレーのようにボケが安心して暴れることができるツッコミになりたい。
でも、できればはるちゃんには少し大人しくしていてほしいと願ってる私には道のりは遠い。
スープカレーと相性がいいのはステーキだけではない。
トッピングされたマッシュポテトがこれまたよく合う。
まろやかとまろやかで超まろやか。
単純な足し算が最高の解答を導いてくれた。
スパイシーさを求めるならステーキ、まろやかさを求めるならマッシュポテト、両方を一皿で手に入れられるカレー。
こんな贅沢あっていいのか。
『花ざかりの君たちへ』の佐野泉と中津秀一のどちらかを選ばなくていい、どちらとも好きでいていい、そう言われたほどの価値がある。
『ぼる部屋』で『Rスリランカ』のカレーを食べて感動した私と田辺さんは、後日神保町にある『RスリランカTOKYO』にも行かせてもらった。
おしゃれな店内で、テイクアウトで食べるよりボリュームもたっぷり。
田辺さんが言ういちばんのポイントは店員さんがイケメンだらけ。
田辺さん「ここがイケメンパラダイスだわ。カレー付きなんて最高ね」
メインのカレーをおまけみたいにしてました。(あんり)
★ぼる塾連載は毎週日曜夜配信予定です!お楽しみに★
本連載をまとめた書籍『思い、思われ、食べ、ぼる塾。』大好評発売中!!
本連載から36回分のエッセイを厳選セレクトして掲載。巻頭には32ページにわたり、沖縄で撮影されたほっこり癒される4人のグラビアを収録。その他、ぼる塾自身が初めて語った「ぼる塾」についてのロングインタビューなど、ぼる塾の魅力が詰まった永久保存版!
書名:思い、思われ、食べ、ぼる塾。
定価:1,980円(税込)
体裁:288ページ ※とじ込みスペシャルステッカー付き/B6 変形判
発行:小学館
▼沖縄ロケのバックステージ動画もCanCamYouTubeチャンネルにて公開中!
▼バックナンバーはこちら!
第13回 あんりさんの回「あんりが分析!田辺さんがモテる理由」
第17回 あんりさんの回「できなかったことより、できたこと」
第21回 あんりさんの回「みんなへ伝えたいありがとうの気持ち」
第64回 はるちゃんの回「自分のわがままを詰め込んだYouTube」
第71回 田辺さんの回「初のDIYと初のSexy Zoneツアー」
『猫塾』と『しんぼる』が合体したお笑いカルテット。現在、酒寄希望さん(写真左)が育休中のため、きりやはるかさん(中央左)、あんりさん(中央右)、田辺智加さん(右)のトリオで活動中。
酒寄さんが育休中にnoteで書き綴った、笑えて心温まるぼる塾エッセイが書籍化!『酒寄さんのぼる塾日記』(¥1400/ヨシモトブックス)発売中。
©吉本興業/マガジンハウス
芸能界でも指折りのスイーツ通で知られる田辺さん初の書籍。『あんた、食べてみな! ぼる塾 田辺のスイーツ天国』(¥1,430/マガジンハウス)発売中。
『ぼる部屋』毎週木曜 24:15-24:25 KBC 九州朝日放送にて放送中。
『ラヴィット!』毎週月曜~金曜 8:00-9:55 ※月曜レギュラーTBS系にて放送中。
★公式YouTube 『ぼる塾チャンネル』
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