人気芸人「ぼる塾」のメンバー4人によるリレーエッセイ連載。
当連載を1冊にまとめた書籍『思い、思われ、食べ、ぼる塾』(小学館刊)が好評発売中!メンバーが書籍のお気に入りポイントや見どころ、沖縄撮影でのエピソードを紹介しているので、詳しくは下記の記事をチェック♪
今回は、あんりさんのターン。
恋愛をしたいと常日頃思っているあんりさんが恋したのは…甘酸っぱいスイーツ!?グルメなあんりさん&田辺さんが推す、夏にもぴったりのスイーツとは?
「恋って疲れちゃう。でも、疲れたいわよね」by 田辺さん
CanCamをご覧の皆さま、お疲れ様です。
私は常々恋がしたい恋がしたいと言っていますが、最近は恋の中でも少女漫画のような甘酸っぱい恋に憧れを抱いているのです。
手に入らないものほど欲しくなる。
クラス替えで同じクラスに、席替えで隣の席に、そんなことを全力で祈っていたあの頃のような経験がまたできるのだろうか。
私が最近経験した甘酸っぱい出来事といえば、田辺さんと回転寿司に行ったときのこと。
田辺さんはいつも締めに茶碗蒸しを頼む。
少し深めの皿に入った茶碗蒸しの蓋を開けようとする田辺さん、熱いのかなかなか開けることができないみたいだ。
数分格闘しても開けられていない姿に、私は田辺さんの茶碗蒸しの蓋を開けてあげた。
これのどこが甘酸っぱい経験なのか。
開けてあげた後の田辺さんのひと一言。
田辺さん「あら世話かけて悪いわね。私ってなんだか少女漫画のヒロインみたいに手が掛かるわ」
田辺さんの脳内は本当にお花畑であってほしい。
私「少女漫画に茶碗蒸し。まあ、髪に芋けんぴついてるのもOKとされてますもんね」
田辺さん「タイトルは茶碗蒸しLOVEね」
私「つまんなそー(笑)」
これが私が最近経験した、甘酸っぱい出来事。
私にとって、最も身近な甘酸っぱいは、食で味わう甘酸っぱい。
恋に飢えている私にとって果物は最強の味方だ。
果物は、季節によっていちばん最高の状態の甘酸っぱいを私に与えてくれる。
その甘酸っぱい果物を更に最高な状態で味わわせてくれる、甘酸っぱいの最高峰に私は最近出合えた。
その最高峰とは、『fruits peaks』のフルーツ杏仁。
そして、その最高峰を私に届けてくれたのは、皆さんもご存知のスイーツ女王、田辺さん。
ぼる塾が、ルミネtheよしもとで出番をいただいた日、田辺さんは新宿まで電車に乗ってきた自分を褒めながら楽屋にやって来た。
田辺さん「おはよー雨の中電車で来たよー偉いよー!」
ジョイマンの高木さんのラップのような口調だった。
思わず「なんだこいつー!」と言いたくなるのを必死でおさえる。
私「おはようございます。荷物多いですね!」
田辺さん「あ、これ?電車に乗った自分へのご褒美!」
田辺さんはケーキが入っているような箱をうれしそうに抱えている。
はるちゃん「えー田辺さん3つも食べるのー?食べすぎー!!」
姑根性で箱の中を覗くはるちゃん。(はるちゃんは田辺さんが持っているカバンの数を把握していたり、新しい服を着てたら、また買ったの!?と言ってきたり、高いものを買うと、それを永遠に値段で呼ぶことからメンバーから姑と呼ばれている。)
田辺さん「違うわよっ!あんた達にも買ってきたの!特にあんり!これあんたは絶対好きだよ!」
そう言って田辺さんがくれたのが、フルーツ杏仁だった。
ホールケーキを8等分したような三角の容器に下は杏仁豆腐、上はフルーツゼリーの2層が贅沢に敷き詰められている。
透明なゼリーに入っている果物達が宝石のように輝いている。
これの為なら怪盗になるのも悪くないなと思えてくる。
私「わあ!やばい!おいしそう!ありがとうございます!」
我慢できず、私はすぐにスプーンでまずは上のゼリーからすくって食べた。
苺とゼリーが口の中で弾けて、甘酸っぱい味と香りが体の中で充満する。
私「…おいしすぎる」
田辺さん「果物自体の味がまずは抜群よね」
今度は果物なしの透明なゼリーだけを口に入れてみる。
ゼリー自体はさっぱりとした味わいだが、果物の甘みや旨みが染み込んでいる。
これが元彼だったらなかなか忘れるのに苦労しそうだ。
そして、下の杏仁豆腐。
なめらかでまろやかでクリーミーな杏仁豆腐、まるで私を抱き締めるかのように包み込んでくる。
とことん私を甘やかす杏仁豆腐に思う存分、惜しみなく甘えていたい。
私が好きな甘いものは、ゼリーと杏仁豆腐と果物。
それが全て入っているのが『fruits peaks』のフルーツ杏仁。
食べもので満たされる心と恋愛で満たされる心が別れていたとしても、このフルーツ杏仁にはその両方を満たしてくれる威力がある。
どんな瞬間でも彼氏が欲しいという願望と戦っている私だが、このフルーツ杏仁を食べているときだけは戦いをやめることができる。
私にはこれさえあればいいと本気で思える。
田辺さん「気に入ってもらえてよかったわ」
私「すみません、田辺さんの自分へのご褒美なのに。ありがとうございます!」
田辺さん「いいのよ。雨の中電車で新宿まで来たご褒美には贅沢すぎて逆にバチ当たりそうだし」
なるほど。
田辺さんは私とはるちゃんという贅沢の共犯者を求めていたんだ。
私が今まで経験した甘酸っぱい出来事でいちばん贅沢なのは、『fruits peaks』のフルーツ杏仁を食べた時間。
恋にそんなに焦りを感じなくてもいいように思えてくる。
待っていればきっと現れる。
フルーツ杏仁に出合えたときのように。(あんり)
★ぼる塾連載は毎週日曜夜配信予定です!お楽しみに★
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本連載から36回分のエッセイを厳選セレクトして掲載。巻頭には32ページにわたり、沖縄で撮影されたほっこり癒される4人のグラビアを収録。その他、ぼる塾自身が初めて語った「ぼる塾」についてのロングインタビューなど、ぼる塾の魅力が詰まった永久保存版!
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体裁:288ページ ※とじ込みスペシャルステッカー付き/B6 変形判
発行:小学館
▼沖縄ロケのバックステージ動画もCanCamYouTubeチャンネルにて公開中!
▼バックナンバーはこちら!
第13回 あんりさんの回「あんりが分析!田辺さんがモテる理由」
第17回 あんりさんの回「できなかったことより、できたこと」
第21回 あんりさんの回「みんなへ伝えたいありがとうの気持ち」
第64回 はるちゃんの回「自分のわがままを詰め込んだYouTube」
第71回 田辺さんの回「初のDIYと初のSexy Zoneツアー」
『猫塾』と『しんぼる』が合体したお笑いカルテット。現在、酒寄希望さん(写真左)が育休中のため、きりやはるかさん(中央左)、あんりさん(中央右)、田辺智加さん(右)のトリオで活動中。
©吉本興業/マガジンハウス
芸能界でも指折りのスイーツ通で知られる田辺さん初の書籍。『あんた、食べてみな! ぼる塾 田辺のスイーツ天国』(¥1,430/マガジンハウス)発売中。
『ぼる部屋』毎週木曜 24:15-24:25 KBC 九州朝日放送にて放送中。
『ラヴィット!』毎週月曜~金曜 8:00-9:55 ※月曜レギュラーTBS系にて放送中。
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